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【「少し」が詰めれないアントラーズ】Jリーグ第6節 鹿島アントラーズ × 名古屋グランパス

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開幕ダッシュに成功したチームと失敗したチーム。とても対照的な状況で迎えたこの試合。アントラーズは喉から手が出るほど欲しい勝利。だがこの試合でも敗戦を喫してしまった。「とても悪い」というわけではない。だが勝てない。その理由は「少し悪い」と個人的には思っている。そしてこの「少し」が一番消したい「少し」であり、この「少し」が試合の結果に大きく関係しているのではないだろうか。

では今回はアントラーズの「少し」に触れつつ、この試合のレビューを行っていこう。

 

 

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やはりサイドから前進されるアントラーズ

前節のアビスパ福岡戦でもそうだった。アントラーズはサイドから前進されることが多くなっている。ここをどうにかしないと、これから先も苦しくなっていくのではないだろうか。ではなぜ、アントラーズはサイドから前進されてしまうのだろうか。

 まずはこちらが前節のアビスパ福岡とのマッチレビュー 。気になる方は目を通して欲しい。

www.soccer-bunseki.com

 

ではこの試合はどのようにサイドから前進されてしまっていたのだろうか。

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アントラーズのプレス

まず上の図がアントラーズの基本的なプレスの方法となる。グランパスのバックラインに対してCFとボールサイドSHが前に出て人数を合わせることが多くなる。さらに、SHはグランパスSHへの縦パスを消す立ち位置を取るために、中寄りのポジションを取ることが多くなっていた。さらにグランパスCHへのパスを消すために、CHが前に出て捕まえる。バックラインでは中に絞るSHをSBが、CFに対してはCB2枚で数的優位を保ちながら守備を行う。基本的にバックラインとCHは人を意識する守備となる。

そして次の局面がサイドで前進される理由となっている。

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サイドを取られる理由

このようにSHへの縦パスを背後で消しながらボールサイドSHはCBへプレスをかける。こうなるとアントラーズ背後でグランパスSBがフリーになってしまう。これでグランパスにサイドを取られてしまう。さらにここにSBがプレスに行ければ良いのだが、それはSHにピン止めされているため、プレスを行えない状態になっていた。

また『SHが中に寄ってプレスをかける』ことにより、外切りのプレスを行えなかったのも原因だ。

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中から外切りのプレス

上の図のようにSHが『中から外切りのプレス』を行った場合、SBへのパスコースは消すことができるが、せっかくはじめに消していた『SHへの縦パスのコース』を開けることになる。これで簡単にCB→SHで前進されてしまう。
ではこうなると何がまずいのだろうか。

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ひっくり返される

このようにCBからSHへ縦パスを撃ち込まれると、一気に2ライン(前線と中盤)を超えられることになるので、ひっくり返されて背走してしまう状況になってしまう。これでほぼ無力化される。

そして以下のように前進されることになる。

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サイドを簡単に突破される設計に…

このようにSHが外切りをしてSBを消したはずが、縦パスを入れられて一気にラインを超えられるので、SBがどのみちフリーになってしまう。そしてSHがワンタッチでサイドに逃げられる。

このパターンが何度か見られたので、SHは明確にSHを消すことを選択しはじめて、最初に触れたように、SHの斜め背後でSBがフリーな状況になり、そこから前進されることが多くなっていた。

 

グランパスの守備について

個人的に触れたいのがグランパスSHの守備タスクの違いだ。アントラーズと同様に4-4-2で守備を行うグランパス。なぜ彼らはサイドから入られることが少なかったのだろうか。

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グランパスの守備について

このようにグランパスは幅を作り出すSBに対しては「SHが一度下がり、SBに対して前向きに対応できる位置」を取るように設定されていた。これを行うために、後ろ3枚になるアントラーズに対してはCHが1枚前に出て牽制を行っていた。さらに、OMFが中央に残るバックラインはアントラーズと同様のスタンスで、人を意識する守備になっていた。このように設定されていたので、グランパスはアントラーズのようにサイドから入られることも少なかったし、ラインを一気に超えられることも少なかった。

