【供給元と供給先】プレミアリーグ 第11節 チェルシー vs バーンリー

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皆さん、どうも。今回はプレミアリーグ第11節のチェルシー×バーンリーのマッチレビューを行っていきます。最後まで目を通して頂けると嬉しいです!

 

 

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スターティングメンバー

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Chapter1:バーンリーの守備

まずはバーンリーの守備についてを考えていこう。彼らは4−4−2のソリッドな陣形を保ちながら、場所を消して外循環にさせることを考えていた。そしてサイドにボールを誘導すると、必ず数的優位を作り出すことで、ゴールから遠ざけてミスを誘発させることを辛抱強く、そして狡猾に狙っていた。

ではこの守備を完結させるためにどのように守備を行っていたのだろうか。

 

1−1:右側の誘導守備

バーンリーは左右の誘導の設定を分けていた。ではまずは右側の誘導からの守備についてを考えていこう。

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右誘導の守備

まず大前提にあるのがCFコルネの守備タスク。彼は『ジョルジーニョ番』を行うことで、チェルシーの司令塔をゲームから追い出すことを行う。

こうなると、3バックに対してCFウッド一枚になってしまうが、ここはある程度許容。だがその先のCHカンテを経由されることを嫌うので、ここにはCHブラウンヒルが前に出てきて早めに捕まえる形を取っていた。さらにSHはWBをマークすることを行う。

これでボールサイドに閉じ込めることで、パスの出す場所を消していき、ミスを誘導する。またロングボールを蹴らせることができれば、CBで跳ね返してボールを回収することが可能になっていた。

 

1−2:左側の誘導守備

では左側ではどのように守備誘導を行っていたのだろうか。

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左側の守備

では左側の守備はどうなっていたのだろうか。左側は当然、ジョルジーニョをコルネが

マンマーク。そしてこちら側もCBにボールを持たせる。この時にCHは縦パスを消す立ち位置を取り、SHは早めにWBを捕まえる立ち位置へ。これで右サイドと同様に、ミスを誘発もしくはロングパスを跳ね返して回収していた。

 

さらに仮にここからサイドを取られた時には、SBとSH、必要ならばCHがヘルプを行って数的優位を必ず作り出すように守備を行っていた。

これでバーンリーは場所を消し、ボールサイドでは数的優位を作り出すことでチェルシーの攻撃を受け止めていた。

 

だが、チェルシーは場所を消されても相手を動かして『場所を空ける』ことを行う。これができるのはいろんな場所にパスの共有元がいるからだ。

ではここからはチェルシーの攻撃についてを考えていこう。

 

Chapter2:供給元と供給先

UCLマルメ戦でもチェルシーは場所を消されて相手を動かさなければならなかった。だからチェルシーは空いている場所を「供給元」にして、そこを起点に動き動かして、マルメを崩していった。

当然この試合でも場所を消されるので、バーンリーを動かしスペースを作っていく。

ではどのようにしてスペースを作り、崩しの局面に移行していたのだろうか。

 

2−1:作り出すのはCH脇とそこへルート

結論から言うと、この試合のチェルシーは中央のパスルートをこじ開けて、さらにCH脇を作り出してそこを使うことで、前進し、バーンリーを押し下げていた。

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作り出す中央のパスコースとCH脇

このように(特に右側から行われる)CB⇨CFもしくはOMFへのパスで一気に中央を切り裂く。これができるのも、チェルシーがバーンリーの守備を観察し、それを逆手にとることができているからだ。

だから上の図のように、CHカンテが1つ前に立つことでバーンリーCHを押し下げる。さらにCHジョルジーニョはボールホルダーから離れる動きを加えることでCFコルネを連れていく。これで中央への斜めのパスコースが創出される。

 

ここで中央に残るCHウエストウッドの脇にOMFバークリーとCFハヴァーツがポジションをとることで数的優位を作り出す。ここでピックアップすることができれば、一気にスピードが上がり、カウンターのような攻撃を仕掛けることができていた。

