なぜチェルシーは前節の大敗から完勝できたのか
前節のボーンマス戦、チェルシーは為す術もなく4-0の大敗を喫した。
しかし、今節のホームゲームは打って変わって5-0の大勝。
なぜ大勝できたのかを解説・分析していく。。。
1. CMFのスペースメイキング
まず2つの局面を見て欲しい。
前節と比べるとこの場面が多く見られた。
1枚目のビルドアップの場面。
カンテが外に開くことで、WGへのパスコースが空き尚且つカンテは前向きでサポートに行くことが可能に。画像には写ってないが、ここではウィリアンが楔の受け手を担っている。
この局面を創り出すために、サッリは配球が上手なCBを必要としている。
2枚目も同様にCMFが外に開くことで、縦へのパスコースを創り出す。
D.ルイスが重宝される理由はここの球出しの精度が高いのが所以だ。
これも同じ原理
この場面が前節と比べ、かなり増えていた。
2. スペースへの進出
ここのプレーはカンテがボールを受けに行き、ジョルジーニョがDFを引っ張る構図。
これもCBの配給が上手いので、D.ルイスのスペースを空けることが目的。
ここでD.ルイスが余裕を持ってボールを受けることが可能に。
アタッキングサードでのスペースへの進出
ライン間にスペースを創るため、起点となるのがウィリアンとアザール。
この場面ではウィリアンにフォーカスしてみる。
ジョルジーニョからパスを受けたウィリアンは2~3秒、ボールをキープ。
そうすることで2人DFを引きつけスペースを生み出す。
CMFここではカンテがスペースへ入り込むので、司令塔のジョルジーニョがフリーになる。
またアスピリクエタがオーバーラップをする事で、ウィリアンがより簡単にキープする事が可能になる。またアスピリクエタを使い、違う目線での組み立てもできDFの選択肢を増やせる。
この場面ではウィリアンはアスピリクエタを使う事を選択している。
ハダーズフィールドは10分までハイプレスを行なったが、この時間帯から構える形になったのでよりスペースメイキングが容易に。
結局この展開からイグアインの先制点に繋がる。
(左サイドと右サイドでは起点の作り方がかなり異なるから、また別の記事にしようと思います)
3. 多くの2v2を創り出す
あらゆる2v2の場面が存在するが、解り易く得点シーンを例に挙げる。
ここではアザールとバークリーで2v2の形を創り出している。アザールは目一杯、幅をとりボールを受けることが多いから2v2のパートナーはインナーラップをすることが多くなる。
バークリーはペナ角のスペースを使うことを選択し、相手10番を引き連れる役割を担っている。
そして次のシーン。
バークリーが創り出してくれたスペースを見逃さずにアザールはカットイン。
バークリーのマークへ行った10番はもう対応できず、為す術もなし。
アザールは目の前にスペースがあるので、そのままドリブルで侵入するなり、パスをするなり、沢山の選択肢を持つことができた。
そして新たな2v2の形成。DFはボールウォッチャー。ほぼ勝っている状況。
そして次。
アザールはパスを選択し、足を止めずにDFの背後のスペースへ。
一番危険なスペースに走り込むことで、DF全体のラインを一瞬下げる。
カンテはバイタルエリアでフリーなので何でもやりたい放題。
ここでカンテはイグアインにセットすることを選択。
そしてシュート。
この一連の流れの中で、イグアインは多少のポジション修正は行なっているが、その場に留まるという英断。さすがストライカー。
ここまでフリーだとイグアインはきっちり決めてくる。もちろん結果はゴール。
このような場面が多く見られ、連動して攻めれていたから、大勝に繋がった。
サッリのサッカーはとても勉強になるから、是非とも観て欲しい。
スペースの作り方や、使い方、ここでは言わなかったがプレスのかけ方もそうだ。
そして、2v2。これを作り出せる選手はIQの高い選手だろう。
この局面を創り出せば、ほとんどの場面は打開できる。
またこの2v2については記事を書こう。
最後に、アーセナルvsマンシティについて書くつもりだったけど、この試合が面白かったのでこっちを記事にしてみました。
次はアーセナルvsマンシティについて書きます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
是非次の記事も読んでみてください。