 

チャンスはあったアントラーズ

ではアントラーズが全くもって前進できなかったかというとそうではない。しっかりと前進するチャンスはあった。ではどのように前進していたのだろうか。

  • チャンスがあった前進方法①

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チャンスがあった前進方法①

まずはグランパスのCHを釣り出した場合だ。このようにCH(主に三竿)が中央に降りることでCBを広げる。この時にCHからパスを受けるためにCF(アラーノ)が3列目まで降りてくる。こうすることで前線に場所を開けることを行う。

これでCBでCHを1枚釣り出したので、残ったCHの周辺に広大なスペースが生まれる。そしてそのスペースを使うために逆サイドからSHが「CHの視野外」からボールサイドに寄ってくる。

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縦パスを引き出せるSH

このようにCHの視野外からSHが入ってくることで縦パスを引き出せるようになっていた。さらに、OMFの視野外からCHが受けることもあり。これで中央に残ったCグランパスCHを釣り出してライン間を使うこともあった。

このように、中央をから前進するパターンもアントラーズはしっかりと見せていた。

 

  • チャンスがあった前進方法②

そしてもう1つの方法。それがGK沖からCFエヴェラウドへのロングパスだ。

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エヴェラウドへのロングパス

エヴェラウドへのロングパスを打ち込む場合は上の図のようになる。 この場合もCHを釣り出した時にGK沖からのフィードが多く見られた。グランパスはGKからのビルドアップに対して結構強めに消しにかかっていたので、このような前進を仕掛けることが可能になった。そしてFW-MFのライン間にできる2ndボールを回収することで一気に前進していた。この時にCHに対して数的優位を作り出しているので2nd回収を優位に進めることができていた。

 

個人的にはこの方法を中心に闘えばよかったのではないかと思っている。簡単に中盤をひっくり返すことができ、さらに2nd回収率も十分だった。そして何よりもグランパスに守備ブロックを作られる前に、攻撃を仕掛けることができる。

少し「後ろから丁寧に」という意識が強かったのではないかと個人的には感じた。

 

どちらにせよ、アントラーズが全くもって前進できなかった訳ではないので、前進に関してはそれほど悲観する必要はないのではないだろうか。

 

  • 奥を取らないファイナルサード

そして前進はできるが、フィニッシュまでもっていくことができなかったアントラーズ。もちろん、グランパスの中央の守備が堅過ぎるということも大きく関係したが、アントラーズ側にも大きく問題があった。それは以前にも触れたように、『奥を取る選手がいなかった』ということだ。

 

遅攻が上手くいかなかったサンフレ戦

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遅攻が上手くいった湘南戦 

www.soccer-bunseki.com

 

これらから分かるように、この試合でもSHが背後を引っ張ることがほとんどなかった。以前はできていた背後に引っ張るフリーラン。この動きが復活しない限り、持たされる展開になるとアントラーズは苦しい状況が続くのではないだろうか。

 

打開策は上田かも?

気の利いたプレーでリンクマンと攻撃の組み立てを行う土居の怪我。これはかなりの痛手だ。そこで打開策となるのが上田ではないだろうか。66’に入ってきた上田。1stプレーで見せた個人で打開したドリブル。今のアントラーズが組織を破壊するには彼のようにシンプルに圧倒的な個で叩くしかない。(このまま奥を取らないのならばの話だが…)さらに、4-4-2のダイヤモンド型にすることで、エヴェラウドと上田のフィジカルを生かしつつ、サイドからのシンプルなクロスと後方からのアバウトなロングパス、ミドルパスで簡単に前進することが可能になる。そしてダイヤモンドにしていることで、2ndの回収にも人数を割くことができる。遅い攻撃が上手くいかないのであれば、1つ、割り切るのも良いのではないか?と個人的には感じた試合だった。

 

巻き返しは可能だとは思うが、それには確実に「ひっくり返され、背走してしまうこと」を修正しなければならない。この少しの修正が再び上位に進出するための大きなキーになっているのではないだろうか。

 

 

 

 

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