Football Base 〜サッカー戦術分析〜

できるだけ詳細に、言語化と可視化に努め、分析レビューを行います!

Jリーグ ヴィッセル神戸×セレッソ大阪 〜染め上げたセレッソ色。セレッソの真骨頂〜

皆さん、ご機嫌よう!赤澤です!

 

9月1日からサッカー戦術分析サロン【Football Mate】を開催しています。

 

サッカー観戦が好きであり、試合の中で起こっていることをより深く知りたい・読み解きたい方にお勧めしたいです。

サッカーのプレー経験や指導経験があるけど、サッカーを観戦したときにその試合を客観的に読み解くことが苦手と感じている方。

趣味としてサッカーを好きになり、観戦する際、試合の中で起こっていることをより深く読み解けるようになることで、サッカー観戦をさらに楽しみたいと思っている方。

このような方々にお勧めしています!下記のリンクが詳細です!

 

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皆さんのご参加、お待ちしています!

では早速、レビューに入って行きましょう!

 

 

はじめに

ACLの関係でミッドウィークに開催された阪神ダービー。イニエスタ、フェルマーレン、サンペール、山口、酒井と、そうそうたるメンバーがスターターに入ったホームチームに対して、清武、坂元の両翼を温存して試合に望んだアウェイチーム。波乱が起きる前まではかなりの良ゲーム。そして退場者が出てからがセレッソの真骨頂が見えた試合だった。しっかりとブロックを作り、その外でプレーをさせて、ゴールに近づけさせない。そして掴んだ数回のチャンスをものにして見せた。では早速、阪神ダービーのレビューを行っていこう。

 

スターティングメンバー

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退場者が出るまでの展開

まずは退場者が出るまでの展開から触れていこう。この時のセレッソの守備はこのようになっていた。

  • 前から圧をかけていく場合 

セレッソはこの試合、割とCBに圧をかける場面を見受けることができた。その理由はバックラインからの配給を警戒していたからではないだろうか。ではどのように牽制を行っていたのか。

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4-4-2で守備を行うセレッソは、2トップ+ボールサイドのSHでヴィッセル3CBへ牽制を行う。この時にCFいずれかがDMFサンペールを消す立ち位置を取ることで中央を経由させないように仕向ける。さらにCHはIHを気に掛けるポジションを取ることで、CBに縦パスのコースを見出させない。これでパスを外回りにさせることで焦らせてミスを誘発、またはロングパスを蹴らせてそれを跳ね返すことで、ボールを回収していた。

だがこれには少し弊害があり、IHイニエスタと山口を気にするあまり、DMFサンペールにスペースを与えてしまうことになっていた。

ヴィッセルがラインを突破できる場合は?

セレッソCHがIHの山口とイニエスタを気に掛けるので、DMFにスペースができることは先ほど触れた。実際にヴィッセルはサンペールで時間が持てるので、そこを使い展開を広げていた。ではどのような状況下で、ライン間にパスを打ち込むことができ、サンペールにボールを届けることができたのか。

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このようにヴィッセルはCB間でボールを回した時にセレッソCFのプレスの遅れを生み出すことができる。この時に(よく行っていたサイドはダンクレーサイド)ダンクレーが幅を作ることでCFとSHとの距離を稼ぎ、縦パスを打ち込むスペースと時間を作り出す。もちろん、DMFサンペールを捕まえたいセレッソなのだが、CF奥埜は中央のCBにプレスに行っているのでプレスバックに時間がかかり、CH木本とデサバトは背後にIHに立たれているので捕まえたくても捕まえに行きにくい。だからサンペールが中央でボールを持つことができる場面を見受けることができた。そしてここから配置で優位に立つことができる、WBへ展開することでセレッソを押し込んでいた。

 

さらにセレッソCHがDMFを捕まえに出てきた場合はこのようにミドルパスでラインを突破する。

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CHがDMFを捕まえに出てきた時にできるスペースはもちろん、その背後のスペースだ。そこにボールを落とすため(2ndボールを作るため)にCFにミドルパスを打ち込む。そうするとセレッソCH1枚に対してヴィッセルはIH2枚で数的有利を作り出すことができる。そしてここでボールを回収することで前進をしていた。

 

この方法で前進をされたので、セレッソはまずIHを背後で消すことを優先し、そして「いつも通り」自陣まで相手を引き込み、ブロックを形成して守備を行うようになる。

 

  • ブロックを作った時の守備

ではブロックを作った時はどのように守備を行っていたのか。

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ヴィッセルに配置で優位に立たれるセレッソだが、いつも通り『中央に入り込ませない』ということは変わらない。そのために、この試合は、WBにボールが出ると、そこへSBがプレスを行う。その時にいつもならばCHがスペースを埋めるのだが、この試合はSHがスペースを埋めていた。

(こちらがCHがスペースを埋めるパターン)

www.soccer-bunseki.com

 

この試合でSHがスペースを埋めた理由は、IHに存在にある。特にライン間に立つIHイニエスタを自由にさせないため、守備のエキスパートのCHデサバトが彼をマークする。だからSBが開けたスペースをCHが埋めてしまうと、イニエスタを自由にさせてしまうので、この試合はSHがスペースを埋めていたのではないだろうか。