 

この前進方法、全体の押し上げを行っていくことで、チェルシーは敵陣でのボール保持、崩しの局面に移行することができる。

 

2−2:供給源と4+1とレーン跨ぎ

この試合のチェルシーの崩しの肝となったのが、『供給源』と『4+1』と『レーン跨ぎ』だ。

これを行うことで、チェルシーは攻撃を完結まで持っていく回数を増やしていく。

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供給源と4+1

まずこれが供給源と4+1の状況だ。基本的にこの試合でもチェルシーはCBが高い位置でボールを保持することができ、ここからの供給が多くなっていた。(マルメ戦でも同様)

さらに供給先は基本的に4枚。ここで面白いのがチェルシーの場合は供給元が四角形の1枚に入らずに、供給先で四角形を作り出すこと。ここが少し他のチームと違うところだ。これで、先手を取りつつサポートを行うことが可能になる。

そしてここからは相手のプレスの出かたや守備の配置を観察して、パスを出すところを決めていく。

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SHが出てくるのならば

このようにSHが出てくるのならばシンプルに外側の選手を使うことでバーンリーSBを釣り出すことが可能になる。またCFハヴァーツがWBのサポートに来れば、SBをピン止めすることができるので、WBで時間を持つことができ、クロスもしくは仕掛け、ライン間を真横に切り裂く横パスを供給することができる。

またここで、供給元以外で四角形を作り出しているメリットが出てくる。それがライン跨ぎの抜け出しだ。WBがボールを持つことができれば、ボールホルダーと対角にいる選手が斜めに抜け出すことで、マークの受け渡しを強制させ、遅れを生み出し、抜け出せる確率を上げていく。

 

さらにこのような場合もある。

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逆CFの抜け出し

この図のようにバーンリーが近くの人を捕まえ、供給元にプレスを掛けない場合にはCBから一気に背後へのパスを出すパターンもあった。ここ抜け出すのが逆CFだ。中央もしくは逆のハーフスペースからレーンを跨いで抜け出すことで、バーンリーバックスを切り裂く。

このようにして、チェルシーは供給元と供給先を明確にして、攻撃を仕掛けて、完結まで持っていく回数を増やしていた。

 

まとめ:チャンスは整う前に

崩してチャンスを。セットプレーからチャンスを。チェルシーはいろんな形でチャンスを作り出していたが、ゴールを奪ったのはカウンターだ。チェルシーはトゥヘル監督が来てから『守備⇨ポジトラ⇨カウンター』の移行のスムーズさが異常なチームになった。これが守備の安定をもたらし、さらには攻撃での安定までももたらすまでに至っている。

だからこそカウンターに移行した時には昨季からほとんどの確率で3トップで完結、もっと言うと『3人』で完結させることが多かったし、この試合でもカウンターを発動した時には3人で仕掛けることが多くなっていた。そして生まれたのがジェームズの高精度クロスからのハヴァーツのゴールだ。崩しが上手とはいえど、やはりチャンスになるのは相手が整う前に攻撃を完結まで持っていくことだ。このようにして、ゴールを奪ったが、バーンリーの徹底された空中戦闘で、ワンチャンスをものにされてしまった。失点付近の時間帯は少し左右に振られることが多かったので、もしかするとこれ必然の失点だったのだかもしれない。ここまで圧倒的な失点の少なさを誇っているチェルシー。

それだけにびっくりする失点の仕方だったが、切り替えて再び勝利を取り戻してほしい。

 

それにしでもトゥヘルはRLCとオドイの覚醒、バークリーの復調に、選手を生き返らせるのが上手だな。頼むからインターナショナルウィークを怪我なく乗り切ってくれ。

 

最後までありがとうございます!

今回の記事はここまでとなります。ここまでお付き合い頂きありがとうございます。

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