Football Base 〜サッカー戦術分析〜

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Premier League 開幕戦 フラム×アーセナル 〜美しき再現性〜

皆さん、ご機嫌よう。

一番初めに自己紹介から。気になる方は下記のリンクからご覧ください!

 

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では早速、分析レビューを行っていきましょう!

 

 

 

はじめに

コロナ禍の影響で十分に時間をとることができなかったプレシーズン。だがそれでも各チーム、それぞれのプレシーズンと短いオフを過ごして、いよいよ迎えた20-21シーズン。プレミアリーグの開幕戦を飾ったのは、フラムとアーセナルのロンドンダービーだ。今季からプレミアに昇格したフラムと、コミュニティー・シールドを取り、的確な補強もして、今季に大きな期待感があるアーセナルの一戦。そしてこの一戦は、圧倒的な強さでアーセナルが勝利した。では今回はどのようにしてアーセナルが試合を進め、そして3発を叩き込んで勝利を手にしたのか。これを解説していこう。

 

スターティングメンバー

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見る→探る→再現

まずアーセナが行ったこと。それはフラムの出方を見極めることだ。そのために、昨季から積み上げている、「ティアニー・ロール」を駆使しながらフラムの守備と空く場所を探っていた。ではまずはフラムの守備に少し触れていこう。

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まずこれが基本的なフラムの守備。配置的には 4-2-4のような形を取ることで中央を使わせない守備を行う。CFとOMFでCHを消しながら、4バック化するアーセナルCBに対して牽制をかける。さらにSHがSB化するWBとCBを視野に入れれるように、少し下り目なポジションを取っていた。さらに2枚のCHは、アーセナルCHのジャカとエルネニーを見るタスクがあった。(だが、絞るWBナイルズと降りてくるSTウィリアンも見なければならなくなっていたので、「タスク過多」に陥っていた。)

このようにしてフラムはボールを外回しにさせて、徐々に局面を狭くしていくことで捨て球を蹴らせて回収しようと試みていた。(実際に80分〜から捨て球を蹴らせたり、ミスを誘うことで前進させない、ボールを回収していた)

 

ではアーセナルはこれに対してどのような探りを入れて、そして空く場所を見つけて前進していったのか。

  • ティアニー・ロール

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まず最初に先ほども少し触れたティアニーロールでの探り方だ。この場合はフラムSHのプレスを呼び込むことで、幅を作るティアニーがフリーでボールを受けることができる。これができるのは、CFがCFを、絞るWBでCHを釣り出し、同じく幅を作るSTでSBをピン留めしているから。これで斜めのボールをCFのラカゼットへ打ち込むことができる。ここでラカゼットに打ち込める理由が、WBナイルズが中に入ってCHを釣り出しているからだ。この方法は昨季からよく見受けることができていた前進方法で、この試合も例外なく、上手くこれで前進できていた。

 

さらに次のような方法でもフラムの守備網を突破していた。

  • CHからの展開①

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アーセナルはフラムSHがプレスにこない場合はCBで時間を持つことができる。だからここでボールを回すことで、CFのプレスを呼び込む。プレスを呼び込むことで、ボールサイドのCHがプレッシングプレーヤーの背後でボールを受けることができるようになる。上の図でいくと、CHのジャカがボールをライン間で受けれる訳だ。そうするともちろんフラムCHがプレスに出てくる。その時に、逆CHのエルネニーが前に出ることで、四角のエリアでSTウィリアンと数的優位を作り出すことができる。ここでウィリアンがCHをピン留めしているので、基本的にエルネニーがフリーでボールを持てる。そしてここから斜めのパスを打ち込むことで攻撃を完結させていく訳だ。実際にラカゼットの先制ゴールはこのような形で生まれたものだった。

また右サイドではこのように前進する。

  • CHからの展開②

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右サイドの場合はジャカがCBの近くに降りて2トップのプレスを呼び込む。そしてCHのエルネニーがその背後に立つことでボールを引き出す。その時にSTのウィリアンがフラムCHの近くにポジションを取ることでエルネニーへのプレスを一瞬遅らせる。そうすると、エルネニーはターンして前を向くことができる。ここで前を向いた瞬間にジャカが前に出て四角のエリアでボールを受ける。この時にもう1枚のフラムCHが出てこれないのは、エルネニーが前を向くことができているから。仮にCHが出てくれば、中央が空くので一気にラカゼットへの縦パスを打ち込むことができ、それでセカンドラインを突破することができる。だから四角のエリアでジャカがフリーでボールを持つことができ、存分に展開することができた。

 

  • ジャカが左CHの位置に降りる

さらにこのようなパターンも存在する。

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このようにジャカが左CBの位置に降りることもあった。これをした狙いは確実にSHのプレスを呼び込むことだ。ここでSHのプレスを呼び込むことでティアニーがフリーになれる、またはエルネニーへの縦パス、ラカゼットへの縦パスを打つことができる。さらにナイルズ、オーバメヤン、ティアニーで四角形を作り出しているので、その先の展開とサポートも容易に行うことができる。これも何度か見受けることのできた方法だ。

そしてこの方法で何度も斜めの展開をしてゴールを奪う。この方法はコミュニティー・シールドでも見受けることのできた、アルテタ監督が仕込んできたものだろう。3点目を見た瞬間、リバプール戦と酷似していたので鳥肌がたった。

ちなみにこれがリバプール戦のレビューだ。

リバプール戦のレビュー

www.soccer-bunseki.com

  • 3バックのままの前進

そして最後。主に前半の終わりから、3点目が入るまでの間で見受けることができた方法。

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このようにティアニーが広がらず、3バックを維持するポジションを取る。この時に幅を作り出すのはもちろんWBのナイルズ。ではなぜこの方法を取ったのか。それは2トップの脇をCBが持ち運ぶことで、SHまたはCFのプレスを呼び込むためだ。こうすることで、仮にSHがプレスにくるならば、WBにパスを出すことで、SBを釣り出し、その背後にSTのオーバメヤンが抜け出すことができる。

またCFがプレスにくるのならば、再びCHのジャカがボールを受けることができ、フラムCHを釣り出すことができる。そしてCBから中に入るウィリアン、エルネニー、ラカゼットへの縦パスを打ち込むことができる。この方法が見られるようになったのは、フラムCHの位置が高くなってきた時にこの現象が起こっていた。「中央(CH)で受けれないのならば、外から攻撃を仕掛ける」という方法に切り替えるためにこのような立ち位置を取ったのだろう。

これを瞬時にできるように仕込んだアルテタ監督。さすがだ。

 

まとめ

内容、結果共に圧勝したアーセナル。新加入のウィリアンとガブリエウのパフォーマンスもかなり高かった。そして何よりもラカゼットとオーバメヤンがゴールを奪ったことも大きいのではないだろうか。この2人がゴールを量産し始めると、トップ4はもちろん、今季は優勝争いに絡めるかもしれない。コミュニティ・シールドのリバプール戦やFAカップのシティ戦のように、『守ることのできる・我慢することのできる』チームになっているアーセナル。アルテタ監督が積み上げてきているものは、攻撃面だけではない。アーセナルファンの方はかなり大きな期待を持つことのできた開幕戦だったのではないだろうか。これからのシーズン、アーセナルの試合を引き続き追って行きたい。皆さんも再現性の高いアーセナルのこの試合を見返して見てはどうだろうか。

 

 

終わりに

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