はじめに
イニエスタ、ビジャ、サンペール、ポドルスキ、ダンクレー、山口蛍、、、
これだけのメンバーを揃えながらなぜ神戸が勝てないのか。
今回はその勝てない理由を追求していく。
試合内容
前半の立ち上がりはこの試合の神戸は違うと思わせる試合ぶりだった。
8番のイニエスタが高い位置を取り、さらにサイドバックも高い位置を取り、ボールを保持し、チャンスを作っていた。
だが10分あたりから、川崎のカウンターが光った。神戸のSBが高い位置をとっていたためここのスペースを皮作は狙って攻め込んだ。
裏を取られ続ける神戸は全体が後ろに下がり、8番も守備に回ることに。そうすると7番が孤立し攻撃に厚みがなくなってしまう。この悪循環に神戸は陥っていた。
川崎は押し込んだことにより、ボールを保持し、ハーフスペースを攻略しつつ攻め込んだ。地区に右サイドの19番を中心に、ドリブルとパスワークで川崎らしいテンポの良い攻撃をしていた。
そして14分に先制する。ゴール前でもらったFKを17番が見事に壁の外側から決めた。
これもハーフスペースを使って攻め込み、そこで得たFKをきっちりと決め切る形で先制点をもぎ取った。
さらに37分に追加点。ビルドアップの流れで5番がパスミスをし、そこからカウンター一閃。SMFが中に切れ込むことで、CBを釣り出し、そこのスペースをFWが使うというお手本のような攻撃だった。
ホームチームは押し込まれる展開で前半を終える。
後半に入り神戸はラインを全体的に押し上げるが、70分あたりまでは前半と同じ状況。
だが68分に6番に代わって入った14番が流れを変えた。
高い位置でDMFの14番がボールを持つので、8番が一列前にポジションを取る事ができ、攻撃が活性化された。そして82分に一点を返すが、反撃もここまで。
またしても神戸は敗北を喫してしまった。
神戸が勝てない2つの理由
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ビルドアップ
これが大きな要因だろう。
全盛期は過ぎたとはいえ、これだけのタレントを揃えながら攻撃ができない。
その大きな要因がビルドアップだ。
山口とサンペールの2DMFでは、ただひたすらCBの前でボールを回しているだけになっている。これでは前線のタレントを生かせない。
この状況を打破するために、イニエスタ(ポドルスキも)が近くに降りてくる。
そうすると今度はCFとの距離が開いてしまい、ビジャが孤立してしまう。
これでDF側は守りやすくなる。ビジャにボールが入ったとしても、孤立していて1人なので、数的優位で守る事ができる。さらにはビジャへのパスコースを消せば、神戸は後方でイニエスタ、山口、サンペールの三人でボールを回すだけになる。
これでは何の怖さも生まれない。これが神戸が勝てない理由の一つだ。
解決策
この試合の途中から入ってきた14番の三田。彼がいるだけで状況が一変した。
サンペールと山口と違い、高い位置でボールを受ける事ができる。しかもハーフスペースで。彼がここでボールを受け、捌けるのでイニエスタはバイタルエリアにポジションを取る事ができる。
こうすると押し込んだ状況を生み出せるので、被カウンターの確率もグンと下がる。
これが今打てる最善の解決方法だろう。
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ボールの奪われ方
これが2つ目だ。このボールの奪われかたがとても悪い。良いボールの奪われ方など存在しないが、最低限の奪われ方は存在する。
その説明をする前に、神戸の攻撃時のポジショニングを確認したい。
だいたいこんな感じだ。WGがレーン2と4にポジションをとる事で、両SBが高い位置をとり、攻撃に厚みを加える。実際にこの試合の終盤はサイドチェンジからSBがフリーになっているので、チャンスを作っていた。これが神戸の攻撃の狙いだ。
だがこの攻撃をしている時のボールの奪われ方が最悪なのだ。
その奪われ方が3つある。
これらがこのチームにとっての最悪の奪われ方だ。
理由を説明しよう。
攻撃時のポジションに関係し、守備に割いている人数は3人。
もしここでイニエスタの横パス、バックパスを奪われたら、一気に神戸の選手たちは置いていかれる。
相手の選手はゴール方向にベクトルが向いている(黄線)のに対し、神戸の選手は前方向にベクトル(黒線)が向いている。これで置き去りにされている選手はこうなる。
赤丸のエリアにいる選手は置いていかれ、無力化されてしまう。このような奪われ方が神戸は多い。だから失点をしてしまう。
これはSBが奪われても、イニエスタではなく、他の選手への横パスやバックパスがイバ割れても同じ事だ。
さらにイニエスタ経由で攻撃を組み立てる神戸と対戦するチームは、イニエスタにマークを集中させるのは当たり前の対策だろう。
イニエスタにボールが入るとアクションを起こす神戸の選手はここでボールを奪われると同じような状況になる。
これが神戸が勝てない2つ目の理由だ。
まとめ
この試合で顕著に神戸が勝てない理由が表れていたのでこの機会に解説させてもらった。さらに川崎はどちらかというとチームで成熟しているチームなので、好対照のチームだと思ったこたも解説に踏み切った理由の一つだ。
やはり川崎は中村、家長がいなくとも、チーム力があるのでしっから勝ち切る事ができていた。
川崎はここから調子をもっと上げてくるかもしれない。ワクワクするサッカーを展開するので、ここから優勝争いに絡んでいってもらいたい。
神戸はビッグネームを揃えているので、今の順位ではもの足りないだろう。
これから、どのように修正し、どのようなサッカーを見せてくれるのか。
こちらも伸び代があり、とても楽しみだ。
終わりに
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では次回もお楽しみに!バイバイ!