【マッチプレビュー :意地の勝負】UEFA チャンピオンズリーグ マンチェスター・シティ vs チェルシー

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今季最後の欧州サッカー最後の試合。欧州サッカーの頂点を決める決勝戦に辿り着いたのは、グアルディオラ率いるマンチェスター・シティとトゥヘル率いるチェルシーだ。

きっとこの2人は現代サッカーを牽引している監督だろう。この戦いは必然だったのかもしれない。そんな名将同士、ビックラブ同士の試合が面白くない訳がない。

 

では今回は目前に迫った決勝戦をより楽しめるようにプレビューを行っていく。

最後までご朗読頂けると幸いだ。

 

 

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過去の2戦の対戦成績

2021/4/21 FA準決勝

スターティングメンバー

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結果

1−0 チェルシー

 

雑感

シティは外切りをWGが外切りを行いながら、チェルシー3バックにプレスをかける形で試合に入る。その時に2CHに対してOMFデブライネが数的不利な状況に陥る。だがここはボールサイドCHを捕まえればOKというスタンスでシティは守備を行っていた。

 

これに対してチェルシーは3+2のラインでボールを回しながら、シティCHを釣り出して、一気にSTのマウント、ジエクへの縦パスを供給していく。

また、早い攻撃を仕掛けるためにCFヴェルナーが内→外の抜け出しで、SBの背後を使いながら手数の少ない攻撃を完結させていた。この早い攻撃を仕掛ける時の攻撃に出る人数は、CF、2ST、WB1枚の3〜4枚だった。できる限りオープンになり過ぎないこと、バランスを重視しているからこそ、このような攻撃になっていたのだろう。

 

さらに遅攻ではサイドチェンジを繰り返すことで、ギャップを作り出して縦パスを打ち込んでプレスラインを突破していた。

 

このようにしながらシティのプレスを引き込み、擬似カウンターで早い攻撃へ!という展開に持ち込むことで、トゥヘル・チェルシーは見事に勝利を収めることができた。

 

 

2021/5/9 PL35節

スターティングメンバー

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 結果

2−1 チェルシー

 

マッチレビュー 

www.soccer-bunseki.com

 

予想スターティングメンバー

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直近5試合の戦績

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 注目すべきポイントは? 

FA杯準決勝、そしてPL35節。立て続けに行われたチェルシーvsシティの試合。どちらともペップ・シティに対してトゥヘル・チェルシーが勝利を収めている。

そして3戦目が行われるのは最高の舞台チャンピオンズリーグの決勝戦だ。

ペップは3度目の正直、ここでチェルシーを叩いて悲願のビッグイヤーを手に入れ、3冠を達成したいことだろう。

一方のトゥヘルは2戦勝利を収め、イメージは良いかもしれない。だがここ5戦の結果が振るわず、FA決勝で敗れ苦杯を舐めている。この悔しさをバネに決勝でも再びペップ・シティを叩き、2度目のビッグイヤー獲得を目論む。

 

では観戦必至のこの一戦の注目すべきポイントはどこにあるのだろうか。

 

①:シティの並び

まず考えるべきはシティの配置だ。これは試合前のスタメンの発表、そして試合開始の並びで確認するべき必須事項だ。

FA準決勝では初め4-3-3(守備時は4-2-3-1)、後半からは明確に4-2-3-1、リーグ戦では3-1-4-2を採用している。

僕はこの試合、4-3-3で予想している。ペップの悪癖?とも言える「考え過ぎた結果、そのプランが裏目に出てしまう」ということを避けるため、さらに決勝という舞台で一種の賭けには出ないのではないだろうか。

だからこそ、戦い慣れた4-3-3で試合に臨むと予想した。

 

②:シティがどのように当て嵌めるのか?

次に注目すべき点はシティの守備だ。対チェルシーの過去2戦は3バックとCHを捕まえ切れず、そこを中心に攻撃を展開された。特に2CHをどうするか。ここに注目が集まるだろう。

FA準決勝では確実にCHの場所で数的不利を作られ、シティCHを動かされて前進されてしまっていた。だからこそ、リーグ戦ではトーレスとスターリングがSTの立ち位置をとることで、彼らを消すプランを設計。これで中央を消したが、次はCBが2トップの脇を持ち上がることで、前進されてしまうケースに嵌っていた。

そしてその先のSTが降りてくることでCBを釣り出され、その背後をヴェルナーに使われるという攻撃を食らっていた。

ここにCBが出てくるのも、DMFの脇のスペースにSTが立っていることが大きく関係している。(詳しくはレビューをご覧下さい)

 

そこで今回がどのように捕まえるのか。これを予想していきたい。

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捕まえ方の予想

僕の予想ではこのようになる。外切りはせずに4-4-2を形成する形を取る。

これには理由があり、個人的に外切りのプレスをかけた時に上手くいっている印象が少ないから。さらに大外に逃げられた時に、WBに対してIHは出ていくと、STが空間でフリーになり、ライン間でSTに前を向かれる可能性があるからだ。さらに、WBに対してSBが出た場合、それこそその背後にCFヴェルナーに斜めに抜け出されてしまう。

だからこそ、4-4-2で守備を行うのではないだろうか。

この守備の方法として、2トップで2CHを監視することで、中央経由のパスを封じる。またIHギュンドアンがDMFロドリの脇まで降りることで『 DMF脇』を潰す。これでSTへの縦パスも封じる。さらにWGもWBを捕まえられる位置まで下がることで、外のパスコースも消すことを行う。こうするとSTに対してSBが対応できるように設定する。

これでCBにボールを持たせることを許容することで、タイミングを見計ってプレスを開始するのではないだろうか。

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このように外側のCBにパスが出た時点で、WGが前に出てプレスをかける。その後ろでは連動してWBを捕まえる。ここで重要なのがCFが出るのではなく、WGが出ること。これを行うことでCHを消すことができる。さらにCFがCHを捕まえていることで、下がったIHがSTを捕まえることが可能に。

これでCBがSTへ出て行かなくてよくなるので、FA杯、リーグ戦のようにSBの背後をカバーできる。

このようにして、シティは当て嵌めにいくのではないだろうか。

 

③:中央を消された時のチェルシーは?

問題はここだ。シティとの2連戦は中央への縦パスを打ち込むことができていたので、中央経由で外のWB時間ができていた。またSTへ縦パスを打ち込めた時に一気に早い攻撃を仕掛けることが可能になっていた。

だがリーグ戦、特にアーセナル戦では中央を消されてしまい前進が難しくなっていた。

仮にこの試合でもチェルシーが中央を消された場合、前進が難しくなり押し込まれる展開が続くかもしれない。その時のチェルシーの振る舞いがどのようになるか注目してもらいたい。

 

ではここからは中央が消された場合、どのようにチェルシーが振る舞うのか、個人的な予想を紹介していこう。

 

①:WBの立ち位置

まずはこれだろう。3-2-5に変形するチェルシーの攻撃時の形。ここのWB立ち位置がWGの背後、SBの手前に取ることができればGKからのミドルパスで1stプレスラインを突破することができるだろう。ここで時間を作れれば、FA杯やリーグ戦と同様にCFヴェルナーがSBの背後に抜け出すことができ、早い攻撃を仕掛けることが可能になるだろう。

 

②:ヴェルナーへのシンプル背後

これは当て嵌められた時の状況。シティのプレスを呼び込んだ場合、WBでSBを動かせる。こうなるとCFがSBの背後に流れることで、CBも動かせる。これでセカンドボールを作り出して、回収という方法を取るだろう。

 

③:STのサイド流れ→外から入る

最後にこれだ。このSTのサイドに流れる方法は同じくリーグ戦で使っていたもの。これを行うことで、SBの背後をSTがとることができる。

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外から入る方法

このように、外から入る方法をチェルシーは取るかもしれない。先述したが、この方法はリーグ戦でも行っており、外から入っていくことでヴェルナーのスピードを生かした攻撃を仕掛けることができる。

これで逆ST、WBが入ってくることで攻撃を完結させる。この攻撃を仕掛ける際には利き足と同サイドにジエク、マウントが立つことになるだろう。

ここは試合開始直後にチェックしてもらいたいポイントの1つだ。

 

これら3つのポイントに焦点を置いて見ていただくと、より楽しい試合になるのではないだろうか。

 

期待値MAXの一戦に!

