マンCとアーセナル。優勝争いとCL出場権争い。どちらも勝ち点を落とせない試合だったが、グアルディオラが奇策を用い、マンCに軍杯が上がった。
今回はマンCの戦い方を見ていこうと思う。
1. 5レーン
まず、5レーンとは何か。今のサッカーには必要不可欠の用語だ。
単純に、コートを縦に5分割し、そのエリアの事をさす。
これを見て欲しい。
こうする事で、幅と深さを取る事が可能に。こうなると、4バックでの対応では必ず1人フリーになれる。またサイドチェンジを容易に出来るので、DFの目線を変えるメリットも生まれる。
実際にこの場面はサイドチェンジをし、DFの目線を変えている場面だ。
次の場面。幅を有効に使っている。
ボールの移動中に5レーンに行けるように、ポジションを修正。
しっかり修正出来ている。もちろん最後はポジションを崩して攻撃をする。
グアルディオラのこのチームはこの理論により、攻撃のパターンと厚みがもの凄いのだ。
2. フェルナンジーニョのCB起用
グアルディオラはなんと攻守の要のフェルナンジーニョをCBで起用する奇策に打って出た。だがこれはあくまでも、ポジションの表記。
実際は3バックで基本戦っていた。(攻撃時)
まずはこれを見て欲しい。
黒丸の2人が前にいけ、ビルドアップに絡める。そして一番の狙いは、こうすることで5レーンに人を配置することが簡単になる。
これも同じ。
これも同様。
普段のマンCはCBが2人でSBが黒丸の位置にいるが、この試合はアーセナルのFWに対応する意図が読み取れた。
3. SBの高いポジショニング(アタッキングサード時)
まずはアタッキングサードの説明。
コートを横に3分割し、相手のゴールに近いエリアのことをアタッキングサードという。ちなみに中央のエリアをミドルサード
自分のゴールに近いエリアをディフェンディングサードという。
話しは戻って、SBの高いポジショニングについて。
この場面も沢山あるが、功を成した得点シーンから。
SBがこの位置にいる事で、線の間のエリアをカバーする事ができる。
もっと解り易くすると、こうなる。
奪われたボールをすぐに奪い返すためにこのポジションを取っている。
また、5レーンに人がいるので相手のマーク(牽制)が容易に。
そして次。
ここでボールを奪いきり、得点。
もしもこの場面で奪えなかった時のために、カバーポジションをとりリスクマネージメントもしている。さすがグアルディオラ。感動する。
この3つを主軸にマンCは試合を進めていた。アーセナルの2トップに3枚のDFを当てる。そのためにフェルナンジーニョのスタートの位置をCBにする。アーセナルを手玉に取る奇策。そして、アタッキングサードでは早いトランジションでボールを奪い返す。
奪ったボールは5レーン理論で幅と深みをつけ、スペースを創る。
面白いほどこの作戦がハマっていたので、グアルディオラはさぞかし痛快だっただろう。アーセナルも交代でポジションを変えたが、取って付けたような策だったので上手くいかず、結果は3-1でマンCの勝利。
マンCの大まかな戦術を書いたが、細かい事を突き詰めるとまだまだ書きたい事が沢山ある。
このことは次のマンCの試合で取り上げようと思う。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
これからもっと勉強をして新たな発見を皆さんに伝えていこうと思います。
次は2v2について書こうと思ってます。
ぜひ次も読んでみてください。