【吸収させて手前を!】プレミアリーグ第11節 アーセナル×ワトフォード

f:id:football-analyst:20211108203550p:plain皆さん、どうも。今回はプレミアリーグ第11節のアーセナル×ワトフォードについてを考えていきます。最後まで目を通して頂けると嬉しいです!

 

 

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スターティングメンバー

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Chapter1:ワトフォードの守備

まずワトフォードの守備についてを考えていこう。ワトフォードの守備はまず中央を消すことを行う。だからこそ、4−3−3もしくは4−5−1のようになっていた。

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それぞれのタスク

基本的にワトフォードはSBに対してはSHが牽制するようになっていた。これでアーセナルのSBに対して(幅を作り出す選手)起点を作り出すことを封じる。

こうなると、3トップの幅が広がってしまうので、CF–SHの門を通されてしまう危険性がある。だが、これは3CHの立ち位置でライン間への縦パスを消していた。またアーセナルSHに対してはSBがマークを行うようになっていた。

これでCFキングの場所は数的不利になるが、アーセナルCFオーバメヤンに対しては数的優位を保つことができていた。これで、外側に誘導していくこと行う。

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外側に追い込むと数的優位

このようにワトフォードはSBに対してSHが真っ直ぐプレスをかけて、外側の選手にボールを誘導する。これでSBは外側の選手(SH)に対応していく。さらに3CHがスライドを行うことで、SBと一緒に数的優位を作り出す。もちろん、このスライドはしっかりと距離を保ちながらボールサイドに寄っていた。

これでボールを回収、もしくは最悪バックパスを選択させればOKというようになっていた。

もちろん、外側に誘導できない場合もある。中央に経由された場合は以下のようになっていた。

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中央に入れられた時

このように中央CHにボールが入ったときには中央CHのシソコが前に出て対応するようになっていた。ここまで出てくると、必ずバックパスを選択させる。逆に言うと、ボールを奪うことは行わない。これで再び外誘導への守備へ移行するようになっていた。

 

このようにしてワトフォードはアーセナルにボールを持たせて焦らし、そして無理な縦パスを打ち込ませてボールを回収して、カウンターへ移ろうと考えていた。

 

この守備に対してアーセナルは以下のように前進していく。

 

Chapter2:入れ替わって混乱を!

アーセナルは右サイドも左サイドもポジションを入れ替えていくことで、マーカーのズレを生じさせて、門を広げて行った。

ではどのように入れ替わっって混乱を生じさせていたのだろうか。

 

2−1:左サイドの入れ替わり

まずは左サイドの入れ替わりから考えていこう。

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左サイドの入れ替わり

基本的にアーセナルはワトフォードCFに対してCB(+SB冨安)で数的優位を作り出すことが可能になる。だからこそ、外側でCBガブリエウがフリーでボールを保持できるようになっていた。

そしてこの時にCHナイルズとSHスミスロウ、SBタヴァレスがポジションの入れ替わりを行う。特にSBタヴァレスはWGのような立ち位置をとるようになっており、SBをピン止めしながら、ワトフォードSHを若干押し下げる。こうすることで、手前に降りるSHのスミスロウやサイドに流れるCHナイルズがスペースと時間をもった状態でボールを保持できるようになっていた。

そして外側でボールを保持できるようになってくると、次に空いてくるのがライン間への縦パスのコースが空いてくる。これは外側へSHを寄せることができるので、SH–CHの門を広げることができるからだ。

これで左サイドでは主に「ライン間」を使って1つ前に進むことが多い印象を受けた。

では右サイドではどのようになっていたのだろうか。

 

2−2:右サイドの入れ替わり

右側では主にCFラカゼットとSHサカの入れ替わりが頻繁に行われ、SB冨安は供給元になることが多かった。

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右側の入れ替わり

このように右側ではまずSTラカゼットが「ワトフォードSHの背後」に降りてくることが多くなっていた。これを行うことで、まずは空く場所を取る。この時にラカゼットに対してCHがスライドしてくるのならば、ラカゼットがそのままサイドまで流れていく。ラカゼットがサイドに流れることに呼応して、SHサカが内側に入る。これで冨安はCHの立ち位置を見て、内側を通すか外側を通すかを選択する。仮にCHが外側に流れれば、横スライドを利用して縦を刺せるし、逆に留まるのならば外側で起点を作り出すことが可能になる。

これで、左側は主に「外側」からの前進が多くなっていた。

 

そして前進していくことで、アーセナルは中盤を吸収させて手前を使って攻撃を完結させていく。

 

Chapter3:吸収させて手前を使う!

アーセナルの前進は主に右サイドのサカと冨安の外側のパス交換で敵陣まで入っていくことが多かった印象を受けた。(これはChapter2−2で解説)

そして敵陣深くに入った時点で、ワトフォード中盤を最終ラインに吸収させて、手前を使うことが可能になっていた。

ではなぜ中盤を吸収させることができたのだろうか。

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中盤を吸収させるために

このようにSHサカが外側でボールを持つと、ここに対応にくるのがSBとSHの2枚。これでワトフォードは数的優位を作り出してボールを奪おうと試みる。さらにSBが対応に出るので、そこの場所を埋めるのがCHになる。CHが縦スライドを行うことで1つ内側、SB-CBのスペースを埋めていく。

ここで最初はSHサカのボールの持ち方で時間を作りながらクロス、もしくは縦に仕掛けていくことが多かった。

そうすると何が起きるか。クロスに対応するためにCHシソコもバックラインに吸収されることが多くなっていく。

これで上の図のようにSB冨安がバックラインの手前でボールを受けることでクロス、もしくは逆サイドへの展開を促していた。さらに後半からはここのスペースをあえて空けておき、そこにSHサカがカットインして攻撃の幅を広げていくことも行っていた。

ここからの攻撃で決勝点も奪っているし、何度も際どいチャンスも生み出していた。

 

まとめ

この試合VARでのゴールの取り消しやPKストップがあり、正直嫌な流れがあったが、それでも勝利をすることができたのはかなり大きな収穫だろう。復調してからというもの、空く場所を作り出すこと、そしてそこを上手く使うことができ、相手を効率的に動かすことができている。これも「降りてきすぎない」というシンプルで重要な決まりを再確認したことが大きく関係しているのではないだろうか。もちろん、選手のキャラクターも大きく関係していることも忘れてはならないことだ。

これで満を侍してリバプール戦だ。今節、リバプールは敗戦したので勝ち点差1。ここで彼らを叩くことができれば4位に浮上だ。そして若きアーセナルに取って大きな挑戦になるのは間違いない。

 

最後までありがとうございます!

今回の記事はここまでとなります。ここまでお付き合い頂きありがとうございます。

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