【ミラノの街は何色だ!?】セリエA 第12節 ミラン vs インテル

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皆さん、どうも。今回はセリエA第12節のミラン vs インテル、ミラノダービーについてを考えていきます。

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スターティングメンバー

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Chapter1:ミランの守⇨攻の狙いは?

まずこの試合を話していくにはミランの用意した守備についてを考えていかなければならない。ミランはインテルに勇敢に向かっていく守備を行い、場所を狭くしてトランジションの誘発、さらにその先のショートカウンターで試合を決定付けようと

ではミランはどのような守備を行っていたのだろうか。

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人を意識する守備

このようにミランは人を意識して守備を行う。CBデフライに対してはイブラヒモビッチが牽制。DMFのブロゾヴィッチにはOMFのクルニッチ、各IHにはCHがそれぞれマンマークを行なっていた。これはブロゾヴィッチがバックラインに落ちようと、IHがサイドに流れようとも、徹底して着いていく事を行なっていたので、かなり人を意識していたのは間違いないだろう。当然2トップにはトモリとケアーで徹底して潰しにかかる事を行なっていた。

このように、ミランは中央でマンツーマンの徹底を行い、中央へのパスを誘導してボールを回収する事を考えていた。

 

だからこそ外側のCB、バストーニとシュクリニアルには予めマークを付けずに空けておき、そこにまずは逃げ道を与える。

そして外側のCBにパスが出ると、SHが背中でWBを消しながらプレスをかける。

この時に真っ直ぐプレスをかける事で、内側せのパスを選択させる。もちろんSHがプレスに出て行くと、その背後のWBに対してはSBが縦スライドで対応を行う。

 

このように守備を行って行く事で、ミランは徹底したマンツーマンを行なっている中央に誘導し、そしてそこでボールを回収する事を狙っていた。

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このような状況を作り出して回収する事が出来れば、ミランはショートカウンターを完結まで持って行ける可能性が上がる。

その理由がインテルのビルドアップの形にあり、ボールサイドのCBが幅を作り出す事に大きく関係している。

上の図のようにCBから中央へのパスを誘導し、そこでボールを回収する事が出来れば、CB-CB(ここではシュクリニアルとデフライ)の距離が遠い状態で、その門をSHが斜めに使う事、もしくはCFイブラヒモビッチが起点になる事で組み立ての局面を飛ばして、崩しの局面へ一気に移行することが可能に。

 

この守備から攻撃の移行をスムーズにするために、中央エリアで徹底したマンツーマンを行い、外側のCBを広げて受けさせて、そこから中央へのパスを回収するという守備から攻撃のプランを用意していた。

 

だがこれに対してインテルはしっかりと対応していった。僕の勝手な印象だか、DMFブロゾヴィッチが消された場合、インテルはバストーニとシュクリニアルの持ち出しでの前進が主になっていた。

しかしこの試合では場所を作り出し、局面でミランに対して迷いを生じさせる事で、ハイプレスをひっくり返して、『被プレス⇨カウンター』の形を明確に作り出していた。

ではどのようにインテルはミランのハイプレスを躱していたのだろうか。

 

Chapter2:エリア獲得⇨カウンター

ではまずはインテルの場所の作り方を考えていこう。

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まず作り出したのがミランSBの手前、SHの背後だ。これを行うために、上の図のように幅を作るCBとIHと少し内側に立つWBでトライアングルを作り出す。これでSHに対して数的優位を作り出していた。

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距離を作って起点

このようにWBが下がることで、SBとの距離を作り出してその分だけWBが時間を持てるので、ここから展開をしていくことが可能になっていた。さらに他の前進方法もある。

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スペースメイクとジェコを生かす前進

この図のように、インテルはミランのマンツーマン守備を利用して『中央』にスペースを作り出す。ここにスペースを作り出すために、まずはWBがWGのような立ち位置を取る。これを行うことで、先述したWBで時間を作り出す時とは違い「SBに捕まりに行く」ようにする。これを行うことで、SBをピン止め。さらにSHの背後を空けることで、IHが流れるためのスペースを作り出す。WBが空けたスペースにIHが流れると、ここにミランCHを引き連れて中央にスペースを作り出すことが可能に。

そしてその空いたスペースに降りてボールをピックアップするのがCFジェコだ。ジェコのボールの収まりを存分に生かすことで中央で起点を作り出してポイントを作り出す。ここへのボールの届け方はCBデフライもしくはGKのハンダノヴィッチからのミドルパスが多かった。

この前進方法を行っていくことで、CBを誘き出して背後にスペースを作っていく。これがインテルが狙った「擬似カウンター」を完結させる方法で、ミランのプレッシングを回避していく。

これが完結できたのはきちんとWBが幅を作り出し、SBとCBの門を広げることが可能になり、外側から内側にランニングするときに優位に立つことができていた。

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背後へのランニング

このようにCFジェコへのパスをすっ飛ばして一気に背後まで持っていくことで早い攻撃を仕掛けることが可能になっていた。これはWBがSBの外側に立ち、SBの内側をボールが通過することで、SBはボールを意識すればWBを視界に入れることができず、逆にWBを意識しすぎるとボールの対応が難しくなる。だからこそ、2度目のPK獲得のシーンのような状況を作り出すことができる。

このようにして、インテルはエリアを獲得し、カウンターのような形を繰り出すことができていた。

 

反対に言うとジェコがいなくなるとボールが収まるポイントがなくなり、さらにサイドに流れることや場所を取ることの上手なバレッラがいなくなると一気に前進が難しくなっていた。

だから、彼らの負傷交代が影響し、ミランに流れを持っていかれることになってしまったのではないだろうか。

 

Chapter3:ミランの修正

では次にミランの修正についてを考えていこう。ミランはChapter2のような前進をされていたことから、特にGKへのプレスを強めることを行う。ここにプレスをかけるのがOMFクルニッチになる。タイミングとして、イブラヒモビッチとSHがCBを捕まえている状態になると背中でDMFのブロゾビッチを消しながらプレッシングを行う。こうすることで、ジェコへのミドルパスを消し、近くのIHやDMFブロゾビッチにパスが出たところを狭くして回収する修正を行った。

これをしたことで、ミランは中央の圧縮とトランジションの勝負に持ち込み、チャンスを創出していった。だが、それを上回るインテルの選手個々人のクオリティにより、決定機を多く作られてしまった。

しかし、この修正は明確かつ的確だったと思うし、その上を行ったインテルの選手が凄かったことが嵌り切らなかった要因だろう。

 

まとめ

熱く、激しい、ミラノダービーが戻ってきた。しかも上位対決という状況で。お互いに明確な狙いが見え、さらにその修正と対応の速さ、選手個々人の技術の高さと、さまざまな見ところがあった良い試合だった。

プレーする選手たちはもちろん、見る側もかなり消耗した試合になったのではないだうか。少なくとも、僕はかなり消耗したが、面白い試合だったので、この上ない満足感を得ることができた。ぜひ皆さんもミラノダービーを見返して見て欲しい。

 

最後までありがとうございます!

今回の記事はここまでとなります。ここまでお付き合い頂きありがとうございます。

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