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【戦術vs走力】J1リーグ33節 セレッソ大阪 vs サガン鳥栖

 

【J1リーグ33節】

セレッソ大阪 vs サガン鳥栖

 

スタジアム

ヤンマースタジアム長居

 

結果:1−2

セレッソ大阪

44’ 豊川

 

サガン鳥栖

21’ 樋口(FK) 90+1’ チアゴ アウベス

 

スターティングメンバー

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セレッソを苦しめた鳥栖の守備

強度なプレスを武器に、サガン鳥栖はこの試合も守備で違いを見せ、ホーム最終戦のセレッソ大阪を苦しめた。これにより、セレッソは思うように攻撃を仕掛けることができず、出鼻を挫かれる形となった。

ではサガン鳥栖はどのように守備を行ったのだろうか。

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サガン鳥栖の守り方は2トップ、両SH、2CHで六角形を作り出し、中央のエリアの選手、または入ってくる選手にパスを入れさせない守備を展開する。

これを形成するために、SHが若干中に絞るので、基本的に最初の配置は大外のWBがフリーな状態でセットされていた。また最終ラインではCFに対して2CBで数的優位を保ちつつ、CHはSTを意識する。

このセットが整うと、2トップのどちらかがCBに対してプレスをかけ、外のCBにパスを出させる。

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外のCBにパスを出させると、これが本格的なプレスのスイッチになる。上の図のように、ボールサイドのCBにCFがリターンパスを消しながらプレスをかける。さらにWBに対してはSBが前に出て捕まえ、SHが明確にCHを捕まえるポジションを取る。またCHもSTへの縦パスを消すことで、サイドを圧縮していく。最終ラインではしっかりとスライドを行うことで、3バックの形になり、リスク管理も行う。

これで、以下の場所でボールを回収する。

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このようにサイドを圧縮し、パスコースを消すことで狙いを定めてボールを回収することでサガン鳥栖はセレッソ大阪の攻撃を尽く止めていた。

 

さらにこの試合、サガン鳥栖は攻撃面でも優位に立つ。

 

先に取られた優位性

ではサガン鳥栖はどこを使うことで優位性を保ち、先に流れを掴んだのだろうか。

まず触れていきたいのは、セレッソ大阪の守り方。この試合の彼らの守り方は5-2-3のような形になっていた。

これを踏まえ、以下の図に目を通してもらいたい。

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このように、セレッソ大阪5-2-3で守ると、サガン鳥栖の2CB+2CHに対して3トップでのプレスになるので、数的不利になってしまう。そうすると、どうしても牽制を掛けきれず、出所の狙いを後ろに明確に示すことができない。

そして、サガン鳥栖にボールを自由に持たれることが多くなるに連れ、セレッソ大阪はSHの脇、STの背後のスペースを使われるようになる。ここを中に絞るSHに使われることで、WBは幅を作ったSBと1vs2の状況を作られてしまう。

この時に、2トップのボールサイドに流れてきて、CBをそれぞれピン止めするので、SHにプレスにいけない状況に陥る。

だからこそ、サガン鳥栖はここのスペースを取り続けることで、WBの対応を遅らせ、そこをから得たFKで先制点を上げることに成功した。

 

飲水タイム後の修正

先制点を喰らったホームチーム。その直後の飲水タイムでロティーナ監督は攻守に明確な修正を加える。これにより、守備がある程度安定し、そして同点ゴールを叩き出す。

  • 守備の修正

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まず行ったのは守備の修正。立ち位置を4-4-2に変更。これを行ったことで、2CBにはボールを持たれることを許容。その代わりに中央のCHと中に入るSHのマークが明確になる。さらに、CHの隣にSHを配置したので、使われ続けていたCHの脇のスペースを埋めつつ、幅を作り出すSBの対応もはっきりさせた。これで、最終ラインでは4vs2の形で、主にSBがカバーポジションを取ることができるようになる。

この修正により、サガン鳥栖にクロスを上げさせて、構えたところからしっかりと跳ね返すことで守備を行った。

 

  • 攻撃の修正

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攻撃においては、CB松田が主に幅を作り出すことが多くなり、WB片山が中に入り、CHがバックラインに降りるローリングを採用。これを行うことで、サガン鳥栖の一瞬のマークのズレを生じさせる。同時にST坂元がサイドに流れることでSBをピン止めしつつ、チャンスがあれば背後に抜け出す。また逆ST清武が中央に降りて、縦パスを引き出す動きをつける。

これら一連の動きにより、主に幅を作るCB松田のところで起点を作れるようになり、同サイドからの攻撃が増えていった。そして、右サイドの攻撃を多く見せておいて、同点シーンのように、急に目線を変えて左サイドから攻撃を仕掛けることで、攻撃を完結させるようと、試みていた。

これが飲水タイム後の修正で、かなり効いていたのではないだろうか。

 

勢いをつけるハーフタイムの修正

ホーム最終戦で負けるわけには行かないセレッソ。彼らはハーフタイムでさらなる修正を加え、攻撃の迫力を増していく。

ではその修正とはどのようなものだったのか。

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まず4-4-2に変更するために、松田に替えて柿谷を投入。彼が加わったことで、上の図のように、中央に人を集める攻撃が多くなる。これは柿谷が下がってボールを引き出すことが多くなること、さらにSH清武も中に入るからだ。

これに伴い、SH坂元が前線に入ることが多くなっていた。

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そしてボールサイドのSBが幅を作ると、決まって逆サイドのSBは3バックの立ち位置を取る。これでバランスを保ちつつ、幅を作るSBでサガン鳥栖SBを釣り出す。そしてその背後のスペースに坂元やCFが抜け出すことで起点を作り、攻撃を仕掛けることが多くなっていた。

これにセレッソ大阪は攻撃の糸口を見つけたが、最後までゴールを割ることができなかった。

 

流れの先にあったのは走力

最後の最後。やはりサッカーとは走るスポーツでもある。サガン鳥栖が最後に仕留めたカウンター。これを見ると、そう感じる。彼らは、クロスを入れさせられる展開になっていたため、前線にターゲットマンを投入した。これにより、セレッソ大阪は単調な攻撃になったサガン鳥栖の攻撃をいとも簡単に跳ね返し続けた。それに伴い、サガン鳥栖の重心は下がり、守備に追われ、疲弊していたはずだ。だが、試合終盤に、長い距離を走り、起点作ったのはSBの森下。そして後ろから先に出てきたのも、CH松岡。セレッソ大阪は攻め疲れもあり、戻り切ることができなかった。

そしてカウンターを完結させ、サガン鳥栖は劇的な勝利を手にすることに成功。前半からタイトなプレスを掛け続け、守備に翻弄されながらも、ここまで走りきれる選手。サガン鳥栖を支えるものの1つに確実に走力があるだろう。

なんだかんだで、やはり走れるチームは厄介ということを改めて気付ける、良い試合だった。

 

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