皆さん、どうも。今回はセリエA 22節のユベントス×ウディネーゼのマッチレビューを行っていきます。最後まで目を通して頂けると嬉しいです!
YouTubeでも解説しましたので、こちらもご覧頂けると嬉しいです!
ではブログでのレビューもお楽しみください!
スターティングメンバー
構築と動かす場所
この試合は保持して動かすユベントスと守備を堅めるウディネーゼという構図で試合が進んでいく。
試合が進んでいく中で、ユベントスは前進するための素地作りとそれによって動かす場所を明確にしていくことで『ウディネーゼの門』を広げた。
ではどのようにユベントスは組み立ての土台を作っていたのだろうか。
ユベントスSHの選手が「純正サイドアタッカー」でないのは、このようなビルドアップを行うからだろう。だからSBがより縦に強い「香車」となる。
これを行っていく上で、ユベントスが考えることはボールと逆サイドのSBが幅を作り出して同サイドのSBが2トップ脇を取るということだ。これはスーペルコパイタリアーナ決勝でも、前節のローマ戦でも同様のことを行おうとしていたし、2トップに対してはこのような振る舞いをしていくのだろう。(1トップだと2CBとCHの3枚になると思われる)
そしてこれを行うことでサイドでもトライアングル、もしくはディバラが加わった菱形を作り出すことができる。ここのディバラのフリーダム具合と周辺の選手の立ち位置の関係がとても良好だ。
このような素地を作っていくことで、ユベントスはウディネーゼを動かしていく。
では具体的にどこを動かしていたのだろうか。
ウディネーゼの守備は基本的に2トップ脇を埋めに行くのがIHになっていた。だからこそ、ここに人を配置したユベントスはIHと距離を作り『IHを引き摺り出す』ことを行なった。
そうすると段差ができるので、ライン間へダイレクトのパス、もしくはSHを経由して並行のパスをライン間に入れ込むことで、崩しの局面に移行していく。
自由に動きながらライン間でボールをピックアップするディバラ。場所の取り方と平行のパスコースの作り方はさすがだ。彼がSTに入ると「円滑油」「崩しのキーマン」「フィニッシャー」としての役割が保証される。この試合でも彼の存在感がとてつもないものだった。(課題としては彼が試合から消されてしまったときだろう。)
少し話しが脱線したので、話しを戻そう。ではなぜ、ユベントスがライン間にパスを打ち込むことができたのか。その理由を考えていこう。
ユベントスはIHを釣り出すことでCF–IHの門を広げることとIHとDMFの分離を成功させた。いわゆるIHを組織から個人に移行させることに成功した。
だからウディネーゼの門を広げることができ、CBからアルトゥール、もしくはベンタンクールにパスを差し込むことができていたし、先程触れたようにダイレクトにライン間に打ち込むことができるようになっていた。
さらに門を通過するパスを通すことでレイオフも容易にする。だから簡単に1stプレスラインを超えることが叶っていたし、ライン間で受ける選手が詰められても「逃げ道(レイオフ」を準備できていたので、中盤でボールを失う回数が少なかったのだろう。
サイドチェンジを組み込むために
立ち上がり20分辺りまで、ユベントスはどちらかというと同サイドアタックが多かった印象だ。だが、アッレグリ監督は特にSBペッレグリーニに高い位置を取るように、そしてSHに内側でプレーするように指示を送っていた。
その修正が加えられてサイドチェンジも組み込まれるようになる。
このようにSBが高い位置で幅を作り出すことが多くなり、ベンタンクールがビルドアップの素地に入るようになる。これでSHが1つ内側に入ってライン間でのプレーが多くなっていた。
この修正を行なったことで、初めから外側に立つSH vs そこの近くに立つWBの構図から、WBと距離のあるSB vs SBと距離のあるWBの構図を作り出すことができるようになり、サイドチェンジをスムーズに通せるようになっていた。
これで内側でプレーすることもできるクルゼフスキ(後半からはベルナルデスキ)とマッケニー、幅を取って縦に勝負することのできるSBの構図に持ち込むことができていた。
ここでもやはりIHを引き摺り出す、迷わせることで、サイドチェンジのポイントを作り出すことも可能になっていた。
同サイドの攻撃とサイドチェンジを繰り返していくことで、ユベントスは「中央」を割って入ることも可能になる。
この攻撃を洗練していけば、安定していくのではないだろうか。
気になるのは守備
個人的に気になるのは守備の局面、特にハイプレスだ。どこが気になるかというと「間延びを作ってしまっていること」ということ。
基本的に4−4−2でプレッシングを行うのだが、CHの立ち位置とバックラインのプッシュアップがないので間延びが起きてしまう。現にスーペルコパ決勝では間延びが起きてしまい、ロングパスでライン間を取られて前進される現象がかなり起きていた。
この間延びが起きてしまうと、全体の押し戻しが必要になるので無駄な体力を使ってしまう。特にCHのカバーエリアが広くなってしまうこと、CHの背後を使われてしまうことが多くなっているので、ユベントスのハイプレスは嵌り切らない現状が続いているのではないだろうか。
デリフトは前に出て潰すことが多く、キエッリーニやルガーニはまず背後を埋めることを考える。これは自身のスピードと経験、年齢等を考慮しているのも大きく関係しているだろう。
どこまで洗練されるのか?
ボールを保持することができたユベントス。正直この試合の選手個々の能力が上回っていたので「やりたいこと」ができた試合だっただろう。前進と崩しの展開を広げる方法が明確に見えるものだった。
ここから洗練していければ、ビッグクラブとも「攻撃」でも渡り合えるのではないだろうか。ここからどのようにチームが進んでいくのか楽しみの1つだ。
最後までありがとうございます!
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