PL アーセナルvsウェストハム ~ソクラテスが上がれた理由~

 

PL 29節アーセナル vs ウェストハム
スタジアム:エミレーツスタジアム
過去5試合対戦成績:アーセナル⇨4勝 ウェストハム⇨1勝
試合結果結果:1-0
得点者
アーセナル:78‘ ラカゼット
ウェストハム:なし

前置き

この記事を読んでいただき、試合を見返すきっかけ、または次の試合を観ようと感じるきっかけになっていれば幸いです。
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前置きはこのぐらいにして、では早速、この試合について解説をしていきましょう!最後までお付き合い、宜しくお願いします!

スターティングメンバー

画像1

 

中央で時間ができた理由

アーセナルの時間ができる場所。これにより、後半にソクラテスが上がる伏線となる。ではなぜこの『時間ができる場所』ができたのか。

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時間ができた場所。それはCHの所に入っているセバージョス。ここでフリーでボールを持てる事が多く、そしてここから展開し、攻撃を仕掛けていく。ではなぜここで時間ができたのか。

それはウェストハムの守備戦術が大きく関係している。ウェストハムの守備ブロックは4-4-2。そこで2トップは「アーセナルの2CBを消せ」というタスクが課されていたのだろう。だからこそウェストハム2トップは中央を開けてまでCBの前に立った。

これによりアーセナルは中央にパスコースを見いだせ、さらにCHジャカは高い位置をとれるようになる。

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簡単に中央でボールを受けれるので、CHのジャカは組み立てに参加する必要がなく、高い位置にポジションを取れる。こうする事でジャカ、SBのサカ、SHのオーバメヤンで三角形を作り、攻撃を仕掛ける事ができる。
左サイドを中心と攻める事が多いアーセナルはCHが一列前に出た事でよりその攻撃に拍車がかかった。

もう1つの時間ができる場所

そしてもう1つ時間ができる場所があった。それはアーセナル右サイド。具体的に言えば流れたOMFで時間を作る事ができた。ではどのようにして時間を作っていったのか。

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これも全ては中央でボールを受けれた所から始まる。このようにCHセバージョスが中央でボールを受け、そして少し運ぶ事でウェストハムCHを釣り出す。ここでSBにパスを送る。それと同時にOMFはサイドに流れ、SHのペペは少し高い位置をとり、ウェストハムSBをピン止めする。

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そしてこのような形になる事でOMFはSHの背後、SBの前、いわゆるライン間で時間を確保する事ができる。ここで時間ができたのは、CHセバージョスの運びでウェストハムCHを1枚釣り出しているのも大きく関係している。これでここからもアーセナルは攻撃を仕掛けた。

だがこの試合のSBに入っているのはソクラテス。彼がSBに入ると3バック気味になり、バックラインに残る事が多い。だからこそ、中央を消される試合でもCHが1列前にポジションをとり、逆のSBを押し上げる事ができる。その代償にSBソクラテス自身は攻撃参加を制限されている。
そしてこの試合も前半は低い位置に残り、右サイドの攻撃はエジルとペペの2人、もしくはペペの単独突破の攻撃になっていた。

 

後半でのSBの攻撃参加

そして後半。ウェストハムCFが中央をあけることでCHで時間ができる、それにより、OMFでも時間を作る事ができるので、アルテタ監督はSBのソクラテスの攻撃参加を促すように指示を飛ばす。こうすることにより、何が良かったのか。

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SBのソクラテスが高い位置を取れるようになったことにより、右サイドでも同じように三角形を作り出す事ができる。こうする事で、ウェストハムSHはSBを気にし、CHライスはOMFエジルが気になりCHセバージョスにプレスに出れなくなる。これはSBが上がった事により、OMFが流れる事が少なくなり、『CHの近く』でポジションをとるようになったから。これでCHを「捕まえる」事ができる。

そしてCHのセバージョスが「運べる距離」が長くなり、全体を押し上がる事ができ、ウェストハムは押し込む事に成功。
もちろんSBの攻撃参加により、右サイドの攻撃も活性化。これにより、何度かチャンスを見い出しゴールに迫った。

まとめ

この試合でアーセナルが見せた攻撃側が『捕まえる』状況を作り出すという事。また新しい発見ができた。さらには試合を経る度に、内容が向上し、結果もついてくるようになってきている。逆転でのCL出場圏内滑り込みまでの勝ち点差は8。だんだんと現実味が帯びてきたのではないだろうか。ELは敗退してしまったが、まだFAカップも残っている。次の試合は延期になっていたマンチェスター・シティとの大一番。マンチェスターダービーに敗れたマンC。アルテタ監督にとってより特別な試合となるだろう。はたしてこのビッグゲームはどちらが制するのか。とても面白い一戦になりそうだ。

終わりに

 

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PL マンU vs マンC 〜マンチェスターダービー。押し込め!ハイプレス!〜

 

PL 29節 マンU vs マンC 
マンチェスター・ダービー
スタジアム:オールドトラフォード
過去5試合対戦成績:マンU⇨2勝 マンC⇨3勝
試合結果結果:2-0
得点者
マンU:30‘ マルシャル  90+6’ マクトミネイ
マンC:なし

前置き

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前置きはこのぐらいにして、では早速、この試合について解説をしていきましょう!最後までお付き合い、宜しくお願いします!

スターティングメンバーとスタッツ

・スターティングメンバー

画像1

・チーム別スタッツ

画像2

(Goal.com参照)

シティを押し込むハイプレス

まず触れるべきはマンUのハイプレス。このハイプレスは前回対戦。ここでもこのハイプレスを使用し、そして勝利を手にした。もちろん赤い悪魔はホームスタジアムでもこのハイプレスを採用。これこそがマンUが勝てた大きな要因。ではどのようにハイプレスをかけていたのか。

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まずはプレスをかける準備を紹介していこう。CBに対してはCFが、DMFに対してはOMFがマークを行う。さらにIHに対してはCHが牽制。形的には5-2-1-2のような形。こうする事で中央を経由させないようにする事に成功。

このように準備し、そして肝となるのがWBのポジショニング。WBはシティSBを開けるポジションを取りながら、GKエデルソンからWGスターリングへのロングパスを牽制する。こうする事でGKエデルソンにCBかSBにパスを出させる。

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そしてこのようにしてボールを奪う、または蹴らせる事で回収を行う。WBがSBまででてプレスをかける事でマンCを押し込み、満足にビルドアップをさせない事を狙った。
この試合のWBの出て行くタイミングとそれを支える走力。これには脱帽。前回対戦の時よりもWBの出て行く質は上がっていたのではないだろうか。

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このようにしてハイプレスを完成させる事でボールを奪い、ショートカウンターを仕掛けてマンCを苦しめ、勝利を手にした。

補足:B・フェルナンデスのプレス
ここで触れておきたいのは、B・フェルナンデスのプレスの掛け方。『DMFを捕まえる』事がタスクと先述した。だが皆さんもご存知の通り、マンCのGKエデルソンは脅威の高精度ミドルパス、ロングパスをスキルに持っている。だからこそ、B・フェルナンデスはGKにプレス行う場面も見受ける事ができた。憶測の域だが、これは「個人戦術」だろう。

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このようにDMFのロドリを背後で消しながらGKにプレスをかける。ここでのプレスの駆け引きを行なっていた。

シティのハイプレスの剥がし方

黙っていられないのは昨季王者のマンC。シティはこのプレスに対しての対応として、左SBにジンチェンコを起用。彼をSBで起用した事により、このようなハイプレスの回避の仕方ができるようになる。

