はじめに
正直な感想、この試合は勝っておかなければならない試合だった。だが勝ちきることができなかった。いつも言われる「決定力不足」だろう。ポジティブに見ればそこまでの流れと崩しは南米のチームにも通用するということだ。決め切る選手がいなかったのでこの試合は勝ちきることができなかった。だが得るものはたくさんあっただろう。だからこそ本気のブラジルと勝負して欲しかった。ここで嘆いても仕方ないので、この試合のプレビューをしていこう。
日本の良かった点
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プレスのはめ方
まずは守備から触れていこう。これはこの大会を通して成長したところではないだろうか。この試合のプレスのかけ方はウルグアイ戦と似ているものだった。4-4-2のブロックでしっかり前から牽制をかけていく。そこでこの試合の特徴として、アンカーの8番を見ることを意識していた。
ここにパスを出させないことで、CFへの縦パス、またはCB3番への横パスを選択させていた。
CFへの縦パスの場合
このような形で奪う。CFにボールを入れさせ、CB富安とDMFの柴崎、板倉で挟み込みボールを奪取。これが嵌っていたので日本はショートカウンター、またはバックぱすで立て直し、攻めることができた。
CB3番へボールが渡った場合
このパターンはまずは岡崎、または久保が縦パスのコースを切りながら牽制。そして3番にパスを出させる。
パスを出させたら、プレスに行かなかったCFが強めにプレス。
このようにマンマークでパスコースをなくし、バックパス、もしくはロングボールを蹴らせてマイボールにする。エクアドルの3番の配球の能力がそれほど高くないことをしっかりスカウティングしていた証拠だろう。
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中島・久保・三好のライン間
この3人のライン間でボールを受ける動きはとても良かった。前半は特に8番の脇のスペースを中心にチャンスを創出していた、実際に先制点は久保がCFとMFのライン間でボールを引き受け、さらに中島がMFとDFのライン間でボールを受けて岡崎へのスルーパス。ここでパスが長くなり、一度弾かれるが中島が拾い、しっかりと流し込んでゴールを奪っている。このライン間でボールを受けること、特にくぼにおいてはこの試合で目立っていた。ここを使うためのこの3人のポジショニングは秀逸だった。
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GKからのビルドアップ
これもこの試合良かった点だ。このビルドアップがあったから、中島、三好、久保が効果的なスペースでボールを受けることができていた。
このようにDMFの柴崎が降りてきてまずはボールを受ける。そうするとCFがプレスにくるので、GK、またはCBへパス。そして柴崎は前のスペースでボールを受ける。
これでラインを突破。エクアドルは前からプレスに来ていたが、前線と中盤での連動性がないため、ここで柴崎がフリーになることが多く、SHやSB、CFへのパスを供給することができていた。ここも良かった点だろう。
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シュートの形まで持っていく攻撃
これも良かった点ではないだろうか。シュートの形まで持っていくことは確実にできていた。ショートカウンターを中心に遅攻でも攻めれていた。久保と中島を中心にボールを出し入れし、尚且つ人も入れ替わっていた。さらにはSHが中に絞ることでSBが上がるスペースを作っていた。攻撃の形は見えたのではないだろうか。だいたい、『GK⇨柴崎⇨久保⇨中島⇨久保⇨CF、SH、SBの誰か』という形がこの試合は確立されているように見えた。正直、久保の一番良い判断の正確さに驚くばかりだった。
課題点
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決定力
これはいつも言われることだ。今回も何度も決め切るチャンスはあった。中島、久保、上田、前田、三好、、、このうちの誰かが決めていればグループステージは突破できていた。これは断言できるだろう。特に今回の大会でCFがゴールを奪っていないことが問題だろう。上田に関しては4点は取れていただろう。動き出し、DFの目線から消えるタイミング、スペースメイキング、動きなおし。これらは全てハイレベル、世界に通用するものがあるとわかった、あとはゴール前での冷静さとファーストタッチ。入ってすぐの67分に久保からのスルーパスを受けたが、ここできちんとボールを止めることができていればゴールしていたかもしれない。また89分の前田の久保からのスルーパスも然り。ここの精度が世界で活躍するストライカーとの大きな違いだろう。ゴール前の冷静さはもう経験を積む他ないので、これはこれから改善されていくだろう。
だがここで勝負ができないようだと、日本はこれ以上、上には行けないだろう。
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ラフなロングボールに対しての対応
これもこの大会、この試合で見えてきた大きな課題だ。ここの判断を誤ることが多少見られた。外に逃げるのか、バックパスをするのか、単純に前に跳ね返すのか、はたまたキープするのか。ここの改善も必要だろう。
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対策の修正をされた時の対応
この試合、8番の脇のスペース、3番へのプレス、と色々準備をしてきてそれが嵌っていた前半。だがハーフタイムでエクアドルは修正を加えて並びを4-4-2にすることで8番の脇のスペースを埋め、前に人数を残すことでラフなロングボールを自分たちのボールにする確率を上げた、さらに、10番が中に入ってきたことで縦パスのコースが増えてボールを握られることが多くなっていた。ここに対する対応が森保監督はできていなかった。65分に上田を入れることでDFラインを下げさせ対応したがもう少し早く動いていても良かったと個人的には思った。この時間帯に点を取られなかったことは良かっただろう。この対策に修正に対する対応。これが森保監督自身の課題ではないだろうか。
まとめ
この試合は勝たなければならない試合だった。シュート本数が16本。そのうち枠内が7本。シュートを打てることはわかった。あとは決め切るだけ。決定力不足。これがこれからも日本の課題として付きまといそうな試合だった。だがこの大会を通じて戦い方がはっきりとし、良い点も多く見られた。試合ごとに良くなり、躍動感も出ていた。だからこそブラジルと試合をし、さらにそこから多くを吸収して欲しかった。とても悔いの残る大会だったと同時にオリンピック、W杯に向けて大いに期待できる試合内容、経験の積み方だった。これからもしっかり日本をサポートしていこう。
終わりに
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最後までご朗読ありがとうございます
これからもなるべくわかりやすく伝えていくので引き続きよろしくお願いします。
では次回もお楽しみに!バイバイ!