Football Base 〜サッカー戦術分析〜

できるだけ詳細に、言語化と可視化に努め、分析レビューを行います!

カラバオ・カップ チェルシー×バーンズリー  〜4-2-3-1は最適解なのかを考える〜

 

 

 

皆さん、ご機嫌よう。

一番初めに自己紹介から。下記のリンクからご覧ください!

 

note.com

 

では早速、分析レビューを行っていきましょう!

 

はじめに

退場者を出してしまい、悔しい結果に終わったリバプールとのリーグ戦。2部のチームが相手とはいえ、その鬱憤を晴らすかのように、6ゴールを奪って完勝を収めて見せた。嬉しいハヴァーツの初ゴールに加えてハットトリック、エイブラハム、ジルーのストライカーも今季初ゴールを奪って見せた。この6ゴール大勝は偶然だったのか。それとも必然だったのか。まだここに決断を下すのは早計だが、この試合で採用した4-2-3-1は、ブライトン戦で採用した4-2-2-2、リバプール戦で採用した4-3-3よりも、生き生きとプレーしているように映った。では今回は試合内容に触れながら、果たして4-2-3-1がこれからの基本布陣になっていくのか、この考えを述べていこう。

 

スターティングメンバー

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遺憾無く発揮されたハヴァーツの能力

まずこの試合で触れるべきは、ハヴァーツだろう。彼のスペースの認知の早さと入っていくタイミング、そして簡単に捌くことでチェルシーのビルドアップを円滑なものにした。そしてこのスペースの認知能力が高いからこそ、この試合でハットトリックを達成して見せた。ではハヴァーツはどのようにビルドアップに加わり、前進を円滑にしていたのか。

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まずビルドアップのところから。バーンズリーは5-2-1-2のような形で試合に入り、そしてCBに対して2トップ、CHに対してOMFとCHが1枚前に出て対応を行っていた。それに関連してできるスペースが四角のエリアだ。

ここにスペースができる瞬間は、CHコバチッチがボールを受けにいく動きを加えると、バーンズリーCHが前に出る時にこのスペースが生まれる。そのスペースにハヴァーツはタイミング良く入っていくことができ、さらにWBとCHのギャップに立つことができる。このスペースができる場所を予め把握して、タイミング良く入っていく能力が異常に巧い。さらにこのような動きも見受けることができた。

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このように、コバチッチが流れ、中央にバークリーが入ってボールを受けることで、バーンズリーCHを釣り出す。そのタイミングでハヴァーツがCHの背後に入るので、バークリーから簡単に縦パスを引き出すことができる。そして無駄にキープをせずに、数タッチで捌いて再び次のポジションを取りに行く。

またゴールシーンでも顕著に現れていたように、フリーランも巧い。

これもCFエイブラハムの動きを見て、生じるであろうスペースを予め予測、そして認知できるからできる芸当だ。


Chelsea 6-0 Barnsley | Havertz Hat-Trick and Silva Debut as Blues Hit 6! | Carabao Cup Highlights

このスペースができる場所を予測する能力と認知する早さ、そしてそこに入っていくタイミングがチェルシーの選手の中でもずば抜けている。

開幕戦は右サイド、リバプール戦はCFで起用されたが、この試合で入ったOMFがハヴァーツ自身、最もプレーしやすいポジションなのではないだろうか。

現にこの試合のハヴァーツはただの化け物プレーヤーだった。

 

4-2-3-1は最適解になり得るのか

ここからは筆者の個人的な考えを述べさせてもらおうと思う。気になる方に読み進めて頂けると幸いだ。

リバプール戦で見せたように、昨季から継続して、後ろから丁寧にビルドアップを行うことで、ボールを保持しペースを握ることを目指している。そこでリバプール戦で見せた4-3-3とバーンズリー戦で見せた4-2-3-1のシステムの違い。

4-2-3-1だと、4-3-3でビルドアップを行う時に起こり得るリスクを回避できる可能性が高くなる。

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例えば4-3-3でビルドアップを行う場合。リバプール戦はこのような形を取ることが多かった。(リバプール戦でうまく行った理由はここと、もう1つ、SBに逃げ道を作ることができていたから) 

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だが仮にWGがSBを消す立ち位置を取ると、空く場所はIHの背後となる。もちろん、ここにミドルパスを打ち込むことで前進はできるが、『CFが降りること』になるので、中央で相手バックラインと駆け引きができる選手がいなくなってしまう。だから守備側はそれほど脅威を感じない前進方法かつ、ミドルパスだと失う可能性はやはりグラウンダーのパスよりも高い。

 

だからボールを保持しようと試みるチェルシーは捕まえられている、または捕まえられそうになっているIH、CHにボールを付け相手を動かして、前進を試みる。

こうなるとショートカウンターを受ける可能性は必然的に高くなるのは容易に想像できるはずだ。

 

(もちろん、CFにハヴァーツではなく、どっしりと構え、アバウトなミドル/ロングパスを収めることのできるジルーが入れば話は変わってくるが…)