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まず1つ目がこのような方法。CBが開く事でSBを中央に押し出す。これは元々『中の選手』であるジンチェンコだから、ここまであからさまに中央に入り、DMFロールを行う事ができる。また逆のSBは若干、絞る事で3バックの位置をとる。そしてSBが中に入ったので、IHが外に流れて幅を作る。こうしてバランスをとる事により、ボールを引き出す。

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このように三角形を作り出す事でバランスが取れているのがわかる。そして青のエリアで数的優位を作る事ができる。このように動く事で、WBとCHを釣り出すことを狙いとして持っていた。

例えばCFジェームズが開いたCBにプレスに行くと、このようにボールを動かす。

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CFがCBについて行くことで中央が開く。本来ならばここが開いてもOMFがDMFを捕まえているのでパスは出せない。だがSBが中に入ってきているのでDMF+SB vs OMFの形を作る事ができ、数的優位に立てる。だからこそここでボールを受けれ、CHを釣り出す事ができる。そして外に流れたIHを経由する事でCFへボールを届ける事ができる。

さらにもう1つ例を挙げておこう。

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例えばCFのジェームズがGKにプレスをかけた場合。この場合は開いたCBにパスを送る事で、CBは2つの選択肢を持つ事ができる。ここでマンUCHとWBがIH、SBをそれぞれ捕まえに来ないのであれば、そこにつける。もしもプレスに来るのならば、次のようにボールを動かす。

画像11

このようにここで数的同数を作り出し、速い攻撃を仕掛ける。オフサイドのになった場面はこの応用のような形で突破していた。

さらにもう1つ。それがシンプルにDMFがズレて、IHが受けに降りるというもの。

 

DMFのロドリがずれて場所を開ける事により、IHのギュンドアンが降りてボールを受けるスペースを作り出す。こうする事により、CHが場所を捨ててまでプレスに出るかを迷わせる。
もしも出てくるのであれば、外に流す事でSBで時間ができるし、出てこないのであれば、IHギュンドアンで時間ができる。このようにしてハイプレスを掻い潜ることに何度か成功していた。

マンUがブロックを作る時

マンUは何度かハイプレスを突破される事があっても、基本的に前に出る事で優位に立ち、ゲームを進めるプランを実行。だがもちろん、ハイプレスだけで試合を乗り切ろうなどとは考えていないスールシャール監督。そこでマンUはどのような場合に下がり、ブロックを形成していたのか。

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マンUは外回りのパスにさせるように守備を行い、そしてSBでボールを奪うように設定してしていた。そこで、1つの決まりとして、『中央にボールが入ったら下がろう』というものがあったように見えた。
上の図のようにDMFにボールをつけられると、OMFがプレス。このようにする事でバックパスを選択させる。バックパスを選択させると、全体が下がり、5-2-3のような形に変形。この時に下がったCFがIHを少し気にする形でブロックを形成する。
これはこの場面でも同様だ。

画像13

このようにする事で遅らせ、ブロックを形成する時間を作り出す。このようにしてブロックを形成し、前回対戦と同様、WB vs WG の局面に持っていくことでマンCの攻撃を食い止めた。

補足
ではなぜ、中央にボールが入ると下がることを選択したのか。
その理由として、中央にボールが入ると、2トップがひっくり返り、無力化されてしまう。だから中央に入れさせないようにして、それでも入れられる場合は下がるという選択になっていたのだろう。ここで下がることでCFも守備に参加することができ、人数を揃える事ができる。ここのプレスバックもしっかりと整理されていた。
(もちろん下がらない事もあったが、基本的にはこのような決まりで動いていた)

ロングカウンターで狙う場所は?

ブロックを形成する事でマンCを「呼び込んだ」ホームチーム。そしてボールを奪う事でロングカウンターを仕掛けてゴールに迫る。その時に狙ってボールを送り込んでいたスペースがこちら。

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マンC、チェルシーバルセロナリバプールマリノス、などなど、SBが高い位置をとるチームはSBの背後を狙われ、カウンターでピンチを迎える事が多い。
(だがここでCBの能力が高いと食い止めれる。リバプールだとファンダイク、マリノスだとチアゴマルチンス)
このカウンターを封じるために、圧倒的な身体能力のある、ウォーカーとメンディーをグアルディオラ監督は好んで使うのではないだろうか。
マンUはここにボールを落とす事でシンプルに走り勝ち、カウンターを完結させる事で後ろが重くならず、再びハイプレスに出ることができた。

WBを避けるWGとマフレズ投入の効果

押し込むが、フィニッシュまで持っていけない。そんな時間が続き、焦るマンC。そこで投入したのがマフレズ。彼の投入で右サイドの攻撃が圧倒的に改善。ではなぜ一気に改善されたのか。

画像15

まず左サイド。WGのスターリングはWBのワンビサカに完全に封じ込まれていたので、そこを嫌い、中にポジションをとるようになる。こうする事で対峙するのはCBのリンデロフ。ここで勝負を仕掛ける。そこで大外はジンチェンコに代わって入ったメンディーが担う。これで左サイドから崩し、クロスからの攻撃を狙う。
そして右サイド。ここではWGのマフレズが幅を使い攻撃を仕掛ける。足元でうけてドリブル突破、またはIHに当てて、CBを釣り出し、背後を狙う動きができるので、右サイドが一気に活性化。
これでゴールへの糸口を伺ったが、マンUもすぐにバイリーの投入でWBをルークショーにする事で、マフレズの対策、さらにはマルシャルに変えてマクトミネイを投入する事で5-4-1のブロックに変更し、逃げ切り態勢に入られて、ゴールを最後まで奪う事ができなかった。

まとめ

シーズンダブルは実に10年ぶり。ファーガソン監督退任後、青い彗星の後塵を拝し続けた赤い悪魔。まだお世辞にもライバルクラブのレベルまで達したとは言えないが、それでもこの2つの勝利は大きな自信、そして威厳を取り戻すきっかけになるのではないだろうか。ボールを捨てて、戦術を完遂する、メンタリティーには前回対戦同様、どこかグッとくるものがあった。CL出場圏内まですぐそこに迫っている、マンU。B・フェルナンデス、イガロの加入で一気に内容が好転したこのチームが、シーズン終了時にどの位置にいるのか注目だ。
一方のマンC。前半立ち上がり、後半立ち上がりと効果的にボールを回せていたが、徐々に術中に嵌り、まさかのシーズンダブルを喰らう羽目に。オフサイドアグエロのゴール取り消しという不運もあったが、それよりもマンUの「熱」に完全に圧倒されていた。来週にはCLでレアルをホームに迎える。ここで勝利をしっかりと収めるため、早急な「モチベーション」上昇が必要だろう。負けるべくして負けたという表現が正しい試合だったのではないだろうか。ここからの立ち直りに期待したい。

終わりに

 

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Jリーグ 清水エスパルス vs FC東京 ~新しい両チーム~

 

J1 1節 清水エスパルスvs FC東京
スタジアム:IAIスタジアム
過去5試合対戦成績:清水エスパルス⇨1勝 FC東京⇨3勝 1分
試合結果結果:1-3
得点者
清水エスパルス
47’ ティーラシン
FC東京
77’ D・オリヴェイラ(PK)79’ アダイウトン ) 90+2’ レアンドロ(PK)

前置き

『サッカーへの恩返し』をしたく、この度『Football Base』という会社を立ち上げました。

「サッカーと共に。サッカーを人生の一部に」これをモットーに、

サッカー好きが楽しめる、これからサッカーを好きになってもらう場所を提供します。

少しでも気になる方は、下記のリンクから記事を読んでみて下さい。

皆さんの人生の一部に『サッカー』があれば僕は幸せです。

 

note.com

 

では早速この試合のレビューを行っていきましょう!