もちろん、僕が予想したことを優に超えてくる試合が展開されるだろう。戦術狂の2人の監督とそれを為し得る力を持った選手たち。彼らが織りなすフットボールは美しく、激しいものになることは間違いない。

果たして悲願のタイトルを手に入れることがシティはできるのか。2度目の冠を手に入れ、チェルシーはビッグクラブからメガクラブの道を歩み始めるのか。

決勝という舞台で堅い試合になるかもしれない。それでも上記の部分に注目して見ていくと堅くても面白く試合が見れるだろう。

 

欧州サッカー最後の試合。ぜひライブで観戦し、興奮の渦中へ飛び込もう!

 

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【動かすべきは…?】J1第16節 鹿島アントラーズ vs セレッソ大阪

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共に逆転されて敗戦してしまった前節。再び勝利を取り戻すために戦った両軍。勝利を手にしたのはアントラーズだったが、上手く攻撃を仕掛けらたかというと、素直に肯けないと個人的には感じた試合だった。

ではなぜ、この試合では攻撃が停滞してしまったのか。今回はこれについて考えをまとめていこう。

 

 

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ビルドアップの2つの問題

まずはここから触れていきたい。この試合でのビルドアップでの主なエラーは2つあった。それが、

  1. 降りるCHの問題
  2. CFの降りる動きとSHの関係

この2つだろう。

ではこの2つの詳細について考えていこう。

 

①:降りるCHの問題

この試合で取り組んだビルドアップ。その時の形は4-4-2のブロックを形成するセレッソの2トップの外側にCBが広がる形をとっていた。

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広がるCBと降りるレオ

このように2トップの外側にCBがポジションを取るようになっていた。

この形でボールを前進させることが難しかったので、徐々にCHレオがCBの間に降りてくるようになっていた。さらにCHが降りると今までのように荒木が開いた場所に降りるように設定されていた。(だがこれは後にエラーを生むことになる)

ここではCHレオが降りることのエラーについて触れていこう。

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後ろ向きでボールをピックアップ

レオが降りる問題点として、後ろ向きでボールをピックアップしてしまうということが挙げられる。

だからこそ、セレッソのプレスを呼び込んでしまい、ミドルパスを半ば強制的に蹴らされることが多くなっていたのではないだろうか。

この後ろ向きで受けてしまうことにより、2トップに対して数的優位を作り出してプレスを止めること、相手を動かすことのメリットを獲得することができなくなっていた。

そしてこの先の展開でのエラーも起きてくる。

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ミドルパスを受ける人は?

このようにレオが下がったことでミドルパスを受ける人がピトゥカになっていた印象だ。ここにボールを打ち込んだ時に、果たしてボールを収めることができるのかと疑問点が浮かんでくる。僕の印象のピトゥカは確実に上のパスよりも下のパスを得意とする、ボールプレーヤーだ。

だからこのように設定していることで、ピトゥカの良さは半減されていたのではないだろうか。

 

さらに、ミドルパスを供給する場所も間違っていたのではないだろうか。

CFに高さはないが、2ndを作り出すために最前線にボールを供給するべきだったと感じている。こうすることで中盤で2nd回収の勝負に持っていくことが可能になり、得意とする一種のトランジション勝負に持ち込むことができたのではないだろうか。

 

このように考えていくと『CBの間に降りる選手の設定』に疑問が浮かんでくる。確実によりボール回収能力が高い選手はレオで、よりボールの扱いが上手い選手がピトゥカだ。だからこそ、CBの間に降りる選手がピトゥカで、2nd回収要因がレオになる方が効率が良かったはずだ。

だがこの試合ではそこが逆になっており、個人的に疑問が解消できない点になっていた。(ここに関しての意見、考えを頂けると嬉しいです)

 

②:降りるCFとSHの関係

そして2つ目が降りるCF土居とSH荒木の関係だ。今までの試合はCFに土居、OMFに荒木が入っていたが、この試合ではSHに荒木、OMFに小泉という人選だった。

そして先ほども少し触れたように、CHが降りて開いたスペースに入るのがSH荒木になっていた。

こうなるとどのようなエラーが生まれてしまうのだろうか。

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開いた中央を誰が使うのか?

このように荒木がCHのような立ち位置を取り、その先パスコースを作り出すためにCF土居が降りてくるようになっていた。こうなると中央を開けることになるのだが、そこを使う選手がいない状態になることがアントラーズは多くなっていた。このエラーが起きたのが、SH荒木が3列目かつ中に入り過ぎたことに原因があるのではないだろうか。(そのように設定されていたっぽい)こうなると『SBとCBの間に立つSH』がいなくなることで、開いた場所を使う選手が存在しなくなる。

 

ここをSBが使えばよいのでは?と感じるかもしれないが、距離が遠いこと、さらに幅を取る選手がいなくなることで、CBのパスコースが1つ喪失してしまい、結局ボールを前に蹴り出す他なくなってしまう。

 

また仮に同サイドでショートパスで前進できたとして、SBが中寄りでプレーすることで中央が渋滞してしまう状況に陥る。現にこの試合では多くそのような場面が見受けられ、だからこそ攻撃が停滞していたのではないだろうか。

 

これら2つのビルドアップの問題点から攻撃が停滞してしまう原因が生まれていたと個人的に感じている。

 

動かすべきは?

ではアントラーズは攻撃を効果的に行うためにどこを動かすべきだったのか。

それは縦ではなく横だっただろう。この試合で行っていたのは、早い縦への展開。だがボールをうまく前進させれない状態でこれを行ったので、土居がラインを跨いでボールをピックアップする動きを加えるようになり、中央で渋滞が起こるようになっていた。

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中央で渋滞が起きてしまう原因

このようにCFが2ndラインを跨いでボールをピックアップしにいくと、セレッソCBは中盤にマークを受け渡す。こうなるとアントラーズはCBを動かすことができず、中に入るSH、OMF、CF、時にSBがかなり近い位置でプレーすることになるので、攻撃が狭い状態に陥ることになっていた。

だから、ここのサポートをCHが行うために高い位置を取り始め、その背後を使われるという現象が多々起こっていたのだろう。

 

ではどこを動かすべきだったのか。それは確実に横だ。中央に集まり、意地でも縦で突破しようとしていたアントラーズ。チャンスになる場面からも分かるように、縦が潰され、その2ndボールを拾え、そして逆サイドに展開した時にチャンスが生まれることが多くなっていた。これは能動的に起きたのではなく、偶発的に起こり得たものだろう。

 

能動的に横を動かすことで、セレッソのギャップを広げること、目線を変え続けること、身体の向きを動かし続けることを怠ったツケが今日の試合内容だ。

だからこそ、この試合では縦に動かすのではなく、横に動かすこと、もっと言うのならば広げることが重要になっていたのではないだろうか。

そうすることで先述したような現象を引き起こすことができ、そこで初めて中央に差し込むことができただろう。

 

今後、縦を動かせない時に横を動かすことにシフトすること、そしてそのための設定が必要と感じる試合内容だった。

 

動かすことが重要!

