皆さん、どうも。今回はLaLiga第17節のレアルマドリード×アトレティコマドリードのマドリードダービーについてを考えていきます。最後まで目を通してもらえると嬉しいです!
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スターティングメンバー
レアルが追い込み奪う場所
アトレティコの十八番を奪うかのごとく、レアルは堅守を誇り、勝ち点を積み重ねている。ではレアルはどこにどのようにしてボールを誘い込んで奪って攻撃に移行していたのだろうか。
このように、レアルは上の図のような個々人のタスクが課されている。絶対条件として、レアルの選手は『プレスバック+背後で消す』を完璧に行う。
この試合ではSBジョレンテにはヴィニシウスがプレスバック、またSHカラスコにはWGアセンシオが下がって対応をするようになっていた。さらにIHのモドリッチとクロースはCHデパウルとコケに対して出ていくことで、アトレティコのポイント(起点)を潰すことを行う。この時に、背中でライン間への縦パスを消すようにCHに出ていくようになっていた。彼らはこの守備が存外に上手い。特にモドリッチ。神。
さらにその後ろのライン間を埋めるのがカゼミロだ。このライン間のカバー能力がかなり高いのも、レアルの堅守が築かれている大きな要因だ。
この前線の守備、WGとIHで時間を稼ぐことで、レアルのフルバックはペナ幅まで絞り込むことを行う。
このようにレアルはアトレティコフルバックに対してはあまり圧をかけずに、ボールを持たせて時間を作らせることを行う。この時間を使って、IHとDMFが横スライドを行なう。IHはボールホルダーにスピードアップさせないような立ち位置を取ることで、守備陣形を整えていく。(縦パスとドリブルの持ち出しを止める立ち位置)
これでサイドを変えさせずに、縦パス、もしくは外の選手にパスを出させることを選択させる。これでライン間に差し込むパスを誘発させることで、一気に場所を狭くして回収していく。
この陣形の作りの速さ、スライドの速さ、詰め寄り方、そして誘導することが明確で正確だ。だからこそ、レアルは堅守を誇るチームになっているのではないだろうか。
奪ってからのカウンター
ボールを奪うことで、攻撃に移行しなければならないのは当然だ。レアルはここの移行もスムーズだった。ではなぜ移行もスムーズになっているのだろうか。
このようにボールを囲い込む時に、カゼミロ、SB、CB必要であればWGがボールとプレーヤーにアタックすることで、ボールを回収するのだが、ここに参加しないのがIHだ。IHが参加しないので、ボールを奪った先に逃げるポイント、さらに展開のポイントを確保することができる。ここでWGの走力とIHの展開力を生かすカウンターを打ち込むことで、レアルは猛威を振るっている。クロースとモドリッチの展開力、化け物過ぎ。ずるい。
タクトを振るうIHの存在
ボールを保持するときはIHのモドリッチとクロースがテンポと展開の方法を作り、攻撃を仕掛けていく。特にIHがSBの場所に降りたり、中央に残ったり、ここの試合の読み方が抜群で、唯一無二だ。
ではどのようにして、彼らは攻撃を仕掛けていたのだろうか。
基本的にチャンスになるのは左サイドで、さらにIHがSBの場所に降りるときに攻撃に迫力が増していた。このようにIHが降りると、SBを押し上げることができる。アトレティコは基本的にSBに対してはSHを付けていたので、上がるSBに着いていくようになっていた。これでレアルはアトレティコSHとCHの距離を作り出して門を広げる。そしてその門を潜った先にいるのがベンゼマだ。この世界最高峰のストライカー、いやゲームメイカーの懐の深さは随一だ。そしてそこにパスを差し込むのも、モドリッチ、クロースと世界最高のパサーだ。だからこそ簡単にライン間にパスを差し込むことが可能になっていた。
チームとしての決まり事は少ないかもしれないが、クロースやモドリッチの「プレスのかからない距離に降りるセンス」と「展開力」やベンゼマの「ピックアップ能力」には何度も驚かされたが、この試合でも度肝を抜かれた。
当然、他のパターンもある。
このようにアトレティコはIHで起点を作られたくないので、そこにCHを押し出すことを選択。こうなると中盤に段差ができるので、その背後に潜るのがSBになる。カルバハルやメンディが内側でもプレーできるのは反則だと思う。彼らSBが内側に入っていくことで創出されるのが、外側へのパスコースだ。これである程度スペースを持って受けれるのがヴィニシウス。覚醒して1つ上のステージに上がったヴィニシウスを止め切るのは至難の業だ。
このようにレアルは保持でもイニシアチブを握ることができていた。強え。
J・フェリックスの境遇とは?
アトレティコの試合を見ていないので何とも言えない。だが、後半から入ってきたJ・フェリックス。このダービーで輝いていたのは間違いない。このパフォーマンスで先発に名を連ねないのは何か理由があるのだろう。
しかしだ。この試合のフリーダムなポジション取り。横と縦のレーン移動。ライン間での確かなプレー。フィニッシュワークに絡む動き。確実にレアルを苦しめていたのはジョアンフェリックだった。これから殻を破り、アトレティコの真のエースとなれるのか。彼の覚醒も待ち遠しいばかりだ。
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