サッカー戦術分析ブログ〜 Sixth Sense〜

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せりエA アタランタ vs ユベントス 〜ゾーンディフェンスとマンマーク〜

 

はじめに

アタランタに対して苦手意識を持つユベントス。もちろん、この試合も簡単なものではなかった。試合を支配され、先制点も奪われてしまう苦しい展開。だが蓋を開けてみれば3-1の逆転勝利。やはり王者ユベントス。ではなぜ苦戦し、そして難敵アタランタを敵地で勝利を収めることができたのか。今回は嵌ったアタランタマンマークユベントスのゾーンディフェンスに解説していこう。

 

見事に嵌ったマンマーク

アタランタはご存知の通り、マンマークの守備戦術を使う。では早速この試合でアタランタはどのようにしてユベントスを嵌めていたのかを解説していこう、

アタランタマンマーク

(黒⇨ユベントス 白⇨アタランタ

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このような守備により、ユベントスDMFのピャニッチがOMFに消され、ほとんど試合に参加することができなくなる。これにより、中央経由のビルドアップができなくなる。これはCLマンC戦でも採用している戦術だ。このように守備をすることでSBにパスを送らせる。SBがボールを受けるとやや遅れてWBがプレッシング。背中でCFを消しながら、前進させないようなプレスをかけることで、SBはOMFかCHへの2択のパスに絞られる。そしてここでボールを奪う。

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このようにSBの選択肢を絞っているかつ、マンマークの守備なので簡単に狙うことができ、さらに前で奪うために強く当たることができる。このように強くあたり、ボールを奪うのでこの試合、中央付近、特に縦パスに対してのファールがアタランタは多くあった。中央への縦パスを奪えずにひっくり返されると一気にピンチになるのだが、この勇気ある戦術を70分あたりまで完璧と言っていいほどこなしていた。

 

マンマークに付随しての厚みのある攻撃

これはマンカークの守備で奪ってからのショートカウンターまたは厚みのある攻撃。これで王者ユベントスを自陣に押し込み、幾度となくチャンスを創出し、そして先制点を奪ってみせた。ではどのようにショートカウンターを打っていたのか。

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基本的に中央でボールを奪うとCFがサイドに流れてボールを受ける。ここで時間を作ることでWBとCHのサポートを待ち、クロスに対しての人数を揃えることができる。さらにマイナスのパスを受け、サイドを変える、またはミドルシュートを打つためにCHが開けたスペースにCBが前進し、攻撃参加。これで厚みのある攻撃を仕掛ける。このサイドでボールを受ける選手がWBの場合はCFがハーフスペースからCBの間を抜け、ペナ角でボールを受けてチャンスメイクをする場面が多くあった。これでユベントスを苦しめていた。

 

守れなかったゾーンディフェンス

では守れなかったユベントスのゾーンディフェンスについて紹介していこう。

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まずユベントスのブロックは4-3-2-1の形で基本的に守備を行なっていた。そして上の図のように、OMFとCFのラインを簡単に突破される、かつ中盤のラインとの距離が遠いため、その間に広大なスペースができていた。ここをパスないドリブルなりで簡単に突破されるので赤丸のスペースを使われ、そして自分のゾーンに入ってきたSBがプレスをかけることでCFにその背後を突かれてクロスという負の連鎖に陥っていた。この対応策として4-3-1-2の形で守る時間帯もあったが、これも結局はOMFの脇を使われて同様の状況を作り出されて押し込まれていた。押し込まれるので弾くことが精一杯でセカンドを回収されて苦しい状況が続いていた。

 

なぜ逆転することができたのか

ではなぜ攻守ともにアタランタに支配されていたのに逆転することができたのか。それに触れていこう。

アタランタのガス欠

まずこれが大きな要因。試合開始からインテンシティを高く保ち、縦パスを奪い、攻撃に転じる。個人で劣るアタランタは運動量と球際の厳しさで上回って試合を支配していたが、90分間これを保つことは至難の技だ。70分あたりでプレスの強度が落ち、さらにユベントスの戦い方が少し変わったのでプレスバックの距離が長くなり、万事休す。マンC戦でも75分あたりからプレスの強度が落ちて、苦しい状況に陥ってしまっていた。計ってか、計らずか、アタランタのガス欠を待っていたとしたらユベントスの方が一枚上手だったということだ。

 

CFの起点の位置

そしてもう一つ。CFの起点作りの位置がドウグラスコスタが投入されてからサイドになっていた。これも逆転できた大きな要因だ。ではなぜサイドに起点を作ることがよかったのか。

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このようにCFgaサイドに流れることで、マンマークをしているCBと純粋な1vs1を作り出すことができる。この状況を作り出すことで個人技で勝るユベントスの選手が圧倒的に優位に立つことができる。またこの状況を作り出すことができたのはマンマークという戦術を逆手にとることに成功したから。CFがサイドに流れ、CBとの1vs1の状況に持ち込むと、本来ならば他のCBはカバーポジションを取らなければならない。だがOMFとCFのマークがあるので、そこを捨ててカバーに行くのかの判断に迷ってしまう。だからこそ後手の対応を踏ませ、カウンターで仕留めることができた。タレントが揃っているビッグクラブならではの解決方法だろう。

 

まとめ

このようにアタランタマンマークの良さと脆さが見受けることができた試合だった。もしも追加点を奪えていたら違った結果になっていたかもしれないという、良い戦いぶりだった。そしてアタランタの戦いはユベントス相手にもしっかりと太刀打ちできるということが証明された。あとは体力が切れた時の戦い方がはっきりすればもっと良い戦いができるかもしれない。一方のユベントス。苦手意識の強いアタランタ相手に、しっかりと逆転勝利をもぎ取るあたり、やはり王者といったところだろう。「なぜか勝つ」ユベントス。これでしっかりと今節も首位をキープ。この「なぜか勝つ」ことができるユベントスだからこそセリエA8連覇できたのだろう。今シーズンのセリエAユベントスが取りそうな勢いだ。果たしてどこがユベントスに泥を塗るのか。今シーズンのセリエAは面白くなりそうだ。

 

終わりに

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