とにかくこの試合で触れたいことが動かすことが重要!ということだ。これはどの試合でもそうだし、どのチームでも行わなければならないことだ。もちろん、縦に動かすことができたのならば、段差を作ることができ、最短距離でゴールに向かうことができるかもしれない。だがこの選択ばかりとっていると、この試合のような停滞感のある攻撃しかできなくなってしまう。

だからこそ相手の守備の出方を見ることが重要なのだ。縦に動かすことができないのならば、広げて横に動かし、ギャップを作り出す。結果それが縦に入る道を作ることになる。遠回りのように感じるかもしれないが、何気ない横パスや広げるパスは、だから効果的なのだ。(もちろん1つ飛ばしのパスやサイドチェンジはめちゃくちゃ有効)

この先、今日のような展開に陥った時にどのようにアントラーズが攻略していくのか。広げて差し込むのか、無理矢理2ndボールの拾い合いに持ち込むのか。

今後の戦い方も気になる一戦だったのではないだろうか。

 

p.s.

守備についてはまた後日、元気があれば更新します。笑

 

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【後手に回り続ける理由】J1第15節 サガン鳥栖 vs 鹿島アントラーズ

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ここまで最小失点できているサガン鳥栖。彼らの進化は今季Jリーグの大きなトピックスになるだろう。そんな鳥栖に挑むのが迷える常勝軍団の鹿島アントラーズ。だがこの試合で見たのは完成度の差だった。サガン鳥栖の前進に苦しみ、最後まで修正を行えず、そして逆転負けを喫したアントラーズ。

この試合で後手に回り続けたアントラーズ。今回はその理由について考えていこう。

 

 

 

 

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プレビュー

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鳥栖の攻撃と守れない右側

この試合の最大のトピックス。それがこの項で解説していく「右サイドの守備」だろう。プレビューでも触れたように、SBの背後を狙われて2失点を喫してしまった。この失点にはSBの動かし方、そしてその前のSHの動かし方について。ここに問題があったと個人的には考えている。では守れなかった理由についての詳細に触れていこう。

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鳥栖の可変

まずは鳥栖の可変から。基本的に動きが加わるのは鳥栖の左サイド。CBが幅を作り出し、その前のWBが中に入るという動きが加わる。バックラインはCB2枚とDMFとGK、必要ならば仙頭が降りてくる形を採用。これで入れ替わりながら前進してく。

 

俯瞰から見ている僕たちは「なんだ、そこまで複雑なことしていないじゃないか」と感じるかもしれないが、平面で見ると確実に混乱する。混乱しないとしても、一瞬の判断の遅れは生じるだろう。

 

そして鳥栖はその混乱や遅れを利用して前進してく。反対にアントラーズはこの混乱と一瞬の迷いを利用され、SBを動かされて前進されてしまっていた。

ではどのようにアントラーズは守備を行って前進を食い止めようとし、なぜそれが上手くいかなかったのだろうか。

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鹿島が取った最初の守備

まず最初にアントラーズが行った守備というのが、CFとOMFでDMFと降りてくる仙頭を消すということだ。これを行うことで中央経由の前進を防いで行く。さらに、ボールサイドCHが中に入るWBへの縦パスのコースを立ち位置で消すようにスライドを行うことが多くなっていた。そしてCBに対してSHが前に出てプレスを行うように設定。

このようにしてアントラーズは今までと同様にサイドにボールを誘導して回収しようと試みる。

だが以下のように前進を許してしまう。

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間に合わないSBとその背後

このようにCBに対してSHがプレスを行う。この時点で空いてくるのが幅を作っているCB。ここにSBが出ていくのだが、CB⇆SBの距離が遠いので、このプレスが間に合わないことがほとんどだった。だからWBへの牽制がかからないと同時にその背後にスペースを作ることとなる。

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背後を使われるデメリット

そしてこの図のようにSBの背後を中に絞ったWBが内→外で抜け出す。こうするとここのカバーを行うのがCBの犬飼になる。これでCBを動かされることで、中の人数が純粋に足りなくなる。だから数的同数ないし数的不利になることが多かった。またSBの背後を取られた時点で「WBの縦パスのコースを消していたCH」はひっくり返されて無力化。

こうなることでアントラーズは簡単に前進を許してしまい、そして右サイド奥深くを取られることが多くなっていた。

 

  • DMFのCB化に当て嵌めた弊害

もう1つ触れなければならないのがDMF松岡がCBの間に降りてCB化するパターン。このパターンも厄介で、アントラーズが右サイドから攻め込まれ、後手に回ってしまう理由になっていた。

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当て嵌めた弊害

このように2枚のCBとDMFでバックラインを3枚にした鳥栖。これに対してアントラーズはCF、OMF、SHで当て嵌めることが多くなる。さらに降りてボールをピックアップしようとする仙頭に対してはCHレオが前に出て捕まえるように設定されていた。

これで前で当て嵌めることができるのだが、やはりそれでも空いてくる場所がある。

それが上の図で示した赤のエリアだ。アントラーズにとって特に厄介だったのがGKパクだろう。彼が3枚の最終ライン+@の立ち位置を取ることで数的優位を作り出す。そしてここから幅を作るCB、もしくは出てきたCHレオの背後にパスを届けることで一気に前進する。この時に仮に跳ね返されたとしても、CHレオを釣り出している関係で、2ndボールを回収できる確率を上げていた。

 

これで先述した形と似た状況に持ち込まれて、前進されることが多くなっていた。

 

  • 曖昧になった三竿の立ち位置

これも右サイドを取られる大きな原因になっていたのではないだろうか。この試合ではCH三竿が中に入るWBへの立ち位置を消すようになっていた。だが、サイドにボールが出た瞬間の立ち位置が曖昧になることが多かった。

このようになった原因として、中に入るWBが抜け出す動きにはCBが対応するという決まりがあったからではないだろうか。だからこそ、三竿は『自分のマークがない状況』になってしまい、自分の立ち位置が曖昧になってしまった。いわゆるタスク過少だ。

マリノス戦では人に対して強く対応するというタ決まりがあった分、サイドまで出て潰すことが多かったが、この試合ではそのようなシーンはほぼ見られなかった。

だから、戻る場所も曖昧になってしまい、CBが開けた場所のカバーや、SBのヘルプを行うことが限りなく少なかったのではないだろうか。

 

これらの要因により、アントラーズは右サイドを中心に攻撃を仕掛けられ、そして失点を喫してしまった。皮肉にも似たような形だったのがなんとも痛々しい。

 

なぜ左側は守れたのか?