最後までお付き合い宜しくお願いします!

はじめに

リーグ戦の延期に伴い、リーグ戦を全て見返す事ができそうだ。そこで今回取り上げさせてもらう一戦は、清水エスパルス vs FC東京。昨季、熾烈な残留争いを繰り広げ、そして何とか残留をする事ができたエスパルス。シーズんの失点数を他をも凌ぐ、リーグワーストのものだった。そこで今季から新たに招聘したのがポステコグルー監督の右腕、クラモフスキー。彼を監督として連れてきた効果が十分にみれる一戦だった。

一方のFC東京。昨季の2位のこのチーム。堅守を売りとしてマリノスとは違った意味合いでJリーグ全体を驚かす事に成功。この堅守を中心に、鋭いカウンターを仕掛けるスタイルは昨季と変わらず。変わった所と言うと、フォーメーションだろう。4-4-2から4–3-3に変更する事で、攻撃にも力を入れる。この変更もあってか、開幕戦でも3ゴールを奪う逆転劇を見せつけた。

では今回は『新しい』両チームが演じた開幕戦について解説を加えていこう。

スターティングメンバーとスタッツ

・スターティングメンバー

画像2

・チーム別スタッツ

画像2

(Goal.com参照)

FC東京のハイプレスとブロック

昨季から続くFC東京の守備の堅さ。この試合もその堅さを見せつけた(先制点を奪われてしまったが)。だが今季から変わったシステム。4-4-2ではなく、4-3-3になり、FC東京はどのようにハイプレスを仕掛けていたのか。

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最初のセットポジションでWGがSBを消し、それぞれがマークを行う事でCBにパスを出させる。(これはエスパルスがバックパスで自陣深くから組み立て直す時も同様の方法を使用)

そしてCBにパスが出ると全体がスライドを行い、それぞれを捕まえていく。
CBに対してはWGが、バックラインに参加するCHに対してはCFが、逆のWGはCBとSBのケアを行う。そしてここでIHがSBにプレスに出て、SHに対してはSBがマークを行い、逆のIHがスライドして中央のCHのマークを行う。

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そしてIHがSBにプレスに出た事で赤丸のエリアでボールを狙って奪う事ができる。またSBの選択肢を消すことができるので、捨て球を蹴らせること、ミスを誘発することも可能だ。
それでもパスを繋ぐ事を選択するエスパルスは何度かビルドアップの局面で引っかかり、ショートカウンターを喰らうことになっていた。

このように昨季はハイプレス時は『サイドを圧縮』することが多かったが、今季はもちろんサイドを狭くするが、どちらかと言えば『中央で引っ掛ける』事が多くなりそうなハイプレスの仕掛け方だった。

ではブロックを形成する時はどのようになっていたのか。

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このように5-4-1のブロックを形成する事で中央を固めつつ、サイドにも人数をかけれるように。昨季は4-4-2のブロックを形成する事で、ある程度サイドを捨ててクロスを跳ね返す事が多かったが、今季はクロスにも対応するという意気込みが見えた。だからこそ、エスパルスのクロスは1度も成功しなかったのではないだろうか。ではなぜ人数をかけれるようになったのか。

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これが4-4-2のブロックと4–5-1のブロックの違い。決定的に違うのはサイドに人数をかけれるかどうか。4-4-2の場合は1枚しかプレス行けないが、4-5-1の場合は2枚でプレスに行く事ができる。
だからこそサイドチェンジをされた時の『走る距離』が変わってきて、終盤でもガス欠することなく、カウンターに出る事ができる。そしてサイドで人数をかけつつ、スライドで中央を締めれ、各レーンを埋める事ができているので、サイドチェンジをされる回数も減る。このようにしてブロックを形成し人数をかけて奪い、十八番のロングカウンターを繰り出す事で試合を仕留める事に成功した。

エスパルスの三角形+1

このように守られる事でエスパルスは為す術がなかったのかと言うとそうではない。相変わらず『中央』が堅いFC東京。だからエスパルスはサイドでしっかりと起点を作り、そして崩す事で中央への侵入の活路を見出していた。この『パス回し』と『その立ち位置』こそが監督交代意図、そしてこれからのサッカーの礎となるのではなだろうか。
ではエスパルスはどのようにしてサイドで起点を作っていたのか。

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エスパルスは基本的にSHが幅を作り、そして仕掛ける事でチャンスを見出す事が多かった。だからこそ、SHに突破力のある西澤と金子が抜擢されている。そしてこの突破力をより強いものにするために周りがこのようなポジションをとる。
まずSBはオーバーラップを仕掛けずに、ハーフスペースにポジションをとる。次にOMFが流れる事で三角形を形成。これでサポートが完成。
ではここからどのようにして中央に入っていったのか。

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このように三角形を崩し動く事で、相手を動かす。SBがインナーラップを仕掛け、DMFを一瞬引きつける。さらにOMFが抜け出す事でIHを引きつけ、SHの中央へのパスコースを作り出す。これでCHが中央でボールを持つ事ができ、サイドを変えて視線を変える事ができる。これを見せる事でさらにもう1つのパスコースを作り出すことにせ成功。

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このようにSBとCHがボールを受けに行く事でDMFとIHが若干前に出る。そこで開いた中央へのパスコースをつく事でビッグチャンスに繋げる。このようにしてサイドを起点に三角形+1(CHまたはCF)で中央に入っていった。

エスパルスのビルドアップの修正

エスパルスは前半、ある程度は試合を支配したが、唯一の懸念点。それがFC東京のハイプレスによる、ビルドアップの局面。ここで嵌められるのでショートカウンターを喰らっていた。だが後半からこのようにビルドアップの局面で修正を加える。

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このようにCHが横並びになる修正を加える。このようにすると何が良かったのか。
それはIHの判断を難しくする事。元々IHがSBにプレスをかける事でそれに呼応し、連動してボールを奪う事をしていたFC東京なのだが、エスパルスCHが横並びになってことで難しくなった。

これを狙ったエスパルス。もしもいIHがCHに出てくるのならばSHへのミドルパス、ボールサイドのIHが出てきて、逆のIHが出てこないのならば、空いいるCHへ。IHがどちらも出てくるのであれば、SHへのミドルパスを送ることができる。

このようにしたことでエスパルスFC東京に『嵌めどころ』を喪失させ、押し込むことに成功し、先制点を奪うことに成功した。

勝負にでた4-2-4

失点した事で勝負にでたのはもちろんのことながら、FC東京。54‘に三田を下げ、アダイウトンを投入。彼を入れる事でほぼ4-2-4の形に変更。
そしてこの超攻撃的な布陣にする事で、半ば強引に流れを引き寄せ、逆転勝利を飾る事に成功。
この4-2-4の意図として、WGを高い位置に取らせる事でエスパルスSHを押し下げ、カウンターの脅威、高い位置での仕掛けの2つを封じる事に成功。さらにオープンな展開に持っていければ、『走力』で勝てると踏んだのであろう。現に、D・オリヴェイラアダイウトンレアンドロ、田川、今野の推進力とそれを支える走力で打ち勝つ事に成功している。

この4-2-4の意図として、「SHを押し下げる」、「オープンな展開に持ち込む」、この2つの意図があったのではないだろうか。

まとめ

エスパルスFC東京ともに新しい一面を見る事ができた。特に清水エスパルスに関しては能動的なサッカーを志向するようになり、そしてその方法がとても面白いものだと感じた。これから試合を重ねるに連れてどんどんよくなっていくのではないだろうか。マリノスとはまた違う、ボールの動かし方を披露してくれそうだ。
FC東京は中央を固め、守り抜く事ができる、相変わらず手堅い戦いができるチーム。この土台の上に、ブラジルトリオという、破壊力抜群のタレント、さらには新しいハイプレスを搭載し、今季こそリーグ優勝を狙う準備が整ったのではないだろうか。
まだリーグ戦が1試合しか行われてないが、この試合を見る限り、清水エスパルスFC東京もこれからのシーズンにとても期待の持てる、良いサッカーを披露してくれた。ますますリーグ戦再開が楽しみになる、良い試合だった。

終わりに

 最後までお付き合い頂きありがとうございます!
ではこの場を借りまして、5つの事について紹介させて下さい。簡潔にまとめているので、この4つの事も覗いて頂けると幸いです!

