PL ワトフォード vs リバプール ~王者を止める伏兵。ワトフォードの戦い~

 

PL 29節 ワトフォード vs リバプール
スタジアム:ヴィカレージ・ロード
過去5試合対戦成績
ワトフォード⇨0勝 リバプール⇨4勝 1分
試合結果結果:3-0
得点者
ワトフォード:54’ 60’ サール 72’ ディーニー
リバプール:なし

前置き

この記事を読んでいただき、試合を見返すきっかけ、または次の試合を観ようと感じるきっかけになっていれば幸いです。
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前置きはこのぐらいにして、では早速、この試合について解説をしていきましょう!最後までお付き合い、宜しくお願いします!

はじめに

まさかのリバプールの敗戦。ここまでリーグ戦わずか「1分」という欧州王者は3失点もして、降格圏内に沈むワトフォードに泥を塗られる形となった。だが試合の内容に目を向けると「負けても仕方ない」と言えるプレー強度。いつものリバプールはどこにいったのか。そう感じる内容だった。そしてここを突くように、ワトフォードのゲームプラン。さらにホームで強さを発揮し、ピアソンという残留請負人がいる。これらの要因が上手く重なって、ホームチームリバプールを下す、大金星。では今回はワトフォードがいかにして失点を0に抑えたのか。その守備戦術について紹介していこう。

スターティングメンバーとスタッツ

・スターティングメンバー

画像1

・チーム別スタッツ

画像2

(Goal.com参照)

直近のCLでの無得点

まずは直近のCL。この試合にもリバプールはゴールを奪う事ができなかった。この試合のゴールを奪えなかった理由を踏まえ、1つの参考としてこちらをご覧になって欲しい。

ではこちらを1つの参照にしてもらった上で、ワトフォードの守備戦術について紹介していこう。

時間を稼ぐために①:CBに運ばせる

ワトフォードは守備から試合に入る。これは誰もが予想できたことだろう。そしてこの守備ブロックこそ、リバプールを完全シャットアウトできる方法だった。この守備ブロックを固めるための準備をどのように行っていたのか。

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リバプールCBのファンダイクがボールを持つとこのような形でプレスではなく、牽制をかける。CFが前に立ち、斜めのロングボールを蹴らせないように。SHは降りるIHとSBにボールが出た時に前進させない守備ができる立ち位置に立つ。極め付けは「いつものように」DMFをOMFがマーク。これでこの試合のファンダイクの相棒、CBロブレンにパスを出せる。こうする事でこのようにブロックを作っていく。

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このようにCFがDMFを消しながら徐々に後退。その時にSH、OMFも後退する事で4-5-1のブロックを作り出す。この時に重要なのが、CBに運ばせる事。これにより、ブロックを形成する時間を作り出す事ができていた。

時間を稼ぐために②:SBに運ばせる

そしてもう1つの時間を稼ぐ方法。それがSBにボールを運ばせる事。ではどのようにボールを運ばせていたのか。

画像5

このように、四角のエリアではボールを運ばせても良いようになっていた。この時にSHはCFへの縦パス、背後へのパス、サイドチェンジのパスを消す。またCHはIHをマークする事で中央へのパスも消す。こうする事で徐々にサイドを狭くしていく。この時に必ずWGが背後、または足元で受ける動きを加えるので、ここを完全にSBがシャットアウト。これでSBはバックパスをしなければいけない状況に陥る。そしてバックパスでボールが動いている間にブロックを形成。

これらの2つの方法により、リバプールの『速攻』を消すことができる。これはやり方こそ違うものの、アトレティコがCLでみせた『速攻を打たせない守備』と同じ考えだろう。だからこの試合も、CLのアトレティコ戦も、リバプールは『サイドチェンジ』と『背後へのロングボール』が少なかったのではないだろうか。

ブロックを形成:IHを追い出す意図

ではブロックを形成する意図はどこにあったのか。この大きな意図はまず、IHをブロックの外に追いやる事だったのではないだろうか。

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このようにライン間でボールを引き出せれない、かつ背後にスペースがないため、飛び出すこともできない。だからこそ、相手を動かすために、「ブロックの外」に降りる。これこそがワトフォードの狙いで、ブロックの外に出たIH(時にCF)に対してはCFが捕まえる事で、4-5のブロックを崩さずに守備を行うことができる。これで『IHがブロックの外でボールを持っているだけ』という状況を作り出し、ブロックの外でボールを持たせることに成功した。

ブロックを形成:幅を使わせない

そしてもう1つの意図。それが幅を使わせない事に狙いがあった。厳密に言うと、効果的に幅を使わせないということ。これもアトレティコと同様の考えだ。ではどのようにして幅を使わせない守備を展開したのか。

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その方法とは、SB(幅を取る選手)が幅を取ると、SHがバックラインに入り、「5バック」化する方法。こうする事で幅を取る選手はSHが、ハーフスペースにポジションを取る選手はSBがマークを行うことができる。さらにセカンドラインはスライドをする事でリバプールの選手に圧迫感を与える事ができる。そしてこのようにボールを奪う。

画像8

このようにSHが「縦切り」をする事であえて中に追い込む。さらに若干CHがIHに牽制をかけているので赤丸のエリアが「空いている」ように見える。ここに誘い込み、人数をかけてボールを奪う。最悪、抜け出したWGにパスが出たとしても、中の人数を揃えれているので、クロスを跳ね返すことは可能だ。このようにして、『人数の多い中央』に誘い込む事でボールを奪うこと、または攻撃を切ることに成功し、リバプールに効果的な幅を使った攻撃をさせなかった。

補足:攻撃について

では少し、攻撃について触れておきたい。攻撃については至ってシンプルで、これもアトレティコと同様、SBの背後を突くことで、優位に立とうと試みた。そしてもう1つ。これがアトレティコと違うところ。それがCFディーニーへのアバウトなロングパス。さらにCFディーニーは、リバプールCBファンダイクと競るのを避けもう1人のCBロブレンと勝負を行う。これにより、入れ替わりを狙い、SH、またはOMFが抜け出す事でチャンスを作った。何度もこの形を見受けることができ、しっかりと持っている武器を使う、良い攻撃だった。

まとめ

このようにして守備を固め、セットプレーという武器をもとに3ゴールを奪って勝利を掴んで見せたワトフォード。本来ならば降格圏にいる事がおかしいこのチーム。首位を叩く事で、残留に向けて更なる希望と勢いを得ることができただろう。降格圏内のチームが立ち向かい、そして激しく良い試合、はたまたジャイアントキリングを起こす事が多々あるプレミアリーグ。このリーグの良さを楽しめる一戦だったのではないだろうか。
一方のリバプール。まさかまさかの敗戦。迫力に欠けたリバプールの攻撃はどこかアトレティコ戦の敗戦が尾を引いている感覚を感じるものだった。圧倒的な攻撃力を誇るリバプールの2試合連続の無得点。リーグ戦に限っては2試合連続の複数失点。いくらスーパースター達と言えど、さすがに疲れが見えてきたか。リーグ戦はほぼ優勝が確定しているリバプールだが、これから重要な試合が多く続く。休める試合も少なくなってくるだろう。はたしてこの状況でCL 2nd legで逆転突破を掴むことはできるのだろうか。アンフィールドという独特のスタジアムなら可能だろうが、少し心配だ。さらには直ぐそこまで迫っているFAカップチェルシー戦。はたして勝利を掴む事はできるのか。これからが楽しみだ。

 

終わりに

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