はじめに
この試合は個人的にとても興味深い試合だった。圧倒的な「個人」に対して、どのように賢く、粘り強く戦うか。これがよくわかる試合だった。持ちrんVARに助けられたところも少なからずあるだろうが、この試合は引き分けが妥当と思うほど、ベネゼイラの4-1-4-1のブロックが機能していた。ではこの4-1-4-1のメリットについて解説していこう。
4-1-4-1のメリット
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ライン間のスペースへでの距離
これがまず一つ目のメリット。DMFがライン間にいることでブラジルのOMFやCF、中に入ってくるWGに前を向かせなかった。ではなぜ前を向かせずに守備ができたのか。これは二つの決まり事があった。
- IHがDMFの脇のスペースを使わせないため絞ること
- ボールが入るとCBが必ずついていくこと
この二つが決まりごととしてあった。ではなぜこの二つの決まり事で守れたのか。
それはDMFにある。ではわかりやすいように4-4-2のブロックと比較しよう。
4-4のブロック
ではOMFがボールを受ける場面から。ブラジルはこのスペースでOMFのコウチーニョがボールを受けることが多かった。
決まりごとの1と2の通りに行くとこのような形になる。CBがつり出され、羽子にスペースができてしまう。もちろんここで挟み込みに行くのはIH。そうするとこうなる。
そうすると見ての通り、全体が狭く守るため、カバーポジションを取るため、スライドする。そうするとサイドが大きく空く。落としのパスをもらい、サイドを変えられるとまたスライドをしなければならない。このプレスバックとスライドの『距離』に大きな違いがある。ではその違いを4-1-4のブロックで紹介しよう。
4-1-4のブロック
では4-4のブロックと何が違うのか。まずはコウチーニョにボールが入るところから。
中央にボールが入った時にプレスに行くのはCBとDMF。ここに大きな違いがある。
DMFが挟み込みに行くことの何にメリットを見出すか。それは次の図を見て紹介しよう。
そうするともちろんDFラインはスライドをするのだが、MFラインはあまりスライドをせずにバランスを取るを取ることができる。さらにこのスライドの『距離』が短く、プレスバックがないので、4-4のブロックよりも2~3m敵陣の近くからカウンターに出ることができる。たかだか2~3mと思うかもしれないが、これがカウンターに置いてこのすメートルがとても重要だ。また落としのボールでサイドを変えられてもSHが対応できるので、その間にスライドして陣形を整える。このようにスライドの距離、プレスバックの距離、カウンターへの準備、サイドチェンジへの対応。これらを網羅できる。
これが4-1-4のブロックのメリットの一つ目。
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サイドでの対応
これはサイドで2v1の形を作れ、中央はそのままバランスを保つことができるというメリットだ。では解説していこう。
例えば4-4のブロックの場合はこのような形になる。
どうしても逆サイドが空いてしまう。またスライドが遅れると、ハーフスペースにSBが入ってくることも考えられるだろう。ではなぜスライドが遅れることが起きるのか。それは横にズレることで「中央を開けて空けてしまう」と思うから。この判断の迷いが一瞬スライドを遅らせ、ハーフスペースを開けてしまう。さらにもう一つが、身体的負担だろう。横の動きを繰り返すことにより、体力が削られ遅れが出てくる。このように守備に時間が多ければ多いほど、このような問題に直面してしまう。
だが4-1-4のブロックはこのような形をとるから、負担が少ない。
このようにDMFが一列前に出ることで、3-4のバランスをとる。このバランス巣を取りながら、ボールサイドでは2v1という圧倒的有利な状況を生み出す。こうすることで上で説明した負担の軽減ができる。これが二つ目のメリット。
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SBまたはCBが釣り出された時
最後にもう一つ。SBまたはCBが釣り出された状況でのメリットだ。これはこのような状況で有効に働く。
WGが斜めに入ってきてSBを中央に引き連れ、その空いたスペースをSBが使うという場面。ここでCBはカバーのためにSBへ対応にいく。そうすると通常はSBとCBが中に絞り、スペースを埋める。だが、ベネゼイラが撮ったのかこのような形。
DMFがDFラインに落ちてスペースをカバー。こうすると、中に3枚いるので、SBがボールに対応しているCBのヘルプに行ける。
そして最終的にこのような形になりボールを奪う。仮にクロスが上がってきても人数が揃っているので対応は可能だ。これが三つ目のメリット。
まとめ
このメリットを有効に使い、個で劣るベネゼイラはブラジルとごかくに渡り合った。
「4-4の守備ブロックはだめだ」とか「4-1-4の守備ブロックは優秀だ」とか、論点はここではなく、「決定的な場面を限りなく0に近ずけた」この守備戦術が見事だった。
チームにあった4-1-4-1という並びを選んだ監督も優秀だろう。
このようにチームにあった戦い方をすることで、強豪国とも渡り合えることがわかった興味深い試合だった。
終わりに
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最後までご朗読ありがとうございます
これからもなるべくわかりやすく伝えていくので引き続きよろしくお願いします。
では次回もお楽しみに!バイバイ!