ではなぜ左サイドはある程度守ことができたのだろうか。この理由は明白で、鳥栖の左サイドでは可変が行われないからだ。だからこそ、レオや白崎、永戸と町田は混乱することなく、それぞれのマークを行って淡々と対応を行えば良い状態だった。

だからこそ、左サイドではそれほど深くまで攻め込まれることが少なかった印象だったし、そもそも剥がされることが少なかった。仮にSBの背後を取られたとしても、ST日g口のマーク担当のレオがそのままついていくことでカバーしていた。

だから左サイドは安定して守れていた。

 

鳥栖のスタンスとは?

少しこのことにも触れておきたい。鳥栖のスタンスというのは「外から入り、背後を狙う」というものだろう。(この試合を合わせて4試合しか見てないのでサガン鳥栖のサポーターの皆さん、詳細を教えて頂けると幸いだ)

だからこそ、ビルドアップの段階で中央への縦パスを打ち込むことが極端に少ない。もちろん「遊びの縦パス」を入れることがはあるが、これは相手を動かすためであって、基本的にプレスラインを越える時はサイドを使う。

そしてサイドを使い、相手SBとSH(サイドの選手)を動かした段階で攻撃を仕掛けていく。

またこの時に厄介なのが、サイドを取った時にCFとSTが常に背後を狙い、バックラインと駆け引きを行っていることでピン止めし、手前のスペースを開けてそのスペースにいる選手をフリーにすることができる。

仮にCBが前に出て対応するのならば、一気に背後にボールを落とすことで前進を行う。

 

このようにサイドから入ることで、仮に奪われたとしても最小限にその傷を抑えることができる。やはり中央でボールを奪われるよりもサイドで奪われた時の方がゴールからの距離が遠いので、修正が効きやすい。だからこそ、鳥栖はここまでリーグ最小失点という記録を残しているのではないだろうか。

 

課題のSHとSBの動かし方

この試合、確実に課題として残ったのがSHとSBの動かし方だろう。相馬監督は最後までここの修正(特に右サイド)を加えなかった。だからこそ、SHがプレスに行きSBが釣り出される、またはSHがステイしCBに持ち運ばれ、結局動かされ状況に陥ってしまっていた。例えばSHが外切りを行うことや、ステイする時には場所を消すのではなく、人を消すなど、様々な方法があったはずだ。だが最後までSHの動かし方を変えず、さらにはその背後のSBの動かし方も全く変えなかった。

その結果が逆転負けにつながってしまったのではないだろろうか。

 

相馬監督が就任してから初黒星。負けがなかったゆえに舞い上がっていたファン(僕も舞い上がってました)にとっては良い気付けになったのではないだろうか。アントラーズが棄てたものを持っていたサガン鳥栖。果たしてこれから鳥栖はどのようなシーズンを過ごしていくのか。そしてアントラーズは次節、勝利を取り戻せるのだろうか。

早いものでシーズンの1/3が終了した。両者、共々の動向をこれからも追っていこう。

 

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【修正がもしかして苦手なのか?】Premier League 37節 クリスタル・パレス vs アーセナル

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老将ホジソンの退任。帰ってきた観客。ロンドンダービー。滾る理由は多くある。このような状況下、行われた試合。前半はアーセナルがしっかりと支配したのだが、後半からは押し込まれ、そして失点。アーセナルからすると何とか勝ち点3をもぎ取った。

では今回はなぜアーセナルは前半支配でき、後半になってパレスに押し込まれたのか。これについて触れていこう。

 

 

 

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前半にペースを掴めた理由

まずは前半にアーセナルがペースを掴めていた理由から触れていこう。

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いつもの可変システム

アーセナルはこの試合でもいつもの可変システムを行う。それが3バックの形になり、SH(サカ)を中に押し込み、SBティアニーを高い位置に押し上げて幅を作らせる形だ。このように設定することでOMFスミスロウはぺぺサイドでプレーすることが多くなっている。だからこそ、ぺぺと入れ替わりながらプレーすることを多く見受けられた。

このようにすることで以下のように前進していく。

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SHを動かすこととCFの脇

このようにパレスは4-5-1のブロックを作り出すことで守備を行っていた。だからアーセナルは何不自由なくバックラインでボールを回すことが出来ていた。そしてこのパス回しの間に、パレスSHを釣り出すか、SHが降りてくることでパレスSHを外に広げる。このSHを動かすことが割とスイッチになっていた印象だ。

そしてSHが動くとCFの脇をとっているCHのエルネニーとトーマスに縦パスを打ち込む。

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サイドを変える方法

このようにCHに縦パスを打ち込むとほとんどの場合、パレスIHが牽制に出てきていた。そしてこの牽制の距離が遠く、そこまで勢いを持って牽制をかけてこなかったので、CHはその分時間を得ることが可能になり、前を簡単に向いていた。

パレスはIHが前に出るので、中盤の選手はスライドを強要される。これでアーセナルはCHから逆SB(幅を作る選手)に対角のパスを簡単に打ち込むことができるようになっていた。

さらに、縦パスも打ち込めるようになっていた。

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縦パスを打ち込める理由

このようにIHを釣り出すことができるのでパレス2ndラインに段差を作り出せる。これでIHの背後でOMFや中に入るSHがボールをピックアップすることで前進していた。

 

このようにしてアーセナルはパレスの1stプレスラインと2ndプレスラインを簡単に越えて攻撃を組み立てることが出来ていた。

とりわけサイド奥深くを取れることが出来ていたので、そこからのクロスの選択がいつもと違う印象を受け、ニアへの早いロークロスを供給していたように感じた。だからこそ、いつもよりもクロス攻撃の停滞感がなかったのではないだろうか。

 

後半は上手くいかなかった理由は?

後半に入り、アーセナルはクロスどころか、プレスラインも越えることが出来なくなっていた。これにはパレスの修正が加わったことで、前進が出来なくなっていた。

その修正が4-4-2への変更だ。ではなぜこれを行われたことで前進が難しくなっていたのだろうか。

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パレスの修正

パレスが行った主な修正は『人を捕まえること』だ。特にアーセナルCHを2トップで潰すことでサイドを変えるボールを封じた。こうすることでアーセナルはバックラインでボールを持てるようになるのだが、そこから「前のパス」をつけることが難しくなっていた。これは4-4のブロックの選手も人を意識しながらプレーをしているので、「ボールを付ける側」はDFが視野に入っているので、出し難い状況になってしまう。これでサイドにパスが出ると、そこへSHとCBが対応にいくことでボールを回収する場面が多く見受けられた。これでアーセナルは前に出ることが難しくなり、さらには前に出るために難しいパスをつけるようになったので、ボールを失う機会が多くなっていった。

 

さらにパレスは攻撃の方法をよりシンプルにしたことも大きく関係している。パレスはベンテケとザハにアバウトでもいいからなるべく早くボールを届けるように軌道修正。これでベンテケの空中戦とザハの地上戦でパレスは攻撃を仕掛けていっていた。

このシンプルな攻撃に苦しめられたアーセナルは徐々にラインが低くなって、より前に出れなくなっていたのは否めない。

 

課題はフィニッシュの一手前

僕が感じるのアーセナルの課題はフィニッシュの一手前だろう。この試合でもプレスライン突破は出来ていた。だがその先の手詰まり感がある。だからこそシュートまで持ち込むことが出来ないことが多い。またそれが関係して横から入り込もうとしているのかもしれない。

クロスに合わせる選手が明確にいない状態での横から入り込むという選択は、果たして適切なのだろうか。今季、低迷してしまった理由はここにありそうだ。と勝手に感じている。

 