 

さらにCF奥埜と都倉が縦関係になることも多く、奥埜が中盤に入り、都倉がDMFサンペールをマンマークしていた。これで早いサイドチェンジを打たせないようにすることで、ヴィッセルに配置的な優位を作らせなかった。

 

これを行ったことで、イニエスタをライン間からブロックの外に追いやり、CBに下げさせることでボールを「持たせる」ことに成功し、セレッソは自分たちのペースに引き込むことに成功していた。

 

  • 前進できるのはイニエスタサイド

ボールこそ渡していたが、防戦一方だったかというとそうではなく、ボールを回収すればしっかりと前進し、シュートで終わることが多かった。ではどのように前進していたのか。

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まずは少しヴィッセルの守備から触れていこう。ヴィッセルはCBに対して2トップを当て、CHに対してIH、SHに対してWBを当てる構図を取る。2トップに対してはDMF+3CBで対応。これでSHへの縦パス、またはCFへのパスを奪うことでボールを回収しようと試みていた。

この守備に対してセレッソは、主にCHデサバトがCH木本と縦関係になる。こうすることでSBにスペースを与える。これでGKからSBにパスを届けることで、WB酒井、IHイニエスタにプレスかの判断を迫らせ、相手を動かし、段差を作り出すことができる。

 

ではなぜ、木本ではなく、デサバトが1列前に出ることが多かったのか。これにももちろん理由がある。

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仮にデサバトと木本の関係が逆だとすると、このような配置になるはずだ。イニエスタが前に出たことで、そのサイドのWB酒井とCBフェルマーレンは割り切って前に出てそれぞれ選手を捕まえる。山口サイドでは、彼の機動力と運動量による、カバーエリアの広さを生かしてCH木本とSBを捕まえれる。さらに木本が一列上がったので、SBとの距離を自動的に縮めることができるので、WB西はSHを捨てて、SBまで対応に行かなくてもよくなる。こうなるとセレッソは「嵌った」状態に陥ってしまう。

 

これを防ぐため、IH山口のカバーエリアの広さを避けるため、木本が下がり、IH山口を釣り出すことを狙った。だからイニエスタ側から前進することで、SBで時間を作ることを狙い、そしてイニエスタの守備の負担を大きくするか、WB酒井を動かすか、この2択をヴィッセルに選択させることで優位に立った。

 

これでシンプルに奥埜、柿谷経由から都倉へボールを届けてフィニッシュに持ち込む、またはSBからシンプルに都倉を走らせてフィニッシュという形でゴールに迫っていた。

だがこの攻撃による、都倉の退場でセレッソは大きくプランを変更しなければならなくなる。そしてここからがセレッソの真骨頂を見れる展開となった。

 

退場者が出てからの展開

  • 5-3-1で守備を行うセレッソ

都倉の退場で、セレッソは西川に変えて片山を投入。そして木本をCBに下げて、5-3-1の形で守備を行う。

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このようにセレッソはCFに柿谷、CHに片山と奥埜、DMFにデサバトの配置に変更。これで5バックにすることで予め、WBの場所を埋め、スライドの距離の距離を短くする。そしてもちろん、中央を締めて、ボールの奪いところを「幅を作る選手」に設定。そこにボールを出させるためにCBに対してCHが牽制を行う。この時にCFはDMFを捕まえ、CHがマークしていたIHをDMFがスライドで捕まえ、逆のIHをスライドして逆CHが捕まえる。これで、ヴィッセルCBに外を使わせることを選択させる。

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そして幅を作った選手のパスを出させると、そこに対してSBが対応を行う。この時に奪いに行くのではなく、時間をかけさせることでCBとDMF、CHのヘルプを呼び、場所を狭くする。ここでCBとDMFがヘルプにを行えるのは、5バックにしたので、クロスに対して人数を揃えることができ、さらに、ハーフスペースを埋めることができるからだ。これでサイドを狭くしてボールを回収、またはCBにバックパスをさせれば御の字、最悪、クロスを上げさせて跳ね返すことで守備を行う。これは左右同じ方法で守備を行い、さらっと数的優位を作り出すことで、ヴィッセルを中央に差し込ませなかった。

 

まとめ

数的不利に陥ったことでセレッソは引き分けを狙いに行くと思ったがそうではなく、しっかりとカウンターという一矢を報いるための一縷の希望を残していた。そしてそれを支えたのは片山という存在だ。彼の身体能力の高さを生かした上下のカバーとプレス、そして攻撃に出ていく推進力。彼がいなければセレッソの勝利はあり得なかったのではないだろうか。そしてヴィッセルを中央に差し込ませず、スーパースターをブロックの外に追いやることで、イニエスタをクロスマシーン化させることにも成功した。クロスを跳ね返すことはお手の物で、セレッソは危なげなく、守備を行うことができていた。さらにサイドでさらっと数的優位を作り出す守備。そのための5-3-1への変更。「中央に入らせない」という大枠は変わらず、方法を変えながらそのタスクを実行する。まさにセレッソの真骨頂、守備の堅さを見受けることができた試合だった。

皆さんもこの試合のセレッソの守備を是非とも見返してもらいたい。

 

 

終わりに

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