【分析レビュー】Jリーグ 第24節 鹿島アントラーズ vs サンフレッチェ広島

(分析レビューはスターティングメンバーから始まります。目次をクリックして頂くとそこまで飛べます。)

 

 

はじめに(自己紹介とサロンについて)

皆さん、ご機嫌よう。

一番初めに自己紹介から。

noteにまとめたので、読んでいただくと嬉しいです!

 

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 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

では早速、分析レビューを行っていきましょう!

 

スターティングメンバー 

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表裏一体の攻防

この試合で感じたこと。それは「ハイリスク・ハイリターン」ということだ。そしてサッカーが面白い1つの要因はここにある。攻撃時に守備のことも同時に考えなければならないスポーツはそうそうないはずだ。だからこそ、サッカーは複雑で面白くなっている。

この試合はまさに、このような現象が多く見られ、そして個人レベルもお互いに高かいので、かなり見応えのある試合になった。では今回、このような試合になった要因、アントラーズが取った、「ハイリスク・ハイリターン」に着いて触れていこう。

  • アントラーズのハイプレスの仕組み

まずはここから解説していこう。サンフレは3-4-3をベースに戦術を組み、試合を煤sめていく。だから4-4-2のアントラーズとの配置的な噛み合わせで優位に立てる場所が2つある。それがWBとSTだ。アントラーズはここをどのように消していくかが、この試合の肝となったのではないだろうか。

ではどのようにここを消しにかかり、ハイプレスを完成させて早い攻撃に持ち込もうとしていたのか。

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まず上手くいっていたパターン。これはサンフレが後ろを3枚でビルドアップしていた時によく嵌っていた。3バックに対して2トップとボールサイドのSHでプレスを行うことで、WBとSTのヘルプを呼び込む。この時に、ボールサイドのサンフレCHもアントラーズCHがしっかりと捕まえることで近くのパスコースを無くしていく。このようにすることで、WBにはSB、STにはCB、CHにはCHとマークを行うことが可能になり、上の図の赤のエリアでボールを回収、またはミスを誘って回収、最悪、ロングボールを蹴らせて回収という、3つのパターンで回収することを狙い、ハイプレスを完成させようとしていた。

 

このように敵陣深くでボールを回収できればいいのだが、サッカーはそう甘くない。

サンフレも違う形でビルドアップを行うことでハイプレスを剥がし、何度かカウンターを打ち込んでいた。ではアントラーズはどのような場合、プレスを剥がされてしまっていたのか。

  • アントラーズがプレスを剥がされるパターン

これにはサンフレのビルドアップの形が大きく関係してくる。

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このようにCH青山がバックラインに入ることでCBを広げて幅を作らせる。これでWBが一列前のポジションを取れるようになり、アントラーズSBは背後を取られたくないので、必然的に前への圧力をかけにくくなる。さらに中央のCHはSTにピン留めされる。だから2トップとSHでプレスを行うとここのスペースが空いてしまう。

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このように中央に位置するCH川辺の場所が空いてしまうので、プレスをかけたSHとCFのラインを簡単に突破され、アントラーズは後退を余儀なくされていた。

だから彼らはCHを1枚前にでしてそこの対応を行いにいく。

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このようにCHが1枚前に出て対応を行うことで中央のスペースを簡単に使われることはなくなるのだが、その背後でボールを受けられた時に一気にピンチに陥る。いわゆる、CHがひっくり返された時にピンチになるということだ。さらにサンフレはCFとSTがかなり流動的(特にエゼキエウとヴィエイラ)で、場所を入れ替えることが多くなっていた。そしてCHがフリックを行い、アントラーズCHの背後でボールを受けることで、カウンターのような形で一気にスピードを上げてフィニッシュ、またはクロスまで持ち込んでいた。

このようにアントラーズは空いてしまう場所を作られてしまっていたため、ゴールに迫れれることが多くなっていた。

大きなピンチを迎えながらも、凌げていたのは個人能力の高さとプレスバックの異常な速さ、そしてサンフレのクロスの質が少し低かったことと、多少の運が良かったからだろう。

 

  • アントラーズの攻撃と勝負のトランジション

では次にアントラーズの攻撃とサンフレの守備に触れつつ、この試合の1番の注目ポイントである、トランジションの部分を解説していこう

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まずこれはアントラーズの攻撃の配置とサンフレの守備の配置。サンフレは通常通り、5-4-1で守備を行う。CFと絞るSHに対しては3バック、高い位置をとるSBに対してはWB、CHが中央のスペースを埋め、サイドに広がるSTがボールホルダーへの牽制のタスクをそれぞれ担った。