  •  

    •  会社について

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    • 最後までご朗読ありがとうございます!

    改めまして最後までお付き合い頂き、ありがとうございます!また次回の記事でお会い出来る事を楽しみにしています!

    これからも『Football Base』を宜しくお願いします!

FAカップ チェルシー vs リバプール ~リバプール攻略法?その戦い方とは?~

 

 

FAカップ 5回戦 チェルシー vs リバプール
スタジアム:スタンフォード・ブリッジ
過去5試合対戦成績
チェルシー⇨1勝 リバプール⇨2勝 2分
試合結果結果:2-0
得点者
チェルシー:13’ ウィリアン 64‘ バークリー
リバプール:なし

前置き

『もっとサッカーにのめり込もう!』をモットーに、サークルを作りました!
活動内容として、「戦術や分析、観戦方法が学べる場所」、「一緒にサッカーを観戦でき場所」、「サッカーを語り合える場所」を作りました。主にFacebookライブ配信で行い、そのたの『グループ』を作りました。月額500円でやっているので、奮ってのご参加、お待ちしております!
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はじめに

FAカップ5回戦のビックマッチ。チェルシー vs リバプール。ともにCLでの結果、リーグ戦での結果が奮わない中で迎えたカップ戦。いくらカップ戦と言えども、相手はビッグ6。ここでライバルを叩きのめし、もう1度『勝利』と『自信』を取り戻すための試合として、タイミングも対戦相手も申し分ないものだった。そんな激戦必須のこの一戦を制したのはホームチームチェルシー。CLで相見えたドイツ王者のスピード感とレベルの差を感じたロンドンの雄は、『このままではダメだ』という事を感じさせる圧巻のパフォーマンスを披露。さらに緻密に練られた「対リバプール」のゲームプラン。これにより、チェルシーは圧倒的な強さを誇っているリバプールに完勝を挙げる。ではこの試合、どのようにしてチェルシーリバプールに完勝したのか。今回は完勝の理由を紐解いてこう。

スターティングメンバーとスタッツ

・スターティングメンバー

画像1

・チーム別スタッツ

画像2

(Goal.com参照)

リバプールの強みを消すために

リバプールの最大限の強みとは何なのか。強みを多く持っているが、1番の強みとして持っているのが『幅を使った攻撃』だろう。そこで触れていきたいのがチェルシーの守備戦術。これはリバプールがリーグ戦初黒星を喫したワトフォードが取った守備戦術にインスピレーションをうけたようなものになったいた。
ワトフォードが取った戦術が気になる方はこちらをご覧になってもらいたい。

ではチェルシーリバプールの『幅を使った攻撃』を消すためにどのような守備をおこなっていたのか。

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まずはこのように守備に入る。CBの所では数的不利になるが、ワトフォードと同じようにロングボールを蹴られなければここのエリア(赤のエリア)ではボールほ保持されてOK。さらに中盤にかんしてはそれぞれがマークを実施する事で数的同数に持っていき、中央を経由させないように、させたとしても前を向かせないように守備を行う。またWGはSBをケアすることでここからの「ロングボール」と「サイドチェンジ」を封じる。こうする事でバックラインでは数的優位に立てるので、CBからのロングボールを蹴り込まれても太刀打ち可能になる(あまりロングボールは使っていなかった)。このようにして守備を行う事で効果的な組み立てを阻止する事に成功する。そして徐々に吸収しながらこのような守備に変形してく。

画像4

リバプールは攻撃時にWGが中に入る(SBが中に入ることもあり)事でSBを押し出し、アタッキングエリアで幅を作る。今まではここで数的不利を作られていたので、簡単に崩され、そして高精度クロスを入れられて失点するチームが多かった。(補足で数的優位の作り方を説明)だからこそ、圧倒的なアシスト数をSBが誇ることとなる。だが、リーグ戦のワトフォード、この試合のチェルシーはWGにSBをマークさせることにより、「6バック化」を果たす。こうすることでサイドで数的不利に陥ることなく、守備をすることができる。そして引き続きIHにはIHがマークを行い、DMFのギルモアはカバー能力を生かして全方向のカバーを担当。こうすることで背後のスペースを消しながら、ファビーニョ、ファンダイク、ゴメスに「ボールを持たせるだけ」に成功し、縦パスを入れささずに焦らしてミスを誘った。

補足:なぜリバプールはサイドで数的優位を作り出せていたのか

補足だが、リバプールはどのようにしてサイドで数的優位を作り出していたのか。

画像5

このように4-4-2で守備ブロックを敷くチームが多い中、白のエリアで数的優位をリバプールは作り出す。IHが斜めににおり、SHを引きつけ、SBを高い位置に押し出す。幅を取ったSBがWGを中に入れる事で赤のエリアで数的優位を作り出すことができる。WGのマークをCBが行うという方法をとるチームも多くあったが、WGが外に流れた時の対応に苦戦し、崩されることが多かった。このようにここで数的優位を作り出し、引いた相手にはクロス攻撃を仕掛ける事で相手を広げて、中央の活路も見出していた。
だがこの試合、ワトフォード戦、少し遡りCLのアトレティコ戦と幅を徹底的に消された時に敗戦している。

CFが組み立てに参加した時の対応

このように守備を展開する事でリバプールの攻撃を遅らせ、幅を使わせず、ミスを誘発する事に成功したチェルシー。だが「対応の鬼」リバプールはすぐにこの方法で対応を施す。

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このようにCFの南野が中盤に降りる事で白のエリアで数的優位を作り出す。そしてWGが2トップ化。これでSBに多大なスペースを生み出し、WGを下げる事で中盤で時間を作ろうと試みた。
だがチェルシーはすぐにこのように対応を施す。

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このように元々バックラインにボールを持たせてもよかったチェルシー。だからこそこのように割り切ることができた。DMFのファビーニョに対してCFのジルーが牽制を行う事で中盤3枚がIHとCFをマークすることができる。これでまた中央をしめ、吸収しつつ、ミスを誘うで守備を行なっていく。