修正が苦手なアルテタ

この試合でもアルテタの修正は見受けることが出来なかった印象だ。1stプランはとても秀逸だと思うが、それが潰された時の2ndプランというものがないのではないだろうか。はたまたその軌道修正を苦手としているのかもしれない。だからこそ、1stプランがガッチリ嵌り切った試合には物凄い試合で勝つことができる。

アルテタがこれから先、どのようにここの修正力を身に付けていくのかには注目していきたい。

 

 

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【撃ち合いの背景にあった明確なもの】J1第14節 鹿島アントラーズ vs 横浜F・マリノス

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壮絶な撃ち合い。この試合は無得点の試合が限りなく少ない。だからこそこの試合が静かに終わるわけがなかった。そのデータに則ってこの試合もスリリングな撃ち合いとなった。だがその背景には明確なものがあった。今回はこの試合の背景にあった明確なもにについて触れていこう。

 

 

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ショートカウンターを狙うための守備

アントラーズはマリノスにある程度ボールを持たせることを選択した印象。だがこれが相馬監督の狙いであり、アントラーズが激しく戦えた理由でもある。

ではどのように守備を行い、ショートカウンターを狙っていたのだろうか。

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狙った現象を引き起こすために

アントラーズはこの試合、「狙った現象」を引き起こすために(後述)上の図のような立ち位置とタスクで守備を始めることが多かった。グランパス戦、FC東京戦で見せたように、この試合もアントラーズは4-4-1-1の立ち位置で守備を行う。だからCFのところは数的不利を許容し、逆に最終ラインの2CBのところでは数的優位を維持。そして中盤とSBはそれぞれ人を意識した守備を行っていた。とりわけCHとレオと三竿、OMF荒木のマークの仕方は秀逸(特に荒木。時に土居も)で、中央に残るマリノスCH喜田に荒木、縦関係になるCH喜田には三竿、OMFマルコスにはレオをという形が多くなっていた。この荒木の縦スライドの速さと戻る場所の正確性により、三竿とレオの『潰しの能力』を存分に生かすことが可能になっていた。末恐ろしい19歳である。

 

ではここからアントラーズはどのような現象を引き起こしたかったのだろうか。

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引き起こしたい現象

アントラーズが引き起こしたいのが、「CHがサイドに流れること」・「OMFがヘルプに下がること」の2つだ。(同時に行われるので切り離して考えない方が良いかも)

これらを引き起こすために、最初に解説した立ち位置とタスクで守備を行う。そしてこの現象を引き起こすことで、サイドにボールを誘導していくことを行う。

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奪い方

このようにCHがサイドに流れるとそこへそのままCHがついていく。この時にSBが中に入っているので、そこにも割とSHがついていくように設定されていた。またマリノスCHがサイドに流れるので、その相手スペースにOMFがヘルプで降りてくるのだが、そこには必ず余った逆CHがマークを行っていた。もちろんその1列後ろのWGの場所ではSBが完全に対応できる距離感を保つ。

これでサイドに人を寄せるので、逆SHがしっかりと絞ることで中央のエリアを補完。このようにしてサイドでボールを回収することでショートカウンターに出ることがかなり多くなっていた。

そしてこの守備で触れておきたいことがある。

それがバックラインの立ち振る舞いだ。この試合ではいつもとバックラインのスライドの距離が違った印象を受けた。2列目はかなりサイドに寄せるのだが、バックラインはそれほどボールサイドにスライドすることがなかった。だからCBが中央残りで、逆SBはサイドを帰られた時の対応をできる場所に残っていることが多かったように見えた。

もちろんマリノスCFがヘルプに行く時はCBが1枚着いて行くので、スライドを行うが、ヘルプにいかない場合は上の図のように中央に残ることが多くなっていた。

これはこの試合のために明確に準備していきたものではないだろうか。

 

これでアントラーズはボールを奪ってショートカウンターに出れるようになり、マリノスの保持の局面を難しくしていた。

 

  • CFとOMFでサイドに追い込めない時

もちろん、CFとOMFでサイドに追い込めない時もある。この場合は以下のように対応を行っていた。

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CHが前に出て対応

このようにCFとOMFでサイドに追い込むことが難しいと判断した場合にはCHが前に出て3枚で外に追い込むことを行う。これでマリノスはCB+ボールサイドSBで最終ラインを形成することが多くなるのだが、SBのマーク担当のSHはSBの立ち位置に関係なくまずはハーフスペースに立って中央(縦パス)を消すことを最優先に考える。

もちろん、CHが前に出るのでOMFが浮いてしまう形になってしまう。だからここにはCBが前に出て対応を行うように明確に設定されていた。(降りてくるCFにも対応。OMFとCFの入れ替わりは厄介だった印象)

そして以下のようにボール回収に持っていく。

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サイドに追い込んで奪う

この場合はCB→SBのボールの移動中にCHとOMF(またはCF)の縦スライドで最初の方法と同じ状況に持っていく。この縦スライドの強度の持続がこの試合の生命線になっており、個人的には60分あたりでキツくなると感じていたが、75分あたりまで持っていたので、驚きだった。このようにして、再びサイドでボールを回収することが可能になっていた。

 

アントラーはこれらの守備で基本的にマリノスにボールを持たせるスタンスを取り、守備から自分たちのペースに持ち込んだ。そしてその展開に大きく関係したのがレオ、三竿、荒木の3人だ。特に2CHはカンテ並のプレスの強度、プレスバックの速さ、戻る場所、そしてボール奪取能力を見せつけた。この強度がスタンダードになると、これから先の戦いも軽々乗り越えていきそうだ。

 

YouTubeでの解説

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  • 質で殴りにかかるマリノス

これらの守備に対してマリノスは質で殴りにかかった。それがエウベルと前田のスピードだ。彼らに向けてアバウトな背後のパスを供給することで、SBとシンプルな走り合いに持ち込んだ。特に前田vs常本のサイドはかなり優位に立った。前田よりも常本が前にいるにもかかわらず、常本よりも先にボールに追いついてしまう前田。シンプルにスピードがあるということがこれほどまでに恐ろしいと感じることはムバッペぐらいでしか味わったことがなかった。ここにプレスバックをするという献身性もあるのだから、かなり良い選手だ。さらに大化けしてもらいたい。

 

  • マリノスが剥がせた場面

では質ではなく、マリノスがプレス回避をできた理由についても触れていこう。

これはオナイウのゴールシーン、17:05~、60:51~の3つの場面がよくわかる。アントラーズの守備の穴として、「CHとOMFの縦スライドのズレ・遅れ」と「CHが中央で潰せなかった時」の2つが挙げられる。この2つの曲面を作り出し、突破した時にマリノスはチャンスが生まれたいた。

例えばWGとOMFが入れ替わり、一瞬のマークのズレを引き起こしたり、マルコスやオナイウの受ける場所で回避したり、天野が縦の動きでスペースを作り、空間で受け直したりと様々な方法で回避を試みていた。だから、マリノスが全く攻撃に出られないわけではなかったし、きちんとチームとしても攻撃を組み立てられていた印象だ。想定の範囲外だったアントラーズの体力低下の時間帯が思ったよりも遅かったこと、レオと三竿のキレがスーパーだったことにより、ヴィッセル戦よりも苦しんだ印象を受けた。

 

