今回はPremier League第5節のバーンリー×アーセナルについてを考えていきましょう!
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Chapter1:バーンリーの守備
まずはバーンリーの守備についてを考えていこう。彼らはサイド誘導を行い、手前に添えるマーカーもしくはアーセナルバックラインから長いパスを蹴らせて回収することを狙った。
ではこの狙いを達成するためにどのような方法を取っていたのだろうか。
まずは守備配置から。バーンリーはまず『サイドに誘導するために』ということを考える。だから、アンカーに入るトーマスを2トップでまずは確実に消していく。さらにSBにはSHを当てはめて、IHにはCHを当てていく。基本的に「人を意識」した守備を行っていたバーンリー。こうすることで、割とCBにはボールを持たせても良いという立ち振る舞いを見せた。
もちろん、ずっと持たせているとボールを持ち出されるので、ボールサイドCFが牽制を行うと明確に守備が始まる。(守備のスイッチが入る)
このようにボールサイドCFがCBに牽制を行うと、逆CFがDMFをスライドして捕まえる。2トップは必ずDMFを消すということを行う。これでCBに圧力をかけていくことで、選択を迫らせる。
その選択を迫らせる段階で、近くのIHとSBを消すことで判断に迷いと、遅れを生じさせる。そしてCBでボールを回収できるのならば、それがベストで、仮に奪えないとしても、手前にマーカーを添えているので「前向き」に対応することができ、そこで回収する確率を上げていく。
また、近くを消していることで「上のパス」を選択させて回収することも考えていた。この上のパスはバーンリーの「土俵」であり、ほとんどの確率で跳ね返すことが可能になる。
これを土台にバーンリーはボールを回収していた。
Chapter2:『1つ進める』アーセナル
では次はアーセナルに焦点を当てて考えていこう。Chapter1で解説したように、アーセナルはバーンリーの「1stライン」は超えることは簡単にできていた。ではどのように最初のラインを超えていたのだろうか。
その方法は上の図のようになる。(右から左側にボールを移動させる)左側だと、ティアニーが高い位置をとることでSHを押し下げる。これで2トップ脇にスペースができるので、そこにIHウーデゴールが降りてくるようになる。これで簡単に2トップの1stプレスを突破することができていた。
さらにこのような方法もある。
このようにボールの動かしのよるプレスの遅れを生じさせてCBが持ち上がるパターンだ。これはGKラムズデールのビルドアップのスムーズさがあるから行えていることなのではないだろうか。
これでアーセナルは1stプレスを突破することが可能になっていた。
Chapter3:1つ進んでからの「その先」は?
1つ進むことが可能になっていたのは理解して頂けただろう。ではどこに問題があったのだろうか。それはその先にある。
まず1つ目の問題点が場所で被ってしまうということだ。ここで被ってしまうと、近くで数的過多の状態になるので、1枚でプレスをかけられてしまう。人数的には数的優位だが、プレス距離が近いので実際は数的同数と同様の状態だ。
これが1つ先で人数が足りないという状態に陥ってしまう。
このようにCHを釣り出すことができれば、内側に入ったSHサカに縦パスを打ち込むことができる。(もう1つ前進できたと言ってもいいかもしれない)
もしくはSHを釣り出すことができれば、SBティアニーに届けることで突破することができる。
ライン間をとるのだが、上の図のように数的不利な状態になってしまう。ここでサカやペペがドリブルで仕掛けることで打開を図っていた印象だ。
仮にここで逆IHがライン間に居たり、ボールサイドIHが下がって場所が被らない場所に居たとしたら、もっと簡単に攻撃を完結することができたのではないだろうか。
ここの『ラインを越えてサポートする』という弊害が出てしまっていた印象だ。これは確実にCHやSHを動かして段差を作るという狙いがあるのだが、その先のことをもう少し整理すると、よくなりそうだ。例えばIHが縦関係になっていたりすると、これは解決できそうだし、場所で被らないこと、ビルドアアップの人数を考えてみるとか、整理するべき場所を整理すると、一気によくなりそうだ。僕は個人的にそのような可能性を感じた。
そしてそれができるだけのタレントが揃っているのではないだろうか。苦しかった展開とはいえ、勝利することができたのは何よりも大きなことなのではないだろうか。
冨安も加わったので、アーセナルも継続して追っていこうと思う。
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