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この守備に対しいてアントラーズはある程度外から入り込むことが可能になる。バックラインに入るWBとWBの距離が割とあるので、SBが時間を持つことができる。そしてSHとCH(多くはST)がサポートを行うことで、崩しにかかる。ハーフスペースに入るSHへの縦パス、またはCH経由でのSHへの縦パス、WBの背後へ流し込むボールと様々な選択肢を持つことができていた。

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もちろん、このようにシンプルなクロスを送り込むことも多くなっていた。この場合は2ndボールをCHが回収することで二次攻撃に繋げていた。

もちろんサンフレもバックスはマンマークの守備を行っているため、跳ね返すこと、最悪跳ね返せなくとも、自由にシュートを打たせないことでゴールを守っていた。

 

では肝心のトランジションの部分はどこに出ていたのか。

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それはアントラーズがクロスではなく(もちろんクロスの跳ね返りを拾えない場合も込)中央に下のボールで差し込んだ場合、そしてその先で失った時にトランジションの局面でのレベルの高い勝負が繰り広げられていた。アントラーズが中央に差し込んだ場合、奪われる場所というのが大体が赤のエリアとなる。

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そしてその赤のエリアで奪い返せれば良いのだが、そこを回避できる術をサンフレは持ち合わせている。それがCFヴィエイラへの縦パスだ。ここにクッションを入れられること、時間を作られることで、一気にアントラーズはカウンターでピンチに陥る。

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このようにCFヴィエイラを潰すため、CB犬飼がプレスにいくことが多くなっていた。だがそうすると、その背後のスペースが空いてしまう。そこへ守備のはじめに牽制をかけにいったSTが入り込むことで早い攻撃を仕掛ける。このようにサンフレは守備時にカウンターに出るための選手を自動的に前に置くことができていたので、カウンターを打つことができていた。

もちろん、クッションのパスを受けるはCFだけではなく、STが受けることも多く見受けることができた。

ここのトランジションでアントラーズは潰しきれなかった時に決まってカウンターを打たれてしまっていた。

 

だが、この守備を継続したのはハイリターンがあるからだ。

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このようにCF(またはST)へのクッションのパスを奪った時にアントラーズは大きなチャンスを生み出すことができていた。ここのCBとCFのトランジションの速さとポジション取り、予測の速さが見ていてとても面白いものになっていた。

現にアントラーズはここでボールを回収することができれば大きなチャンスが生まれていたし、そのままCBがシュートまで持ち込む場面さえ見受けることができた。逆に先ほども触れたように、ここで奪うこと、潰し切ることができなかれば、大きなピンチに陥っていた。このようにハイリスクだがハイリターンという守備を行うので、試合内容もスリリングなものになり、見ていて純粋に楽しめるものになってのではないだろうか。

 

  • 補足:筆者の疑問

では最後に筆者の疑問点を1つ述べさせてもらいたい。それはアントラーズの攻撃の局面についてだ。

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アントラーズはこのように何度かCBとWBを動かしてその背後、敵陣深くにスペースを作り出すことができていた。その方法がSBとSHでWBとCBを釣り出す動きだ。

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これでその背後のスペースにCFが抜け出すことで一気に敵陣深くまで入り込むことができていた。さらにここからクロスを上げることで逆サイドのSHとCFでフィニッシュの形、またはSBのサポートを待ち、そこに落とすことでSBからかなり良質なクロスを供給することができていた。

この攻撃は主に左サイドで見受けれていたものだが、右サイドではこの攻撃は見られなかった。

ここに筆者の疑問が浮かび上がる。なぜ、右サイドでもこのような攻撃を仕掛けなかったのかと。CBとWBを動かすところまでは同じなのだが、その先の背後を狙う動きがなかったので、純粋に疑問を抱いた。これは途中交代で荒木が入ってくると、その先のsスペースを使うことをしていたが、アラーノの場合は、彼が作ったスペースを使う人がいなかった。単に選手ぼキャラクターの違いからなのか、ここの疑問が拭えなかったのは事実だ。これから似たような場面を見受けることがあるかもしれないので、注視して見ていき、自分なりの答えを導き出してみたい。

 

まとめ

1点勝負の試合となったが、前半からゴール前のシーンを多く見受けることのできた試合。カウンターからのカウンター返しと、常にゴールへの最短ルートを辿る両チームの攻撃が要因でこのようなスリリングな試合となった。その根元にあるトランジションの部分でかなりレベルの違いを生み出し、見るものに直接訴えかける、とても面白い試合となった。このような試合をJリーグでも見れることに素直に感謝したい。これからもっとレベルの上がるリーグで間違いないと思うので、これからもいちサッカーファンとして、Jリーグを楽しんでいきたい。皆さんもこの試合をもう一度、見返してみてはいかがだろうか?

 

 

終わりに

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