コッパ・イタリア 第1戦を振り返ろう インテル vs ナポリ

 

はじめに

ミラノダービーから中2日。又してもビッグゲームを戦うことになったインテル。ミランとの一戦で消耗も激しいだろうが、タイトル獲得のために、そして真の意味で復活を果たすために、何としても勝利が必要だ。そして下さなければいけない相手が難敵のナポリ。今シーズンは調子を落としてしまっているが、それでもタレントは揃っている。コッパイタリアでのビッグゲーム。現役時代、闘犬の異名を持ったガットゥーゾによるゲームプランでナポリが勝利を収めた。ではどのようなゲームプランで、どのような狙いがあったのか。こちらを紹介していこう。

 

スターティングメンバー

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 インテルは直近の試合から5枚を変更。中でもラウタロマルティネスが先発で出られるのはインテルにとって大きな朗報だろう。一方のナポリ。リーグ戦でまさかのレッチェに敗戦。今シーズンの不調を表すような試合だった。主力と見受ける事のできる選手はベンチに控え、ベストメンバーとは言えないメンバーでインテルとのビッグゲームを戦う。

では早速、ガットゥーゾ監督が授けたゲームプランを解説していこう。

 

ガットゥーゾが授けた策とは?

徹底的な守備

まず紹介しなければいけないのはナポリの守備戦術。これにより、インテルを封じ込め、そしてこの試合の決勝点を奪うカウンターを打てるようになる。ではどのように守備を展開していたのか。

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この試合のインテルはいつものように3バック+DMFでビルドアップを始める。WBが幅を取り、CHがハーフスペースにポジションを取ることで、SBのポジショニングを難しくさせ、そこのズレをついて攻撃を仕掛ける。この試合もその狙いが、特に前半は

この傾向が強かった。先日のミラノダービーでのミラン、特に後半に於いては幅を取るWBに起点を作られてしまい、逆転を許してしまった。そこでこの試合のナポリ。

上の図のようにDMFのブロゾビッチに対してCFのメルテンスがマークを行う事で中央を経由させないようにする。そしてナポリの守備にはここからの過程に工夫があった。

4-5-1のブロックを敷いているナポリはインテルのWBのポジションを取る高さによってWGがポジションを変える。これが極端で6-3-1のような形になる事も多々あった。こうすると何が良いのか。まず、IHがCHを背後で消す事でボールホルダーのCBにプレスに行くことができる。さらにWBに対しては、WGがマークを行なっているので、SBがハーフスペースにポジションを取るCHを牽制する事ができる。さらにはDMFが2トップの縦パスを消しているので、もちろん中央に差し込むことは困難だ。これでサイドでの前進を防ぐことに成功。

この守備に対してもちろん、インテルは解決策をもっている。それはサイドを変えること。これで、インテルは活路を見出そうとするが、これもガットゥーゾ監督が用意した守備戦術に捕まってしまう。

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このように同サイド(白の四角のエリア)が詰まるので、CBからサイドを変えるボールを供給する。この時に、先述したWGのポジショニング。これでナポリはサイドチェンジのボールをパスカットし、インテルの活路を完全に潰す事に成功した。そしてこの守備を中心に前半を過ごす事でインテルを動かす事に成功。この動きこそ、ガットゥーゾ監督が待っていたものだったのではないだろうか。

ではインテルはどのようにハーフタイムで修正をかけてきたのか。

インテルの修正

後半になり、インテルはこのような修正を施す。

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このようにCBが『一列前』にポジションをとるようになる。こうするとどのようになるのか。まずWBが押し出され、より高い位置にポジションをとることが可能になる。こうするとWGがバックラインに入るようになり、ナポリは『後ろが重く』なる。さらにCBが持ち運ぶことでIHを動かし、CHがボールを引き出す事ができる。これが主なインテルの修正。さらにもう1つ。それがCFルカクへの長いボール。サイドは詰まり、局面を変えるサイドチェンジも封じられたので、シンプルなルカクへのボールで無理矢理前進を試みた。これがもう1つのインテルの修正。これで流れを掴みにかかったように思われた。

狙っていたインテルの修正

この修正こそ、ガットゥーゾ監督が狙っていたもの。現にナポリはこれで決勝点を奪い、敵地で1st legの勝利を手にした。ではこの修正の何を狙っていたのか。

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ナポリはCBがボールを運んできてもさほど関係なく、CBに対しては必ずIHがプレスを行う。これこそがガットゥーゾ監督の狙い。前半から何度かIHがCBにプレスをかけることがあり、ここでその意図が明確になった。IHが前に出る事で、CBはパスを強制的に選択させられる。ここでCBが中央(白の四角のエリア)に出すパスをナポリは徹底的に狙っていた。白の四角のエリアでボールを奪うと、前に出たIHがCBの背後を突くことでロングカウンターを仕掛ける。何度か仕掛けたこのロングカウンターの内の1本

を決め切り、勝利をてにした。先制点を奪ってからはこの試合のために準備してきた守備戦術を徹底して行う事でインテルを完全にシャットアウトした。

 

まとめ

インテルはミラノダービーの直後とは言え、動きは悪くなかった。それだけにこの敗北はショックの大きなものだったのではないだろうか。もちろん、まだ敗退が決まったわけではないが、次は敵地でのアウェイゲーム。難しいゲームになることは明らかだ。さらには週末にラツィオとの一戦も控えている。ここへの弾みにもなる、勝利でラツィオとのゲームに向かいたかっただろう。はたして週末のラツィオ戦ではどのようなパフォーマンスを発揮するのか。この一戦は必見だ。一方のナポリ。本来ならば優勝争いに絡むべきなのだが、今シーズンは苦しんでいる。そのなかで最もタイトルに近づいているのがこのコンペティションだ。そしてインテルのホームで勝利をもぎ取ってみせた。しっかりと監督の用意したものをこなし手にした勝利。流れに乗るには十分過ぎる結果とできだっただろう。ここから巻き返すことはできるか。ナポリにも注目だ。

 

終わりに

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