サッカー戦術分析ブログ〜Football Base〜

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PL アーセナル vs シェフィールド・U 〜試しに試すアルテタ監督〜

 

 

はじめに

アルテタ監督が就任し、1ヶ月が経った。この間の試合数はこの試合を合わせて6試合。その内訳が2勝1敗3分。怪我人が続出する中、そして色々なことを試す中で、まずまずの結果ではないだろうか。そしてこの試合もまた新たな試みを実行していた。では今回は試合の内容に触れつつ、アーセナルの新たな試みを紹介していこう。

 

スターティングメンバー

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引用:https://www.whoscored.com

アーセナルは前節退場したオーバメヤンの代わりに、期待の新星、マルティネッリが先発出場。さらにソクラテスの代わりにムスタフィ、コラシナツの代わりにサカが先発出場。他はいつも通りのメンバーとなった。一方のシェフィールド・Uは前節と同じスターティングメンバーでアウェイのビッグクラブ戦に臨む。

では早速、アルテタ監督が試していたことについて紹介していこう。

 

アルテタ監督が試していた事

CFが下がってWGが飛び出す

 まずはこれだ。12分50秒からの攻撃がこの形の完成形だろう。数試合前から、CFが降りてボールを受けることが多くなっていた。これはシンプルに中盤のヘルプを行なっているだけかと思っていたが、WGを飛び出させる目的があった。ではどのようなメカニズムでこの攻撃を仕掛けるのか。

(黒⇨アーセナル 白⇨シェフィールド・U)

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まず、この試合のシェフィールド・Uの守備戦術は5-3-2のゾーンディフェンス。アーセナルはシェフィールドの2トップに対して、CHのジャカがバックラインに加わり、3バックの形で数的優位に立つ。CHのジャカがバックラインに入ることはアーセナルの明らかな決まり事だ。そしてこうすることでSBが高い位置を取る。ここでも決まり事がある。この「CFが降りてボールを引き出す形」は両SBが幅をとった時にしか実行されない。SBがはbを取ることで、WGが中に入れる。そうするとCFが降りても中央に誰もいないという状況は解消される。そしてCFがOMFと同じラインまで下がり、ボールを引き出すことで、黒丸のエリアにスペースができる。ここに中に入っていたWGが抜け出すことで一気にスピードを上げて攻撃を完結させる。このようにCFが降りる形は数試合前から見られていたが、綺麗な攻撃の完結の形はこの試合で初めてではないだろうか。

「SBがは幅を取り、WGが中に入る」という条件の下、行われる攻撃だ。

 

OMFエジルの左サイドへの参加

次に紹介したいのは、OMFエジルの左サイドへのサポート。この試合以外は、右サイドのサポートに行くことが多かった。だがこの試合は主に左サイドのサポートを行なっていた。ではこれにはどのような意図があったのか。

ゾーンディフェンスを崩すCHからの縦パス

まず一つ目に考えられるのがバックラインに入ったCH、またはCB(主にD・ルイス)からの縦パスを引き出すためにこの試合は左よりにポジションをとった。こうすることで何が良いのか。

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何が良いのかをまず述べると、四角のエリア、ライン間でボールを受けることができること。ここでOMFのエジルがボールを良い状態で保つことができれば、攻撃のバリエーション、アイデアが広がる。自分の印象だと、左サイドの方がこの組み立てがうまくいっているように感じた。バックラインに入ったCHがボールを持つと、中央にいるCHが寄ってサポートを行う。そうするとシェフィールドのCHがバックラインのCHか、近くにきたCHにプレスに行くか迷う。ここのズレを利用し、CHからOMFへの縦パス、またはSBへのパスを選択。SBにパスを選択した場合でも、赤線のように自然とひし形が形成されるので、良い形で攻撃を組み立てることができる。そして忘れてはならないのが右SBのポジションニング。CHがボールサイドに寄ったので、バランスを取るために中央に位置する。だからWGが幅を取ることができる。このWGが幅をとる事も意味があったのではないだろうか(のちに解説)これがこの試合、OMFが左サイドに流れた一つ目の意図だろう。

 

右WGぺぺのアイソレーション

もう一つの意図が逆のWG、右サイドに位置するぺぺのドリブルを最大限に生かすためにこの試合は左にポジションを取ることが多かったのではないだろうか。

ではどのようにぺぺを生かそうとしたのか。

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先述したようにエジルが左サイドによることで、左サイドでのビルドアップを活性化させる。これでシェフィールド・Uを全体的に左に寄せる。そうすることで赤の四角のエリアでぺぺはスペースを得ることができる。ここからCHのジャカがサイドを変える、またはCB(D・ルイス)からサイドを変えることでぺぺを生かす意図があった。またSBが内側に入ってサポートを行い、さらにはCFもサポートを行うことで、トライアングルを形成。これで優位に立とうとした。だが、シェフィールド・Uのスライドが思ったよりも早く、さらにはCFのサポートも間に合わないことが多かったので、この攻撃が機能したとは言い難かった。

 

ポゼッションを失う理由

次はアーセナルが試合を進めるにつれてポゼッションを失う理由について軽く触れていきたい。

まず一つ目の原因が「人を捕まえられる守備」をされた時。実際にC・パレス戦、リーズ戦ともに、マンマークで守備をされてポゼッションを失っている。だからこの試合、シェフィールド・Uがゾーンディフェンスだったので、ポゼッションを失うことがなかった。だが76分の交代で人を捕まえる守備までにはいかなかったが、人を意識する守備に変わったので、若干ポゼッションを失った。そして失点してしまい、ドローで試合は終わっている。

 

二つ目が「間延び」だ。後半になると、間延びすることが多いのだが、アーセナルに至ってはそれが顕著に現れる。ではなぜそれが現れるのか。この原因はビルドアップ時に相手を引き込みすぎることに原因がある。

先制している試合が多いアーセナル。相手は前に出てボールを奪わないといけないので、前に出てくる。そこでアーセナルは自陣から丁寧にボールをつなぐ。そして苦しくなってロングボールを蹴る。ここでCF、またはWGに収まってしまい、彼らがゴールに向かうが、人数が足りないのでフィニッシュまで持ち込むことができない。これで間延びしてしまうという訳だ。

 

これら二つがアーセナルがポゼッションを失ってしまう理由ではないだろうか。

 

まとめ

チェルシー戦が控えるアーセナル。ここで勝利を手にし、勢いをつけたかったが、追いつかれてドローに終わってしまった。だが内容は徐々に良くなっているので、ビッグロンドンダービー、さらにその先に希望は持てるのではないだろうか。そしてアルテタ監督はなんとかして「ポゼッションを失うこと」と「それらの原因」を改善しなければ、これからも勝ち点を落とし続けるだろう。(確実にアルテタは分かっているだろう。だからこの試合の後半の入り方はインテンシティが高く、前半の内容を維持していた)

すぐにアウェイ、スタンフォードブリッジでのビッグゲームがある。果たしてリベンジを果たすことができるのか。とても見ごたえのある試合になるだろう。とても楽しみだ。

 

終わりに

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