はじめに
より早く、より複雑に、そしてより戦術的に。現在のサッカーは日々進化し続けている。そしてサッカーを観ていく中で、必ずと言っていいほど『感覚』で理解していることがあるだろう。それを言語化していくことが現在のサッカーでは重要で、これが選手やコーチ、スタッフ、そして我々観戦するものに理解しやすくサッカーを解釈できるようになる。今回はその『感覚』的なプレーを『言語化』されていった戦術用語について紹介していこう。
戦術用語
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5レーン
このようにピッチを縦にに5分割し、それぞれのエリアを『レーン』という。このエリアが5つあるので5レーンという。このレーンが言語化されたことにより、サッカーへの理解度が一気に深まり、戦術が飛躍的に進歩している。
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ハーフスペース
5レーンという言葉が出てきたことに伴い、この『ハーフスペース』というエリアが再認識された。このハーフスペースはレーン2とレーン4のことを指す。ここを有効に使うことで攻撃を構築していくチームが増えた。ここで受けることでプレー選択肢が増える。イニエスタやダビドシルバなど、ここを使う事で身体的に不利でも活躍する事が出来ている。
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三角形の形成
ハーフスペースと5レーン理論により三角形の形成がより簡単に自動化された。
その決まりがこれ。
これには決まりがあり、「一つ前のポジションの選手は同レーンにいてはならない」・「二つ前のポジションの選手は同レーンにいなければならない」この二つが決まり事としてある。この決まりを守る事で三角形を形成し、数的優位を作り出す。この味方の動きを見てレーンを変える事で相手を動かし、効果的に三角形を作り出す事ができる。
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ライン間
ライン間。それはDFラインとセカンドライン、ファーストラインの間のことを指す。ここで前を向く事ができるとチャンスを多く作る事ができる。その理由が相手を動かす事ができるから。ライン間かつハーフスペースでボールを受けるために現代の監督は様々な方法を使い、ここを攻略する術を見出している。
これはライン間で前を向くために3人目がボールを受けるプレー。例えば上の図のようにCFがDMFからボールを受けて前を向こうとするとCBを剥がしてターンする必要があるため、細かい技術が必要になるが、CFがポストになり、CHにセットする事でライン間で前を向く事が容易になる。これはボールをセットする技術があればできるので比較的簡単で、効果的なプレーだ。
同レーンに何人も人数をかける事で数的優位を作り出す事で相手を崩すことを目的としている。またボールと同じサイドに人数をかけるので逆サイドが手薄になる。ここで一気にサイドチェンジをする事でチャンスを作りだす。ナポリ時代のサッリ監督はこの方法で世界を驚かせた。
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ネガティヴ・トランジション
攻撃⇨守備に切り替わる瞬間。この切り替えが早ければ早いほどボールを奪い返せる可能性が高まりショートカウンターに繋がりやすい。このネガトラが異常に早いのがマンCやリバプール。
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ポジティヴ・トランジション
守備⇨攻撃に切り替わる瞬間。いわゆるボールを奪い返した時。
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カバーシャドウ
プレスに行くときに背後の選手へのパスコースを消す事。これを行う事でパスコースを限定でき、他の選手が守り易くなる。このプレーが非常に上手いのがフィルミーノ。
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チャンネル
SBとCBの間のスペースのこと。ハーフスペースとは違い、SBとSBの間のスペースのことなので可動のもの。ハーフスペースは不動のもの。この違いに注意。
まとめ
派手なフェイントやスーパープレーを見るのは言うまでもなく面白い。これはスポーツの醍醐味の一つだ。その中でこのように一つ一つのプレーにも注目して観たらまた違った楽しみ方ができるのではないだろうか。そしてハーフスペースの攻略方法やネガティヴ・トランジションの状況下で何を行なっているか、はたまた攻撃時にどのような方法で攻めているのかを意識して観るとそのチームの決まり事や特徴がわかるので面白い。
これをご覧になって違った視点から試合を観るきっかけになってもらえたら幸いだ。
終わりに
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