FAカップ チェルシー vs リバプール ~リバプール攻略法?その戦い方とは?~

 

 

FAカップ 5回戦 チェルシー vs リバプール
スタジアム:スタンフォード・ブリッジ
過去5試合対戦成績
チェルシー⇨1勝 リバプール⇨2勝 2分
試合結果結果:2-0
得点者
チェルシー:13’ ウィリアン 64‘ バークリー
リバプール:なし

前置き

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前置きはこのぐらいにして、では早速、この試合について解説をしていきましょう!最後までお付き合い、宜しくお願いします!

はじめに

FAカップ5回戦のビックマッチ。チェルシー vs リバプール。ともにCLでの結果、リーグ戦での結果が奮わない中で迎えたカップ戦。いくらカップ戦と言えども、相手はビッグ6。ここでライバルを叩きのめし、もう1度『勝利』と『自信』を取り戻すための試合として、タイミングも対戦相手も申し分ないものだった。そんな激戦必須のこの一戦を制したのはホームチームチェルシー。CLで相見えたドイツ王者のスピード感とレベルの差を感じたロンドンの雄は、『このままではダメだ』という事を感じさせる圧巻のパフォーマンスを披露。さらに緻密に練られた「対リバプール」のゲームプラン。これにより、チェルシーは圧倒的な強さを誇っているリバプールに完勝を挙げる。ではこの試合、どのようにしてチェルシーリバプールに完勝したのか。今回は完勝の理由を紐解いてこう。

スターティングメンバーとスタッツ

・スターティングメンバー

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・チーム別スタッツ

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(Goal.com参照)

リバプールの強みを消すために

リバプールの最大限の強みとは何なのか。強みを多く持っているが、1番の強みとして持っているのが『幅を使った攻撃』だろう。そこで触れていきたいのがチェルシーの守備戦術。これはリバプールがリーグ戦初黒星を喫したワトフォードが取った守備戦術にインスピレーションをうけたようなものになったいた。
ワトフォードが取った戦術が気になる方はこちらをご覧になってもらいたい。

ではチェルシーリバプールの『幅を使った攻撃』を消すためにどのような守備をおこなっていたのか。

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まずはこのように守備に入る。CBの所では数的不利になるが、ワトフォードと同じようにロングボールを蹴られなければここのエリア(赤のエリア)ではボールほ保持されてOK。さらに中盤にかんしてはそれぞれがマークを実施する事で数的同数に持っていき、中央を経由させないように、させたとしても前を向かせないように守備を行う。またWGはSBをケアすることでここからの「ロングボール」と「サイドチェンジ」を封じる。こうする事でバックラインでは数的優位に立てるので、CBからのロングボールを蹴り込まれても太刀打ち可能になる(あまりロングボールは使っていなかった)。このようにして守備を行う事で効果的な組み立てを阻止する事に成功する。そして徐々に吸収しながらこのような守備に変形してく。

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リバプールは攻撃時にWGが中に入る(SBが中に入ることもあり)事でSBを押し出し、アタッキングエリアで幅を作る。今まではここで数的不利を作られていたので、簡単に崩され、そして高精度クロスを入れられて失点するチームが多かった。(補足で数的優位の作り方を説明)だからこそ、圧倒的なアシスト数をSBが誇ることとなる。だが、リーグ戦のワトフォード、この試合のチェルシーはWGにSBをマークさせることにより、「6バック化」を果たす。こうすることでサイドで数的不利に陥ることなく、守備をすることができる。そして引き続きIHにはIHがマークを行い、DMFのギルモアはカバー能力を生かして全方向のカバーを担当。こうすることで背後のスペースを消しながら、ファビーニョ、ファンダイク、ゴメスに「ボールを持たせるだけ」に成功し、縦パスを入れささずに焦らしてミスを誘った。

補足:なぜリバプールはサイドで数的優位を作り出せていたのか

補足だが、リバプールはどのようにしてサイドで数的優位を作り出していたのか。

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このように4-4-2で守備ブロックを敷くチームが多い中、白のエリアで数的優位をリバプールは作り出す。IHが斜めににおり、SHを引きつけ、SBを高い位置に押し出す。幅を取ったSBがWGを中に入れる事で赤のエリアで数的優位を作り出すことができる。WGのマークをCBが行うという方法をとるチームも多くあったが、WGが外に流れた時の対応に苦戦し、崩されることが多かった。このようにここで数的優位を作り出し、引いた相手にはクロス攻撃を仕掛ける事で相手を広げて、中央の活路も見出していた。
だがこの試合、ワトフォード戦、少し遡りCLのアトレティコ戦と幅を徹底的に消された時に敗戦している。

CFが組み立てに参加した時の対応

このように守備を展開する事でリバプールの攻撃を遅らせ、幅を使わせず、ミスを誘発する事に成功したチェルシー。だが「対応の鬼」リバプールはすぐにこの方法で対応を施す。

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このようにCFの南野が中盤に降りる事で白のエリアで数的優位を作り出す。そしてWGが2トップ化。これでSBに多大なスペースを生み出し、WGを下げる事で中盤で時間を作ろうと試みた。
だがチェルシーはすぐにこのように対応を施す。

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このように元々バックラインにボールを持たせてもよかったチェルシー。だからこそこのように割り切ることができた。DMFのファビーニョに対してCFのジルーが牽制を行う事で中盤3枚がIHとCFをマークすることができる。これでまた中央をしめ、吸収しつつ、ミスを誘うで守備を行なっていく。

