はじめに
神戸と同じく、トーレス、クエンカ、金崎と前線にタレントを揃えるサガン鳥栖。
だが昨季と同様に残留争いに巻き込まれている。
10試合を消化しての戦績は1勝8敗1分。なぜここまで勝てないのか。そしてなぜ前線にタレントを揃えながらも得点を奪えないのか。
その理由を解説していこう。
サガン鳥栖の最新のフォーメーション
少し変更があるがだいたいこんな感じ。
サガン鳥栖が勝てない理由
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勝てない理由①:縦パスの少なさ
まずこの縦パスの少なさを挙げたい。試合を観てみるとこの少なさが顕著にわかる。
横パスが多く、相手ブロックの前でボールを回している状況がずっと続く。
横の揺さぶりだけになるので、守備側は守り易く、奪いどころを設定しやすい。
さらに前向きのベクトルでボールを奪えるので、鳥栖の選手を置き去りにしてカウンターを仕掛けることができる。
また縦パスが入らないので攻撃のスピードも上がらず、ずっと単調でゆったりとした攻撃になっている。さらに中央に人が集まらず、サイドにスペースもできない。
これでは攻撃にバリエーションが生まれない。これが鳥栖が点を取れない理由だ。
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勝てない理由②:DFの背後を取らない
これが二つ目だ。DFの背後を取らず、ブロックの前でプレーをするので、DFは守りやすい。これもDFの体の向きが前向きで、目線もそこまで代えずに守ることができるから、DFは守るのが容易いのだ。
1人でもフリーランニングで背後を取れば、DFの位置と目線をずらすことができるのでスペースを作り出すことができる。これがないから点を取れない。
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勝てない理由③:スペースの使い方
これは縦パスが入らない理由だろう。
トーレスがいることで、DFは警戒をして少なくともラインを下げる。そうするとここのスペースが空く。だがここを使う選手がいないので、縦パスが入らない。
このライン間のスペースを使うことができれば、鳥栖はうまく攻撃ができると考える。
エリア内でのポジショニングと動き出しの質が高いトーレスの良さを生かすためにもここを攻略するべきなのだ。
ここで豆向きに受ける選手がいない。それどころかここを使う選手がいない。ライン間のスペースを使うことができれば、サイドへの展開も有益になる。そこから金崎、トーレスに合わせるクロスをあげることも可能だろう。
これがないから、トーレスに良い形でボールを渡すことができず、チャンスが生まれない。このままでは、トーレスを連れてきた意味が薄れてしまう。
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勝てない理由④:追い越す選手、飛び出す選手がいない
2列目、3列目から飛び出す選手がいない。これは戦い方の問題もあるだろうが、
これがないとDFを動かすことができず、数的優位を作れない。圧倒的な個人技、アザールのようなドリブラーや、イニエスタのようにボールを持ててタメを作れる選手、セスクのように一発でDFを置き去りにするスルーパスを出せる選手がいればいいのだが、
鳥栖にはこのような選手はいない。まずここに頼り切ることも問題が生まれるが、それをカバーするために、追い越し数的優位を作り、DFに迷いを与える。
これがないので、攻めきれない。だがこの前の大分戦では失点してからだったが、追い越す選手が増え、攻撃が少し活性化していた。
地道な作業だがこれを続けることができれば、鳥栖はこれから変わっていくかもしれない。
まとめ
主に攻撃面に問題があるのが鳥栖の問題点だ。攻撃をしていれば、守る時間は必然的に減ってくる。攻撃をし続けるタレントは揃っているので、問題点を改善すれば一気に化けるチームでもあると思う。だが逆にこのままでは、トーレス、クエンカとビッグネームを連れてきた意味がなくなってしまう。まさに崖っぷちのサガン鳥栖。
これからどのような変貌を遂げるのか。はたまたこのままJ2に降格してしまうのか。
サガン鳥栖の結果と戦い方に少しでも興味を持っていただければ幸いだ。
終わりに
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