【ユベントスを粉砕するために】チャンピオンズリーグ Group H チェルシー vs ユベントス

f:id:football-analyst:20211125134619p:plain皆さん、どうも。今回はチャンピオンズリーグ グループHのチェルシー×ユベントスについてを考えていきます。最後までお付き合い頂けると嬉しいです!

 

 

ユベントスを粉砕したチェルシーについてをYouTubeでも解説しました。

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Chapter1:ユベントスの守備

まずはユベントスの守備から触れていこう。彼らは一戦目と似たような形で守備を行う。以下の記事は一戦目の守備の方法だ。

 

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当然、この試合ではルカクがいないので一戦目とは守備のスタンスが若干変わり、より人を意識した守備を行っていた。ではどのように守備を行い、どこでボールを回収しようと考えていたのだろうか。

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各々の担当

このようにユベントスは人を意識して守備を行う。2CHには2CHを当て嵌め、WBにはSHを当てていた。さらにSTオドイに対してはSBクアドラードがほぼマンツーマン気味で捕まえることを託されていた。

これでCFプリシッチとSTジエクに対して2CBとSBで数的優位を維持することを基本としていた。ある場所で数的優位を作り出すと、他の場所で数的不利が生まれてしまう。その数的不利になる場所が最前線、2トップ vs 3CBの場所になる。この時の2トップはシウバとチャロバーを意識して守備を行なっていた。ここからわかるのがリュディガーサイドに誘導したいということだ。

そしてリュディガーサイドに誘導すると、以下のようにボールを回収しようと試みた。

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サイドでボールを回収したい

このようにリュディガーにパスが入って持ち出すと、そこにCHベンタンクールが中切りをしながらプレッシングを行う。これでCHロカテッリと逆SHラビオがスライドして中央へのパスを消し、予め捕まえているWBチルウェルとSTオドイの場所で潰し切ってボールを回収することを考えた。

ここでボールを奪うことができればリュディガーに持ち出させているので、その背後をモラタ、もしくはキエーザ、プレスをかけたベンタンクールが使うことが可能になる。

だがユベントスはチェルシーの対応によって守備は破綻していく。

ではチェルシーはどのような対応を行い、ユベントスを上回ったのだろうか。

 

Chapter2:ユベントスの粉砕するために!

ではチェルシーの対応についてを考えていこう。この試合、先週末に行われたレスター戦と酷似した形で前進を行なっていた。

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では彼らはどのように前進を行なっていたのだろうか。

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CHのピン止め

このようにまずはCHでピン止めを行い、CBの持ち出しでユベントスを動かしていくことを考えていた。だがこれはChapter1でも触れたように、ユベントスの狙いと重なることになる。だからチェルシーはすぐに次の手を打っていた。

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STのヘルプ

このようにチェルシーはSTのジエクが中盤に降りてきてヘルプを行なう。これがレスター戦と似ているところで、レスター戦ではマウントが中盤に降りてきてCHのジョルジーニョとカンテのヘルプを行なっていた。

そしてこの試合ではCHジョルジーニョとカンテのヘルプをジエクが行う。これをすることによって、上の図のようにCBリュディガーとCHジョルジーニョでCHベンタンクールのところで数的優位を作り出すことができる。

これはジエクが降りてきたことでCHロカテッリを止めることができるので、リュディガーとジョルジーニョのところで数的優位を作り出すこと可能になっていた。

ここの数的優位を利用して、チェルシーは以下のように攻撃を組み立てていく。

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このようにCHベンタンクールを釣り出すことができればジョルジーニョへパスを送り、ここでもCHロカテッリを釣り出すことができる。こうなるとMF–DFのライン間で中央まで入ってきたジエクがボールをピックアップする。

これでジエクが起点になることができる。そしてここでジエクがボールを受けると、ユベントスは必ずCBが潰しにくるように設定されていた。

だからこそ、以下のように攻撃を仕掛けることが可能に。

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このように、ライン間でボールを受けるのでCBとの距離を作り出すことができ、だからこそ前を向いて背後へボールを供給できる。そしてCBが出てきたスペースにCFプリシッチとSTオドイが斜めに抜け出すことで早い攻撃を仕掛けることで、ユベントスゴールに幾度となく迫っていた。

