【ブライトンの攻撃考察:強引なプレス誘発と擬似カウンター】

(※19節エバートン戦と18節アーセナル戦を題材にしてます)

いやぁ、面白い。本当に面白い!見ていて楽しいサッカーを披露し続けるブライトン。きっとプレーするのも楽しいでしょう、これは。僕も入ってプレーしたい…。そう思わせてくれるほどのチームだと思います。なんせゴールに向かっていく情熱が魔境プレミアでも屈指のものなんですから。

その中で日本人がしっかりと活躍しているのが嬉しい限りですね!

では今回はブライトンがいかにして攻撃を組み立てゴールまで向かっていくのかを考察していこうと思いますので、最後まで目を通して頂けると嬉しいです!

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プレス誘発と擬似カウンター

では早速、考察を行なっていこうと思います。ブライトンはエバートンのプレスを「強引に」誘発させて攻撃を仕掛けていきます。立ち上がりは少し苦戦を強いられましたが、それでもしっかりと慣れて早い段階で三笘のゴールを生み出すまでに至りました。

ではどのようにプレスを誘発させているのか。それはボールホルダーに対するサポートの関係にあります。

CB–CBのパスコースが消された場合

この図をご覧ください。

まずは考えていきたいのが「CB間のパス」が封じられた場合です。この場合の多くはCFが横を切りながらボールホルダーのCBにプレスをかけてきます。この試合のエバートンもこれを行い、そしてこれがプレスのスイッチになっていました。

これに対してブライトンはボールを持つCBに対して2つの繋がりを作ります。それがSBとCHです。縦の繋がりをCH、横の繋がりをSBとしています。ここで特徴的なのがSBの立ち位置で、決まりごととして「CBと同じ高さ」での並行のサポートになっています。

だからハイプレスを仕掛けるエバートンのWGを引っ張り出すことに成功していました。またエバートンWGの背後のにいるブライトンWGは下がることはせずに高い位置でエバートンSBをピン止めします。

まずはこれがボールホルダーとの繋がりになります。この段階でエバートンのWGと

CHをマークするIH、そしてCFのプレスを誘発しています。

では次の段階です。次の段階はさらに2ndラインの選手のプレスを誘発させます。

この図をご覧下さい。

2ndラインをさらに動かすために逆CHとOMFがポジションを調整します。これもまた繋がりを作り出すための調整です。

最初の段階でWGのプレスをSBで誘発したので、それに順次てIH–WGの門が広がります。この門の先にOMFがポジションを取ることでボールホルダーに新たなサポートを創出します。ここにスペースができるのはWGがSBを止めているからです。

さらに逆CHが寄ってくることで相棒のCHと近くで繋がりを作り出します。これは前進において2つの意図があって、1つ目がCHのレイオフを作り出すこと、そしてマーカーを動かして列落ちできるように、CFのスペースを確保することが考えれます。

ここの目的は何度も触れているように、「2ndラインをさらに動かすこと(プレスを誘発すること)」です。その目的はOMFと逆CHのポジションの調整で達成されています。

ではここからなぜこの繋がりの作り方なのか、そしてこの場合のボールの動かし方を考察していきます。

ボールの動かし方①

いくつかパターンがあるので、パターン別に考察していきましょう。念頭に置いといてほしいのがパターンは違えど行き着く先は同じということです。その行き着く先は「擬似カウンター」であり「ゴールを奪うこと」です。

では最も多いパターンを考察していきます。それが門の先に打ち込むパスです。これをご覧下さい。

門の先(大体はハーフスペースになる)まで流れてきたOMFに対して打ち込む縦パスが最も多い印象を受けます。ここに打ち込むメリットとして、マーカーの遅れを作り出すことができることです。

なぜこの遅れを発生させれるかというと、門の先を通すことで目線を集めることができるからです。実際にプレーしてみると分かりますが、いくらマーカーが決まっていたとしても、ボールが近くにあるとボールを追ってしまいます。ましてや真横をボールが通ればボールに目線がいき、その先の受け手を追ってしまいます。

ブライトンはこれを上手く利用するため、そしてこれを利用して落とし(レイオフ)を作り出します。これをご覧下さい。

門の先で受けたOMFで人を集めることができているので、必然的にどこかで時間ができます。その時間ができる場所がCHとSBです。これはCHとSBのそれぞれのマーカーであるIHとWGの目線の移動による身体の反転を利用しているから、CHとSBがスペースと時間を得ることができます。それぞれのレイオフの主な目的はこのようになります。

プレスを呼び込んでいる状態を作り出し、さらに次のライン間に進むための道を作り出します。最も多いのがやはりCHへのレイオフです。CHにレイオフをするとCFへの縦パスもしくは持ち出しでライン間に進出していきます。そしてライン間に進出すると一気にスピードを上げて攻撃を仕掛けていきます。ここがカウンターのような速さなので僕は擬似カウンターと表現しています。

ちなみにアーセナル戦の開始早々の失点はここの持ち出しを奪われてしまって失点しています。

またCHへのレイオフのリスクが高い時はSBを選択します。これは受け手(WGのこともあり)の判断に促されており、その場の状況を読み取る経験からどちらにレイオフをするかを選択している印象です。SBに選択した場合は基本的にはリスク回避とやり直しが選択されることが多かったです。

これが最も多かったパターンで、擬似カウンターまで持っていく1つの方法です。

では次のパターンも考察していきます。

ボールの動かし方②

このパターンはCB–SBの並行の関係から作り出す動かし方です。角度を作り出すことで斜めに差し込める状況を作り出します。SBが並行を作り出すのにはプレスを呼び込む先で斜めに差し込むことがあると考えられます。こちらをご覧下さい。

