Football Base 〜サッカー戦術分析〜

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Jリーグ 湘南ベルマーレ vs 浦和レッズ ~情報量の多い開幕戦~

 

はじめに

最高の週末を送るためには欠かせない娯楽の1つ。そして人生の一部。
それこそがサッカーであり、Jリーグ。自国でこのような大きなリーグがあることにまずは感謝を示したい。そしてこのリーグの開幕カード。それは湘南ベルマーレvs浦和レッズ。昨シーズン、両チームともに苦しい1年を過ごした。そして今季こそは!という気持ちでシーズンインした事だろう。そんな両者が戦う試合。展開が面白くない訳がない。そして実際にこの試合は打ち合いになり、エンターテイメントに富んだ試合だった。では今回、開幕戦から情報量の多かったこの試合を噛み砕いていこう。

スターティングメンバー

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これが開幕戦のお互いのスターティングメンバー。浦和レッズは長く使用してきた3-4-3を捨て、4-4-2に変更して最初のリーグ戦に臨む。ホームの湘南は慣れ親しんだ3バックのシステム。これで浦和を迎え撃つ。

サイドで起点を作る湘南と浦和の守備

立ち上がり、ペースを掴んだのは明かにホームの湘南。ではなぜホームチームはペースを掴むことができたのか。

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まず触れなければならないのが、浦和の守備。このように4-4-2で構えて、高い位置で引っ掛けようという意図が見えた。このように3バック +DMFにたいしては2トップで牽制を行い、外のCBが持つとSHがプレスをかけるというスタンス。そして後ろも連動してCHに対してはCHが、WBに対してはSBが捕まえるように守備を行う。だがフォーメーションの噛み合わせも悪く、そして湘南の攻撃方法も理に適っており、上手く守れない。ではどのように湘南は攻め込んでいたのか。

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このようにCHとWBがボールを受けに下がることで、SBとCHを釣り出し、SBの背後をCFが突くという攻撃。ここへCB(もちろんCB⇨CH経由、CB⇨CH⇨WB経由もあり)がボールを流し込むことで敵陣深いサイドの位置で起点を作り、全体を押し上げていく。そして次にこのように展開する。

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湘南らしく、前に出て行くことで、四角のエリアでCHがフリーになることができる。ここにボールを戻し、そして逆のWBへ展開。このように展開できている間は(特に前半を通して)クロスからの攻撃を中心に際どいチャンスを作り出し、先制点、そして同点弾を生み出した。また試合のペースを握っていた。

浦和を嵌め込むプレッシング

このように攻撃で試合の流れを掴んだホームチーム。もちろん守備でも浦和を圧倒した。それは積み重ねてきた、走力の賜物ともいえるハイプレスだ。ではどのようにプレスをかけ続けていたのか。

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このように3バック化する浦和に対して(のちに解説)2トップで牽制を行う。そして上の図のように5-3-2のブロックを引いている湘南は四角の部分で浦和CHを嵌め込むことができる。ここで起点を作らせないので、浦和は前進方法がなくなり、攻撃に転じることがままならない状態に陥っていた。そしてここで奪った湘南は一気にショートカウンターを仕掛けることで、何度か浦和ゴールを脅かすことに成功した。

湘南のポゼッションと浦和のゴール

立ち上がりから圧倒的な運動量で、試合を支配した湘南は30分あたりからボールを持つことを選択する。ポゼッションを高める事は昨シーズンから取り組んでいる事。これは試合を通してフルスロットサッカーが完遂できないので、体力の温存する方法として取り組んでいる事ではないだろうか。そしてこのサッカーに切り替わったことで、浦和は助かった。徐々にボールを持てるようになり、(それでも効果的なものではなかった)試合のテンポが遅くなった。そして唐突に同点ゴール、そして逆転ゴールを奪うことになる。
どちらもセットプレーからの流れで、『2トップの力』のみでゴールを奪って見せた。これで浦和は徐々に試合の流れを引き寄せる。

浦和の可変3バック

ボールを持ち始めたアウェイの浦和。この時のボール保持の方法が少し変わったものだった。それが「可変3バック」だ。ではどのように可変していたのか。

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上の図の白丸で表している選手が主に可変に関わっている選手。SHがハーフスペースに入り込み、(右SHはほぼ中央だったが)左SBが高い位置で幅を作る。この背後のスペースを埋めるため、またはCBからのボールを受けて組み立てをサポートするためにCHが斜めに降りる。spして最後に右SBがバックラインに残る事で可変3バックの完成。だが先述したようにこのビルドアップは湘南に尽く嵌められてしまった。

可変3バックが上手くいかなかった理由

ではなぜ可変3バックが上手くいかなかったのか。その理由は明白だ。

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このようにSHが中央に入り過ぎることで赤の四角のエリアに人がいない状況になる。さらにボールと同サイドの選手はそれぞれ捕まっているのでCBはパスコースがなく、出し所がない状況だ。本来ならばCBからサイドを変えることで一気に局面を打開できるのだが、先ほども述べたように、「逆で幅を作る選手」がいない状況なので、相手のプレスを能動的に呼び込むことができず、相手を動かす事ができない。この幅を作らなかった事が可変3バックが上手くいかなかった理由だろう。

バックラインの設定は?

そしてもう一つ。浦和が若干上手くいっていなかった事。それがバックライン高さの設定だ。これが少し苦しむことになったのではないだろうか。

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上の図で示したここの距離感。このバックラインが異常に低いため、「やり直し」を行う時に、バックパスを選択すると、自陣深くまでボールを戻すことになり、湘南の押し上げを回復させてしまう。またボールを奪われた時に前はプレス、後ろはリトリートという構図になってしまうため、プレスを掻い潜られた時に人数が足りない状況に陥っていた。ここの距離感、バックラインの高さの設定が少し気になった。

まとめ

後半になり、お互いが前にでる展開になり、よりオープンな試合となった。そして最後に試合を決めたのはやはり浦和らしく『個の力』だった。交代で入った選手がドリブルで突破し、そして展開。エリア内で受けたSHが湘南ブロックを嘲笑うかのような股抜きシュート。これでこの試合は決着。2-3でアウェイの浦和が開幕戦を制した。湘南、浦和共に、若干荒削りの部分はあったが、開幕戦に相応しい、スリリングな展開で、楽しむことができた。これから毎週、週末に行われるJリーグ。この幸せをしっかりと噛み締め、これからも多くの試合を可視化、言語化に努めていきたい。

 

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