もちろん、CHジョルジーニョに対してベンタンクールがマークを行った場合は以下のように攻撃を仕掛ける。

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中盤を止めてCBが持ち出す

このように中盤を止めることでCBリュディガーがボールを持ち出すことが可能に。この持ち出しに対してはユベントスのCHのプレッシングがないので、ここからリュディガーやチャロバーが外側から斜めに内側に差し込むことで中央を織り交ぜて攻撃を仕掛けていた。ここの斜めのパスを出せるリュディガーやチャロバーの能力の高さには脱帽だ。

 

そしてチェルシーはこの攻撃の組み立てを行なっていくことで、ユベントスの守備の狙いを崩壊に持ち込む。そしてその修正を行わせないスピード感でもう1つの組み立てを行う。

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このようにジョルジーニョを中心に3バック+ジョルジーニョで四角形、その先ではジョルジーニョ、ジエク、カンテの三角形を作り出して組み立てを行なっていく。この形は時折見せるもので、ジョルジーニョに対して『マンマークがつかないとき』に行われることが多いように感じる。だからこそ、これでジョルジーニョが中心にボールを触りながらゲームを作っていく。

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ジョルジーニョが「浮いている」状態を作り出すことができるので、上の図のようにユベントスCHを動かすことができれば、CBもしくはGKから一気にライン間に立つカンテやジエクまでボールを届けることで前進を行う。ここにボールを出せるGKメンディのキック能力の高さもまた目を見張るものがある。

このようにして『手前を潰せば背後、背後を消せば手前、中央を消せばサイド、サイドを消せば中央』というように、ユベントスの守備の判断を観察して、その判断を上回る対応の速さと選択肢を与えることで、チェルシーはユベントスを崩壊に持ち込んだ。

 

Chapter3:ユベントスにボールを持たせない守備

もちろん、守備でもチェルシーは違いを見せた。彼らはユベントスにボールを満足に持たせずに、前進を食い止めた。しかもチェルシーはミドルブロックではなく、押し込んだ状態からのハイプレスで、すぐにボールを回収してみせた。ではどのように守備を完結させていたのだろうか。

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このようにユベントスCBにはCFプリシッチがワンサイドカットでプレッシングを行う。これでサイドに追い込んでいくのだが、この時に逆STが絞ってCHをマーク。もちろん、ボールサイドCHにはCHが前に出て捕まえる。これで外側のSBにパスが出ると、STが一気に圧力をかけていく。当然、連動してSHにはWB、ユベントスCHが開けた場所に入ってくるCFにはCBがタイトにマンマーク。

これでSBから内側に入ってくるパスを回収。ここでベストな奪い所として逆STが絞ってマークをしているCHだ。だがここでボールを奪うことは難しいので、ほとんどの場合は「次のパス」になる。それがボールサイドCHへ出てくるパスだ。ここで対応するのが、左サイドだとパスカットの上手なジョルジーニョ、左サイドだと潰し屋のカンテになる。だからここでボールを回収することができ、ショートカウンターへスムーズに移行することが可能になる。

当然CFへパスが出てくることもあるのだが、これは前向きに対応することの得意なCBリュディガーやチャロバーが潰しきることでボールを回収することもできていた。

このようにしてチェルシーは守備でも主導権を握り、ユベントスをシャットアウトしてみせた。

 

安定と粉砕

レスター戦と似た方法で前進を行い、ユベントスを混乱に陥れ、さらに守備でも抜群の安定感を見せつけてイタリアの雄を下すことに成功。チェルシーを見ていると、安定の先には粉砕が待っているのだなと感じる。後ろからの組み立ても、カウンターも、プレッシングも、全てにおいてユベントスを上回った。そして何よりも「どこからでもゴールを奪える」というのがこれまた恐ろしい。今季のチェルシーはどこまで勝利を積み重ねることができるのか、とても楽しみだ。

 

最後までありがとうございます!

今回の記事はここまでとなります。ここまでお付き合い頂きありがとうございます。

次回の記事もお楽しみに!!!

 

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