Football Base 〜サッカー戦術分析〜

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【赤い悪魔、復活の時】Premier League 17節 マンチェスター・U vs アストン・ヴィラ

 

 【Premier League 17節】

マンチェスター・U vs アストン・ヴィラ

オールド・トラフォード

2−1

【マンチェスター・U】

40’ マルシャル

61’ B・フェルナンデス(PK)

 

【アストン・ヴィラ】

58’ トラオレ

 

2021年1発目の試合。元旦から試合が行われるプレミアリーグ。この過密日程のおかげで僕らは元日からサッカーに触れることができる。

そこで、今回ピックアップする試合はマンチェスター・U×アストン・ヴィラだ。

マンチェスター・Uのゲームを観ることを避けていた自分。だが、この日の試合を見て避けていたことを少し後悔した。強いユナイテッドが戻ってきていた。ファーガソン監督が勇退して、ここまで紆余曲折あり、そして来る復活の時。リーグタイトルが現実的なものになってきた。今回はこの試合で自分が感じたユナイテッドの強さを中心に、今年1発目のレビューを書いていく。最後までお付き合い頂けると幸いだ。

 

スターティングメンバー

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迫力を増すハイプレス

まず触れていきたいのはユナイテッドのハイプレスから。

マクトミネイとポグバをCHに添え、OMFにB・フェルナンデス、DMFにフレッジを起用したことでプレスを嵌め込むことができていた。

ではどのように守備を嵌め込んでいたのだろうか。

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まずこちらがユナイテッドがハイプレスを仕掛ける時の基本的な配置になる。OMFが主に中央に位置するCHルイスをマンマーク。他にもOMFグリーリッシュにはDMFが、SHにはSBがマンマークを実行。さらにCBにはCFが、SBにはCHがプレスにいける準備を行う。そしてこの守備のポイントがCH、DMF、OMFでの四角形。この中央にCHマッギンを閉じ込めておくことで、マークしなくてもパスを入れさせないことができていた。仮にパスが入ったとしても、一気に四角形を狭くしてボールを回収し、ショートカウンターに移ることが簡単になる。

だからこそ、アストン・ヴィラはここにパスを打ち込むことができいなかった。

そしてユナイテッドは外回りにボールを回させることに成功する。

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このようにCB→SBとパスを回させると、SBに対してCHがプレスを行う。これに連動してSHにはSB、閉じ込めていたCHマッギンがボールを受けに動くので、そこをOMF、CHルイスには逆CFがマークを行う。さらにDMFフレッジがSBのパスコースの視界に入ることで、選択肢を無くし、ミスを誘う。もちろん、この時に逆CHが縦スライドでOMFのマークを行う。これでかなり高い位置でボールを回収することができていた。もちろん、OMFグリーリッシュがボールを受ける動きをする場合もある。

この場合は、そのままDMFフレッジがマンマークを行い、空いてしまう中央のスペースは逆CHがここでも縦スライドでリスクを管理していた。

これで選択肢を消していき、ミスを誘うかロングパスを蹴らせることでボールを回収することができていた。

 

ブロックを作った時の守備

全てのハイプレスを嵌め込める訳ではない。守備において、スールシャール監督はしっかりとした戦術を用意する。これはCLでの試合など、多くの試合で見受けるものだ。(攻撃に関してはタレントに任せる感じがし、自由度が高い)

この試合でのブロックを作る守備は以下のようになっていた。

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守備ブロックを作る時は、このように4-4-2(4-5-1)のような形になる。一番前にCFマルシャルを残し、CFラッシュフォードがSHの位置に降りる。これでマクトミネイとフレッジで2DMFの形になり、SHの位置へポグバを押し出す。これでOMFグリーリッシュに対してボールサイドのDMFがマンマークを行い、SHに対してはSB、SBに対してはSHがマークを行うことで、1vs1を作り出し、外側で守備を行う。これでアストン・ヴィラの攻撃を受け止めていた。

 

  • やはり違いを作るエース

1vs1で違いを作り出すことがユナイテッドの守備を掻い潜る一番シンプルな方法だったこの試合。そこでやはり違いを作ったのがエース、グリーリッシュだ。彼がサイドに流れ、DMFを引き連れて中央を開ける。これで3列目からマッギンやルイスが入り、そしてエースが半歩ずらしてクロスを上げることで、ボックス内に必ず3人のターゲットマンを揃えることでクロスからの攻撃の迫力を保った。これを繰り返すことで、ユナイテッドのゴールに迫ったが、守護神デヘアのビッグセーブに阻まれて、同点、逆転まで持っていくことはできなかった。だが、それでもビッグクラブにも牙を剝くことを証明して見せた一戦だったのではないだろうか。

