London is ...。ロンドンは青なのか。赤なのか。この答えを出すべく、今回もビッグロンドンダービーが行われた。かたや青いチームは新指揮官が就任し、見事に立て直し、2冠の可能性を残す。この試合で勝利を収めることができれば、トップ4フィニッシュは手堅いものとなる。
かたや赤いチームは失意のシーズンを過ごし、プライドがズタズタにされた1年だった。すべてのコンペティションで敗退してしまったが、この試合に勝つことができれば、EL出場に手が届く。
では今回は矜恃を示すため、お互いにどのような振る舞いで試合に臨んだのか。これについて解説を加えていこう。
- はじめに
- スターティングメンバー
- ハイライト
- アーセナルの守備のスタンス
- アーセナルの前進
- チェルシーのチャンスメイク
- オドイ投入の意図と効果
- 自滅はしたが内容は◎
- オンラインサロン「サッカー、一緒に考えん?」
- YouTube
はじめに
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スターティングメンバー
ハイライト
アーセナルの守備のスタンス
まずはこの試合のアーセナルの守備のスタンスから触れていこう。
結論から述べると、アーセナルは「ズマで奪うこと」と「無理なら下がって5-4-1のブロックを形成」というものだった印象だ。
ではこの項では、「ズマで奪うこと」にフォーカスして話しを進めていきたい。
まずこのようにアーセナルは前から当て嵌めに行く場合、あえてズマを空けることでそこへボールを誘い込むように設定していた。
ここに誘い込むために以下のように各々のタスクがあった。
このようにズマにボールを誘導するために、上の図のような立ち位置をとるようになっていた。CFオーバメヤンはCBシウバを牽制。CHにはエルネニーとSTスミスロウが捕まえるような形になっていた。これでCHトーマスが中央に残ることで3バックとトーマスで3トップに対して数的優位になるように設定。これでWBに対してはWBをマンマークすることができるようになっていた。
これで出し所を削っていくことで、ズマにボールを出させるように誘導する。
このようにマークを付けていることで、空けておいたズマにボールを出させることができる。(CB経由・CH経由・GKから直接)この時にほとんどの場合、CHが寄ってボールをピックアップしようとするので、ここでマークの受け渡しを行う。それがエルネニーとスミスロウの所だ。エルネニーは寄ってくるCHに対して縦スライドでマーカーを捕まえることで、場所を埋める。さらにこれを行うことにより、『CHが本来の場所に戻る』という副次的なメリットも獲得することが可能に。
これでスミスロウがエルネニーの開けたマーカーを引き継ぐ。そして肝心のズマのところはSTウーデゴールがプレスに。このプレスと同時にチェルシーWBとSTをそれぞれWBとCBが早めに捕まえるようになっていた。
これをボールの移動中に行うことで、一気ズマの場所を狭くしていく。
そしてこのようにズマの縦の視野を奪い、自陣ゴール方向へ視野を移させる。これは妻が右利きということが大きく関係し、これでズマの場所で奪いきればベスト、中に返すパスを奪えればベターというように設定されていた。
現にこのように設定したことで、ジョルジーニョのミスを誘い、この試合の決勝点を奪ってみせた。
アーセナルの前進
次に触れるのがアーセナルの前進について。徐々に押し込まれ見れなくなったがこれにも少し触れておきたい。
上の図のようにまずCHがバックライン降りを行う。こうすることでCBホールディングが幅を作り出すことが可能に。これでWBサカが高い位置をとることでチェルシーWBを押し下げることができる。これでST(特にウーデゴール)が上の図の空間に降りてボールをピックアップすることが多くなっていた。ここでボールをピックアップできるのは、STが深くまで降りることでCBズマが着いていくか迷うこと、さらにCHがトーマスとウーデゴールで数的優位を作り出すことで、一瞬迷いを与えることでウーデゴールがピックアップすることができていた。
チェルシーのチャンスメイク
失点を喫し、ズマを狙われるチェルシー。全くチャンスを作れないかというとそうではない。戦術狂のチームはきちんと空いている場所から入ることができるチームだ。
ではどのように入っていたのだろうか。
このようにアーセナルの守備戦術により、ボールサイド(ズマサイド)に人が集まるようになる。こうなると空いているのがアスピリクエタだ。ではなぜ空いているのか。それは彼の近くに立つ選手がいないことが大きく関係している。
さらにこの試合のチェルシーはSTスミスロウのタスクを見極めていた(勝手な妄想。でもそのような印象は受けた)ので、CHがバックライン付近に降りてCBアスピリクエタを大外に押し上げることが多くなっていたのではないだろうか。
これでアスピリクエタへのサイドチェンジのボール(ズマから直接またはGK経由)で空間でフリーになることが多くなっていた。そしてアスピリクエタが持ち運ぶことで一気にスピードを上げて攻撃を仕掛けることができていた。
オドイ投入の意図と効果
前半、ボールを持てるが中央を固めるアーセナルに対して攻め切れないことが続いた。だからトゥヘルはオドイを投入することで打開を図る。
ではオドイ投入の意図とその効果を解説していこう。
WBのヘルプ
まず1つ目がWBジェームズのヘルプだ。オドイが入ったことでWBジェームズがフリーでクロスを供給することが多くなる。ではなぜこれが行えるようになったのか。
まずはオドイの立ち位置について。オドイはSTに入ったが、彼の大きな役割はWBの近くに立つことと背後に引っ張ることだった。これを行うことで、大外で幅を作るジェームズがフリーな状態になることが多くなる。
このようにオドイが外から中への抜け出しを加えることでWBを一緒に引っ張ることができる。これでジェームズが高い位置でボールを持つことができ、そこからクロスを供給することが可能になっていた。
トゥヘルは中央から入れないのならば、横から入るということを選択し、だからこそオドイを投入したのだろう。
ズマのヘルプとマウントの持ち運び
そしてもう1つの効果がマウントの持ち運びとズマのヘルプだ。マウントはCHに入ると、攻撃時にはIHのような立ち位置をとることが多くなる。これはこれまでマウントがCHで起用されると、このように振る舞っており、そしてこの試合も例外なくIHのような立ち位置を取るようになっていた。だからこそズマのヘルプを行って、早めにボールをピックアップすることでアーセナルの守備を機能不全に持ち込むことに成功していた。さらに、ボールを受ける場所がSTの背後、CHの脇で、さらにその前ではSTがCBをピン止めしていることもあり、マウントは簡単に前を向くことができていた。これでドリブルで持ち運ぶことでアーセナルに対して段差を作りだし、攻撃を仕掛けることができるようになっていた。
このようにしてチェルシーはアーセナルを自陣に釘付けにし、攻撃を仕掛け続けたが、アーセナルの粘り強い守備を最後まで破ることができなかった。
この粘りを褒めるべきではないだろうか。
自滅はしたが内容は◎
悔しいのがミスから自滅したということ。もちろん、スミスロウの「ボールの移動中のプレス」が抜群だったのは間違いない。だがミスで失点し、その後はほとんどアーセナルに攻撃を許さず、シュート5本枠内に至っては2本に抑えている。だからこそこの結果は悔しいだろう。そしてやはり懸念すべきはチェルシーはシュート19本を打ち0点だったことだろう。ここはこれから懸念点になるだろうし、修正されていくポイントだろう。この敗戦は痛いだろうが良い気付けとなるだろう。今週末に待つFA杯決勝、そしてUCL決勝に向けて、切り替え、タイトルを掲げてもらいたい。
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