CBに対してIHが牽制を行う場合、OMFへの縦パスを打ち込むことができません。ですがこれは一発で縦パスを打ち込む場合に打ち込むことができないだけであり、角度を作ると打ち込むことができます。それが先ほども触れたSBの並行です。

これはWGのプレスの掛け方に依存します。WGが背後を消しながら向かってくると流れてきたOMFへ斜めに打ち込むことが可能です。そしてこれで一気にライン間に進出することが可能になります。これをご覧下さい。

CHがOMFのサポートを行うことでライン間に進出します。この時にCHはOMFにパスが到達するまでライン間に進出しません。これは距離が近いからこそできることで、進出しないのは早めに入ってしまうと場所が埋まってしまうからです。ここのタイミングと正確に落としを決めれるサルミエントやララーナは恐ろしいし、ポジションを取るセンスが抜群に高いなと見ていて感じます。

 

一方でSBからOMFへの斜めのパスが差し込めないときはどうなるかを考えていきます。これは先ほども触れたように「WGのプレスに依存」しています。だからOMFへのパスを差し込めない場合は、基本的にWGが内切りのプレスを行った場合です。

WGが内側を切りながらプレスをかけるとSBは縦方向を見つけることができます。ここでWGがボールを受けることが多くなります。当然、ここでボールを奪われると攻撃は終わってしまうのですが、マーチも三笘もしっかりとDFの力を利用して時間を作れる選手です。だから安心して味方はボールを届けることができます。

さらにOMFとCFで並行とレイオフを作り出すことでDMFに2つの選択肢を突き付けます。だからWGはボールを保持しやすいですし、安心してレイオフと並行を使うことができます。これで広がったライン間を使うことで速攻を繰り出していきます。

ここも行き着く先は速攻であり、ゴールを奪うための組み立てになっています。

3つ目のパターンも考えていきましょう。

ボールの動かし方③

3つ目の動かし方がCHの繋がりです。CHの距離の近さもブライトンの1つの特徴ではないでしょうか。これをご覧下さい。

CH間のレイオフを作り出すために逆のCHが寄ってくることを行います。この時にボールサイドのCHは横にズレてあえてIH–WGの門を閉じます。これはOMFが中央に留まることの合図になり、レイオフを受けたCHが縦パスをチラつかされるようにするためだと考えれます。

ではなぜこの縦パスをチラつかせることが必要なのかを考察していきます。

このように縦パスをチラつかせることで繋がりの変更を行います。それがCH–CHのつながりではなく、CH–逆CBの繋がりを再結成します。これにより、プレスを呼び込んで人を集めたボールサイドから手薄な広いエリアから攻撃を仕掛けることが可能になります。これでCBが持ち出して速攻に移行していく設計が成されていると僕は感じました。

 

何度も言いますが、ボールを動かし方は違えど行き着く先は同じで、全ては最もフットボールで美しい瞬間とも言える「ゴールを奪うこと」のためにブライトンはボールを動かし、プレスを呼び込み、そして擬似カウンターへ繋げているのです。

 

CB–CBで回せる場合

ここまで考察したことはCB間のパスが封じられた場合です。長々とごめんなさいですが、たくさん触れたいことがあったので許してください。

このCB間のパス封じを突破し始めると、相手はミドルブロックに切り替えることが多くなります。これはハイプレスを仕掛けても奪えないという心境に陥ること、さらにプレスに出てひっくり返されるとカウンターに繋がること、無駄な走りになってしまうことが大きく影響します。

そうなると落ち着いて、さらに高い位置でボールを保持することが可能になってきます。そしてこれでCB間のパス経路が開通されます。いわゆる横に動かすことでプレスを待つことが可能になるフェーズへ進むことができます。ではこの場合はどのように速攻を作り出すのかを考えていきます。

これはエバートン戦の三笘のゴールが分かりやすいのではないでしょうか。ボールを保持できる場合、やはり基本的な考えになるのがどのようにしてプレスラインを突破していくかです。そのために相手を動かして段差を作る必要があります。

ここの考えはブライトンも同じで、それを中心にプレーします。ではこの図をご覧下さい。

CB間のパスが通る場合の多くは「CBの放置」が成されています。だからこそCBで時間が持てます。ブライトンはこの状況下に立つと、SBが必ずと言っていいほど相手SHもしくはWGの背後まで進出します。これはCBの持ち出しを促すために行うことだと思われます。

さらにCHを一枚残すことで4−3−3のような形に変形します。これは視界外からの列落ちを行うためです。視界外からの列落ちからのCBとのやりとりでIHとSHを動かすことが可能になります。だから次のようなボールの動かしになります。

このようにCBとのやりとりを行うことでSHを内側に寄せ、SBへのパスコースを創出。ここにパスを打ち込むことで内側に寄せたSHを斜めに戻すことができます。ここのSHを戻す距離を稼ぐことがとても重要で、SBで時間を作ることが1つの生命線になっていると僕は考えます。ではなぜここが重要なのかを考察していきます。

SBで時間を作ることで三角形の崩しと再結成をする時間を作り出します。三角形を素早く崩す決断と再結成する速さも尋常じゃないです。基本的にはIH化するOMFとCHが列落ちからライン間に進出することで既存の三角形を崩して新たな三角形を形成します。これと同時にマーカーを引きつれることも考えていることではないでしょうか。これを行ったことでSBは2つの三角形に関われます。前方のWG、IH、SBと後方のCB、CH、SBです。これで前方ではコンビネーション、後方を使う場合はサイドチェンジで攻撃を考えていきます。

後方を使った場合はこのようになります。相棒のCHがライン間に進出することで相手を動かします。これに呼応してSBが内側に入ることでSHを前方に釣り出します。特にSBの動き出すタイミングがとても良くて、CHがオープンな状態になった瞬間に動き出すので、相手は2ndラインから前方に引っ張られます。だからサイドを変えるためのコースが開きます。ではどのようにパスコースが創出されているのかはこちらをご覧下さい。

