Jリーグ サンフレッチェ広島 vs 川崎フロンターレ 〜サンフレッチェ広島について〜

 

はじめに

今季も圧倒的な強さを誇っている川崎フロンターレ。15戦負け無しと守備での安定感もあり、複数失点を喫したのはマリノスとの神奈川ダービーまで遡る。そんな川崎フロンターレだったが、このサンフレッチェ広島戦で3失点を喫する敗北。この試合は確実にサンフレッチェ広島の準備してきたことがはまっていた。だはそのサンフレッチェ広島がどのように王者川崎フロンターレを苦しめたのかを紹介していこう。

 

サンフレッチェ広島について

サンフレッチェ広島がどのように川崎フロンターレを苦しめたのか。それは2つある。

  1. 守備時の決まり
  2. ビルドアップ

この2つが勝利につながった要因だ。ではこれを紹介していこう。

 

  • 守備の決まりについて

サンフレッチェ広島の守備時の形は5-4-1になる。ではこれでどのように守っていたのか。

(白⇨サンフレ 黒⇨フロンターレ

f:id:football-analyst:20190801101431j:plain

ディフェンディングサードではこのように守っていた。フロンターレはSHまたはSBが幅を取り、幅を取ってないSB・SHがハーフスペースにポジションをとる。このようにしてポジションを入れ替えながら攻め込むことでDFを混乱に陥れる。人を動かすことでハーフスペースにスペースを生むことができるので攻めることができる。ここでサンフレが取った策としてWBが幅を取った選手をマークし、ハーフスペースにポジションを取った選手をCBが見ることで守っていた。そして局面で3v2の状況を生み出し、数的有利を生み出しボールを奪う。

f:id:football-analyst:20190801104607j:plain

WBが縦を切りながらプレスすることでSTと挟み込みボールを奪う。フロンターレのSBは当然サポートに行くのでそこにCBがついていく。空いたスペースをCHが埋めることでバランスを保つ。CHがDFラインに入ることでできたスペースをCHとSTがスライドしてそこを埋める。このようにしてサイドを圧縮し、ボールサイドに人数を集めることでボールを奪う。またDFラインとMFのラインが近く、ライン間にスペースを無くすことも意識していたことではないだろうか。実際に75分に失点を喫するまでは完璧に守り抜いていた。

失点した原因

ではなぜうまく守れていたのに2失点してしまったのか。それはWBのポジショニングによるものと、SBの幅とり、そして2トップによるものだろう。

f:id:football-analyst:20190801105038j:plain

このようにレアンドロダミアンが入り、2トップになったことによりCBがSHに出ることができなくなってしまった。これはレアンドロダミアンのパワープレーに対して人数を揃える必要があったから。そうするとWBはSHにつくのか、WBにつくのかの迷いが生まれてしまい、中央をまず守るためにSHにマークをつく。そうするとSBが空き、そこからフリーでクロスを上げられてしまう。もしもWBにつくならば、その場合はSHにパスが出てピンチを招いてしまう。このように後手の対応になってしまい、2失点してしまった。

 

  • ビルドアップについて

これは噛み合わせの関係もあるが、かなり効果的なものだった。

f:id:football-analyst:20190801110806j:plain

フロンターレは守備時、4-4-2になる。2枚のプレスに対してサンフレはCHが下がり、4枚でボールを回す。そこで重要なのが外のCBがそれぞれレーン2と4に移動すること。(これは後ほど解説する)ここでCHがボールを受け、SHの動きを見てパスを出す所決める。例えばSHがSTへのパスコースを消したならばWBに、WBのパスコースを消したのならばSTへの縦パスを選択する。これで一気にプレスを剥がす。もしもCFのプレスが厳しい時にCBにパスを出す。

f:id:football-analyst:20190801112443j:plain

CBがレーン4にいることでSHがプレスに行くかどうか迷うことになる。そしてCB、ST、WBで三角形を形成できるのでバランスがとれ、ボールを簡単に運ぶことができる。仮にプレスに来ない場合はCBがボールを持ち出すことができる。またはWBにパスを出すことも可能だ。だからCBがレーン4にいることが重要なのだ。例えばCBが幅を取るとこのようになる。

f:id:football-analyst:20190801113053j:plain

CBの視野が内側だけになるので、SHは迷わずにプレスに行くことができる。だからパスコースを限定できて嵌めることが簡単になる。このような状況を防ぐためにレーン4にポジションをとる。

f:id:football-analyst:20190801114225j:plain

これが幅を取った状況とレーン4にいる状況。このように圧倒的に視野の確保とパスコースの数が違うのが明らかだ。このビルドアップの方法でフロンターレのプレスを剥がし、速い攻撃を仕掛けていた。

 

まとめ

このような方法でフロンターレ相手に3ゴールを奪い、15戦ぶりに黒星をつけた。サンフレにとってこの勝利は自信がつき、ここから順位を上げるきっかけになるものではないだろうか。2失点を喫してしまったが、失点するまでの守備は完璧なものだったサンフレッチェ。次節はホームでコンサドーレ札幌戦。コンサドーレも攻撃力のあるチームだ、果たしてこの一戦も粘り強く守り、勝利することができるのだろうか。とても楽しみだ。

 

終わりに

ツイッターでは試合の雑感やゴールシーンの解説を動画つきで軽く考察しています。またブログ更新のお知らせもさせて頂いてます!気になる方はフォローをお願いします!

twitter.com

  • インスタグラムについて

インスタではブログの更新のお知らせをさせて頂いてます。こちらもフォローの方をお願いします!

www.instagram.com

もう一度YouTubeでも解説を始めようと思います。予定では9月あたりから再開させて頂こうと思っているので、気になる方はチャンネル登録の方をよろしくお願いします!

www.youtube.com

  • 最後までご朗読ありがとうございます

これからもなるべくわかりやすく伝えていくので引き続きよろしくお願いします。

では次回もお楽しみに!バイバイ!