マリノスのプレスと1つ前に設定した逃げ道

では次はアントラーズの逃げ方について触れていこう。プレビューではSBを逃げ道にするのではないか、だから杉岡の起用で試合に臨むだろう。と触れた。だが蓋を開けてみるとそうではなく、SBに常本と永戸のどちらかと言えば技巧派の2人を起用。

これには狙いがあり、逃げ道を1つ前に設定したからこのような起用になっていた。

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マリノスの守備

まずはマリノスの守備について少し。この試合のマリノスは僕の知っているイケイケドンドンのマリノスだった印象だ。前節のヴィッセル戦では前へ!前へ!のプレスではなく、状況に応じてのプレスという印象で混乱していた。だがこの試合ではプレスをかけていた。その時のプレスの方法が4-4-2(半ば4-2-4)のようになっていた。CFとOMFでCBを牽制し、WGでが中寄りの立ち位置をとることでCHとSBを牽制。これは彼らのスピードがあるので、手前にいるSBへのプレスが十分に間に合うからできることだろう。これでCHを中央に残すことで、WGの背後を取られた時にでも彼らがスライドすることで対応ができるように設定されていた。これが嵌まれば、CHがプレーを遅れせている間にWGのプレスバックを促してボールを回収できるようになる。

これがヴィッセル戦を見てのマリノスの強みの1つで、これが堅守を支えているのだなと感じたとこでもある。

この守備に対してアントラーズは以下のように逃げ道を設定していた。

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逃げ道の設定

ヴィッセルはWGの背後にSBを押し上げることでそこを逃げ道としていたが、アントラーズは違った。アントラーズはSBをWGの手前に配置することでWBをピン止め。さらに牽制されているCBとのパス交換をあえて行うことでWGを数m前に釣り出すことを行った。これでマリノスWGの背後、SBの前に空間を作り出す。そしてここからGK沖がSH白崎・常本へのロングパスを供給する。

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2nd回収で優位に立つ

ここでSHに収まればベストだがそうはいかない。だから相馬監督は「その次のプレー」でボールを保持できるように設定。だからこそSBを逃げ道にするのではなく、SHを逃げ道にした。これで2ndに対して反応できるのがSB、CH、OMFになる。対するマリノスはCH、距離を作られて遅れてくるWGの2枚。だからこそ2ndボールを回収することができていたし、サイドで数的優位を作り出すことができるようになっていた。

「SH、CH、SB、OMFでサイドで四角形を作ることを意識している」とTwitterで呟いたのだが、それは保持の局面に入った時であって、この局面になる前から人を集めているので、サイドで四角形を結果的に作り出すことが可能になっていた。

だからこそ、荒木や土居がライン間でボールを引き出すことができていたし、松村が斜めにランニングで抜け出せるシーンをいつくか作り出すことができたのだろう。

 

このようにしてアントラーズは逃げ道を1つ前に設定することで、早い攻撃を仕掛けることができていた。さらに背後に出して結果、ボールを捨てることになったとしても、再びプレスからショートカウンターという攻撃を組み立てられていたので、それほどストレスなく、むしろ気持ち良く戦えたのではないだろうか。

 

このまま勢いに乗るか!?

共に長い期間、無敗で乗り切っていた。だからこそ、この勝負は分かれ目だった。マリノスは鬼門のスタジアムで勝ち、フロンターレとグランパスにプレッシャーを与えるために、アントラーズは上位進出のため、そして何よりも保持の局面で圧をかけられた時にきちんと戦えるのかどうかをはっきりさせるために。そしてアントラーズがマリノスのインテンシティを上回り、見事勝利を収めた。

とりわけアントラーズはこの勝利はグランパス、FC東京戦よりも、大きな意味を持ちそうだ。保持をさせてもらった両者と違い、保持ができるのか、もしくはできない時にはどのように振る舞うのか。これが明確になり、そしてしっかりと戦えることも証明して見せた。2つの戦い方ができるのだから、これから先も勝利を重ねていけるのではないだろうか。まだまだ連戦で難しい試合が残っている。これから先の厳しい戦いにも泥臭く勝ち点を積み重ねて行ってもらいたい。

それにしてもお互いに良さの出た、スリリングで面白い試合だった。皆さんも見返してみたはどうだろうか。

 

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【London is ...】プレミアリーグ 36節 チェルシー vs アーセナル

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London is ...。ロンドンは青なのか。赤なのか。この答えを出すべく、今回もビッグロンドンダービーが行われた。かたや青いチームは新指揮官が就任し、見事に立て直し、2冠の可能性を残す。この試合で勝利を収めることができれば、トップ4フィニッシュは手堅いものとなる。

かたや赤いチームは失意のシーズンを過ごし、プライドがズタズタにされた1年だった。すべてのコンペティションで敗退してしまったが、この試合に勝つことができれば、EL出場に手が届く。

では今回は矜恃を示すため、お互いにどのような振る舞いで試合に臨んだのか。これについて解説を加えていこう。

 

 

 

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ハイライト

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アーセナルの守備のスタンス

まずはこの試合のアーセナルの守備のスタンスから触れていこう。

結論から述べると、アーセナルは「ズマで奪うこと」と「無理なら下がって5-4-1のブロックを形成」というものだった印象だ。

ではこの項では、「ズマで奪うこと」にフォーカスして話しを進めていきたい。

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あえて空けるズマ

まずこのようにアーセナルは前から当て嵌めに行く場合、あえてズマを空けることでそこへボールを誘い込むように設定していた。

ここに誘い込むために以下のように各々のタスクがあった。

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それぞれのタスク

このようにズマにボールを誘導するために、上の図のような立ち位置をとるようになっていた。CFオーバメヤンはCBシウバを牽制。CHにはエルネニーとSTスミスロウが捕まえるような形になっていた。これでCHトーマスが中央に残ることで3バックとトーマスで3トップに対して数的優位になるように設定。これでWBに対してはWBをマンマークすることができるようになっていた。

これで出し所を削っていくことで、ズマにボールを出させるように誘導する。

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当て嵌めにいく守備

このようにマークを付けていることで、空けておいたズマにボールを出させることができる。(CB経由・CH経由・GKから直接)この時にほとんどの場合、CHが寄ってボールをピックアップしようとするので、ここでマークの受け渡しを行う。それがエルネニーとスミスロウの所だ。エルネニーは寄ってくるCHに対して縦スライドでマーカーを捕まえることで、場所を埋める。さらにこれを行うことにより、『CHが本来の場所に戻る』という副次的なメリットも獲得することが可能に。

これでスミスロウがエルネニーの開けたマーカーを引き継ぐ。そして肝心のズマのところはSTウーデゴールがプレスに。このプレスと同時にチェルシーWBとSTをそれぞれWBとCBが早めに捕まえるようになっていた。

 

これをボールの移動中に行うことで、一気ズマの場所を狭くしていく。

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ズマの視野を奪う

そしてこのようにズマの縦の視野を奪い、自陣ゴール方向へ視野を移させる。これは妻が右利きということが大きく関係し、これでズマの場所で奪いきればベスト、中に返すパスを奪えればベターというように設定されていた。

現にこのように設定したことで、ジョルジーニョのミスを誘い、この試合の決勝点を奪ってみせた。

 