三角形の崩しとライン間の進出を行うことで2ndラインに段差を生み出します。だからこそ斜めのパスを打ち込みやすくなり、ライン間とサイドチェンジを繰り出すことが可能になっています。エバートン戦の三笘のゴールシーンはまさに段差を創出しまくって生み出したゴールだったと思います。この段差を利用して2ndラインを越えると攻撃のスピードを上げるので、ブライトンの攻撃は擬似カウンターのように見えるのだと思います。

 

恩恵を受ける三笘

やはり気になるのは三笘ですよね。そして三笘は恩恵を受けていると言えます。三笘にオープンに受けれる状況を作り出せるようになっていること、さらに擬似カウンターとも取れる戦い方になっているので、三笘の最も魅力的で大いなる武器であるドリブルを存分に発揮することができます。なぜならスペースがあること、そして純粋な1vs1の状況下でボールを受けれるからです。アーセナル戦とエバートン戦、2戦連続でゴールを奪ったのには理由があると思いますし、スタメンで起用された試合で結果を残すだけのメンタリティーはさすがだと思います。ここから先、もっともっと活躍して僕たちに夢を見してほしいですね!

もっと三笘のプレーで興奮したい!頑張れ三笘!

 

三笘の躍動と新年早々の撃ち合いを制したアーセナル!【プレミアリーグ第18節 ブライトン×アーセナル】

みなさん、あけましておめでとうございます!

見ましたか!?この試合!!!

めちゃくちゃ凄い試合でしたね!撃ち合いで面白い試合でしたし、三笘の躍動も嬉しかったですね。

試合内容もとても濃く、いろんな意図が垣間見える試合でした。そんな試合についてはYouTubeで振り返ってますので、こちらをご覧ください!

 

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本当に面白かったんで、みんなも見てみてはどうでしょうか?

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ではまた次回の振り返りもお楽しみに!

アーセナル逆転の理由を振り返る!【プレミアリーグ第17節 アーセナル×ウェストハム】

いやー、強いな、アーセナル。

中盤の旋回とその状況に合わせて噛み合わせる歯車を順次変更できるのはアルテタ監督がしっかりとチームを作り上げていることがわかりますね!

ここまで積み上げたものが今シーズン存分に発揮されているからこそ、魔境プレミアリーグで首位を突っ走ることができとるんだろうなと感じます。

では今回はアーセナルがどのようにして逆転勝利まで持っていったのか、この試合を振り返ってみたので、どうぞご覧ください!

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これからもしっかりアーセナルの試合はチェックしていこう!!!

【メッシの物語の完結①:アルゼンチンの攻撃編】カタールW杯決勝 アルゼンチン×フランス

(今回の記事はアルゼンチンの攻撃編です)

俺「こんな出来すぎたストーリーある!?泣いたわ、まじで!」

友「ほんまにそれ、出来すぎな!後世に語り継がれる決勝だわ!」

俺「神が生まれた瞬間だったし、フランスの最後の敵感もえぐかったし、なんかもう興奮し過ぎてメッシおめでとう!しか出てこんわ笑」

友「そうなんよ、メッシおめでとうなんよ!にしても2−0から追いつかれて、3−3になるとは思わなんだ。」

俺「ほんまそれな。アルゼンチンがフランス攻略の答えを出した感じはあったな」

友「お?聞かせてくれや」

俺「いいで、俺の見解は他の国も使っとったエンバペ背後とディマリアの使い方が大きく関係しとると思っとる。これがあったけ、ここから広がってく展開が多くあった。守備もよかった!」

友「よし。聞く準備できたで、ばっちこい」

俺「おけ、じゃあ順序立ててこの試合を振り返っていこうぜ」

 

最大限メッシを生かす攻撃とは?

友「うし。どっから話していくん?」

俺「アルゼンチンの攻撃から話していこう!アルゼンチンはやっぱ神の子から神になったメッシがおるけん、メッシを最大限生かしていく攻撃を組み立てとった」

友「やっぱそうなるよな。サウジ戦から考えたら、ビビるほど良くなったよな。見違えるチームになった」

俺「そうなんよ。じゃあどうやってメッシを生かしたかを話してくわ」

友「おう、頼むで」

俺「アルゼンチンはこの試合、4−3−3で臨んだ。これはさっきも言ったけど、ディマリアの幅とエンバペの背後を使うことを考慮しとったんだと思う」

友「ほう。詳しく」

俺「じゃあこの図を見てみ」

俺「アルゼンチンはエンバペの背後を使うために工夫をしとった印象なんよね。これがフランスを動かすことになっとったし、メッシを最大限に生かせる状況になっとった。じゃけん、上の図みたいにメッシが1つ内側に入る。そんでアルバレス。彼がアルゼンチン復活のキーマンよな。アルバレスがCBと駆け引きをするけん、その場所に止めることができとった。そんでこの試合のポイントのディマリアの幅。これが最前線の基本立ち位置だった印象」

友「ほうほう。じゃあビルドアップの土台はどうなっとったん?」

俺「おけ、これにも触れていこう。じゃあこの図をどうぞ」

俺「土台は4枚が基本。この時にデパウルが土台に入ることが多くなっとって、マカリスターが前に出るように設定されとった印象かな」

友「なんでマカリスターが前に出るん?」

俺「これはマカリスターが前に出てチュアメニの脇を取ることでチュアメニの意識をマカリスター側に寄せることが目的だったと思う。当然、ディマリアのサポートもあったと思うけど」

