Premier League アーセナル×ウェストハム  〜戻るべきサッカーがあるアーセナル〜

 

皆さん、ご機嫌よう。

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では早速、分析レビューを行っていきましょう!

 

はじめに

開幕戦で昨季からの積み上げをしっかりと確認できた。そして連勝を狙うためにこの試合でもちろん勝利を狙う。だがモイーズ率いるウェストハムは5-4-1で試合に臨み、アーセナルを苦しめた。序盤はミスの連発で流れを掴めずにいたが、徐々に落ち着きを取り戻し、先制点を記録。だがフィジカルを前面に押し出すウェストハムに同点に追いつかれ、苦労を強いられる。それでもここで引き分けにならないのが、今季のアーセナルなのかもしれない。しっかりとやるべきことをやり続け、見事に勝利を納めて見せた。では今回はウェストハムの守備の守り方とアーセナルがどのようにコンパクトなライン間を攻略していったのか。これを解説していこう。

 

スターティングメンバー

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ウェストハムの守備は?

まずはアーセナルのライン間の取り方に触れる前に、ウェストハムの守備について触れていこう。

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ウェストハムは基本5-4-1で守備を行う。そしてボールを外に追いやって、ライン間を使わせないことで焦らしてミスを誘ってボールを回収する狙いがあった。

そのために、CFのアントニオがCBとCHを消しつつ、ボールサイドのSHが前に出てボールホルダーCBにプレスをかける。

その時に意識していたことはライン間に立つ、WBもしくはSTに縦パスを打たせないことだ。だからCHとの距離感がかなり近く、ギャップがほとんどない状態だった。さらに連動して、CHジャカに対してCHソウチェクが前に出て捕まえ、もう1枚のCHセバージョスには逆サイドのSHが絞ってマークをする形を取る。これで中央で人を捕まえることができる。

また、主にCHライスが少し下り目で中央に位置することで、仮にライン間にパスが入ってしまった時でも対応ができる役割を担いつつ、組み立てに絡むラカゼットを牽制するタスクを担っていた。

 

このようにしてかなりコンパクトに保ち、ライン間への進入を防ぐと同時に、ミスを誘発してカウンターを狙っていた。

 

これに対してアーセナルはどのように攻略をしていていったのか。

 

ライン間を攻略するために

アーセナルがライン間を攻略するために行ったことは主に2つある。

  • CHが持ち出してからの縦パス

これは先制点のシーンを見てもらうとよくわかる。実際にこの試合はCHが持ち出してウェストハムのラインに段差を作り出すことで縦パスを何度も撃ち込もうとしていた。

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まず、これが先制点を上げるシーンの1つ。CHが運び出す時は、ほとんどの場合、CH間のパス交換があった。これには理由があり、CHのパス交換により、ウェストハムCHを1枚釣り出した状況で、ボールを受けることができるからだ。(この状況だと、セバージョスがライスを引き出した状態で、ジャカがボールを受けることができる)こうすることで、段差ができた状態を作り出し、ライン間へ打ち込むギャップを作り出すことができる。もちろん、ここに打ち込むことをさせたくないウェストハムはまず、中央を締めるため、ギャップを締める。この動きを加えさせることで、CHが持ち上がる時間とスペースが出来上がる。

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ボールを持ち出す時間とスペースを得たCH。これでボールを持ち出すと、もちろんウェストハムCHが対応にくるので、中盤のラインに段差を作り出すことができる。ここでライン間に立つWBがボールを受けることで、ここから展開を広げていく。さらに、CHライスをCFラカゼットが、CBをオーバメヤンが、WBをコラシナツがピン留めしているので、サカにプレスを行うことができない状況を作り出している。これでサカがライン間で前を向いた状態でプレーができるようになる。そしてこの状況からアーセナルは先制点を生み出した。

 

まとめると、この状況を作り出すために…

 

①:CH間のパス交換

(中盤に段差を作り、パスを受けたCHが運び出す時間とスペースを作り出す)

 

②:CB・WB・CHのピン留め

 

③:運び出してCHを釣り出し段差を作る

 

④:ライン間へ縦パス

 

この4つの手順でアーセナルはライン間を攻略していた。

 

  • STがドリブルで進入

そしてもう1つ。それが主にSTウィリアンがドリブルで進入するパターンだ。

ではどのようにこのパターンを実行していたのか。

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このようにこのパターンを遂行する場合は、CBからCHがボールを引き取り、ここでも持ち出すことでSHを釣り出す。この時にSTウィリアンがSHの脇に降りてボールを受けること、さらにWBベジェリンが高い位置で幅を作ること、CFラカゼットがボールを受けに降りることを行う。これを行うことで、ウェストハムWB、CHをピン留めしつつ、ウィリアンがフリーでボールを受けることができる。ここでフリーになれるのはマーク行うCBが深い位置までついていくことができないからだ。(ここについてくるのはビエルサ率いるリーズぐらい)これでドリブルでウィリアンはライン間に進入することができる。

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そしてこのように運び出すことで最終ラインに段差を作ることで攻撃を仕掛け、ゴールに迫ろうと試みていた。

 

これら2つの方法でアーセナルはウェストハムのライン間を攻略していた。

 

後半に行き詰まり感があった理由

後半に入り、ウェストハムの守備がよりコンパクトになったこともあって、アーセナルは中に入り込むことができなくなり、ボールがブロックの外を回るようになってしまう。こうなった理由は、アーセナルにディフェンスを引っ張る選手がいなくなったため。CHに段差を作ることを任せたため、ボールを受ける選手が待つことが多くなってしまったため、縦パスを打つことができなくなってしまい、行き詰まり感があった。それでもヌケティアが入ってきたことでこの動きが加わるようになり、半ば強引に決勝点を奪って見せた。

 

まとめ

昨季のアーセナルなら確実に引き分けていたであろうゲーム。いや、もしかすると逆転されていたかもしれないゲームだった。だが、今季は一味違う。このようなゲームも勝ちきることができるチームに変貌している。サッカーが整理されたことはもちろんのことながら、一番の功績は選手達に自信を取り戻させたことではないだろうか。しっかりと目指すべき、迷った時に戻るべきサッカーがあることが、かなり大きいと感じる。今季のアーセナルがこれからどこまで上り詰めていくのか。皆さんも注目してみて欲しい。

 

 

 

終わりに

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