ポジティブトランジションの局面

チェルシーはこのように守備を行う事で「後ろ」が重くなってしまう。ではここからチェルシーはどのように攻撃に移っていたのか。

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このように白のエリアでボールを奪うとCFのジルーへミドルパスを送る。ここで重要なのが、『白のエリアで奪う』事。これが重要な理由は、リバプールSBを高い位置で攻撃参加させる事で、そのスペースをWGが使う事ができるから。そしてそこを使うためには「ボールが収まるCF」が必要。そしてチェルシーにはポストプレーに秀でているCFが存在する。ここでボールを収める事でWGの走力を生かしてカウンターを打つ。このようにリバプールの十八番である速い攻めを繰り出す事でチェルシーは何度もチャンスを作り出す。この方法はワトフォードのも言えた事で、CFディーニーが収めて、SHが出ていくという戦術を使っていた。リバプールが複数失点を喫したのと深い関係があるはずだ。

ビルドアップの局面は

カウンターだけでこの試合を終わらすこともできたであろうチェルシー。だが、『防戦一方』の戦術に未来はないと踏んだランパード監督はポゼッションでも活路を見出す。ではどのようにビルドアップをし、攻撃の準備をしていたのか。

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リバプールはいつも通りのプレッシングを敢行。そうすると、チェルシー嵌められているので、殆どパスコースがなく、CFへのロングパスしか安全なパスコースがない。だからこのようにビルドアップを行う事で活路を見出す。

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まずはこのように動く事で白のエリアで数的優位を作り出す。そしてWGが中に絞る。こうするとリバプールはこのように動くので、チェルシーはプレスを剥がすことができる。

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このようにIHを釣り出すことで『CB⇨WG』、『CB⇨OMF⇨SB』、『CB⇨OMF⇨CB⇨WG』この3つのパスコースを見出せる。このようにしてリバプールの最初のプレスラインを剥がすと一気にスピードアップして攻撃を完結させる。またこのようなパターンも見受けることができた。

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このようにCFがDMFまたは降りて来たOMF(IHの場合もあり)のどちらかをマークすると、フリーな方へCBは1度預ける。こうすることでリバプールIH(ここではララーナ)を1枚釣り出し、DMF(ここではギルモア)がCBにリターンパスを送る事でCBからIH(ここではコバチッチ)がフリーになる事ができる。このようにしてプレッシングを掻い潜り、一気にスピードを上げて攻撃を仕掛けていた。

1stプレスを剥がしてからの攻撃

ビルドアップでプレスを剥がし、そして攻撃に移る準備の整ったチェルシー。ここから面白い攻撃を展開する。ではどのように攻撃を展開していたのか。

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このようにプレスを剥がした事によりSBで時間を作ることができる。この時に両WG、OMF、CFが最前線に入る事でリバプールバックラインのマークをはっきりとさせる。こうする事で上の図のようにSBで時間を作れる算段だ。そしてここからCFのジルーが「逆サイド」のSBの付近にポジションをとる。こうすることで白のエリアで数的優位を作り出すと同時に「競り勝つ可能性」の高い所で勝負する事ができる。そしてフリックすればWGが抜け出すことができ、SBに落とせば、再び、サイドチェンジを行い、攻撃を仕掛けることができる。この方法でサイドチェンジを繰り返し、そして速い攻撃を仕掛け続けることで決定的なチャンスを幾度となく作り出す事に成功した。

主にこの2つの攻撃により、堅守を誇っていたリバプールから2ゴール(決定機を決めきっていれば4ゴールは奪えただろう)を奪い、ベスト8に進出することに成功した。この工夫された攻撃と、ワールドクラスのポストプレーヤーのジルーの良さを存分に生かす事でチェルシーは攻撃に厚みとスピードを加えることができたのではないだろうか。

補足:リバプールの課題

CLアトレティコ戦、PLワトフォード戦、そしてこの試合。全てに共通することは『幅を効果的に使えなかった』事。相手が人数をかけて徹底的に幅を消しに来る守備を展開された時に、リバプールは詰まってしまう。今まではブロックを作られても、そのさらに外から攻撃を仕掛けることができていたが、「さらに外」をケアしたこの3チームにより、攻略法を見つけられて形になってしまった。この外がダメだった時の手段を見つける事が次のステージにあがるための課題ではないだろうか。

まとめ

共に勝利が欲しいこのゲームでそれを掴んだのはチェルシーだった。その背景にはしっかりと練られたゲームプランがあった。そしてこのゲームプランを完璧に遂行できる選手のクオリティーもあり、強者リバプールを負かすことができたのではないだろうか。しっかりとワールドクラスのCFジルーの良さを生かす戦術は今のチェルシーのメンバーとの相性も良く、合っているとより感じる一戦だった。リーグトップ4の死守、CLバイエルン戦での戦い、そしてこのFAカップと勢いを継続させることができるのだろうか。このような戦いを続けられるのであれば、チェルシーの未来は明るいのではないだろうか。
一方のリバプール。ここにきて大きな失速。2試合連続の複数失点。さらには3試合連続の無得点。ウィンターブレイク明けからここまで状況が変化すると誰が予想できたのだろうか。それほどまでにここまでのリバプールは圧倒的な強さを誇っていただけに、驚きを隠せない。だが、その課題もはっきりとしていて、幅を使えなかった時のその先のアイデアが必要だ。このようにリバプールを止めるために出てきた戦術に対し、それを上回る戦術を用意する。これこそがサッカーが面白いと言われる所以の1つで、探究心をくすぐられる、良い一戦だった。ここからのリバプールのアイデアにも注目していきたい。

終わりに

 

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