友「なるほど。これすればメッシをより解放できそうじゃな」

俺「そう!チュアメニがメッシと逆方向にいくけん、メッシが解放されやすくなる。そんでまた話すけど、マカリスターが背後を取る役割も担っとるんよ」

友「なるほどね、じゃあ順序立てて頼むわ。そんでよ、これだったらエンバペ背後を使う人がおらんくね?メッシが内側入っとるし、デパウルはラビオに捕まっとるし」

俺「そうなんじゃけど、その背後はSBのモリーナの縦移動とデパウルの横移動で使う感じが多かった印象かな」

友「なるほどね、もちろんエンバペ背後を使う規律はあるじゃろ?」

俺「それは当然あった!まずはモリーナが使うパターンから話していくわ」

友「おう、頼む」

俺「じゃあ分かりやすくこの図を見てくれ」

俺「エンバペ背後を縦移動でモリーナが使うときは当然デパウルが縦パスを引き取って外に展開。これでエンバペ背後を使う。このパターンはメッシが降りてきて外側を使う時もあった。ここはモリーナがメッシを見て動きを決めとった印象かな」

友「なるほど、メッシが降りるパターンもあったんか」

俺「そう。これがねメッシ解放にも繋がったんよ」

友「なんで?」

俺「メッシに対しては基本的にテオがマンツーの役割だったんじゃけど、なんせメッシが降りるけんテオとの距離ができてフリーになることができるんよ。そんでメッシがボールを失わんけ、モリーナが前に出て行けるようになっとった」

友「そういうことか。これがエンバペ背後の使い方1とメッシの関係ね」

俺「おう、じゃあデパウルが横移動で外を使うパターンを話してくわ。この図を見てくれ」

友「なるほど、このパターンはあれか。モリーナが手前におるパターンか」

俺「そう!これでデパウルが横に流れてサイドを取るパターンじゃね」

友「この横移動は何がよかったん?」

俺「当然あるで。これはラビオがついてくるか否かで展開が変わってくる」

友「やっぱサッカーは相手ありきじゃもんね」

俺「そう。じゃけんラビオがデパウルについて行かん場合はそのままデパウルが引き取ってボールを持ち出していく感じ。これでテオが出てくることが多くなるけん、内側のメッシがボールを引き取れる」

友「なるほど、あくまでメッシか。まあそりゃそうか笑」

俺「そりゃね、メッシじゃもん笑」

友「よな、じゃあラビオがついて行った場合はどうなるん?」

俺「これはね、ラビオが外に出ていくけ中央の門が開く」

友「ほうほう。そんでここでマカリスターがチュアメニの意識を引いとるのが生きてくるわけか」

俺「いいね!これで広がった門の先にメッシがおるんよ、ライン間で引き取るのもうめえんよ、メッシ」

友「マジで神やな」

俺「神やね。そんでその神を支えたのがアルバレス!」

友「アルバレス偉い、駆け引きでCBを止めてくれるやつな!」

俺「それ!止めてくれるけん、アルバレスを捨ててメッシに対応行きにくいんよね。やっぱ一番怖いのは一発背後じゃし。んでその動きがめちゃんこ上手なんよ、リアルティアるし、抜け出してからのコース取りも上手い!」

友「じゃけんアルバレスがメッシの相棒に選ばれたんか。メッシに憧れたアルバレスがその憧れと一緒にプレーしとるのが熱すぎるわ!」

俺「ほんまな、サッカーってすごいわ、なんでも起こり得るね!」

友「な!そんでビルドアップからの起点の作り方とメッシの解放までなんかサラッと進めてくれとんじゃけど、そのメッシの起点からどうやって崩しを持っていったん?」

俺「これは3つのパターンがあった印象」

友「3つね、教えて」

俺「1つ目はメッシに集まるDFを利用してのアルバレス、もしくはモリーナの背後。2つ目がディマリアへのサイドチェンジ。3つ目が言わずもがなメッシのドリブル。でも3つ目はあんま見られんかったけど」

友「なるほどね、ここでディマリアの左WG起用が関係してくるわけか」

俺「おう。じゃあそれを話していくぜ。この図を見てくれ」

俺「メッシがボールを持ったらやっぱり人が集まってくるんよ。じゃけん、フランスの守備陣形がメッシ側による感じになる」

友「待ってくれ、今はフランスの守備の陣形が寄る理由を喋っとんよね?」

俺「そうそう、すまん笑」

友「おい、ちゃんと言えし!まあいいや、進めてくれ笑」

俺「おっけ、まあフランスの守備陣形がよる理由は理解した?メッシによる影響が大きすぎるけど笑」

友「理解した!」

俺「じゃあここからが崩しに入っていく方法を話してくね」

俺「まず上の図でいくと、水色のエリアがきっとメッシが見えとる場所。ここの視野の広さもバケモンで、その能力を生かすためにメッシが右におったんだと思うんよね」

友「なんで右おったら視野の確保がしやすいん?」

俺「これはメッシが左利きじゃけん、体を開いて持てる状況下になれる。じゃけ視野の確保が可能になっとる」

友「なるほどね!逆足WGのメリットの1つか」

俺「そう。んでここでメッシが持ったら大体テオが出てくるけ、そこをアルバレスが必ずランニング。この時にウパメカノの前を通ることでウパメカノを引きつれることがポイントになるかな」

