サッカー戦術分析ブログ〜 Football LAB〜

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PL マンチェスター・ダービー  マンU vs マンC Part2 〜王者マンCの逆襲〜

 

はじめに

今回はマンCが後半から修正し勝てた理由を解説と分析をしていく。

まだ読んでない方は前の記事 マンチェスターダービーPart1も読んで頂きたい。

では早速だが解説・分析をしていこう。

 

マンCが勝てた理由

  • 19番と7番のポジショニング

幸か不幸か、マンCのキーマン25番のフェルナンジーニョの負傷交代がこの試合のターニングポイントだろう。

これで並びが大きく変わった。

DMFに8番のギュンドアン

CMFに20番のB・シウバ

RWGに7番のスターリン

LWGに19番のサネ

このように並びが変わった。ここでサイドに張っていた両WGが『ポケット』にポジションをとるようになる。

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ここにポジションを取ることで、純粋なWBとの1v1の形が生まれなくなった。

その理由がSBがオーバーラップできるスペースが生まれたからだ。

さらにはより単独突破に優れたサネが入ってきたことで、WB1人では対応仕切れない状況が続いた。そしてマンUには混乱が生まれた。

またこの『ポケット』にポジションを取ることに大きな意味がある。

それが次の説明でわかるだろう。

 

  • マンCの前半を受けての狙い

まずは前半のこの二つの場面を見て頂きたい。

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前半のこの二つの場面。ここにぽっかりとスペースができている。

ポグバ(6番)がウォーカー(2番)に対してプレッシングに行き、その後ろのスペースを使われている場面。そしてポグバのプレスバックがとても遅い。

マンCの監督、グアルディオラがここの綻びに気付かないはずがない。

マンCはここを使い、先制点をもぎ取った。

それがこのシーン。

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ポグバがウォーカーにプレスに行くことでその背後にスペースが生まれる。

ここでCMFとWGがフリーになっている。もしここでWGが前半同様に大外に開いていたら、CMFだけになり、CBが対応できただろう。だがここのスペースに2人いることでCBとWBには多少ではあるが、混乱と迷いが生まれ、判断が遅くなる。

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ここでWGが中に引っ張ることで、CMFはライン間で簡単に前を剥くことができる。

それがこれ。

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あとはここで前を向き、ドリブルで仕掛けてゴール。これが先制点のシーンだ。

最初に述べた、WGが『ポケット』にポジションを取ることで、WBを中に引っ張ることができる。そして指示があったであろう、ポグバの背後のスペースを使うこと。

グアルディオラ監督のイメージをしっかり再現できる、戦術理解能力と、それを実行できる頭の良さと技術を兼ね備えた良いゴールだった。

このスペースを狙うことでマンCは優位に立てた。

 

  • 攻撃時のレーン間の移動

これはよくすることだが、この動きが後半から多くなった。

わかりやすく、チャンスになったシーンから。

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CMFが外に動き、WGが中に動く。こうするとDFは一瞬だが迷うが生じる。さらにここでWGがサイドに走り込むスペースを作っている。

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三人目の動きで10番のアグエロが前に出てくる。

WGのサネはレーン1からレーン2へ移動。

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さらにサネは中央のレーン3へDFを引っ張り、CMFのB・シウバのスペース(レーン2のスペース)を開ける。

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レーン2ペナ角でボールを受けたシウバは、一気にレーン3に移動している10番のアグエロへマイナスのパス。アグエりはここで受けてシュートを打つが惜しくもポスト。

ここでもポグバのプレスバックが遅いので、広大なスペースができている。

この前半には少なかったレーン間の移動を利用しての攻撃。

自分たちのバランスを崩さず、相手の目線とマークを変えるので、かなり有効な戦術だ。これを後半からマンCはよく使っていた。

 

  • マンUにボールを持たせる

これは2点目をとってからマンCがとった戦術。正直驚いた。

これの狙いとして、マンCがピンチになった場面は全て速攻でのカウンター。

ならば、ボールを渡し、遅攻をわざとマンUに強いる。一方のマンUも勝つためにゴールが欲しいのでボールを持つ、だが遅攻でチャンスが作れるほどのクオリティが先発のメンバーにはなかった。これを見越してのこの指示なら、恐るべしグアルディオラといったところだろう。

そしてしっかり2-0で勝ち切った。

まとめ

前半にあれだけ思うようにいかなっかたが見事に修正し、しっかりと勝ち切ったマンC。マンUのペースでもしっかりと弱点を見つけ出し、そこを的確に突いていく指示を出すグアルディオラ。その指示をしっかりと遂行するマンCの選手。流石としか言いようがなかった。

この試合のターニングポイントは奇しくも負傷交代だったが、これがなくてもどこかで必ずこういった類の交代と指示で打開していただろう。そう言い切れる確信が持てるほど、とてつもない監督だ。

一方のマンUは2失点を喫してから、士気が落ちたのか、前半とはまるで別のチームだった。ボールを持たされ、ルカク、サンチェス、マルシャルを投入するが、彼らの良さを引き出すボール回しはせず。

マンCの方が2つ、3つ上の次元にいた。

前半のマンU、後半のマンC。両者ともにとても面白い戦術と駆け引き、修正で見応えのあった良い試合だった。

そしてこのマンチェスター・ダービーはマンCの勝利で幕を閉じた。

 

終わりに

最後までご朗読ありがとうございます。

皆さんの反響次第で、毎週木曜日により深く突き詰めた解説と分析をしていこうと思います!

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では次回もお楽しみに!バイバイ!