サッカー戦術分析ブログ〜 Football LAB〜

Jリーグ・プレミアリーグ・セリエAを中心に解説をしていきます。

FA カップ チェルシーvs マンU ~狙われ続けるジョルジーニョ~

FAカップ5回戦にしてビッグマッチのこのカード。

チェルシーヨーロッパリーグで勝利を手にしたが、相手は格下のチーム。

本当にマンC戦の大敗から立ち直れたとは言い難い。

そこでやってきたこのゲーム。何としても勝利を手にし、良いイメージを取り戻したかったがまたしてもビッグマッチで勝てなかった。(0-2でマンUの勝利)

なぜここまで勝てなくなってしまったのか。

その理由が目に見えて解ったこの試合。

それを解説・分析していく。

 

まず観て欲しいのは失点シーン。どちらもほぼ一緒の形からの失点。

これが1失点目の大まかな流れ。

f:id:football-analyst:20190220175118j:plain

サイドを突破され、クロスを上げられる。

この時点で①の選手を誰も観れていない。チェルシー(青のチーム)の選手は全員ボールウォッチャー。

DFがボールサイドにかなり寄っているので、大外に広大なスペースがある。

もちろんこのスペースを使ってくる。

f:id:football-analyst:20190220175134j:plain

ここからスペースにパスが出れば、①は難なくシュートを打つことが可能だ。

もちろんチェルシーは失点。

 

そして前半終了間際にも失点を喫する。

それがこのシーン。

f:id:football-analyst:20190220180344j:plain

これもサイドを突破され、クロスを上げられる。

そして1失点目と似ているのが、大外にスペースがあり、そのスペースを②が使おうとしている。

さらに①の選手もクロスに合わせに行っている。

チェルシー の選手はここでもやはりボールウォッチャーでマークを観れていない。

そしてクロスを上げられる。

f:id:football-analyst:20190220180808j:plain

ここでは①がクロスに合わせて得点しているが、注目して欲しいのは②がいる位置。

またしても誰もマークに着いていない。

ここまでクロスに対する守備が雑では守れるはずがない。

 

ではなぜこのような状況が出てきてしまうのか。

 

その原因はサイドを突破される前にある。

そう、中央、ジョルジーニョがまた狙われたのである。

前にも少し触れたが、この選手は守備が得意ではない。

マンC戦でもジョルジーニョの脇のスペースを突かれて、大敗を喫した。(マンC vs チェルシーの記事があるのでこれを読んでからの方が良いかもしれません)

だがこの試合はマンC戦と違い、脇のスペースはカバーできていた。

では何を狙われたのか。それは守備時のポジショニングとジョルジーニョの対人の弱さを狙われた。

スールシャール監督はジョルジーニョにマタ(マンUの8番)を当てる英断。

マタはポジショニの取り方とボールを上手く扱える。ここでマンUは優位に立った。

ではそのシーンを観て欲しい。

f:id:football-analyst:20190220183435j:plain

黄①がジョルジーニョ 黄②がコバチッチ 黒①がマタ

まずマタのポジショニングが絶妙だ。

ここでジョルジーニョはもう少し中(斜め後ろ2~3m)にポジションを取れば良かった。そうすれば、マタとサイドの選手を同時に見る事が可能だ。

最悪、サイドの選手は3バックで対応ができる。

そうすれば次のシーンを未然に防げただろう。

では次。

f:id:football-analyst:20190220184011j:plain

ポジショニングが悪かったのでジョルジーニョはここで遅れてプレスに行ってしまう。

そうするとどうなるのか。

f:id:football-analyst:20190220184116j:plain

ライン間にスペースが生まれる。マタは黒③とワンツーを使いラインを突破。

ここでジョルジーニョは遅れてプレスに行ったとしても、ボールホルダーに飛び込まず、遅らせる守備(牽制)ができていれば状況は変わっていたかもしれない。

このスペースで前向きにボールを受けることができ、3v3の状況を創り出せた。

こうなると、圧倒的に攻撃側が有利だ。

f:id:football-analyst:20190220184432j:plain

そして黄①と②は為す術もなく、失点シーンの場面へ。(2失点目もほぼ同様)

 

これがジョルジーニョのポジショニングと対人の弱さが同時に出たシーンだ。

 

シーズン当初はマンツーマンでマークされる事がなかった。

しかし研究され、そこを逆手に突かれる事が多くなってしまい、失点が増えた。

ボールを保持している時はリズムを作り、試合のペースを決め、起点になれるが、

ボールがないとたちまち穴になってしまう。

そこでサッリはハーフタイムで修正をし、ジョルジーニョのすぐ隣にカンテを配置。

2DMFのようにする事で、守備のケアを行った。

いくつか紹介する。①がジョルジーニョ ②がカンテ

f:id:football-analyst:20190220191212j:plain

f:id:football-analyst:20190220191232j:plain

f:id:football-analyst:20190220191304j:plain

f:id:football-analyst:20190220191323j:plain

 

カンテがジョルジーニョのすぐ隣にいる事で、守備のサポートができる。

現にこうした事で、後半のピンチはコーナーキックからのカウンター1回のみで、

ほとんどワンサイドゲームだった。さらにシュートは1本しか打たれていない。

さらにマタは70分あたりでペレイラと交代。いかにこの配置が功を成したかがわかる。

そして最終的なスタッツは

チェルシーマンU

ポゼッション 67:33

パス本数 638:320

シュート 11:7

クロス 24:7

CK     9:2 

だった。いかに後半に圧倒していたか。それでも勝てなかった。

もちろん勝てないのはゴールを奪えないことも関係しているが、守れないのでは話にならない。

サッリは早急にこの問題を解決しなければこれからも負け続けるだろう。

サッリが解任されるのが先か、この問題を解決するのが先か、これからの動向を気にしておこう。

個人的には、面白いサッカーをしていただけにここで解任されるのは少し残念なので、頑張って欲しいところではある。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

チェルシーがなぜ勝てなくなったのかを分析してみました。

やはり核のジョルジーニョを狙うチームが増えていることが大きな要因だと思います。

なぜ勝てるのか、はたまたなぜ勝てないのかを探るのも面白いですね。

そしてやっぱりプレミアリーグのチームは展開が早くて面白いです。

ぜひスカパー!やDAZNで観戦してみてください。

 

次回はリバプールvs バイエルンミュンヘンについて記事を書こうと思っています。

ぜひ次も読みに来てください。

そして面白いと思った方はツイッターのフォローとリツイートもよろしくお願いします。

twitter.com

 

改めて、ご朗読ありがとうございます。

<