 

こうなってくると、4-3-3を採用しているリバプールやシティがどうなのか?とう疑問が浮かんでくる。

この両者にあってチェルシーにないもの。それを考えた時に、『GKとバックスのフィードの巧さ』だ。エデルソンは比肩するものがいないほどのキック精度を誇り、一気にチャンスを作りだせる。リバプール両SBや、ファンダイク、ラポルトも高精度のキックを持ち合わせており、例え前から嵌められた時でも、一気に全体をひっくり返せるだけのパスを供給できる。

(他にも理由はあるが)だから彼らは4-3-3でも多くの選択肢を持つことができ、嵌りきることが少なく、いとも簡単に前進して見せる。

 

一方のチェルシーには、ここの精度が足りていない。対人に強いズマ、リュディガー、トモリではファンダイクやラポルトのような縦パスを打ち込むことは難しいだろう。

だからCBでボールを持たされた時に、逃げ道として『上のボール』をランパード監督は用意している。これに伴い、「CBがつけるパス」を消された時に選択肢が1つになり、前進が苦しくなってしまう。

 

リバプール戦のように「2つの選択肢」を常に持ち続けることができれば、話しは変わるが、「外切りプレス」を行うチームはそう多くない。だからこのリスクを軽減するために、4-2-3-1は最適解だと考えている。

ではその理由を述べていこう。

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この試合で採用した4-2-3-1だとこのようにCFが中央に残ることができる。これでOMFがCHを『退かした』時に、MF−DFのライン間にCFがポジションを取ることができる。これは4-3-3だとCFが降りるので、できないことだ。さらにこの試合、バーンズリー戦のようにCHが場所を開けてくれればOMFへの縦パスを打ち込むことが可能になる。

そうすると、SBを消しているWGの背後でSHがボールを受けれるので、プレスを下のパスで回避することができる。仮にここでSBが出てくるようであれば、CFが斜めに抜け出すことで敵陣深くも取ることができる。

さらにCFへの上のパスが入った時に、2nd回収の要員としてSH、OMFが前向きに対応に行けるのもこのシステムのメリットではないだろうか。

さらに、CFとOMFの入れ替わりも可能で、この入れ替わりで相手のマークを一瞬遅らせることもできる。

バーンズリー戦ではエイブラハムとハヴァーツの入れ替わりが頻繁に行われていた。

仮にヴェルナーがCFに入ったとしても、ポジション取りの巧さでパスは受けれるだろうし、バックスの背後を狙う、圧倒的なスピードも持ち合わせている。

だからバックスに圧倒的なキック精度を誇る選手がいないからこそ、このシステムは嵌るのではないだろうか。

 

個人的に考える人選は?

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個人的にベストの人選だと思うのがこちら。GKに関してはメンディとケパ、カバジェロと誰を起用するのか、全くわからない状態。

CBにはシウバの横にズマが良いと感じた。圧倒的な身体能力でシウバのカバーに行けることと同時に、彼の隣にいることで学べることが多いのではないだろうか。(特にポジショニングとコーチング)右SBには不動のアスピリクエタと左には新加入のチルウェル。チルウェルに関してはレスターでの実績があるので、言うこと無し。

2CHにはカンテとコバチッチ。カンテは言わずもがな必要不可欠。カンテの相棒に誰を持ってくるのか、ランパード監督は悩むだろうが、機動力、守備力で上回るコバチッチを起用すると思う。ジョルジーニョは2CHの適性が低く、やはりDMFの方が輝く選手。こうなると、カンテとコバチッチを並べると、ゲームを作る選手がいないことが少し不安だが、プレスを剥がしながら運べるコバチッチは重宝したい。

そして圧倒的、巨大な才能を持つハヴァーツがOMFに入り、両サイドにはドリブラーのプリシッチとフリーランで味方を生かせるマウント。そしてCFにスピードスターのヴェルナー。彼がバックスと駆け引きを行うことでハヴァーツと両SHに大きなスペースが生まれる。もちろん、一気にスピードを上げての攻撃も可能だ。

これが筆者の考える、ベストな人選だと思う。

 

怪我人が戻ってくればこのようになる(なって欲しい)だろうが、彼らがいなくても質の高い選手が揃っているので、毎節の人選が気になるところだ。

 

まとめ

3試合目のバーンズリー戦で早くもその才能を遺憾無く発揮したハヴァーツ。ランパード監督がハヴァーツを大事に扱っていることがわかるだけに、今後はバーンズリー戦で採用した4-2-3-1を軸にチームを作っていくかもしれない。ここにヴェルナーやプリシッチ、ツィエクなど、様々な選手が加わった時に、どのような化学反応を起こすのか、とても楽しみだ。ランパード監督とその選手立ちには、重圧に負けず、今季の欧州サッカー界を掻き乱してもらいたい。皆さんも試合を経るごとに期待値が高くなっていくチェルシーに是非とも注目してもらいたい。

 

 

 

終わりに

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