サッカー戦術分析ブログ〜 Football LAB〜

Jリーグ・プレミアリーグ・セリエAを中心に解説をしていきます。

UEFA スーパーカップ リバプール vs チェルシー 〜チェルシーについて〜

 

はじめに

CL王者とEL王者が激突するこのタイトルマッチ。その対戦カードと言うのがCL王者のリバプールとEL王者のチェルシー。共にイングランドを代表するビッグクラブだ。そしてリーグ戦でも激闘を繰り広げている両チームはこの試合も激しいものになった。90分で決着はつかず、そして延長戦でも試合は決まらなかった。結果はPKでリバプールの勝利で幕を閉じた。チェルシーは開幕戦のマンU戦、このリバプール戦とビッグクラブ相手に2連敗してしまったが、内容はかなり良く、長いシーズンで見ると期待の持てるものだった。ではこの試合のチェルシーのビルドアップの方法と守備について紹介していこう。

チェルシーの狙い

マンU戦と違い、この試合は昨シーズンと同様に4-3-3の布陣でCL王者に挑んだ。これにはいくつかの狙いがあった。それがこの2つ。

  1. ビルドアップの方法
  2. 守備

この2つの狙いについて解説を加えていこう。

 

ビルドアップの方法

これは相手の動きを見て方法を変える。

リバプールが前に重心を置く場合

(黒⇨リバプール 白⇨チェルシー

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後ろから丁寧につなぐことを意識していたチェルシー。だからポジショニングはこのようになる。リバプールのプレッシングは基本的に外切り。だから中央へのパスコースが空いている。ここで奪ってショートカウンターを繰り出すのがリバプールの狙い。チェルシーはそこを逆手に取った。CHがボールを引き出すために降りるともちろんリバプールのCHはついてくる。そうすると空いてくるのがこのスペース。

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CHの背後のスペースが空くのでここにWGが入り込むことでSBをフリーにすることができる。そしてここにGKからロングボールを入れることで前進し、早い攻撃を仕掛ける。

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リバプールと対戦するチームがよく使う、「WGの上を越すボール」を高い位置で行うことでプレスバックされる前に攻撃を仕掛けることでチャンスを作っていた。またこのようなパターンもある。

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これがこの試合でジルーを起用した理由だ。CHが開けたスペースにCFのジルーがロングボールを受けにくる。ポストプレーが一級品のジルーがここでボールを収めれば局面で数的優位になり、崩すことが簡単になる。また体が強いのでセカンドラインを越されるようなクリアをされることが少なく、セカンドボールを作りやすい。そこでこのセカンドボールの回収をするのが内側に入ってきたWGと前向くにプレーができるCH。これでボールを奪い、一気に前進し、攻撃に転じていた。

前からプレスにこない場合

この場合はこのようになる。

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シンプルにCHがボールを受けるパターンとCHがズレることでWG(CF)がボールを受けるパターンがあった。シンプルにボールを受けることが多かったのがコバチッチ。彼はキープ力と推進力があるのでボールを奪われることが滅多にないのでここを起点に相手を動かすことができる。カンテ側でとカンテが引っ張りそのままペドロまたはSBのアスピリクエタがボールを受けることが多かった。

 

この二つのビルドアップを相手を見ながら行うことでチェルシーは特に前半、効果的な攻撃を仕掛けることができていた。ランパード監督の戦術とそれを実行出来る選手のクオリティの高さがよくわかるものだったのではないだろうか。

 

守備

この守備は引いて守る場合と前からプレスをかける場合で違った形を取った。

前からプレスをかける場合

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プレス開始のラインはだいたいこの辺りだった。ボールと同サイドのWGが前に出ることが多く、そして4-4-2のブロックを作りこのブロックの外を回させる。しっかりとスライドを行い、それぞれが中央のCHと中に入ってくるWGを捕まえる。DMFに関してはCFと前に出たWGでパスコースを切りながらCBに圧をかける。こうしてSBにパスを出させる。これを繰り返すことにより、リバプールのCHがテンポを変えるために外に流れるようになる。ここを奪い所に設定していた。

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サイドを一気に圧縮してボールを奪うことでショートカウンターを仕掛ける。実際に先制点はこのような形からボールを奪いゴールを奪っている。

これが前からプレッシングを行う場合。

 

引いてブロックを作る場合

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このようにブロックを作る場合は4-1-4-1(4-5-1)の形で守備ブロックを展開する。はっきり4-5-1なのか4-1-4-1なのかはわかりづらかったがこのような形になっていたことは確かだ。そして決まり事としてDMFのジョルジーニョの脇のスペースは必ずコバチッチかカンテが埋めることが徹底されていた。サッリ監督のサッカーの時のようにジョルジーニョの脇のスペースを使われることは少なかった。だがこのような形でラインを突破されることが多かった。

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WGのサラーがサイドに開き、そこをケアするためにSBも少し開く。そうしてできたギャップをCHのヘンダーソンが突くという場面が見受けられた。この形からは失点こそはなかったが失点してもおかしくはなかっただろう。この引いてブロックを作る守備においてはまだ改善が必要ではないだろうか。

 

まとめ

マンUリバプールに2連敗(リバプールはPK負け)を喫してしまったが、それでも内容は悪いものではない。しっかりと試合を支配しつつ、我慢する所はあるていd我慢できる。決定機も作っているのであとは決めきるべきところで決めきれるかどうか。守備の拙さが若干残る中、ここをカバーするのか攻撃しかないだろう。守備に関しては長い目で改善していけばいいのではないだろうか。ランパード監督になり、どのようになるかと思ったが、しっかりとビッグクラブ相手でも戦うことができている。現戦力でも十分にレベルの高い選手が揃い、そいてランパード監督のやりたいサッカーを体現できている。あとはエイブラハムの覚醒とオドイ、ロフタスチークの復帰だ。この若者の覚醒と復帰で今シーズンの行方は大きく変わるのではないだろうか。それにしても攻撃が早く、スリリングなサッカーを展開するチェルシー。これからどのようなシーズンを送るのか、とても楽しみなチームの一つだ。

 

終わりに

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