ポジティブトランジションの局面

チェルシーはこのように守備を行う事で「後ろ」が重くなってしまう。ではここからチェルシーはどのように攻撃に移っていたのか。

画像8

このように白のエリアでボールを奪うとCFのジルーへミドルパスを送る。ここで重要なのが、『白のエリアで奪う』事。これが重要な理由は、リバプールSBを高い位置で攻撃参加させる事で、そのスペースをWGが使う事ができるから。そしてそこを使うためには「ボールが収まるCF」が必要。そしてチェルシーにはポストプレーに秀でているCFが存在する。ここでボールを収める事でWGの走力を生かしてカウンターを打つ。このようにリバプールの十八番である速い攻めを繰り出す事でチェルシーは何度もチャンスを作り出す。この方法はワトフォードのも言えた事で、CFディーニーが収めて、SHが出ていくという戦術を使っていた。リバプールが複数失点を喫したのと深い関係があるはずだ。

ビルドアップの局面は

カウンターだけでこの試合を終わらすこともできたであろうチェルシー。だが、『防戦一方』の戦術に未来はないと踏んだランパード監督はポゼッションでも活路を見出す。ではどのようにビルドアップをし、攻撃の準備をしていたのか。

画像9

リバプールはいつも通りのプレッシングを敢行。そうすると、チェルシー嵌められているので、殆どパスコースがなく、CFへのロングパスしか安全なパスコースがない。だからこのようにビルドアップを行う事で活路を見出す。

画像10

まずはこのように動く事で白のエリアで数的優位を作り出す。そしてWGが中に絞る。こうするとリバプールはこのように動くので、チェルシーはプレスを剥がすことができる。

画像11

このようにIHを釣り出すことで『CB⇨WG』、『CB⇨OMF⇨SB』、『CB⇨OMF⇨CB⇨WG』この3つのパスコースを見出せる。このようにしてリバプールの最初のプレスラインを剥がすと一気にスピードアップして攻撃を完結させる。またこのようなパターンも見受けることができた。

画像12

このようにCFがDMFまたは降りて来たOMF(IHの場合もあり)のどちらかをマークすると、フリーな方へCBは1度預ける。こうすることでリバプールIH(ここではララーナ)を1枚釣り出し、DMF(ここではギルモア)がCBにリターンパスを送る事でCBからIH(ここではコバチッチ)がフリーになる事ができる。このようにしてプレッシングを掻い潜り、一気にスピードを上げて攻撃を仕掛けていた。

1stプレスを剥がしてからの攻撃

ビルドアップでプレスを剥がし、そして攻撃に移る準備の整ったチェルシー。ここから面白い攻撃を展開する。ではどのように攻撃を展開していたのか。

画像13

このようにプレスを剥がした事によりSBで時間を作ることができる。この時に両WG、OMF、CFが最前線に入る事でリバプールバックラインのマークをはっきりとさせる。こうする事で上の図のようにSBで時間を作れる算段だ。そしてここからCFのジルーが「逆サイド」のSBの付近にポジションをとる。こうすることで白のエリアで数的優位を作り出すと同時に「競り勝つ可能性」の高い所で勝負する事ができる。そしてフリックすればWGが抜け出すことができ、SBに落とせば、再び、サイドチェンジを行い、攻撃を仕掛けることができる。この方法でサイドチェンジを繰り返し、そして速い攻撃を仕掛け続けることで決定的なチャンスを幾度となく作り出す事に成功した。

主にこの2つの攻撃により、堅守を誇っていたリバプールから2ゴール(決定機を決めきっていれば4ゴールは奪えただろう)を奪い、ベスト8に進出することに成功した。この工夫された攻撃と、ワールドクラスのポストプレーヤーのジルーの良さを存分に生かす事でチェルシーは攻撃に厚みとスピードを加えることができたのではないだろうか。

補足:リバプールの課題

CLアトレティコ戦、PLワトフォード戦、そしてこの試合。全てに共通することは『幅を効果的に使えなかった』事。相手が人数をかけて徹底的に幅を消しに来る守備を展開された時に、リバプールは詰まってしまう。今まではブロックを作られても、そのさらに外から攻撃を仕掛けることができていたが、「さらに外」をケアしたこの3チームにより、攻略法を見つけられて形になってしまった。この外がダメだった時の手段を見つける事が次のステージにあがるための課題ではないだろうか。

まとめ

共に勝利が欲しいこのゲームでそれを掴んだのはチェルシーだった。その背景にはしっかりと練られたゲームプランがあった。そしてこのゲームプランを完璧に遂行できる選手のクオリティーもあり、強者リバプールを負かすことができたのではないだろうか。しっかりとワールドクラスのCFジルーの良さを生かす戦術は今のチェルシーのメンバーとの相性も良く、合っているとより感じる一戦だった。リーグトップ4の死守、CLバイエルン戦での戦い、そしてこのFAカップと勢いを継続させることができるのだろうか。このような戦いを続けられるのであれば、チェルシーの未来は明るいのではないだろうか。
一方のリバプール。ここにきて大きな失速。2試合連続の複数失点。さらには3試合連続の無得点。ウィンターブレイク明けからここまで状況が変化すると誰が予想できたのだろうか。それほどまでにここまでのリバプールは圧倒的な強さを誇っていただけに、驚きを隠せない。だが、その課題もはっきりとしていて、幅を使えなかった時のその先のアイデアが必要だ。このようにリバプールを止めるために出てきた戦術に対し、それを上回る戦術を用意する。これこそがサッカーが面白いと言われる所以の1つで、探究心をくすぐられる、良い一戦だった。ここからのリバプールのアイデアにも注目していきたい。

終わりに

 

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FAカップ ポーツマス vs アーセナル 〜先手を握り動かすアーセナル〜

 

 

FAカップ5回戦 ポーツマスvsアーセナル 
スタジアム:フラットン・パーク
過去5試合対戦成績
ポーツマス⇨0勝 アーセナル⇨4勝 1分
試合結果結果:0-2
得点者
ポーツマス:なし
アーセナル:45+5’ ソクラテス 51’ ヌケティア

前置き

この記事を読んでいただき、試合を見返すきっかけ、または次の試合を観ようと感じるきっかけになっていれば幸いです。
観ているだけで夢中になれ、そして仲間になれるサッカー。
スポーツという枠組みを越えた、『熱くなれる何か』
この『何か』提供できる場所を展開することを考え、
事業展開し、日々行動を起こしています。
サッカーに救われ、人生を豊かにしてくれた。
このような経験を皆さんと分かち合いたい。もっとサッカーを知ってほしい。
『ただサッカーが好き』という分かりやすく、そして熱い気持ちを持って活動をしています。
サッカーを日本にもっと広めたい!熱狂の渦に飛び込みたい!
こんな熱い気持ちの方、一緒にサッカーに貢献しましょう!
または何か趣味が欲しい、、、何がしたいかわからない、、、
このように思っている方。
自分もそうでしたがサッカーと出会い人生が変わりました。
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前置きはこのぐらいにして、では早速、この試合について解説をしていきましょう!最後までお付き合い、宜しくお願いします!

