サッカー戦術分析ブログ〜 Sixth Sense〜

Jリーグ・プレミアリーグ・セリエAを中心に解説をしていきます。

Jリーグ サガン鳥栖 vs 横浜FM 〜間延びとギャップと数的優位〜 

 

はじめに

迫り来るJ1最終節。一方は優勝のために、一方は残留のために死に物狂いで勝ち点3を目指したこの一戦。前半はマリノスのゲーム、後編はサガン鳥栖のゲームと前後半で全く色の違ったゲーム展開になった。その理由が「間延び」と「ギャップ」と「数的優位」。今回はそれぞれのチームの3つの作り方を紹介していこう。

 

マリノスの作り方

「間延び」の作り方

ではまずは前半のマリノスの「間延び」の作り方を紹介していこう。

(白⇨マリノス 黒⇨鳥栖

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このようにSBが一枚バックラインに降りることで数的優位を作り出し、そしてそこからSBの背後のスペースをシンプルに狙う。これはサガン鳥栖のCFのプレスのスイッチが入るので全体が連動するためラインが上がる。そこを突いたシンプルな攻撃だ。前半の立ち上がりはSBの背後にボールを送り続けることで、サガン鳥栖のDFラインを下げ、ファーストラインと最終ラインの距離を伸ばすことに成功した。シンプルだがこれがマリノスの「間延び」の作り方。

 

「数的優位」の作り方

次に紹介しなければならないのが数的優位の作り方。それがこのような方法。

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上でも説明したようにボールを運ぶに当たって、この試合のマリノスはSBがDFラインに降りることで3バックのような形をとることが多かった。そうするとサガン鳥栖の2トップに対して3バックで対応できるので簡単にボールを保持することができる。そうするとサガン鳥栖のSHは上の図のようにSBにプレスに行くのか、CHを見るのか迷う状況が生まれる。ここで舞の巣は局所での数的優位を作り出すことに成功。そしてこの試合のサガン鳥栖はSBにプレスに来ることが多かった。そうするとマリノスはこのように数的優位を作り出す。

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このようにSHがSBに対してプレスに来るとSHの背後、CHの脇にOMFが流れてボールを受けることで数的優位を作り出す。(これは4-4-2のチームと試合をするときによく見るパターン。第7節名古屋戦も似たような形をとった)そうするとOMFとWG vs SBで2vs1の状況、OMFとCH vs CHで2vs1の状況を作り出すことができる。マリノスは前半、ここを起点にすることで試合を支配した。この状況を生むことができたのも、サガン鳥栖を「間延び」させライン間にスペースを作り出すことができていたからだ。

 

「ギャップ」の作り方

これは直近の3試合あたりから見られるようになった攻撃と関係している。その攻撃がクロスからの攻撃。だからこそWGが目一杯幅を作る。これが結果的にこの試合で特にギャップを生み出すことにつながった。そしてギャップが生まれた場所はここだった。

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上で説明している通り、数的優位を作り出していることで、SBがWGにマークに着くか、OMFにプレスに行くか迷うのでCBとSBとの間が広がりギャップが生まれる。

これもマリノスの「スペース」、「人」、「相手」、「ボール」をしっかりと見れるからこそこのような作り方ができるのだろう。

 

サガン鳥栖の作り方

では後半から一気に流れを掴んだサガン鳥栖の「間延び」、「ギャップ」、「数的優位」の作り方を紹介していこう。

「間延び」の作り方

サガン鳥栖はこの間延びの作り方で一気にマリノスを追い込んだと言っても過言ではない。その方法を紹介する前にサガン鳥栖が施した守備の修正を紹介しなければならないのでそちらを紹介しよう。

守備の修正

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このように後半からサイドをかなり圧縮するようになり、さらにコンパクトになったので、SHがプレスに出てもCHの脇を使われることが少なくなった(局所でマンマーク)。これでボールを奪うパスを絞ることができるようになったので、サガン鳥栖は守れるようになり、マリノスは後半、ほとんど攻め込むことができなくなった。ではこの守備からどのように「間延び」のさせる状況を作り出したのか。

「間延び」の作り方

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上で解説したように、3つのパスコースのうちどれかを奪うとこのように展開する。

サイドを圧縮しているので、空いてくるのは逆のスペース。ここに一気にサイドチェンジのボールを送ることで、マリノスのハイラインを下げ、そして間延びをさせる。これはマリノスの守備戦術とかなり相性が良く、後半はサガン鳥栖のSBで起点を作ることが多くなっていた。

 

「数的優位」の作り方

「間延び」させた状態、さらには目線を変えた状態から、数的優位を作り出すことで確実に中央にクロスを送り攻撃の圧をかけ続けた。そして数的優位を作った場所がこれもサイド。その方法がこちら。

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一気にサイドに展開しSBがボールを受けると、CFがサポート。これでシンプルだが2vs1の形を作り出し、必ずクロスを供給。この攻撃がうまく行き始めたタイミングで11番の豊田を投入することで、クロスからの攻撃の圧を強めた。さらに間延びしているのでマリノスの中盤はマイナスのクロスに対して背走している状態、一方のサガン鳥栖のCHは前向きの状態で入り込めるので質的にも優位に立つことができる。実際にこのような形でホームチームは何度もチャンスを作り出した。

 

まとめ

珍しく耐える時間帯が多くあったマリノス。上位陣に引き離されないために、優勝するために意地で耐え切った感じだった。そして押し込まれながらも耐えきるチームになっているので、他力本願だが優勝も見えてきているのではないだろうか。そしてサガン鳥栖。ここまで前半と後半で内容の違うゲームを演じれるチームはなかなかないのでとても興味深いチームだと感じた。ハーフタイムで的確に修正を施し、相手の弱点を突いてゲームの流れを引き寄せる監督の手腕に驚いた。負けはしてしまったがさぞかし痛快だったのではないだろうか。寒さも一気に深まり、いよいよリーグ戦も終盤に差しかかった。シーズンの終わりが近づいてきて少し寂しいが、最後まで優勝争い、ACL争い、そして残留争いに目が離せない。

 

終わりに

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