【1つ早く、1つ極端に】J1第37節 鹿島アントラーズ×サガン鳥栖

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皆さん、どうも。今回はJ1第37節の鹿島アントラーズ×サガン鳥栖についてを考えていきます。最後までお付き合い頂けると嬉しいです!

 

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スターティングメンバー

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Chapter1:SBの背後を使われても守れた理由

まず触れるべきはここだろう。前回対戦でSBの背後を幾度となく使われて粉砕されたアントラーズ。だがホーム最終戦の今節は、しっかりとSBの背後をケアし、ゴールに近付けさせない守備を行い、さらに中盤でのトランジションでも上回り、勝利を掴んでみせた。ではどのようにしてアントラーズは守備を行っていたのだろうか。

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まずはサガン鳥栖が可変を行わない場合はこのようになる。基本的に中央を消すことで『外回り』にさせることを考える。当然、重要になってくるのが2トップの守備だ。彼らは絶対に中央の選手にパスを供給させない守備の立ち位置をとっていた。当然、1つ先のIHにはCHがマークを行っていた。さらに2トップにはCBが1vs1を維持する形を取る。これで外側に誘導すると、幅を作った選手に対してはSHが横からプレスをかけることで前進を阻むことに成功していた。

 

もちろん、サガン鳥栖は可変を行って戦うことを選択していて、前回対戦はこの可変に対応し切れずにアントラーズは敗れてしまった。だが、この試合はしっかりと対応し、守備を行う。

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このようにサガン鳥栖DMFがバックラインに入って3バック化すると、そこにはCFが牽制を行う。これと同時にIH仙頭が下がってくるので、そこにはOMF荒木がマークを実行。当然、3バック化するとCBが広がりを持つので、右CBが幅を作り、WBが1つ内側に入り込む。ここにはSHアラーノが内側に入るWBへのパスコースを消す立ち位置をとる。これで幅を作るCBには早めにSBが対応することを選択。ここがいつもよりもタイミングが早いように僕は感じた。

そして外側のCBにパスが出ると次のように守備を行う。

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このようにSHが内側の縦パスを消しながらCBにプレスをかけることで、選択肢を「外側」と「ロングパス」の2択に迫らせる。これで幅を作る選手にはSB、さらにバックスは極端にスライドを行い、ボールサイドCHは縦スライドでバックスのヘルプやカバーをすぐに行えるポジションを取る。当然、中盤もしっかりとスライドを行うことで、場所を狭くしていた。

そして『サイド』でボールを回収していく。

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このようにまずは幅を作り出すCBの場所でボールを回収することを考える。ここにパスが出るとSBとプレスバックするSHで挟み込んで奪い切るか、内側のパスをCHで奪う。またSBの背後に送られるパスには極端に、そして早めにスライドを行ったCBが対応することができ、またCHが縦スライドで場所を埋めるので、思い切ってボールにチャレンジすることができてた。

このように守備を行ったことで、サイドを突破される回数が少なく、さらにボールに人を集めれているので、セカンドボールの回収率もサガン鳥栖よりも高かった。

これでアントラーズはショートカウンター、もしくはミドルカウンターで攻撃を完結させることでサガン鳥栖のゴールを脅かすことに成功した。

 

Chapter2:守備を掻い潜られるときとは?

このシーンが最もわかりやすいのが15分の守備だ。完結に述べると『2トップの門を通されて中央でCHを釣り出されてしまったとき』に守備を掻い潜られてしまう。

これはいつもよりも「1つ早く、そして大胆に」スライド、圧縮を行うので、中央を通されると致命傷になりかねないものとなる。

ではなぜ、中央を通されると危険だったのだろうか。

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このように最終ラインでボールを回されて2トップを引き剥がされてしまうと、FW–MFのライン間を使われてしまう。ここが空いてしまうのはCHが内側に入る選手とIHを捕まえているから。だからここで前を向かれてしまうと、守備をリセットされてしまう。それを嫌うので、アントラーズは基本的にここにはCHを押し出すことで対応を行うことを選択していた。

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このようにCHが前に出て対応をするのだが、もちろん遅れが出てしまう。だから「CHが釣り出される」という状態になり、バックスは絞ってまずは中央を狭くする。さらにサガン鳥栖CFが列降りをして逆CHをピン止め、IHでSHをピン止めされてしまうので、大外のWBへの対応が遅れてしまっていた。この逃げられ方を完璧にされたのが15分のシーンだった。

アントラーズはこの逃げられ方をされた時にピンチの一歩手前になることが多かったが、全体の戻しの意識と戻りが早かったので、食い止めることができていた。

 

まとめ

幸先よく先制点を奪うことができ、追加点を上げることは叶わなかったが、前回対戦と比べて可変に翻弄されることなく、しっかりと対応したことはかなり良かったのではないだろうか。そして奪ってからのカウンターはやはり迫力がある。当然、前節のトリニータとは違い、サガン鳥栖が前に出てくることもアントラーズからするとプレーしやすかったのではないだろうか。リーグ戦も残り1試合。最終節のベガルタ仙台戦もしっかりと勝利を収めて4位を確保したいところだ。

 

最後までありがとうございます!

今回の記事はここまでとなります。ここまでお付き合い頂きありがとうございます。

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