友「なんでそれが必要?」

俺「引きつれることでよりボールサイドに人を集めれるのと、ヴァランも動かさるけマカリスターも背後にランニングしてチャンスを得れるって感じ」

友「そういうことね!じゃけんマカリスターが背後を取る場面が多くなっとったんじゃね!」

俺「そうそう、もちろん背後に出せればそれでいいんじゃけど、寄せとる分、人が集まって崩しは難しくなる」

友「ここでディマリア大天使のお出ましか」

俺「それ、大天使が質で圧倒しとった」

友「ディマリアがWGに専念したらあんだけのパフォーマンスじゃもんな、恐ろしいわ」

俺「ほんまな、そんでそこに届けるためにメッシがおって、体開けとるけん利き足でサイドチェンジができるのでかい」

友「メッシのサイドチェンジが多かったもんな」

俺「ね、多かった印象じゃね!これで一気に保持できるようになったし、フランスを押し込むことができただと思う」

友「いやあ、じゃけん大天使が交代してから攻撃が苦しくなった感があったんじゃね」

俺「俺もそんな感じだと思っとるんよ。早いこと3点目決まっとったら90分で終わっとったと思ったわ」

友「攻撃でも盛り盛りやな、しかもアルゼンチンの攻撃だけで笑」

俺「そうなんよ、じゃけんパートに分けるわ!」

友「それがええ、ここまで疲れるて、、、笑」

俺「ということで、次はアルゼンチンの守備についてを話すね!」

友「おう、よろしく!」

俺「そんじゃまた!」

友「じゃあまた!」

俺「あ!YouTubeもしとるけん、チャンネル登録と拡散もよろしくね!!!」

友「しゃーなしで、登録はポチってするだけじゃもんな!拡散はたいぎいけ多分せん笑」

俺「おい、してくれよ!みんなもチャンネル登録よろしくお願いします!」

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俺「ではまた次の記事で!!!」

俺たちの日本代表がくれたもの。

サッカーは俺らを熱くさせる。

サッカーは俺らをむき出しにさせる。

サッカーは俺らを幸せにさせる。

サッカーは俺らを純粋にさせる。

サッカーは俺らの生きがいだ。

 

あっという間に過ぎ去った1ヶ月。

白黒だった毎日を熱狂で彩り、乾いた心を感動で潤し、その闘志で燻った情熱に火を灯してくれた。

そこにあった夢のような日々は、深く心に刻まれ、忘れることなど到底できない物語になった。

 

メッシの物語の完結で終わったW杯。振り返ると記憶に残る試合やチームが多かった。

新時代の怪物がいるフランス。強烈な歩みと共に突き進んだモロッコ代表。死のグループに屈さず、首位通過を決めてみせた日本代表。

 

月並みかもしれないが、僕は確かにサッカーの力を感じたのだ。

この1ヶ月は特に強く感じた。ありがとう、サッカー。

 

俺たちの日本代表がくれたもの

熱狂と興奮。勇気と感動。そして…。

 

日本中が興奮し歓喜した。

 

「代表戦、もちろん見たよな?」

 

これが話すキックオフとなる。睡眠時間がいくら短くても、この笛が鳴ると一気に目が覚めた。

 

「昨日の試合やばかったな!サッカーおもしれえ!」

 

サッカー熱が冷めている友達も、感情を爆発させて話しをしてくる。ここにも僕はサッカーの偉大な力を感じる。

 

「マジでやばかったな!あんな試合、そうそう見れんわ!」

 

そしてその熱は伝染する。僕らが興奮して話していると、一人、また一人と、周りに人が集まってくる。人は楽しそうなところ、熱狂できるところに集まりたくなるのだろう。

 

「昨日の日本代表、凄かった!勝ったじゃん!なんか感動した!」

「まさか勝つとは思わんて。興奮したわ!」

「サッカーわからんとか言ってすまん、日本代表をおもろかったわ!」

「一緒に闘っとるって感じになれて本当に楽しかった!」

 

スポーツとは無縁の女友達も、野球一筋の友達も、サッカーに興味ないしわからんと言っていた上司も、女バスの友達も、みんな口を揃えて伝えてきた。サッカーファミリーが増えることはとんでもなく嬉しいものだ。

ここまで人を興奮させ、感動させるスポーツを少なくとも僕は他に知らない。

 

調子の上がらない最終予選。絶望の底に叩き落とされた抽選会。きっと誰もが心の隅で「終わった…」と思ったに違いない。

それでも日本代表は自分たちを疑っていなかった。

 

強豪国に打ち勝つ。歴史を変えてみせる。

 

その疑わない強さが、日本中に熱狂と興奮、勇気と感動を届けてくれた。試合を見た人の心を掴み、日本中に最高の雰囲気を作り出した。

お祭り騒ぎの雰囲気は、サッカーに興味ない人、サッカーを見ない人も惹きつけた。

 

日本代表が僕たちに届けてくれたものは計り知れない。勇気、感動、疑わない強さ、信じ抜く大切さ。

そして日本代表が僕達に届けてくれた最大のものは「サッカー熱」だ。

サッカーがどれほど日常を彩ってくれるのか。サッカーがどれほど人生を豊かにしてくれるのか。

サッカーの熱にあてられた僕たちは、本能的にそれに気が付いているはずだ。

だからこそ僕たちはこの熱を広げていかなければならない。それで恩を返せるなんて微塵も思ってはいないが、これがサッカーへの貢献になるのは間違いない。

 

誰に何て言われようとサッカーは最高で、日々を彩ってくれることを僕たちは知っている。

 

 

理不尽の権化に挑んだモロッコの軌跡【カタールW杯 準決勝 フランス×モロッコのハナシ】

 

 

前置き

「激闘だった」

これが僕の感想だ。モロッコがここまできた理由を世界に示し、同時にフランスが再び決勝の地へ進む理由も分かる一戦だった。

ここまで大物を食い散らしながら進んできたモロッコ。堅守を武器にフランスに打ち勝ち、決勝に進むことを強く望んだが、フランスは苦しみながらもその上を行っていた。

個人的には大会ベスト5には入る一戦だったと思っている。

ではこの試合がどのような試合だったのかを振り返ってみよう!

 

(全文4,229文字です。YouTubeだとラジオ感覚で聴けます!)