はじめに

由緒ある、世界最古の大会。そして最も『ジャイアントキリング』が起こり得る大会。それがFAカップだ。ベスト8を進出を賭け、3部のポーツマス対1部のアーセナルが激突。もちろん、下馬評で圧倒的に優位とされているのはアーセナル。結論から述べると、もちろんアーセナルの勝利に終わった。だが、ホームチームポーツマスはサポーターに「いけるかもしれない」という期待を抱かせる戦いを披露。では今回はポーツマスがいかにして戦ったのか、そしてアーセナルはどのようにしてポーツマスを打ち破り、ベスト81番乗りを決めたのか。今回はこの試合について紹介していこう。

スターティングメンバーとスタッツ

・スターティングメンバー

画像1

・チーム別スタッツ

画像2

(Goal.com参照)

仕掛けたポーツマス

驚くことに、この試合の立ち上がり、もっと言うならば前半はポーツマスが仕掛け、アーセナルを押し込んだ。もちろん、パス精度、ポゼッションなどのスタッツは劣るが、インターセプトに関してはアーセナルを大きく上回る。これはポーツマスが『前から嵌めにいく』事で狙いを定め、そしてボールを奪っていたから。とりわけ、前半はこのハイプレスが効いていた。ではポーツマスはどのようにハイプレスを仕掛けていたのか。

画像3

このようにCBがボールを持つと、プレスを開始。その時にボールサイドとは逆のWGが中に入る事でCBを捕まえる。さらにボールサイドのWGは同サイドのSBを当たり前のように捕まえる。そして2CHに対してはIHがそれぞれ捕まえ、OMFはDMFが捕まえる。そしてバックラインの選手もそれぞれ選手を捕まえる事でCBのどちらかがフリーマンになりCBとDMFのカバーポジションを取る。そしてこのようにセットする事でここでボールを奪いに行く。

画像4

このように奪い所と設定していたのは、赤丸のOMFへのパスと降りるCFへのパス。ここを狙い所とし、DMFとCBでインターセプトを連発した事でこのようなスタッツになった。そしてこれは諸刃の剣で、逆のSBを完全に捨てる事で行っていたハイプレス。だから後半になり、体力の消耗が激しくなるにつれ、プレスが出来なくなっていった。だが明かにこのハイプレスをアーセナルは嫌い、「負けパターン」のロングパス一辺倒になりかけていた。これでポーツマスアーセナルのゴール前に迫っていく。

チャンスを作れるのは斜めのロングパス

アーセナルはプレスに苦しみ、そして「負けパターン」のロングパスが多くなっていく。だが一筋の光明として残っていたのが『斜めのロングパス』。これにより、後に解説しるセバージョスが入ってからのサッカーに変化が起き、そして徐々に流れを引き寄せて行く。この斜めのロングパスの何が良かったのか。

画像5

先程解説したように、ポーツマスのハイプレスにより、中央への縦パスを打ち込む事ができなくなっていた。そこで、CB(ダビド・ルイスとマリ)は逆サイドのSBに斜めのボールを打ち込む。ここの精度が高いのもポーツマスを苦しめた。
ここにボールを送る事で、チャンスを作られるのでh、失点をしたくないポーツマスはWGをこのようなポジションに変更する。

画像6

このようにSBへ何度か逃げる事ができた事でポーツマスのWGのポジションを変えることに成功する。これでCBに時間ができ、ポーツマスを「一旦、後退」させる事ができるように。そして追い討ちをかけるように、幸か不幸か、負傷交代で入ったセバージョスが流れを叙々に変えていく。

セバージョスの優位性の作り方

幸か不幸か。トレイラの負傷交代で手に入れたのはこの試合の流れと勝利。そして失ったものは「ルーカス・トレイラ」。大怪我は回避したとの報道は流れているが、次節のリーグ戦には間に合わないだろう。だがトレイラの負傷交代により、急遽投入されたセバージョスにより、徐々に流れを引き寄せていく。ではセバージョスが入り、何がどのように変わり、そしてどう動かしていったのか。

画像7

このように相手を1度後退させるので、先程も少し触れたがCBで時間を作ることができる。そしてここでトレイラに変わって入ったセバージョスが生きてくる。CHのセバージョスが上の図のように流れる事でマンマークを行っているIHを動かす事ができる。もしもCHについてくるならば、黒線のパスコースを創出でき、ついてこないのであれば、白線のパスコースを創出できる。このように相手を『ポジショニング』で動かすことのできるセバージョスが入ったので、徐々に流れを掴んでいく。

・トレイラとの違い
ではトレイラの場合はどのように動くことが多かったのか。

画像8

トレイラの場合はこのようにIHの背後に動き出す事が多い。だがこの試合に於いては効果が薄い動きだった。縦の動きをする事でCBに時間を作ろうとする意図は見えたのだが、CHをマークしていたIHがCBにプレス、それに連動してしてDMFがCHのトレイラ、浮いていたCBがOMFを捕まえるようにズレる事でポーツマスはハイプレスを敢行していく。故に、この試合では『縦の動き』を加え、相手を動かすことのできるトレイラではなく、『横の動き』で相手を動かすことのできるセバージョスの方がポーツマスに打撃を与えれる存在だったのではないだろうか。

創り出した優位性

セバージョスが入った事により。『横』に相手を動かすことに成功する。これによりできた優位性を生かし、アーセナルは攻撃を仕掛け、2-0という完勝に持っていく。ではアーセナルはどこで優位性を作り出すことができていたのか。

画像9

ここでもビルドアップの局面と同様にセバージョスが横にズレる事でこのように白の四角のエリアで数的優位を作り出す事ができる。ここで数的優位を作れるのは、SBが高い位置を取っているのでできること。先述したようにWGがSBをマークするので、ポーツマスは5バックのような形になる。だからこそ四角のエリアで数的優位に立つ事がきる。そしてIHの立ち位置でボールホルダーはパスコースを選択。このように先手を打ちながら攻撃することができる。そしてこのようにポーツマスがスライドを行うとアーセナルはこのように攻撃を繰り出す。

画像10

このようにポーツマスがスライドを行うと、一気にサイドチェンジを入れる。この試合、先発に抜擢されたネルソンは圧倒的な突破力で優位に立っていた。だからこそここでサイドチェンジを加える事で1 vs 1 に持っていく。これで優位に立ち、サイドを圧倒した。

このようにしてセバージョスの投入により徐々に流れを掴み、そして先手を打ち続ける事で試合に勝利した。

まとめ

前半、特に立ち上がりから前に出て行くことで「先制点を奪うぞ」という意気込みを感じる事ができたポーツマスアーセナルをしっかりとスカウティングした結果が、弱点であった『人を捕まえるハイプレス』を採用した形になったのだろう。だがアーセナルもこの弱点をしっかりと克服していて、このハイプレスを落ち着いて回避し、そして徐々の流れを掴み、最終的には内容も伴い、圧勝を収めベスト8を最初に決める事ができた。失意のEL敗退もあったため、良いリアクションが求められたが、若手主体のこのメンバーでしっかりとやり切って見せた。このままこの若手が成長を続ければ、アーセナルの未来は明るいのではないだろうか。週末のビッグゲームの延期により、主力はしっかりと休養をとる事ができる。次節のウェストハム戦も勝利することができるのか。とても楽しみだ。

終わりに

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La Liga エル・クラシコ レアルマドリード vs バルセロナ ~天下分け目の大合戦~

 

前置き

この記事を読んでいただき、試合を見返すきっかけ、または次の試合を観ようと感じるきっかけになっていれば幸いです。
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この『何か』提供できる場所を展開することを考え、
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はじめに

世界最高峰の試合。それがエル・クラシコ。この表現に異論を唱える人はいないのではないだろうか。それだけこの試合は世界中から注目され、そして楽しみにしているフットボールファンも多い。そんな両雄の直近の試合、CLは奮わない結果、内容だった。レアルマドリードは試合を支配しながらも、ホームで逆転負け、バルセロナアウェイゴールを奪い、引き分けという結果だけをみれば上々ののものだが、その内容はフラストレーションが溜まるものだった。そして迎えるクラシコ。首位バルセロナと2位レアルマドリード。順位が入れ替わる、ライバルを引き離せる一戦以上に、勝つか負けるかで残りのシーズンに多大な影響を与える一戦だ。そしてこの試合に勝利したのはホームの白い巨人。彼等の戦いぶり、ゲーム運びは見事だった。では今回はこの白熱したエル・クラシコのレビューをしていこう。

