サッカー戦術分析ブログ〜 Sixth Sense〜

Jリーグ・プレミアリーグ・セリエAを中心に解説をしていきます。

ユーロ2020予選 イタリア vs ボスニアヘルツェゴビナ 〜イタリアが逆転できた理由〜

 

 

はじめに

少し前から始まっていたユーロ予選。その中でも好カードのこの試合。結果は2-1でイタリアの逆転勝利。強いイタリアが徐々に帰ってきている感じがある。そしてこの試合のイタリアは前半と後半とで全くもってチームのようだった。なぜ後半になり上手くいったのか。そして逆転までつなげることができたのか。この解説をしていこう。

 

イタリア(4-3-3)

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ボスニアヘルツェゴビナ(4-3-3)

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逆転の理由

  • 前半のイタリア

まずは前半のイタリアの状況から説明しておこう。前半は前からプレスをかけ、サイドに追い込み、ロングボールを蹴らせる守備を中心に戦っていた。そしてこれは19番と3番の空中戦が強いからこのような戦術だったのだろう。だがボスニアヘルツェゴビナには11番のジェコがいた。彼のボールの収まりは世界屈指のものだろう。だからこの守備は正直機能していなかった。そして攻撃。これも全くもってダメだった。

攻撃時、イタリアはこのような並びになる。

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このような3-3-4の形。そして狙いとしてはWGにボールを預け、相手を広げてクロスからフィニッシュ。この狙いが見えた。だがこれが上手く機能せず、先制されて前半を折り返す。そしてハーフタイムを挟み見違えるチームになって帰ってきた。

 

  • 後半での逆転の理由

では早速なぜ劇的な変化が起こり逆転できたのかを解説していこう。まずは箇条書きで紹介する。

  1. ハーフタイムでの21番から14番の交代
  2. 最終ラインでの「無駄」な一本のパス
  3. CBからの斜めのパス
  4. 最終ラインの形

この4つが逆転の大きな要因だ。では細かく解説していこう。

最終ラインの形

紹介が前後になるが、これも大きな要因の一つだ。まず前半の並びがこう。

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左SBが少し高い位置を取り、3-4-4に近い形。CHも1人最前線のラインに入る。

では後半の形をみて欲しい。

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このような形になる。前半と違うところは二つ。

  1. 最終ラインにCHが入り、SBが幅をとること
  2. 横並びの最終ラインが三角形を作ったこと

これが前半との違いだ。ではなぜこれが良かったのか。

  • 1の良かった点

CBのキエッリーニとCHのジョルジーニョの球出しの能力が高いので、次に紹介する21番への交代のメリットにつながる。ここからあらゆるパスが出て、チャンスを作った。

  • 2の良かった点

これは11番のポストプレーによる収まりを悪くした。前半は横並びでチャレンジアンドカバーをする守備で、後半は頂点の19番と3番もしくは8番で挟みこむ、奪いに行く、潰しに行く守備をして、機転を作らせなかったことが良かった。

 

DFラインでの無駄な一本のパス

これがあることにより、上のような並びを作り出す時間を作った。厳密に言うと『SBが幅をとる時間を作った』と言うべきか。こうすることで幅を取れ、DFが広がるため、後半からの狙いのライン間のスペースを有効に使うことができた。もしも中央を締められるなら、サイドから攻めれば良いと言うスタンスにも見えた。そのため、65分に3番から2番に代え、両SBが突破力のある「プレーヤーになっていた。

さらに無駄なパスを一本入れることでプレスのスイッチを入れ、それを逆手にとってラインを突破していく場面も見られた。代表監督のする修正は凄いと感じた場面だ。

 

ハーフタイムでの21番から14番の交代

この交代で何が大きく変わったか。前半にクロス中心に攻撃していたイタリア。ビルドアップ時にライン間のスペースを使えない並びになっていた。

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だが後半に入り、21番が入ると前線の3枚が流動的に動き、ライン間でボールを受けるようになっていた。

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後ろの並びも変えたので、ボールの出所が増え、DFに選択肢を多く与えた。だから前半よりも距離感が近くなり、全体を押し上げることができ、ネガトラでボールを奪うことも多くなってチャンスを作っていた。

 

CBの斜めのパス

もちろん、上の3つだけで崩せるわけがない。時間が経つにつれてボスニアヘルツェゴビナの守備の慣れてくる。そこで効いていたのが19番のサイドを変える斜めのパス。押し込み詰まった時にこのルートでサイドを変えた。

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この19番ボヌッチロングフィードの精度がかなり正確なので、ミスはほとんど起こることなくサイドチェンジが成功する。実際に逆転弾を叩き込んだ86分のシーン。

幅をとっていたのは10番のインシーニェだったが、19番のロングフィードからサイドを変え、ゴールにつながった。この場面が何どもあり、ボスニアヘルツェゴビナを苦しめていた。

 

まとめ

ユーロ予選から面白い試合がたくさん行われている。代表という限られた時間の中でチームに戦い方を落とし込み、結果を残す作業は想像以上に難しいものだろう。そんな中で結果を残す監督たちは本当にすごいと思う。そしてその修正力。これが高ければ高いほど、代表で勝っていけるのだろう。そしてこの試合はまさにそんな試合だった。

終わりに

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  • 最後までご朗読ありがとうございます

今回はユーロ予選についてでした。またJリーグコパアメリカと始まるのでこちらも解説していこうと思います!引き続きよろしくお願いします。では次回もお楽しみに!バイバイ!