アーセナルの前進

次に触れるのがアーセナルの前進について。徐々に押し込まれ見れなくなったがこれにも少し触れておきたい。

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空間に降りるST

上の図のようにまずCHがバックライン降りを行う。こうすることでCBホールディングが幅を作り出すことが可能に。これでWBサカが高い位置をとることでチェルシーWBを押し下げることができる。これでST(特にウーデゴール)が上の図の空間に降りてボールをピックアップすることが多くなっていた。ここでボールをピックアップできるのは、STが深くまで降りることでCBズマが着いていくか迷うこと、さらにCHがトーマスとウーデゴールで数的優位を作り出すことで、一瞬迷いを与えることでウーデゴールがピックアップすることができていた。

 

チェルシーのチャンスメイク

失点を喫し、ズマを狙われるチェルシー。全くチャンスを作れないかというとそうではない。戦術狂のチームはきちんと空いている場所から入ることができるチームだ。

ではどのように入っていたのだろうか。

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空いてくるアスピリクエタ

このようにアーセナルの守備戦術により、ボールサイド(ズマサイド)に人が集まるようになる。こうなると空いているのがアスピリクエタだ。ではなぜ空いているのか。それは彼の近くに立つ選手がいないことが大きく関係している。

さらにこの試合のチェルシーはSTスミスロウのタスクを見極めていた(勝手な妄想。でもそのような印象は受けた)ので、CHがバックライン付近に降りてCBアスピリクエタを大外に押し上げることが多くなっていたのではないだろうか。

これでアスピリクエタへのサイドチェンジのボール(ズマから直接またはGK経由)で空間でフリーになることが多くなっていた。そしてアスピリクエタが持ち運ぶことで一気にスピードを上げて攻撃を仕掛けることができていた。

 

オドイ投入の意図と効果

前半、ボールを持てるが中央を固めるアーセナルに対して攻め切れないことが続いた。だからトゥヘルはオドイを投入することで打開を図る。

ではオドイ投入の意図とその効果を解説していこう。

WBのヘルプ

まず1つ目がWBジェームズのヘルプだ。オドイが入ったことでWBジェームズがフリーでクロスを供給することが多くなる。ではなぜこれが行えるようになったのか。

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オドイの立ち位置

まずはオドイの立ち位置について。オドイはSTに入ったが、彼の大きな役割はWBの近くに立つことと背後に引っ張ることだった。これを行うことで、大外で幅を作るジェームズがフリーな状態になることが多くなる。

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背後に引っ張る→大外フリーへ

このようにオドイが外から中への抜け出しを加えることでWBを一緒に引っ張ることができる。これでジェームズが高い位置でボールを持つことができ、そこからクロスを供給することが可能になっていた。

トゥヘルは中央から入れないのならば、横から入るということを選択し、だからこそオドイを投入したのだろう。

 

ズマのヘルプとマウントの持ち運び

そしてもう1つの効果がマウントの持ち運びとズマのヘルプだ。マウントはCHに入ると、攻撃時にはIHのような立ち位置をとることが多くなる。これはこれまでマウントがCHで起用されると、このように振る舞っており、そしてこの試合も例外なくIHのような立ち位置を取るようになっていた。だからこそズマのヘルプを行って、早めにボールをピックアップすることでアーセナルの守備を機能不全に持ち込むことに成功していた。さらに、ボールを受ける場所がSTの背後、CHの脇で、さらにその前ではSTがCBをピン止めしていることもあり、マウントは簡単に前を向くことができていた。これでドリブルで持ち運ぶことでアーセナルに対して段差を作りだし、攻撃を仕掛けることができるようになっていた。

 

このようにしてチェルシーはアーセナルを自陣に釘付けにし、攻撃を仕掛け続けたが、アーセナルの粘り強い守備を最後まで破ることができなかった。

この粘りを褒めるべきではないだろうか。

 

自滅はしたが内容は◎

悔しいのがミスから自滅したということ。もちろん、スミスロウの「ボールの移動中のプレス」が抜群だったのは間違いない。だがミスで失点し、その後はほとんどアーセナルに攻撃を許さず、シュート5本枠内に至っては2本に抑えている。だからこそこの結果は悔しいだろう。そしてやはり懸念すべきはチェルシーはシュート19本を打ち0点だったことだろう。ここはこれから懸念点になるだろうし、修正されていくポイントだろう。この敗戦は痛いだろうが良い気付けとなるだろう。今週末に待つFA杯決勝、そしてUCL決勝に向けて、切り替え、タイトルを掲げてもらいたい。

 

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【もしかして、もしかするのか!?】J1第21節 名古屋グランパス vs 鹿島アントラーズ

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もしかしてもしかするのか。堅守を誇るグランパスに2ゴール。FC東京戦に続いてボールを持てた。さらに守備に関しても一工夫を加えたことで完璧にグランパスを押さえ込み、危惧されていたサイドチェンジにも対応して見せた。では今回はアントラーズのこの試合での振る舞いについてを中心に、マッチレビュー を行っていこう。

 

 

 

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優先のビルドアップと保持に持ち込めた理由とは?

ビルドアップの局面から触れていこう。まずここに触れる前に、驚いたのはグランパスの守備の振る舞いだ。YouTubeでのプレビューで触れたのだが、スコアレスの時のグランパスは割と前からプレスをかけることが多くなる。この時にCH(特に稲垣)が前に出てCHが縦関係になり、CBと降りるCHと人数を合わせることが多くなる。

だがこの試合ではそれを行わなかった。これには少し驚いたが、それでも相馬監督が用意していたものにはそれほど影響を及ぼさなかった。

ではアントラーズはどのようなビルドアップを優先していたのだろうか。

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名古屋のスタンスと鹿島の配置

まずはグランパスのスタンスとアントラーズの配置について。上の図のようにグランパスは2CHが縦関係にならずに、アントラーズOMFと上がるCHに当て嵌まるようになっていた。これに対しいてアントラーズは『グランパス2トップの脇』まで広がるように設定されていた。こうすることでSBの立ち位置を変える。右SB杉岡はグランパスSHの背後まで上がり、左SB常本はあまり上がらずに残っていた。

そして以下のようにボールを動かす。

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vs成瀬とハーフスペースのランニング

このように優先的に使うパスが「沖のロングパス」だ。ここで沖はCBが広がったことでグランパス2トップのギャップに立つCHに縦パスを出せるのだが、ここを選択することが限りなく少なかった。

そしてこの高精度のパスを届ける先がSHの背後を取ったSB杉岡のところだ。ここでグランパスSB成瀬との空中戦を制することで一気に前進する。ここで成瀬が出てくるので、CBとSBの間(チャンネル)をアラーノがランニングすることができる。特に先制するまではこの形が一番可能性があったのではないだろうか。

さらにこれを行ったことで、以下のようなメリットを獲得することができていた。

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強要する縦スライド

 この図のように一気に沖から杉岡へロングパスを届けることで、赤のラインよりアントラーズ自陣にいるグランパスの選手は背走することになるので、不利な状況に陥る。アントラーズはこの状況を作り出すことで有利に立つ。

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縦スライドと保持

このようにグランパスCHに対して縦スライドを強要する状況を作り出す。この状況を作り出せるのは、ハーフスペースをランニングするアラーノ(または土居)のスペースを埋めるためにCHが縦スライドをさせることができていた。

これで上の図の白のエリア、グランパスCHの手前でピトゥカや永木が時間を得ることができていた。だからこそ、FC東京とはまた違った方法で保持に持ち込むことができていた。

このようなビルドアップを設定することで手数をかけない速攻と保持に持ち込む遅攻を展開することができていた。

 