スターティングメンバーとスタッツ

・スターティングメンバー

画像1

・チーム別スタッツ

画像2

(Goal.com参照)

ボールを明け渡したレアル

前半のレアルマドリード。彼らはバルセロナにボールを明け渡したし、前半を戦った。はたして本当にそうだったのかは判らないが、ラモスは「前半はボールをバルセロナに持たせるプランだった」と言っているのでそうであろう。(余談だがなぜこのような疑問が生まれたかというと、試合開始直後、ハイプレスを仕掛ける素振りが垣間見えたから。これも布石だとするならば、相当緻密なゲームプランを立てていたのではないだろうか。)では引いて守ったレアルマドリードの守備について触れていこう。

画像3

前半のレアルは引いて守るためにこのような守備を行う。局所ではマンマーク、他ではゾーンというハイブリット型の守備戦術。バルセロナのSB(アルバ)に対してはIH(バルデルデ)が、CH(デヨング)に対してはSB(カルバハル)がマンマーク。さらにCF(メッシ)に対してはCB(ラモス)が、CH(ブスケツ)に対してはWG(イスコ)がマンマークを実行。こうする事により、バルセロナの最大の強みである部分を消す事に成功。さらにはIH(クロース)とDMF(カゼミロ)で中央を締める事で外周りのパス回しにさせた。
さらに自由に動くメッシに対してはゾーンによってマークの受け渡し。

画像4

白のエリアではCBのラモスがマンマークを行い、赤のエリアにメッシが移動するとDMFのカゼミロがマンマークを行う。こうする事でバルセロナの特権である、『メッシの恩恵』を最小限に抑える事に成功した。

隙を突くバルセロナ

「レアルが上手く守れていたか」というと半分YESで半分NOだ。その理由が引くことに徹せれない場面が多々あった。だからこそ、バルセロナはDMFのブスケツの所で時間を作ることができ、SHに入ったビダルの飛び出しを生かすことができた。

画像5

このようにハイプレスをかける時と同様、OMFが1列前に出ることでライン間にスペースができてしまう。ここを使う事を得意としているバルセロナがこれを見逃す訳がない。このようにメッシが下がる事でCBとDMFの間に「マークの受け渡しのエラー」を作り出し、CBラモスの背後にスペースを作る。こうする事でできたスペースをSHのビダルが使う事でチャンスを作る。この時にCF(グリーズマン)がCB(ヴァラン)をピン留めしている事で一瞬、カバーのタイミングを遅らせる。このようにしっかりと隙を突く事で前半は割とチャンスを作れたが、クルトワの牙城を崩す事はできなかった。

ハイプレスをかけた後半

前半を耐え切ったレアルマドリード。『前半は耐える』というプランを立てていたジダン監督。そして後半に入り、明確にハイプレスをかけていく。その方法がこちら。

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このようにシティ戦と同様に、人を捕まえるハイプレスを実行。SBカルバハルのタスクは相変わらず、CHのデヨングを捕まえる事、それによりIHのバルデルデはSBを捕まえる。このようにする事でバックパスを選択させ、そしてロングボールを蹴らせる、または奪ってショートカウンターを打つ。
だがこのプレスで開く場所があり、ここをバルセロナはもちろん使おうと試みる。

画像7

このようにGKからのロングパスで局面を打開できるのがバルセロナのもう1つの特権だが、ここはWGの『立ち位置』と『走力』でカバー。CBとSBにプレスをかけれるポジションを取る事で幅を取る選手へ逃げるボールを消す。
これで逃げ道をまた消されたバルセロナはSHのビダルを真ん中に持ってくる事で空中戦に挑む。

画像8

このようにSHのビダルがち中央に入り込み、CFのメッシがサイドに流れる。このようにして中央へのロングパスで前進を試みたが、これこそがレアルが狙っていたもう1つのハイプレスの意図。SHのビダルにパスが出ると、ここでカゼミロまたはCBのどちらかが競ることで2ndボールを作り出す。すると白丸のエリアにはレアルの選手の人数が圧倒的に多い状況を作り出せる。これはバルセロナCFが幅を取る事で、このような状況ができている。これでレアルは2ndボールの回収確率を極端に上げる事で、徐々にバルセロナを押し込んでいき、先制点を奪う事に成功した。

マンC戦から学んだレアル・マドリード

CLのマンC戦で奪った先制点は61分。この試合で奪った先制点は71分。多少の誤差はあるものの、「苦しい時間帯」に似たような状況でゴールを奪った。マンC戦は前半からハイプレスをかけ続け、先制点を奪った時点で後退し、ゴールを守るプラン。そして攻守の要である、ヴィニシウスの交代。これによりマンCにペースを握られて、逆転負けを喫してしまった。
(この試合が気になる方はこちらをご覧になってほしい)

そしてこの試合から学んだジダン監督。だからこそ前半はハイプレスを仕掛けず、後半からプレスを仕掛けるプランに変更。こうする事で、何が良かったのか。先制点を奪った時点で守備に回るのではなく、継続してハイプレスを仕掛ける事ができる。明かに今のレアルの良さが最大限に発揮できるのはハイプレスを仕掛けた時。だからこそジダン監督は後半に全てを賭し、前半はボールを捨てた。実際に後半になり、WGのヴィニシウスのボールタッチ数も明かに増え、仕掛ける場面が多くなり、先制点に繋がった。この要の選手の交代もなく、最後まで使われ続けた。だからこそ、無失点で勝利する事ができたのだろう。

疑問が残る交代策と施さない修正

明かにバルセロナは後半、ボールを持てなくなり、空中戦が多くなる。こうする事で不利になるのは圧倒的にバルセロナ。ではなぜ、セティエン監督は修正を加えなかったのか。いや、修正を1つしか加えなかったのか。その修正の1つがFWブライトバイテの投入。この投入は背後を狙うという部分に置いてとても効果的だ。だが、守備面に目を向けると疑問が残る。実際にヴィニシウスのゴールのシーン、マークはこのFWだった。もちろん、前の選手なので守備力を問うのは検討違いだが、ビダルを交代する必要はなかったのではないだろうか。彼を投入するのならば、グリーズマンと交代させるべくだったのではないだろうか。ここの交代、ビダルとセメドで保っていた右サイド。彼の交代で一気に崩れてしまった感じはあった。
さらに施さなかった修正。ロングボールを蹴らされる回数が明かに増えていたのだが、とくに修正を施す動きはなかった。例えば、蹴らされるのであれば、4-4-2のダイヤモンド型にして、中央に人を集めるなり、ハイプレスを回避し、全体を押し上げるためにSBの背後にロングボールを何本か蹴り込んでも良かったのではないだろうか。
ここの修正を施さなかったところにも疑問が残った。
もちろん結果論で述べているのでなんとでも言えるのだが、交代策、修正の有無に疑問が残る試合だった。

まとめ

クラシコに勝利したレアル・マドリード。明かにバルセロナを上回る結果で、勝利して当然だったと感じるパフォーマンスだった。マンC戦から学び、そしてそれをすぐに実行に移すジダン監督。CLと同様、試合内容が乏しく、そしてこの試合は敗戦してしまったバルセロナ。得たものと失ったもの、勢いにのれるチーム、勢いを失うチーム、明暗の別れる試合だった。はたしてこのままバルセロナは低調なパフォーマンスを続けてしまうのか。それともメッシというメガスターにより、一時的な復活を果たすのか。一方のレアルは勢いに乗り、マンチェスターに乗り込む事ができる。逆転でグアルディオラ率いるイングランドの雄を叩き、次のラウンドに進む事ができるのか。両者ともに目が離すことのできない状況でとても楽しみだ。