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試合の振り返り

「もちろん見たよな?フランス×モロッコ!」

 

「すまん、起きれんかったんだわ」

 

「ばかじゃん!くっそおもろかったのに!」

 

「まじか、もったいないことしたわ。ちなみにどんな内容だったん?」

 

「フランスを追い込んだモロッコって感じだったけど、フランスが強すぎた。理不尽の権化」

 

「でた、個人能力で圧倒するやつね。ちなみにモロッコはどうやってフランスを追い込んだんや?」

 

「やっぱ守備からやな。この試合はいつもの4−3−3じゃなくて3−4−2−1だった」

 

「なんで3−4−2−1だったん?」

 

「これはね、サイドの圧倒的な質的優位の対策だと思う。ちょいこの図を見てみて!」

 

 

「5−4−1にすることで、予めWGとの距離を詰めておく。まずはそれを優先して考えたんだと思う。当たり前なんじゃけど最終ラインを5枚にすれば、4枚のときよりもWGとの距離を詰めれる。」

 

「ほうほう。なんで距離を詰めたら質的優位性を潰せるん?」

 

「完全に潰せるってわけじゃないんじゃけど、近くに立つことでまずは出し手に影響を与えれる。これは狙われとるかも?っていう心理が出し手の方に働く」

 

「なるほど、出し手への影響か」

 

「そう。そんでもちろん受け手にも影響を与えれる。いわゆる優位な状況で守備に入りやすい」

 

「というと?」

 

「予め近くにおるけん、前を向きにくいってのが大きいかな。DFを背負う形を作り出せる。これはドリブラーにとってストレスになる。仕掛けれる状況下でボールを受けれんけんね。それでもエンバペもデンベレも前を向いて仕掛けれるけ理不尽」

 

「特にエンバペはやばいよな、爆速じゃし、タッチも柔らかいし、凄いを通り越してムカつくわ笑」

 

「いや、ほんまに。じゃけんWBのカバーをCBが行えるようになっとった」

 

 

「CBはサイドに追い込んだときに間接的な2vs1を作れる立ち位置を常に意識しとった印象かな。当然、WGのサポートのために1つ内側にくるジルーだったりグリーズマンの対応もしとった」

 

「守備って大忙し。見るものだったり、対応するものをなるべく少なくしてあげたいよね」

 

「まじでそれ。プラスで優位な状況下で守備に入らせたい。狙いをつけれるとか、場所を狭くするとか」

 

「モロッコはその設計はなかったん?」

 

「いや、しっかりその設計があるんよ!じゃけんこの堅守だと思っとんよね」

 

「ほう、教えてくれい」

 

「使い回しになるけど、この図を見てくれ」

 

 

「大切なのはやっぱり2列目の横の繋がり。門を閉じて中央を封鎖。この横の距離とボールホルダーへの絶妙な制限の掛け方が良かったと思う。さらにね、仮に縦パスを通されたとしても3CBと2CHでしっかり狙いを持って対応できる状況下を作れとった。ライン間の選手を閉じ込めれとるんよね」

 

「なるほどね、じゃけん中央を通されても囲い込みが早くて奪えることが多いと」

 

「そう。それで忘れちゃいけんのが強度や。モロッコの個々人の守備の強度はものすごい。その中でもアムラバトは予測も良くて、寄せも素早い。奪い切る能力もモロッコの中では抜きん出とったな。いや、今大会でもトップクラスだと俺は思っとるで」

 

「フィオレンティーナの選手よね?ステップアップするじゃろうな、きっと」

 

「だと思うけどね、移籍についてはどうなるかは正味わからん!」

 

「まあな。これだけ聞いとったらモロッコは失点しなさそうじゃけど。なんでフランスは先制できたんじゃ?」

 

「じゃあこっからはフランスの攻撃について話していこうか」

 

「おう、頼むぞ」

 

「任せろ。俺の見解になるけ他のレビュワーさん達の記事も読めよ!」

 

「おうよ」

 

「よし、じゃあこの図を見てくれ。フランスが行った前進の形をとりあえず確認してみた」

 

「フランスはクンデが下がって3CBみたいになることが多かった印象かな。これをすることで左サイドはテオが上がってエンバペが1つ内側に立つことが多くなっとった。右はグリーズマンがハーフスペースを彷徨うことが多かったかな」

 

「ほうほう。そんでこれはどんなメリットがあるん?」

 

「まず前提にあるのがモロッコがCBをある程度放置すること。これを念頭に置いといてくれ」

 

「おけ、進めてくれ」

 

「よし。じゃあ右サイドから話していこうか。この図を見てくれ」

 

 

「モロッコはCBを放置するけどSBには割と牽制をかけることが多かったけ、クンデのところでブファルを引っ張り出せることが多かった。この時にクンデのパスコースを作るためにデンベレが下がって角度を作りよった。」

 

「デンベレ下がらん方がよくね?マズラウィのプレスを呼び込んでしまいそうじゃけど」

 

「もちろんマズラウィを呼び込んでしまうんじゃけど、それがそうでもないんよ」

 

「なんでね?」

 

「WBのカバーをCBが行うけ、グリーズマンが受ける空間が広がるんよ。なんならデンベレもマズラウィと距離ができるけ前を向ける状況になれる。前を向けんでも、並行でグリーズマンのサポートがある。ここのリンクプレーが半端なかった、グリーズマン。あ、チュアメニ経由も当然あったよ」

 

「なるほどな、じゃけんグリーズマンがライン間で受けることが多くなっとたわけか」

 

「だと思う。CB放置があることとクンデがマーカーと距離があることが良かった。彼らの差し込める能力は非凡や」

 

「モロッコは放置した時のデメリットを食らったわけね」

 

「うん、俺はここが1つのポイントだったかなと思っとるんよね。先制点は対応ミスとは言えど、あの場面はグリーズマンが手前でも背後で受けれる状況下だったし、空間がかなりあった。背後に抜けれたのは運要素もあったかもじゃけど、それを引き起こしたフランスはさすがだと思ったわ」