ゾーンのさらに奥を突く攻撃

この試合も土居をCFに置く、いわば0トップのような立ち振る舞いのできる布陣で試合に臨んだグランパス。FC東京戦では、彼らのスタンスが大きく関係して保持をすることができた。

(以下がFC東京のレビュー) 

www.soccer-bunseki.com

 

この試合では上の項で解説したように、グランパスCHの縦スライドを強要したことで、ピトゥカと永木が時間とスペースを持った状態でボールを持つことができていた。

もちろん、ここから先はグランパスが守備ブロックを作ることで守備を行っていく。これに対してアントラーズは「さらに奥を取る」ことで攻撃を完結させようと試みていた。

これがどのようなことなのか。これを解説していこう。

この攻撃について題材にしたいのが31:10~の攻撃と杉岡のゴールシーンだ。

どちらの攻撃にも共通して言えるのが、SBとCBのズレとその遅れ、そしてその背後を取ることができていたことだ。

ではなぜ、そこを取ることができたのか。

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サイドからの攻撃

このように、まずはCBの持ち運びなどでグランパスSHを釣り出す。こうすることで大外のSBにパスを出した時に、グランパスSBを釣り出すことができる。そしてこの時点でCFに入った土居(後半からここを取りに行くのは荒木が主)がSBの背後に流れることが多くなっていた。

この流れる動きに対してグランパスCBに対応を行わせないように、逆SHが中央に入ることでCBをピン止め。もちろんOMFを入ることでもう1枚のCBをピン止めする。

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レイオフからさらに奥

そしてこのようにSBからCHへレイオフし、サイドに流れたCFへ縦パスを打ち込む。もちろんこの時にもCHを中に入ったSHがピン止めしていることで、CHが時間とスペースを得ることができていた。

そしてこの試合でCHにレオと三竿ではなく、ピトゥカと永木を選んだ理由はここにあったのではないだろうか。ここのパス(きっとこれだけじゃないけど、ここが一番大きな理由のように感じた)を打ち込むために、よりボール扱いの上手い選手を起用した。これはボールを持てることを予測しての起用だったのだろう。

さらにここでもSB杉岡を起用した意図も見えた。CFがサイドに流れることで、中央に人数がいなくなってしまうことは容易に想像できる。だからこそ、杉岡をクロスのターゲット要員にすることで、補完していた。ここは永戸よりも杉岡の方がフィジカル的に強いし、合わせる感覚もあるはずだ。だからこそ、SBに杉岡を起用し、現に追加点(クロスかrではなかったが)を奪って見せた。これは確実に攻撃時にフィニッシャーの役割を与えられていたからこそ、ペナ付近までよく上がっていたのだろう。(これに伴ってSB常本が少し下り目な位置を取っていたことに納得できる)

さらに付け加えると、SBが上がることでFC東京戦と同じようにSHを押し下げて被カウンターのリスクを予め削ることもできていた。

 

そしてこれらを考慮しての彼らの起用だと個人的には感じた。

 

守備の一工夫

なんといってもこの試合の守備だ。僕が危惧していたのはSBの背後とサイドを大きく変えられることだ。

だがこの試合ではほとんどどちらの状況も作られず、安定感抜群の守備を披露。全く持って失点に匂いはしなかった。

ではなぜこの試合では守備が安定していたのだろうか。

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守備のタスク

まずは各々の守備タスクから。この試合のアントラーズは完全な4-4-2で並ばずに、3+1の並びに対してCFとOMFが縦関係になるようになっていた。この縦関係になる理由は、CFが3枚に対してどちらのサイドに誘い込むのかを明確にすることと、中央に残るCHに対してOMFを当て嵌めることを行ったからだ。

これを行ったことで、グランパスOMFに対してCHで数的優位を作り出すことができ、SHがSBへ前向きに対応できる立ち位置が取れるようになっていた。さらにSBがグランパスSBに出てプレスを行わないようになるので、明確にグランパスSHへの対応を行うことが可能になっていた。

このようなタスクを授けたことで、以下の場所でボールを回収することができていた。

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3箇所の奪い所

このようにCF土居がワンサイドカットしながらプレスをかけることで、広がるCBにパスを出させる。この時に中央に残るCH(主に稲垣)に対してはそのままOMFがマークを行う。こうすることで、SHはSB、ヘルプを行うOMFにはボールサイドCH、中に入るSHにはSBがマンマークを行うことで、CBから出てくる縦パスを潰しにいく。これでボールを回収することができていた。また極端にサイドを圧縮せず、逆CHが中央に残ることで、バランスを保つ。これを行うことで、奪った時の逃げ道を確保することができていた。

さらにサイドを極端に圧縮しないことで、サイドを変えられる起点を潰すことができるようになり(OMF小泉の役割)、仮に変えられたとしてもSBの対応が間に合う距離にいることがほとんどだった。

 

このように小泉と永木とピトゥカの立ち位置を一工夫したことで、SBの背後を取られることもほとんどなかったし、サイドを変えられる場面も皆無だった。

この試合での守備の方法はこれから先も十分に通用し、そしてアントラーズの守備の安定性を急激に上げることができるのではないだろうか。

 

ターニングポイントは山崎の交代

グランパスのターニングポイントにも少し触れておこう。グランパスはビルドアップが上手くいかないことを変えようとしたのか、山崎よりも地上での縦パスを引き出すことの上手な柿谷を投入する。だがこの交代はアントラーズの守備にぴったりと嵌り、結果的にさらに攻撃の幅を狭くしてしまった。グランパスは縦パスを打ち込めなかった時に、割と簡単に前線目掛けてロングパスを蹴り込むことが多い。だがそのターゲットとなる選手がいなくなったことで、地上でしか勝負することができなくなってしまっていた。だからアントラーズは守りやすくなっていたし、グランパスは攻撃に出ることが難しくなっていた。個人的には山崎を替えたことに小さくない疑問を抱いていたのは事実だ。

そして現にこの交代を機に、全く前進することができなくなっていた印象だ。だから個人的にはここがターニングポイントと思っている。

 

もしかして、もしかするのか!?

小泉と永木、ピトゥカの気の利くプレーの連発。特に小泉に至っては攻守の立ち位置とカバー、守備ヘルプまで、気が利きまくっていた。だからこそ、アントラーズは守備を完結することができていたし、ボールを難なく保持することも可能になっていた。この試合の小泉はまさに働き者だった。だからこそ僕の中では彼がマンオブザマッチと思っている。

そしてこの試合でも見せたほじの振る舞い。前回対戦のFC東京戦での保持とは色合いが違う。FC東京戦は相手の振る舞いによるものが大きかったが、この試合では確実に能動的に保持を獲得していた。だからこそ、杉岡へのロングパスでの前進や土居のCF起用、永木、ピトゥカの起用だった。

この試合で「引いた相手」には保持し、ゴールを奪いにかかることができるということを証明したと表現してみても良いのではないだろうか。そのぐらい保持の振る舞いとポジトラ、非保持の振る舞いは完璧に近かった。(ネガトラは距離が遠く、プレッシャーが掛かりきらない所があったが、それでもバランスが崩れなかったのは気の利く選手が多くいたからだろう)

だから、「もしかしてもしかする」のかもしれない。まだ疑心暗鬼なのはどちらも「引いた相手」だからだ。週末のマリノス戦でどうなるのか。ここがこれから先のシーズンの分かれ目となりそうだ。この週末の試合でどのような振る舞いをするのか。とても楽しみだ。

 

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