 

終わりに

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PL ワトフォード vs リバプール ~王者を止める伏兵。ワトフォードの戦い~

 

PL 29節 ワトフォード vs リバプール
スタジアム:ヴィカレージ・ロード
過去5試合対戦成績
ワトフォード⇨0勝 リバプール⇨4勝 1分
試合結果結果:3-0
得点者
ワトフォード:54’ 60’ サール 72’ ディーニー
リバプール:なし

前置き

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はじめに

まさかのリバプールの敗戦。ここまでリーグ戦わずか「1分」という欧州王者は3失点もして、降格圏内に沈むワトフォードに泥を塗られる形となった。だが試合の内容に目を向けると「負けても仕方ない」と言えるプレー強度。いつものリバプールはどこにいったのか。そう感じる内容だった。そしてここを突くように、ワトフォードのゲームプラン。さらにホームで強さを発揮し、ピアソンという残留請負人がいる。これらの要因が上手く重なって、ホームチームリバプールを下す、大金星。では今回はワトフォードがいかにして失点を0に抑えたのか。その守備戦術について紹介していこう。

スターティングメンバーとスタッツ

・スターティングメンバー

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・チーム別スタッツ

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(Goal.com参照)

直近のCLでの無得点

まずは直近のCL。この試合にもリバプールはゴールを奪う事ができなかった。この試合のゴールを奪えなかった理由を踏まえ、1つの参考としてこちらをご覧になって欲しい。

ではこちらを1つの参照にしてもらった上で、ワトフォードの守備戦術について紹介していこう。

時間を稼ぐために①:CBに運ばせる

ワトフォードは守備から試合に入る。これは誰もが予想できたことだろう。そしてこの守備ブロックこそ、リバプールを完全シャットアウトできる方法だった。この守備ブロックを固めるための準備をどのように行っていたのか。

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リバプールCBのファンダイクがボールを持つとこのような形でプレスではなく、牽制をかける。CFが前に立ち、斜めのロングボールを蹴らせないように。SHは降りるIHとSBにボールが出た時に前進させない守備ができる立ち位置に立つ。極め付けは「いつものように」DMFをOMFがマーク。これでこの試合のファンダイクの相棒、CBロブレンにパスを出せる。こうする事でこのようにブロックを作っていく。

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このようにCFがDMFを消しながら徐々に後退。その時にSH、OMFも後退する事で4-5-1のブロックを作り出す。この時に重要なのが、CBに運ばせる事。これにより、ブロックを形成する時間を作り出す事ができていた。

時間を稼ぐために②:SBに運ばせる

そしてもう1つの時間を稼ぐ方法。それがSBにボールを運ばせる事。ではどのようにボールを運ばせていたのか。

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このように、四角のエリアではボールを運ばせても良いようになっていた。この時にSHはCFへの縦パス、背後へのパス、サイドチェンジのパスを消す。またCHはIHをマークする事で中央へのパスも消す。こうする事で徐々にサイドを狭くしていく。この時に必ずWGが背後、または足元で受ける動きを加えるので、ここを完全にSBがシャットアウト。これでSBはバックパスをしなければいけない状況に陥る。そしてバックパスでボールが動いている間にブロックを形成。

これらの2つの方法により、リバプールの『速攻』を消すことができる。これはやり方こそ違うものの、アトレティコがCLでみせた『速攻を打たせない守備』と同じ考えだろう。だからこの試合も、CLのアトレティコ戦も、リバプールは『サイドチェンジ』と『背後へのロングボール』が少なかったのではないだろうか。

ブロックを形成:IHを追い出す意図

ではブロックを形成する意図はどこにあったのか。この大きな意図はまず、IHをブロックの外に追いやる事だったのではないだろうか。

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このようにライン間でボールを引き出せれない、かつ背後にスペースがないため、飛び出すこともできない。だからこそ、相手を動かすために、「ブロックの外」に降りる。これこそがワトフォードの狙いで、ブロックの外に出たIH(時にCF)に対してはCFが捕まえる事で、4-5のブロックを崩さずに守備を行うことができる。これで『IHがブロックの外でボールを持っているだけ』という状況を作り出し、ブロックの外でボールを持たせることに成功した。

ブロックを形成:幅を使わせない

そしてもう1つの意図。それが幅を使わせない事に狙いがあった。厳密に言うと、効果的に幅を使わせないということ。これもアトレティコと同様の考えだ。ではどのようにして幅を使わせない守備を展開したのか。

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その方法とは、SB(幅を取る選手)が幅を取ると、SHがバックラインに入り、「5バック」化する方法。こうする事で幅を取る選手はSHが、ハーフスペースにポジションを取る選手はSBがマークを行うことができる。さらにセカンドラインはスライドをする事でリバプールの選手に圧迫感を与える事ができる。そしてこのようにボールを奪う。

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このようにSHが「縦切り」をする事であえて中に追い込む。さらに若干CHがIHに牽制をかけているので赤丸のエリアが「空いている」ように見える。ここに誘い込み、人数をかけてボールを奪う。最悪、抜け出したWGにパスが出たとしても、中の人数を揃えれているので、クロスを跳ね返すことは可能だ。このようにして、『人数の多い中央』に誘い込む事でボールを奪うこと、または攻撃を切ることに成功し、リバプールに効果的な幅を使った攻撃をさせなかった。

補足:攻撃について

では少し、攻撃について触れておきたい。攻撃については至ってシンプルで、これもアトレティコと同様、SBの背後を突くことで、優位に立とうと試みた。そしてもう1つ。これがアトレティコと違うところ。それがCFディーニーへのアバウトなロングパス。さらにCFディーニーは、リバプールCBファンダイクと競るのを避けもう1人のCBロブレンと勝負を行う。これにより、入れ替わりを狙い、SH、またはOMFが抜け出す事でチャンスを作った。何度もこの形を見受けることができ、しっかりと持っている武器を使う、良い攻撃だった。

まとめ

このようにして守備を固め、セットプレーという武器をもとに3ゴールを奪って勝利を掴んで見せたワトフォード。本来ならば降格圏にいる事がおかしいこのチーム。首位を叩く事で、残留に向けて更なる希望と勢いを得ることができただろう。降格圏内のチームが立ち向かい、そして激しく良い試合、はたまたジャイアントキリングを起こす事が多々あるプレミアリーグ。このリーグの良さを楽しめる一戦だったのではないだろうか。
一方のリバプール。まさかまさかの敗戦。迫力に欠けたリバプールの攻撃はどこかアトレティコ戦の敗戦が尾を引いている感覚を感じるものだった。圧倒的な攻撃力を誇るリバプールの2試合連続の無得点。リーグ戦に限っては2試合連続の複数失点。いくらスーパースター達と言えど、さすがに疲れが見えてきたか。リーグ戦はほぼ優勝が確定しているリバプールだが、これから重要な試合が多く続く。休める試合も少なくなってくるだろう。はたしてこの状況でCL 2nd legで逆転突破を掴むことはできるのだろうか。アンフィールドという独特のスタジアムなら可能だろうが、少し心配だ。さらには直ぐそこまで迫っているFAカップチェルシー戦。はたして勝利を掴む事はできるのか。これからが楽しみだ。

 

終わりに

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