はじめに
エル・クラシコ、ナショナルダービー、ノースロンドンダービー、マージーサイドダービー、マドリードダービー、デア・クラシカー、そしてイタリアダービー。数ある白熱するダービーの中の一つで、その対戦カードがインテルとユベントス。そしてこの試合の観客動員数は驚異の7万5千人超え。この人数をみればいかに注目度の高い試合かがわかる。それもそのはず、インテルはコンテ監督になり、リーグ戦無傷の6連勝、一方のユベントスはサッリ監督を招集し攻撃的サッカーで悲願のCL制覇の準備を整えている。今シーズンのセリエAの様子が違うことはサッカーを少しでも知っている方なら感じているはずだ。そしてこのイタリアダービーの結果はユベントスの勝利。この勝敗を分けたのはイタリアらしく、『守備』の部分だった。では今回はこの勝負の分け目になったインテルの『守備』について紹介していこう。
インテルの守備戦術
インテルの守備戦術はどのようなものだったのか。早速紹介していこう。
中盤の守備構成
まず解説しなければならないのがこの中盤の守備構成について。それがこのようになっていた。
基本的な守備のブロックとしてインテルは5-3-2を採用。そしてユベントスの中盤の構成はダイヤモンド型でそれぞれのIHに対してそれぞれのCHがつくことで牽制、OMFに対してDMFがマークする事が決まり事としてあった。では浮いたユベントスDMFはどうしたか。ここでもインテルDMFがプレスに行く事が決まり事としてあった。ではこうするとどうなるか。
ユベントスDMFがフリーでボールを持つと怖いので、そこの時間とスペースを奪うためにインテルDMFがプレッシングを行う。そうすると空くのが中央。そこのスペースをユベントスはまず狙う。インテルはここをカバーするためにCHが絞って対応をする。そして次の選択肢が赤丸のスペース。ここで時間を作れるので、ユベントスはここを中心に攻め込む場面が多い印象を受けた。
SBへの対応
ではインテルはこのSBへの対応をほったらかしにしていたかというとそうではない。きちんとプランを持って挑んでいた。その方法がこちら。
上でも説明したように、CHが中央に絞るためSBがフリーでボールを受けれる事が多かったユベントス。そしてここにインテルはWBをぶつける事で対応していた。このようにする事で、SBを前進させず、なおかつ絞ったCHは内側から外側に守備ができる。これで中央を固めつつ、SBへのプレッシングも行い守っていた。
なぜ守備網を破られたのか?
インテルDMFがユベントス DMFへプレスに行き、中央が空くという不安材料があったものの、試合を通してしっかりと守る事ができていたインテル。ではなぜユベントスに2ゴール挙げられてしまったのか。その理由は2つある。それがこれだ。
- CBが釣り出される状況に陥った事(DMFへのプレスが遅れる)
- 5-3-2⇨5-4-1の守備ブロックに変更した事
この2つが挙げられる。ではこれらに解説を加えていこう。
CBが釣り出される状況
これはどのような状況で怒っていたのか。それがこれだ。
インテルDMFのユベントス DMFへのプレスが間に合わず、SBへ展開される状況下。この時にCBが釣り出される事が多かった。もちろん、SBにボールが出るとWBがプレスを行う。するとユベントス CF(特にロナウド)はその背後のスペースに投げれてボールを受ける事でCBを釣り出す事を行なっていた。そうする事で中央にスペースを空ける。インテルDMFのプレスバックが遅れるため、CHはIHかOMFを同時に見ないといけなくなる。そしてCFはサイドでボールを受け、IHのサポートを使うかスペースに入ってくるOMFを使うか、自らカットインしてシュートを狙うの選択肢を持てる。実際にCFロナウドにクロスバー直撃のシュートを放たれたのもこのような形からだった。この状況下に持ち込まれるとインテルは後手の守備になってしまい、苦しい状況に陥っていた。
守備ブロックの変更
コンテ監督からすると悔やまれる守備戦術の変更。ゴールを奪うために取った采配が失点を招いてしまった。ではなぜ5-4-1にした事で失点してしまったのか。
5-4-1にした事で2れる目の4枚でSB、IH、DMFを見れる状況ができてしまう。そうするとCHがSBにプレスに行ける状況、今までDMFはIHにプレスに行くことはなかったが行ける状況ができてしまう。ここの意識のズレが失点を喫してしまうことになる。SBからIHにパスが出たところでDMFがプレス。そこでDMFはSTにユベントス DMFへプレスに行って欲しかったのだろうがSTはIHを意識。そうすると空いているのは黒丸のスペース。今までならばCHが絞ることで埋めていたが、この状況下に陥ったことで中央が空いてしまった。そしてDMFにも時間ができ、中央に縦パスを通されて失点。変更直後の失点だったのでかなり悔やまれるものだっただろう。
まとめ
今回はインテルの守備について触れさせていただいた。ここまで無敗だったインテルがユベントスに勢いで勝つかもしれないと期待を寄せていたのだが、やはりユベントスはユベントスだった。しっかりと王者らしく、狡猾に勝利をさらっていった。だがインテルはまだコンテ監督が就任して最初のシーズン。そしてまだシーズン始まったばかりだがここまでの完成度を誇っている。これだけでも懇意sーズンのセリエAは少し違うぞという雰囲気を醸し出している。果たして古豪になってしまったインテルはこれからコンテ監督とともに復活を遂げる事ができるのか。今シーズンはかなり期待の持てるものになるのではないだろうか。
終わりに
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