 

ビルドアップで優位に立つ赤い悪魔

攻撃に関しても、ユナイテッドは優位に立った。ではどのように優位に立っていたのだろうか。

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まず1つ目の方法。アストン・ヴィラの4-4-2のブロックに対し、GK、CB、DMFで四角形を作り出し、数的優位を保つ。さらに中盤でも四角形を作り出すことでCHに対して数的優位を作る。ここで肝となっているのがSBの立ち位置だ。彼らが高い位置をとることでアストン・ヴィラSHの判断を迷わせる。これでセカンドラインで数的優位を作り出すことができている。

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そして数的優位を保っているので簡単にバックラインでボールを持つことが可能に。もちろん、アストン・ヴィラはサイドを圧縮してボールを回収することを試みる。だから、SBに対してSH、CHにはCH、OMFにはスライドしてCHがマークを行う。これでフリーになれるのは逆CHだ。ここにボールを届けることで一気にスピードを上げて攻撃を仕掛けることができていた。ここでマークされているが剥がすことができるのが実にユナイテッドらしい。

さらに、このようなプレスにも対応していた。

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このようにSBがプレスに来ると、その背後をCFが抜け出す。ここが現在のユナイテッドの1つの強みで、2トップのラッシュフォードとマルシャルはサイドに流れてもプレーをすることができる。さらにサイドに流れてボールを受けた彼らは単独で仕掛けることも、キープして味方の上がりを待つことも可能だ。だからこそ、この方法もかなり有効的だった。

さらにロングパスから2nd回収のビルドアップの方法もあった。

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このように、サイドに主にラッシュフォードが流れてそこにロングパスを供給。この時にマクトミネイが下がり、スペースを作り出すことと前向きにヘルプに行けるタスクを担う。これで主にポグバvsCHの構図を作り出して、前進していた。

 

連携+即興性+タレント

攻撃に関して、自由度が高いユナイテッド。そんな自由度が高い攻撃の中でも決まり事があった。それがサイドチェンジとサイドを崩す場合だ。

まずはサイドチェンジについて触れていきたい。

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この図のようにサイドチェンジを行う時、ユナイテッドはポグバとブルーノフェルナンデスが2OMFの役割を担い、ボールサイドSHとCHの3枚を2枚でピン止めする。これで、CBとDMFでアストン・ヴィラCFとOMFを釣り出すことでマクトミネイをフリーにすることができ、そこから一気にサイドを変えることで攻撃を仕掛けていた。

もちろん、サイドチェンジが難しい時はボールサイドのSBにパスを出すことで、角度をつけ、前進することができていた。

ではサイドを崩す時はどのようになっていたのだろうか。

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サイドを崩す場合は、SBのスタート位置は若干低くなる。そしてCFがサイドに流れることで幅を作り出し、OMFが入るスペースを作る。これで遅れてSBが飛び出すことでサイドを崩していく。もちろん、相手SBの出方を見てオーバラップかインナーラップかを選択していた。これでユナイテッドは攻撃を仕掛けていた。

 

そして何よりも前線の連携と即興性、そして個々のタレントを存分に生かすことで攻撃を仕掛け、ゴールに迫っていく。これまでのユナイテッドは、ラッシュフォードやマルシャル、グリーンウッド、ジェームズのカウンターのイメージがあったが、ポグバとブルーノフェルナンデスの共存と前線の連携向上により、細かく即興性の高い攻撃を仕掛けれるようになっているように感じた。

 

赤い悪魔は復活するのか?

圧倒的な個人能力。サッカーが上手いやつを集めた集団。メガクラブだけが持ち合わせることができる特権。昔からそうだった。『なぜか強い』という印象のあった一昔前のユナイテッドだ。そして現在のユナイテッド。若い選手は多いが、その中に多大なタレントを秘めた選手が数多くいる。彼らの成長と共に、『なぜか強い』ユナイテッドが戻ってきている感じがする。そして色々言われるスールシャール監督だが、彼らのモチベーションをしっかり保ち、戦える集団にここまで叩きたげた。だからこそ、今季は終わったと言われたユナイテッドが、優勝争いの本命にまで駆け上がってきた。果たしてほぼ10年ぶりのPremier League制覇を達成することはできるのだろうか。確実に一番調子が良いチーム。これからはしっかりと彼らの試合にも注目していきたい。

 

 

 

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