 

「さすがだな、フランス。じゃあ左サイドのことも教えてくれ」

 

「おうよ。じゃあこの図を見てくれ」

 

 

「右サイドはテオとフォファナとエンバペのトライアングルを作る。これでまずはエンバペのマーカーのズレを生む。マークがハキミ⇨ダリになる感じね」

 

「マークの受け渡しの強要か」

 

「そう!そんでテオとハキミの距離が若干ある分、その分だけ時間ができるわな。ツィエクが対応するならフォファナが受けれる。フォファナに対してウナイが出てくるなら、ジルーかエンバペが縦パスを引き取れる」

 

「ほうほう、常に先手を取れるわけか。じゃけんコナテのスタッツがえぐいことになっとたワケね!」

 

「俺はそうだと思うけどね。しかもテオの対応にハキミが出たらその背後をエンバペが使えるし、1vs2になるところを1vs1に持って行った印象。個人能力で優位性を作るために」

 

「その設計というか、対応することができるんか、フランス。そりゃ強え」

 

「な、そりゃ強えんよ」

 

「それでもモロッコは追いつきそうな雰囲気あったけどね」

 

「大健闘だったらしいな」

 

「そや、フランスと勝負するときは共通認識なっとるぽいけど、モロッコもそこを突いて攻撃を仕掛けよったな」

 

「その共通認識とは?」

 

「エンバペの背後やな」

 

「イングランドもそこを執拗に使いよったもんね。ヘンダーソンが内側とか外側を上手く取りながら。じゃあさ、モロッコがどうやってエンバペの背後を使って攻撃を仕掛けよったか教えてや」

 

「うい。じゃあこれ見て」

 

 

「モロッコの攻撃のポイントはエンバペを守備で晒すこととフォファナに対しての数的優位。これがフランスを攻略するためにモロッコが準備してきたことだと思う」

 

「なるほど。なんでわざわざエンバペを晒す必要があるん?そもそも守備免除がされとるくね?」

 

「結論からいうとパスコースを作り出すためやね。もっというとそのパスコースの安全性を高めるためじゃね」

 

「なんでそれが必要なん?」

 

「もしも前進のところでパスが引っ掛かっかったら守備免除で前に残っとるエンバペのカウンターでやられてしまうけんね」

 

「なるほどね、そりゃ必要じゃわ。じゃあどうやってエンバペを晒しとったん?」

 

「フランスの守備を利用した感じかな。アムラバトのマーク担当がジルーになっとったけん、アムラバトが離れていけばエンバペとジルーの門が広がる。これで安全に内側と外側にパスコースを作り出すことが出来とったんよ、まずはこれがめちゃくちゃ効いとった」

 

「なるほど!じゃけどさ、フランスはエンバペの背後は許容しとるじゃろ?じゃけんここは折り込み済みじゃね?」

 

「そう、そうなんよ。ということはフォファナは入ってくる縦パスと外側のパスを狙い撃つことができるようになるんじゃけど、モロッコはここも利用していくんよね、恐ろしや」

 

「もったいぶんな、どうやって利用するんや?」

 

「もう一回この画像を見てくれ」

 

 

「左のブファルがかなり寄ってきてプレーすることが多くなっとたんよ。これはフランス戦だけ見られた現象で、確実にエンバペの背後を使っていこうぜ!っていう意思表示だと思う」

 

「なるほどな。んでよ、数的優位を作るだけじゃ意味ないやろ?」

 

「その通りなんよ。これはね数的優位の作り方が重要で、ウナイが手前でブファルがライン間に潜ることが重要になってくる。これをすればフォファナが下がるか前に出るかの判断を迫らせることができるんよね。そんでハキミ、ツィエク、ウナイを回転させながらもっと混乱させていく。これでエンバペの背後で起点を作れるようになって、数的優位を作る意味が生まれてくると思った」

 

「ほうほう、じゃあどこを狙っとったん?」

 

「これは確実にハーフスペースじゃね。チャンネルランからのクロスと、チャンネルランを囮に大外からのクロスでフィニッシュを考えとったと思う。じゃけん、ポルトガル戦で流れて起点を作りよったエンネシリが中央で待つことが多かった印象を受けたんよね。これはきっとクロスからのフィニッシュワークに集中するためだと思うわ」

 

「なるほどね。このエンバペの背後をケアするために後半でジルーを変えてテュラムを投入したんやな」

 

「そうじゃね、確実にその狙いだったね。この交代でモロッコの勢いを止めることができとったし、デシャン監督さすがだわ。モロッコがこの対応の答えを出せればもしかしたらあったかもね。ほんま惜しかったよ、モロッコ」

 

「保持も非保持もしっかり戦えるモロッコは本物だな。そしてそれを上回るフランスは恐ろしいわ」

 

「ほんまに。モロッコがここまで辿り着いたのは奇跡なんかじゃないよ、実力や」

 

「いやー、おもろそうな試合だな。見返してみるわ」

 

「おう、見返してみてくれ!」

 

まとめ

ほんまエンバペの個人技はえぐかったわ、、、ペナ内で6人もおるのに強引にシュートまで持って行けるのは恐ろしいとしか、、、。

これで再び決勝の地に戻ってきたフランス。アルゼンチン×フランスで、めちゃくちゃ楽しみや!

ここまできたらメッシがW杯を手に入れて欲しいなと思っとるのは俺だけじゃないはず。どのみちこの大会が終わったら、新時代の幕開けじゃな!

W杯も残り2試合。長いようで短かった。フィナーレもしっかり見届けようぜ!!!

 

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次回もお楽しみに!!!

