【予想の範疇を越える】UEFAヨーロッパリーグ Round32 1st leg ベンフィカ vs アーセナル

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 帰ってきたヨーロッパのコンペティション。ここからは真の強豪同士の凌ぎを削る戦いになる。今回レビューを行わせてもらう一戦は、ベンフィカvsアーセナル。

言わずと知れたビッグクラブの一戦は、「お互いの予想の範疇を超えた」ものになった。では早速、この一戦のレビューを行っていこう。

 

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スターティングメンバー

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 結果:1−1

スタジアム:スタディオ・オリンピコ

【アーセナル】

57’ サカ⚽️

64’ セドリック⇆ティアニー

77’ オーバメヤン⇆ペペ

       スミスロウ⇆マルティネッリ

90’ セバージョス⇆エルネニー

       ウーデゴール⇆ウィリアン

 

【ベンフィカ】

HT ヴァルトシュミット⇆シルバ

55’ ピッツィ(PK)

64’ セフェロヴィッチ⇆Nunez

       ピッツィ⇆エヴェルトン

77’ ターラブト⇆ガブリエウ

85' ヴェリッシモ⇆Chiquinho

 

ベンフィカの守備

まずはベンフィカの守備から触れていこう。申し訳ないが、定期的にベンフィカの試合を見れていないので、基本的なものがどのようなスタンスかはわからない。だからこの試合のスタンスについて、しっかり触れていく。

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ベンフィカの守備のスタンスは「中央消しの外に誘導」と「前進を簡単に許さない」ということ。だから、上の図のような立ち位置をとる。CBには2トップ、CHに2IH、OMFにはDMF、3トップには3CBといった形で「マークの担当」を明確にした。

ではSBはどうするのか。これは、あえて空けておく。これには2つの理由があっただろう。

  1. SBに誘導しやすくするため
  2. WBをバックラインまで下げて数的優位を保つため

この2つがSBを空けた理由で、WBがバックラインまで下がっていた理由だろう。

これで、SBに誘導すると以下のように守備を行う。

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このように、GK→CB→SBのボールの移動中にWBがSBへプレスを行う準備をする。これで、SBに対してプレッシャーを与えることでボールを回収する。この時にそれぞれがマンマークを行えているので、サイドに閉じ込めることで逃げ道を無くせる。これで最悪、前進させずにバックパスを選択させることで、徐々にアーセナルに圧力を与え、場所を狭くして行った。

 

補足:レノの視点

ちなみに、バックパスを選択させ、GKまで下げさせた時のレノの視野はこのようになっていたはずだ。

(黄色がアーセナル)

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かなり狭くなっていることがわかる。これで中央に差し込め!というのは、かなり勇気のいることだ。だからこそ、レノは出し所がなくてロングパスを選択することも少なくなかった。

 

アーセナルの剥がし方

アーセナルは正直、苦戦していた。プレスをかけられ、上手く剥がすことができなかったが、次第にベンフィカの出方を見極め、2つの方法でプレスを回避していく。

①IHの背後での回避

まずはIHの背後を使っての回避方法だ。同じくマンマークの極地にいる直近のリーグ戦でのリーズでは、ジャカが下がることが少なかったが、この試合では、下がって3バックの形を取るようになる。(近々この方法の使い分けの基準を見つけたい)

気になる方は、参考までにリーズとのレビューをどうぞ。

 

www.soccer-bunseki.com

 

では、ジャカが下がることで何が起こり得たのだろうか。

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このように、ジャカが下がったことでベンフィカIHを釣り出すことができる。これでIHの背後にスペースを作り出せる。ここで、IHの背後、DMFの脇のスペースをスミスロウが使うことで、ボールを引き出す。ここで、重要なのがウーデゴールは中央に残ること。これをすることで、DMFをピン止めし、CBを釣り出すことができる。

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CBを釣り出すので、背後にスペースを作り出すことができる。だからSBにパスを落とした時に、ベンフィカWBはスペースの管理のため、前に出ることができない。これでSBがフリーになり、ボールを持てる。そしてスミスロウが再び動き出すことで背後を取ることができていた。(もちろん、オーバメヤンやウーデゴールが取ることもある)

これが1つ目の回避方法だ。

 

②SBでの回避 

次にSBの回避から。これはベンフィカのWBとの距離を考慮しての方法だ。

ではどのように回避していたのだろうか。

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この場合はGK経由でサイドを変えた時に回避できる方法だ。SBからGKへのバックパスの間に、CBが広がり、CHが降りてくるスペースを作る。ここにGKから縦パスを送り、外のSBへ逃げる方法だ。この方法ができたのも、ベンフィカのマンマークでの守備と、サイドを変えることでのスライドの距離を作ったことに関係している。

さらに、極め付けにSHが外に流れることでWBをピン止めする。これで本来プレスにくるはずのWBを止めれるので、SBで時間ができる。

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これで、このようなワンツーの抜け出し方でアーセナルは「中から前進」することができていた。

アーセナルはこの2つの方法で攻撃を仕掛けて行ったが、オーバメヤンの決定機逸脱や、ベンフィカの身体の張った守備により、ゴールを中々奪えない時間が多かった。

 

予想の範疇を超えた個人技

ベンフィカがきっと感じたであろうこと。「こいつら、技術たけぇ…」ということだろう。だからこそ、マークがついていてもターンされること、消していたはずのパスコースにパスを通されたり、とアーセナルは個人技で圧倒していた感じはあった。

CLのライプツィヒvsリバプールでも、ライプツィヒは面食らったはずだ。「こいつらのプレー強度、高過ぎんか!?」という感じに。

改めて思うのは、このプレー強度と技術で毎週試合の行われるPremier Leagueは魔境ということだ。

ヨーロッパのコンペティションではこのような気付きもあるので、見ていて楽しい。

これから、欧州サッカーが佳境に入っていく。どのような結末になるのか、楽しみだ!

 

 

 

 

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