はじめに
前日に首位のFC東京はしっかりと勝ち切った。その状況で迎えたサガン鳥栖とのホームゲーム。結果は勝ち点2を落とす事となった引き分け。またしてもホームで勝ち切ることができなかった。FC東京に一歩先を行かれることになってしまったが、次節の直接対決で今シーズンの行方が決まるだろう。そこで今回の試合。前節と同じく、4-2-3-1の布陣で試合に望んだ。この「トップ下」を置く川崎フロンターレにフォーカスしてレビューをしていこうと思う。
川崎フロンターレのやりたかったこと
トップ下を置く理由
まずこれを紹介しよう。トップ下に28番を配置することでいくつかの狙いが見える。
その狙いがこちらだ。
- 中央に人を集め、3人目の動きをより簡単につけること
- 1と類似するが距離感をよくすること(近づける)
- SBに幅を取らせること
- DMFがスペースに出る
- DFラインからのボールの引き出し
主にこの5つだろう。ではこの詳細を紹介していく。
3人目の動きをつける事と距離感(動画有り)
これは特徴がよく出た40分10秒からの攻撃。このような攻撃を何度も繰り返したかったのではないだろうか。
まずここでDMFがボールを受けてSBが横パス。その間にSHがポジションを変えてスペースをつくる。
そうして黒丸のスペースをSTが使いにいくことで青丸のスペースが空く。そこにSHが降りてくることでCBを釣り出すことができる。そこにSBはパスを入れる。
そしてSTが抜け出すことに成功する。これがトップ下を送りゆうの一つだ。もしも2トップだとしたら、初めのSTの位置に選手がいないだろう。その代わりに最前線に2人いるのでクロスの厚みやレイオフをしやすいメリットがある。だが中央を突破する時にこの3人目の動きがとても有効だ。そして選手間の距離が近くなるのでワンタッチでボールが回る。だからトップ下を配置しているのだろう。
サンプル動画
ポジションを変えながら、スペースを作って3人目の動きで抜け出す攻撃。川崎らしく、トップ下を置くメリットではないだろうか。#Jリーグ #川崎フロンターレ #フロンターレ #サッカー #サッカー好きな人と繋がりたい #スペース #トップ下 #3人目 pic.twitter.com/LqGFQxr9RX
— サッカー解説と分析 (@jHgW2UrDVwTxdFs) July 10, 2019
SBに幅を取る事とDMFの進出
必ずSBが幅をとるという決まり事はないが、ここ数試合はいつもと比べてSBが中(レーン2と4)に位置する事が少なくなっている。SHが中にポジションをとり、SBを押し上げるスペースを作る。この狙いがDMFのスペースへの進出⇨サイドを3人で崩すということだろう。
まずは広げるためにSBがパスを受ける。そうするとDMFがサイドに進出する。ここのサイドのスペースを作るためにSHが中に入る。そして次の動きがこのような動きになる。
サイドの流れたDMFにパス、または降りてきたSHにパスのどちらかを選択することが多かった。そしてSBはインナーラップでパスをした方のサポート。ここではDMFのサポート。もちろん相手のSBが出てくるのでSHは次の動きを加える。
そしてこのようにSBがパスを受けSHがハーフスペースを攻略。ここでトップ下がいることでクロスに対して2枚揃えることができる。サイドを攻略した際に中に人数を揃えるためにトップ下を採用しているのだ。
このような攻撃を仕掛けたいのでトップ下を置いているのだろう。
中村憲剛を入れた理由
彼を入れることでさらに試合に動きをつけようと試みていた。どこをどのように動かすかというと、MFラインを上げさせて、ライン間にスペースをさらに作り出す目的があった。さらにそこに3列目からDMFが飛びだすシーン、または11番のスペースを空けるシーンを作る狙いが見えた。
76分06秒からの攻撃。これがそれが顕著に現れた。SHがSBにパスをし、そのあとにDMFにパスを出す。その時に中村は少しポジションを後ろに下げる。そうすることでMFのラインは少し上がる。これまでにこの動きを何度も繰り返していたので釣り出すことに成功した。
ここで11番が受けてターンしてシュート。ここでは決まらなかったがしっかりと狙いがでた攻撃だっただろう。ここで受けることの得意な28番だとこのスペースが限りなく小さくなるので(それでも打開できる技術がある)攻撃が詰まってしまう。それを見越しての中村憲剛の投入だった。
クエンカに苦しめられたフロンターレ
これも少し紹介させてもらおう。クエンカが変わるまで、SBの車屋は苦しめられていた。クエンカの曖昧なポジショニングでSBとSHのどちらも見なければいけない状況に陥っていた。
もしもここでSBにパスが出てプレスに行くとSHは縦に抜けれる。またプレスに行かないとボールを持ち運ばれる。SHにパスが出た場合、プレスに行くとSBを使われる、行かないと自由にさせて展開される。ここの判断がとても難しく、苦しめられていた。
まとめ
このようにトップ下を置く理由がはっきりと若田この試合。しかもタイプのち違う選手を置くことでDFを混乱させることができる。これで最後まで攻め込んだがゴールを奪うことができなかった。次節のFC東京はさらに堅い守備だ。果たしてどのような攻撃を仕掛けるのかとても楽しみだ。
終わりに
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これからもなるべくわかりやすく伝えていくので引き続きよろしくお願いします。
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