 

カタールW杯 マッチレビュー:グループG カメルーン×ブラジル

「おい!見たか?カメルーン×ブラジル!カメルーンが勝ったで!」

 

すっかり日課となった友達との朝のLINE。この日も当然のように僕は友達に連絡して通勤中に試合の感想を共有しあった。

こんなに楽しい通勤時間はこれまでにあっただろうか?

これもW杯の持つパワーだな。ありがとう、W杯。ありがとう、サッカー。

 

「ブラジルがターンオーバーしたとはいえ、カメルーンが勝ったのえぐい。すごいな、まじで。ありゃカード持っとるの忘れてユニ脱いで退場なるのもわかるわ!」

 

「ほんまそれ!耐えたよな、カメルーン。そんでしっかり狙ったところで奪おうとしとって好印象だったわ」

 

「ロドリゴとフレッジに入ってくるところを狙い撃ちしとった。そんでそのためにミリトンとブレーメルを放置しとる感じはしたわ。でよ、ファビーニョがアンカーみたいになっとるけん、ここをシュポモティングが消しとった。多分、飛ばしてパスを出させたかったんだと思うんよね」

 

「同意だわ。これをすればパスの距離が長くなるし、ロドリゴとフレッジに寄せれる時間を得れるのがでかい。」

 

「でかい、でかい。パスの距離を稼ぐのまじで大切だなと思ったわ。クンデとアンギサが狙い撃ちできる能力高いの良かった。それでよ、外側のルートはエンガマル×アウベス、ムベウモ×テレスの構図。ここも割と重要だったと思う。」

 

まとめるとこんな感じ

「外誘導したら内側消しながら牽制かけとったもんな、それで縦に出さす。」

 

「そうそう、それでvsアントニーとvsマルティネッリの守備に入るときに有利な状況を作っとくという方法な。」

 

外誘導とWG狙い撃ち

「これも狙いは良かったと思う。実際にWGのところとロドリゴとフレッジのところで奪ってからカウンター打っとったしな。しっかりしとった印象だった、カメルーン。」

 

「ほんまそれな!カメルーン、頑張っとったわ!じゃけどアントニーとマルティネッリが上手すぎた。あいつら、ほぼ1vs1で奪われんし、剥がすんじゃもん。えぐいて!」

 

「ブラジル、やっぱ個人技えぐいよな、ほんま…なんかずるいじゃんね。笑」

 

「しかもその個人技を生かすための設計もがっつりあった気がしたわ。」

 

「アウベスじゃけんってのもあったかもしれんけど、アントニーがマーカーから離れれるスペースの確保とミリトンにちゃんとパスコースを作ってあげとったもんな。」

 

「アウベスは不滅。そんで内側でプレーできたらそれができるし、ファビーニョとヘルプも行える。これをハイレベルでできるの器用すぎんだろ。」

 

「それな、たまにフィジが怪しいとこもあったけど、これのおかげでブラジルは縦パス狙われるのを上手くずらせたし、ロドリゴとフレッジが受け直しできる時間を確保できた。ここだったな、カメルーンが辛くなったの。」

 

 

「こんな感じか。フレッジとロドリゴがアンギサとクンデの背後に潜れるのが良かった。これしたら手前と背後で先手を取れるけん。CHを越えて降りれば、受け直しのスペースを確保できるしね!この動きを結構やっとったと思うし、ぶち効いとったと思うわ。」

 

「それな!やっぱここだよな、1つ目の分岐点。」

 

「俺はねー、30分すぎからやるようになった逆サイドへのロングパスかなと思っとるわ。マルティネッリへのサイドチェンジが増えた気がする。」

 

「あね!アウベス中からからのロドリゴヘルプで、全体寄せといてサイドチェンジな!確かに多くなった気がするわ!」

 

「やろ?俺の分岐点はここで、同サイドのアントニーの突破(コンビネーションとドリブル)からのクロスとマルティネッリのドリでの切り裂き。何個かあったマルティネッリが決めとけばブラジルの勝ちだったな。たらればじゃけども。」

 

「たらればはね、無限に妄想広げれるけやめい。笑」

 

「すまん。」

 

「あれやな、まじでカメルーンのGK頑張ったし、よう止めたわ。そんでカウンターに出る時にシュポモティングがアウベス側に流れてポイント作ってSHかSBのヘルプを待ってからの2vs1でクロスから攻撃を仕掛けれとったの良きだった。」

 

「それよ、ムベウモのヘッドをエデルソンもよう止めた。声出たもん、あのショットストップ!ワールドクラスだし、エデルソンが1stチョイスじゃないの恐ろし過ぎんだろ…」

 

「あれが決まったら、カメルーンが後半からどうなるか見てみたかったのもあるわ。」

 

「そんで後半よ、全てはマルキーニョスが入ってきてからだと思う。」

 

「あそこで3バックみたいになってからの攻撃は迫力あった。2トップ脇を運び出しましょうと最終ラインが3枚も要らんかったらマルキーニョスの攻撃参加は厚みが出て良かったな。」

 

「そうやな、でも結果論じゃけどこれが裏目に出た感じはある。」

 

「なんで?」

 

「なんか攻撃参加してから、カメルーンのカウンターの威力上がった気がするんよねー」

 

「それはあるかも」

 

「まあ、攻撃出れば全体が上がってスペースができるのは仕方ないけん、難しいところではある」

 

「これを上手く使ったカメルーンが強かったな。」

 

「しかもあのクロスは凄かった、クロスのタイミングといい、入った場所といい、さすがや、W杯。」

 

「まじで!グループリーグのジャイアントキリングは多かったの楽しかったわ!」

 

「な!とりあえず決勝トーナメントも楽しもうぜ!」

 

「そうじゃな!しっかり見るで!ほんじゃまた!」

 

「あ!YouTubeもやってるので、チャンネル登録もよろしくお願いします!」

 

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サッカーの祭典が終わりに近づいとるのが寂しいけど、最後まで楽しみましょ!!!