PL 29節 チェルシー vs エバートン
スタジアム:スタンフォード・ブリッジ
過去5試合対戦成績:チェルシー⇨1勝 エバートン⇨2勝 2分
試合結果結果:4-0
得点者
チェルシー:14‘ マウント 21’ ペドロ 51’ ウィリアン 54‘ ジルー
エバートン:なし
前置き
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では早速、解説に入っていきましょう!
最後までお付き合いください!
はじめに
FAカップでリバプールを下してすぐのリーグ戦。この試合が大事なのは火を見るよりも明かだ。その理由が『継続性』にある。良いサッカーをしても、次の試合では慢心に浸かったのか、内容ともに酷い試合を演じる事が多かった。だからこそ、欧州王者を下したこのエバートン戦が重要だった。そして蓋を開けると難敵とエバートンを4発で粉砕。内容も伴い、さらには若手を試す事のできる、大きな収穫のある試合だった。かつてのホームに帰ってきたアンチェロッティ監督にとっては苦い経験になった。では今回はなぜチェルシーはエバートンを「攻め潰す」事ができたのか。今回はこれを紹介していこう。
スターティングメンバー
ビルドアップで見出した可能性
FAカップ、そしてこの試合。DMFで先発抜擢されたのは、若手のギルモア。ひょうんな事から救世主のように現れた彼により、チェルシーのビルドアップは一気に可能性が広がるものになる。ではどのようにビルドアップを行なっていたのか。
チェルシーのビルドアップ時のセットポジションはこのような感じになる。そしてここからこのように動く事で攻撃を組み立てる。
このように動くこにより、赤丸の選手の判断を難しくさせる。IHのバークリーがCFのリチャルリソンの脇に降りて、場所を開ける。そこにWGのウィリアンが入り、SBのアスピリクエタが少し高い位置を取る。そうすると、三角形を形成する事ができる。これでSHのシグルズソンは数的不利に陥る事になる。
そしてここでギルモアが救世主と言われる所以がわかる。ほとんどの場合はここでIHのバークリーのみのパスコースになれるのだが、身体の向き、立ち位置、狭いスペースで受けれるギルモアはここでボールを引き出す事ができる。
ここで引き出せるので、エバートンCFはギルモアを消すか、ズマを消すか迷ってしまう。
だからこのようにサイドを簡単に変える事が可能になる。これはもう少し高い位置でもできる事で、この場合だと、CB⇨ギルモア⇨IHというパターンが多くなる。
この狭いエリアでボールを受けれる選手が入った事により、チェルシーはリバプール戦、エバートン戦でいとも簡単にプレスラインを突破し、スピードを上げて攻撃を仕掛ける事ができていた。そしてこの攻撃の準備こそが、リバプールに勝ち、エバートンを「攻め潰す」布石となる。
チェルシーのビルドアップを止めるために
エバートンはソリッドな4-4-2で守備を行うが、これでは止める事ができないと悟ったアンチェロッティ監督は30分あたりで早々に手を打つ。それが4-4-2の並びから、4-4-2のダイヤモンド型に変更すること。
ではこの狙いはどこにあったのか。
このようにしてIHとDMFを捕まえるように変更し、中央を経由させないように守備を行う方法を取ることに舵を切る。だが、ここで時間ができるのが、SB。
チェルシーはここから一気に打開する術を持ち合わせている。
付け焼き刃のこの守備はいとも簡単にチェルシーに攻略されてしまう。
SBが起点となる攻撃
チェルシーはエバートンの守備戦術の変更により、SBが起点となり、攻撃を仕掛けていく。ではどのように攻撃を仕掛けていたのか。
まずはパターン①。SBがボールを持つと、CFのジルーにボールを当てる。この時に両WGはCFの脇にポジションを取る。この図でいくと、ボールサイドのWG、ウィリアンはSBの縦パスを引き出す事とSBのデーニュを引きつけ、アスピリクエタに時間を作る役割、CFの2ndボールを回収するタスクを担う。
逆のWGはウィリアンと同じく、SBのシリベを引きつける役割とCFのフリックを受ける役割を担う。
またIHのバークリーとマウントはジルーが作った2ndボールを回収する役割を担う。
エバートンはCFのジルーに手こずり、さらにはDMFが1枚なので2ndボールの回収が難しくなる。
これでチェルシーは決定機を作り出し、速い攻撃を仕掛けた。
そしてもう1つのパターンがこちら。
このように中央に人を集めた事により、逆のSBへのサイドチェンジを繰り出す。このようにする事で視線を変え、そして攻撃を仕掛ける。
このようにWGのペドロが内に入った事により、内⇨外の動きで抜け出す事ができる。そうすると、ディフェンスラインが下がるので、ペドロが開けたスペースにIHのマウントが入り、ボールを受けて展開する事が可能になる。
このようにして左右と縦に揺さぶる事で4ゴールという大勝を収めることに成功した。
この攻撃が基本戦術になるか?
まずはこちらの記事をご覧になってもらいたい。
これが前回の試合のリバプール戦で使った攻撃戦術と守備戦術。
そしてこの試合。この試合も似たような攻撃を仕掛けていた。そして守備戦術もWGがプレスバックを行い、6-3-1のブロックを作り出す事で幅をなくしつつ、中央を消す事で守備を行う。そして奪ったボールは早めにCFのジルーに送る事で、走力のある両WGの攻撃参加を促し、カウンターを仕掛ける。
明かに直近2試合で見せたこの戦術は現在のチェルシーに嵌っており、結果も伴っている。果たしてこれが基本戦術に成り得るのか、そしてエイブラハムが戻って来た時にジルーほどの『ポストプレー』を行う事ができるのか。
もう少し様子を見てみよう。
まとめ
ホームで圧勝を収めたチェルシー。内容、結果共に良いものだった。その中心にいたのは紛れもなく、ギルモアとジルー。もちろん、両WGの走力も目を見張るものがあった。確実に今の戦術がチェルシーにあっている。あとは怪我人が戻って来た時にランパード監督はどのような判断をくだすのか。ここに注目したい。そして直近2試合のパフォーマンスをCLバイエルン戦でぶつける事ができるのならば、逆転突破も夢ではないだろう。「チェルシーのCLは終わった」と感じている方も多いかもしれないが、レベルを見せつけられたバイエルン戦を挟んで明かにパフォーマンスが上がっている。来週のCLが楽しみになる試合内容で、バイエルン戦にも注目だ。
終わりに
最後までお付き合い頂きありがとうございます!
ではこの場を借りまして、5つの事について紹介させて下さい。簡潔にまとめているので、この4つの事も覗いて頂けると幸いです!
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一番最初に紹介させて頂きましたが、こちらが会社についての記事です。
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最後までご朗読ありがとうございます!
改めまして最後までお付き合い頂き、ありがとうございます!また次回の記事でお会い出来る事を楽しみにしています!
これからも『Football Base』を宜しくお願いします!