サッカー戦術分析ブログ〜 Sixth Sense〜

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アジア2次予選 ミャンマー vs 日本 レビュー 〜Road to Qatar〜

 

はじめに

いよいよ始まったアジア2次予選。当たり前だがこの予選を勝ち進まないとカタールW杯に出場できない。そして迎えた初戦はアウェイの地でのミャンマー戦。ピッチコンディションも悪く、ミャンマーのプレーはとても荒かった。それでもしっかりと初戦白星で終えることができた日本代表。では今回はこの試合のレビューをしていこう。

 

ミャンマーの守備と日本の攻撃

この試合はやはり予想していた通り、日本がボールを握る展開になっていた。保持率は71%でシュート本数は驚異の30本。うち枠内シュートは12本。CKに至っては14本もあった。ではミャンマーの守備と日本の攻撃の噛み合わせについて紹介していこう。

 

日本が優位に進めれた理由

ではなぜ日本はこれほどまでに優位に進めることができたのか。それはミャンマーの守備も関係しているが、このようにここのスペースを効果的に使えたからではないだろう。

(黒⇨日本 白⇨ミャンマー

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まず日本のビルドアップはCHが一枚降りることで3バックの形を作る。そしてCHからボールを供給することでリズムを作っていく。そこでこのリズムを作るための「受け手」と「スペース」の使い方が上手かった。ミャンマーのは大体ハーフウェイライン辺りからプレスをかけてくることが多かった。守備の陣形は6-3-1もしくは5-4-1のような形。そのためにSHがDFライン付近まで下がることが多い印象を受けた。そして日本が使うスペースは黒丸の部分。ここにボールを入れ、前を向くことでチャンスを作った。

そのために、上の図のようにCBが降りてきたCHと同じラインをとることで、CHを一列前に押し上げることができる。これができるのはミャンマーのプレスラインを理解していたから。さらにSH、特に中島が中央、押し上げられたCHの横に降りることでSBが幅を取れる。そしてCFがDMFの脇を取る。そうするとこのような形になる。

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ミャンマーのCHはボールホルダーにプレスをかけるか、はたまた降りてきたSHをマークするかの判断に迷ってしまう。そしてその迷っている間にCHの柴崎はギャップを通し、SHの中島へ。中島は狭いスペースで前を向くことができるのでここで前を向く。そうすると空いているのがDMFの脇のスペース。ここが空いている理由がSBが幅を取っているので、SHの意識は一瞬外に向いている。さらに逆の脇はCFが降りているのでDMFの対応は不可能な状態。SHの中島はパスも出せ、ドリブルもできるので、中島が中央のスペースで前を向くことで起点を作り、試合を優位に進めることができた。

 

CFとSTの動き

この2人の関係もこの試合はかなりよかった。先ほども述べたが、CFの大迫がDMFの脇に降りることでボールを引き出す。そこで空いた中央のスペースにSTの南野が入り込む。

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単純だがこの相互関係がかなり重要だった。ではなぜこの関係が重要なのか。これは日本の攻撃、中央を突破する攻撃を組み立てるため。

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このようにして攻撃を仕掛けることができる。SHがCFに当てることでSTが頂点となり、三角形を形成できる。また大迫が降りるとSBとSH、もしくはCBもついてくるのでSTがそのままあいたスペースを使うこともできただろう。このような攻撃を仕掛けるためにこのCFとSTの動きが重要になっていた。2人の関係はかなり良好なものだと感じた。

 

SBの攻撃参加

これは主にRSBの酒井宏樹が対象だ。数年前とは見違えるほど上手くなった酒井。「高速クロス」を売りにしていた頃と違い、ポジショニングとタイミングの良さで攻撃参加をし、厚みを作り、チャンスを生み出す。もちろん、推進力もあり、SBとしての本業、守備力も高い。彼が名門マルセイユで評価される理由がとてもわかる試合だった。

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このようにSBが抜け出すパターンは主に3通り。SHからの斜めのボールか同サイドSHからのスルーパス。この同サイドSHからのスルーパスの『走りの質』が格段に上がった。数年前はサイドに張り、クロスを上げるためのポジショニングだけだったが、現在は、クロスを上げるためのポジショニング(幅を作る)とハーフスペースへの進出も行う。この動きがあることで、SHの選択肢を広げることができる。これでSBがボールを受けるなり、SHが自分で仕掛けるなり、コンビネーションで崩すなりできる。この走りの質が高いのでミャンマー戦でSBの酒井宏樹は目立っていた。この理由は次に紹介する「ミャンマーの守備の綻び」に大きく関係している。

 

ミャンマーの守備の綻び

日本の攻撃がうまくいった理由の一つでもある、ミャンマーの守備。その綻びについて軽く紹介していこう。

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これがミャンマーの守備の綻び。

まずファーストデフェンスの時点でギャップを通され、中央で前を向かれる事が多かった。ここの守備がしっかりしていれば外へ追い込みゴールから遠ざけることもできたかもしれない。そして中央でボールを持たれるとDMFのところで4v1の状況。これは言わずもがな、対応できるわけがない。このようになる理由が「DFラインが6枚」かつ「ペナ幅に収まる」から。SHがもう少し前にポジションを取っていれば状況は少し変わっていたかもしれない。ここで完全にDFラインまで下がるのでこのような状況に陥ってしまう。さらにSHがハーフスペースでフリーな状況でボールを持つ事ができる。そして2枚(もしくは3枚)がプレスに行くので、その背後のスペースをSBに使われる状況に陥る。だからSB酒井宏樹はここのスペースを有効に使い、チャンスを多く作り、この試合でかなり目立っていた。

 

まとめ

なにはともあれ、なにが起こるかわからないアジア2次予選、しかもアウェイでしっかりと勝利をあげれたことは大きな収穫だ。その中で個々人の能力と能動的なサッカーでチャンスを多く作っていたことも良かった点ではないだろうか。やはり中央の選手、CHの柴崎や橋本、CBの吉田や富安がボールを持てると試合を支配する事ができる。逆に言えばここで時間が作れない時が日本の弱点と言えるだろう。まだまだ改ざんの余地が残っている森保ジャパン。カタールW杯に向けて、良い滑り出しではないだろうか。さらなる勝利を重ね、本戦でもしっかりと戦い、感動と興奮を届けてもらいたい。頑張れ、日本!

 

終わりに

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